空き家の電気代は1ヵ月で2000円くらいかかる
空き家の電気代は契約内容や利用状況によって異なりますが、月に数百円〜2000円ほどかかるとされています。
年間費用は数千円〜2万4,000円ほどになります。
ただし、電気代は契約しているアンペア数や、基本料金の有無によって変わってきます。
電気料金プランには「基本料金制」と「最低料金制」があり、電力会社によって採用している制度が異なります。
基本料金制の場合は契約しているアンペア数に応じた基本料金が毎月かかり、最低料金制の場合は契約アンペアに関係なく基本料金が定められています。
基本料金制の場合は、全く電気を使用していない場合は半額になる電力会社もあります。
参照元:1か月を通じて電気を使用しなかった場合でも、電気料金は請求されますか?|四国電力
現在契約している電力会社のWebサイトなどで、プラン内容をよく確認しておきましょう。
また、家電が残っている場合はそれらの待機電力がかかったり、管理・清掃で掃除機やエアコンを使う頻度などでも料金は変わってきます。
実際の費用が気になる方は、検針票などをチェックしてみてください。
空き家の電気を解約してはいけない3つの理由
普段利用していない空き家であれば、電気を解約したいと考える方もいるでしょう。
解約してしまえば空き家で電気代がかかることはなく、節約になります。
しかし、以下の3つの理由から空き家の電気は解約してはいけません。
ここからは、それぞれの理由について詳しく解説していきます。
掃除機が使えなくなる
空き家の電気を解約してはいけない理由1つ目は、「掃除機が使えなくなる」です。
空き家を管理する上で、定期的な清掃は必要不可欠です。
人が住んでいなくてもホコリやゴミは溜まりますし、カビやダニの発生を防ぐためにも月に1度は掃除や換気をする必要があります。
しかし、空き家の電気を止めてしまったら掃除機が使えず、ほうきや雑巾で掃除することになり、毎月の掃除が大変な重労働となってしまいます。
エアコンも使用できないため、夏場の掃除では熱中症の危険まで考えられます。
節約も大切ですが、空き家をきれいに維持するために、電気や水道の契約は残しておく方がよいでしょう。
空き家の掃除に関しては以下の記事でも解説しています。
自身で掃除をするのか、業者委託にするのか迷っている方などはぜひこちらも読んでみてください。
空き家の管理サービスを使用できなくなる
空き家の電気を解約してはいけない理由2つ目は、「空き家の管理サービスを使用できなくなる」です。
空き家の管理サービスとは、こまめな管理が難しい所有者に代わって空き家の維持管理を代行してくれるサービスです。
内容はプランによって異なりますが、掃除のほか、敷地や建物の巡回点検、郵便物の整理、庭の手入れ、近隣からのクレーム対応などにも対応してくれます。
しかし、ほとんどの空き家管理サービスでは電気と水道の開通が必須となっているため、電気を解約してしまうとこれらのサービスをすべて利用できなくなってしまいます。
空き家のメンテナンスが億劫で管理サービスの利用を検討されている場合は、電気の解約はしないようにしましょう。
空き家管理の内容や代行サービスのメリット・デメリットが気になる方は、こちらの記事もあわせてお読みください。
空き家の防犯対策ができなくなる
空き家の電気を解約してはいけない理由3つ目は、「空き家の防犯対策ができなくなる」です。
近年増加している日本の空き家ですが、その問題点として「治安悪化」も挙げられています。
参照元:不審者による治安悪化-NPO法人 空家・空地管理センター
人の出入りが少ない空き家になると、不審者が侵入したり、貴重品を盗み出されるような被害も発生しています。
参照元:空き家狙った侵入盗容疑で男2人を逮捕 関東4県で79件に関与か [埼玉県]:朝日新聞デジタル
被害を防ぐためには、監視カメラや防犯システム、人感センサー付きのライトの設置などが考えられますが、いずれも電気を解約してしまっては利用できません。
外観も重要で、庭木の手入れや外壁、フェンスの破損が放置されていると目を付けられやすくなってしまうため、定期的なメンテナンスが必要です。
これらの作業も電気無しでは重労働になってしまうため、草刈り機や工具を使うことになります。
不審者による被害を防ぐため、設備やメンテナンスのために電気の利用は必要になるでしょう。
空き家の防犯対策と怠った場合のリスクについては、以下の記事で解説しているので、気になる方はこちらも読んでみてください。
空き家の電気代を節約するための3つの方法
ここまで空き家の電気を解約してはいけない理由を解説してきましたが、住んでいない家の電気代はできるだけ安くしたいと思う方も多いでしょう。
空き家の管理に支障が出ない範囲で節約するには、以下の3つの方法があります。
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
どれも確実に効果の出る方法ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
電力会社を変更する
空き家の電気代を節約する方法1つ目は、「電力会社を変更する」です。
前述したように、電気代は契約している電力会社の契約プランによって変動します。
例えば、2024年7月現在の東京電力の場合、契約アンペアによって以下のように基本料金が変わります。
契約アンペア数 | 基本料金(税込) |
---|---|
10A | 約311円 |
15A | 約467円 |
20A | 約623円 |
30A | 約935円 |
40A | 約1,247円 |
50A | 約1,558円 |
60A | 約1,870円 |
参照元:従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
上記の基本料金に加え、使用した電気料金によって以下の電力料金がかかることになります。
電力量 | 料金(税込) |
---|---|
最初の120kWhまで(第1段階料金) | 約29円/1kWh |
120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) | 約36円/1kWh |
上記超過(第3段階料金) | 約40円/1kWh |
参照元:従量電灯B・C|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
古い空き家でありがちなのが、住んでいた当時に契約した高い電気料金プランそのままになっているというケースです。
料金プランを変更することもできますが、おすすめなのはより節約できる電力会社に変更することです。
空き家の電気代を節約できる電力会社
2016年の法改正により電力小売が自由化され、さまざまな電力サービスが登場しました。
ここではいくつかおすすめの電力会社を紹介します。
Looopでんき
1つ目の電力会社は「Looopでんき」です。
Looopでんきは基本料金0円、最低月額料金も0円という料金プランで、使用した電気量に応じて料金が決まります。
使用料金も固定性でわかりやすく、解約違約金がないのも嬉しいポイントです。
実際空き家の電力をLooopでんきに変更した方の声も多く、「おトクになった」「請求金額が0円になった」という意見も見られ、空き家の電力会社としては最適と言えるでしょう。
参照元:Looopでんきに切り替えてトラブル発生!?でも「かけつけるーぷ」のサポートでスムーズに解決できました | 電力・ガス比較サイト エネチェンジ
参照元:【利用中】空き家の電気料金が0円!Looopでんきを解説 – 生活情報ブログ「節約レセピ」
楽天でんき
次にご紹介するのは「楽天でんき」です。
楽天グループ傘下の電力会社で、こちらも基本料金がなく使用料に応じて毎月の料金が決まります。
最大の特徴は料金の支払いで楽天ポイントが貯まり、逆に楽天ポイントを支払いに使うこともできる点です。
参照元:楽天ポイントが貯まる・使える|楽天でんき|楽天エナジー
普段の買い物などで貯まったポイントで支払うことで、電気料金の請求を大幅に減らすことができます。
空き家の電気を楽天でんきにすることで、定期的に掃除などをしても月の電気料金が数十円だったという利用者の声もあります。
参照元:楽天を使って電気代をタダにした | カブ110(JA44)はじめます
普段楽天をたくさん利用していたり、他の楽天系のサービスを利用している方にはおすすめです。
親指でんき
3つ目にご紹介する電力会社は、「親指でんき」です。
親指でんきは基本料金0円+従量料金一律をメインとした新電力で、Looopでんき同様に基本料金の高い電力会社から乗り換える際におすすめです。
マイページで30分ごとの電気使用量を確認できるため、月によって空き家の電気使用量に差があったり、計画だてて管理をしたいという方におすすめです。
コンセントを抜く
空き家の電気代を節約する方法2つ目は、「コンセントを抜く」です。
空き家に家電が残っている場合、たとえ使用していなくてもコンセントに接続されているだけで待機電力が発生します。
資源エネルギー庁の調査によると、一般家庭における待機電力は年間で228kWhとされています。
参照元:第2部 第1章 第2節 部門別エネルギー消費の動向 │ 令和元年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2020) HTML版 │ 資源エネルギー庁
一般的な電気料金プランを契約している場合、待機電力だけで年間およそ6,000円〜7,000円ほどの費用になっています。
それほど大きな金額とは言えませんが、使用していない家電はもちろんのこと、掃除機やエアコンなどを一時的に使った後もコンセントを抜いておくことで、多少の節約になるでしょう。
ブレーカーを落とす
空き家の電気代を節約する方法3つ目は、「ブレーカーを落とす」です。
コンセントを抜くことでも待機電力をカットすることができますが、ブレーカーを落としてしまえば家電ひとつひとつを気に掛ける必要なく電力消費を0にすることができます。
空き家ではコンセントに溜まったホコリや、経年劣化したケーブル類から火災に繋がる可能性がありますが、ブレーカーを落としてしまえば漏電の心配も無くなります。
長野県では空き家からの火災が相次ぎ、消防局が漏電への注意を呼びかけた事例もあります。
参照元:相次ぐ「空き家火災」専門家に聞く防止策「電源を元から切って漏電対策を…」放火させないために「施錠と燃えやすい枯草雑草の処理」 | SBC NEWS | 長野のニュース | SBC信越放送 (1ページ)
ただし、前述したように空き家の防犯対策にはカメラやセンサーライトなど、電力を使うものも多数あります。
これらを使用している場合はブレーカーは落とさず、家電のコンセントを抜くことで節約しましょう。
空き家は電気代以外にも多額の費用が掛かる
普段利用していない空き家には、電気代以外にも多くのコストがかかります。
以下は空き家の維持にかかる項目と、おおよその費用相場です。
- 水道代(1,000〜1,500円/月)
- ガス代(1,000〜2,000円/月)
- 固定資産税・都市計画税(10万〜15万円/年)※特定空き家に指定されると最大6倍
- 火災保険料・地震保険料(1万〜6万円/年)
- 建物の修繕費用(20万〜150万円)
- 交通費、宿泊費
- 管理委託料(5,000〜10,000円/月)
このように、空き家には電気代以外にも様々な維持費が発生します。
空き家の状態や立地によっても変動しますが、固定費だけでも平均して年間10万〜35万円。
修繕などが発生すると100万円以上かかることもあります。
特に固定資産税については、「特定空き家」に指定されると税額が最大6倍まで跳ね上がり、大変な負担となります。
参照元:空き家対策特別措置法により、国定資産税が6倍になるって本当ですか?-NPO法人 空家・空地管理センター
空き家の維持費については以下の記事にて各項目を詳しく解説していますので、ぜひこちらも読んでみてください。
空き家の電気代を払いたくない人は売却するべき
ここまでお伝えしたように、空き家の維持には電気代をはじめ、様々な費用が発生します。
また、空き家を所有し続けることにはお金がかかる以外にも多くのデメリットが存在するため、早期に売却することをおすすめします。
空き家の売却には「仲介」と「買取」の2つの方法があり、物件によって売却方法に向き・不向きがあります。
次からは仲介と買取、どちらがどのような物件に合っているのか解説していきます。
なお、売却と買取の詳細な違いについては以下の記事で解説していますので、気になる方はこちらもお読みください。
条件のいい空き家は仲介業者に売却
比較的条件の良い空き家の場合は、仲介業者に売却するのがおすすめです。
仲介の最大のメリットは、買取と比べて売却価格が高額になることです。
仲介の場合買主は一般の方になるため、需要の高そうな好条件の空き家であれば売却できる可能性は高いでしょう。
具体的には、以下のような物件は仲介業者への売却が向いています。
- 都市部であれば駅徒歩10分圏内、地方の場合は中心地まで車で10分以内
- 築20年以内の比較的新しい家
- 直近でリフォームなどを行っており、綺麗な状態
一方で、仲介業者への売却にはいくつかの注意点もあります。
まず、仲介の場合はいつ売れるのかが分からず、場合によっては1年以上買い手が見つからない可能性もあります。
いつまでも売れ残っていると維持費の支払いも続くことになるため、最終的には値引き価格で売却することも少なくありません。
売却した後にもリスクがあり、買主から「契約不適合責任」を問われ、賠償問題に発展する可能性もあります。
「契約不適合責任」とは、物件売買の契約内容に不具合があるとき、売主に課せられる責任を指します。
たとえば、仲介業者に依頼した物件を売却したあとにひび割れや雨漏りが発覚した場合、売り主は修繕費用や損害賠償金を負担する責任が発生します。
仲介業者へ空き家の売却を検討する場合は、物件の条件に加えてこれらの注意点を踏まえて上で検討してください。
条件のよくない空き家は買取専門業者に売却
あまり状態のよくない空き家の場合は、買取専門業者へ売却を依頼するのがおすすめです。
状態のよくない物件は不動産相場において需要が低いため、仲介業者に依頼してもなかなか売却することができません。
利益を出すことが難しいと判断されると、そもそも取り扱いを断られてしまうこともあります。
一方、専門の買取業者であればどんなに老朽化した家でも買い取ってもらえますし、不動産業者が直接買い取るため即座に現金化することができます。
また、買取業者には修繕・改修のノウハウがあるため、前述した契約不適合責任も免除される特約があります。
そのため、以下のような物件であれば買取専門業者へ売却を依頼するのがよいでしょう。
- 駅や中心地まで20分以上かかる
- 築30年以上の古い家
- 劣化や損傷が激しく、修理が必要
空き家の多くは築年数が古く劣化していたり、雨漏りやひび割れで危険な状態にあります。
少しでも所有している空き家に不安を感じている場合は、安心して売却できる買取専門業者に依頼することを検討してください。
空き家はアルバリンクに売却するのがおすすめ
空き家を売却したいと考えている方には、空き家専門の買取業者である弊社Albalink(アルバリンク)へぜひご相談ください。
アルバリンクは、全国各地で空き家の買取を専門としている不動産業者です。
2022年から2023年の間で全国513件の空き家を買い取った実績があり、空き家買取業者としては数少ない上場企業でもあります。
例えば、千葉県にあるこちらの空き家は、20年以上放置された上に台風の被害で壁に穴が空いた状態でしたが、780万円で買い取らせていただきました。
また、広島県でゴミ屋敷状態となってしまたこちらの物件は、100万円近くかかると見積もられていた残置物の撤去も無料で対応した上で、260万円で買い取らせていただきました。
このように、弊社では買い取らせていただいた物件の片付けや撤去といった事後処理まで無料で行っています。
どのような状態の空き家だったとしても、確実に買い取る自信があります。
無料査定は365日受付中で、相談のみの問い合わせも歓迎ですので、いつでもお問い合わせください。
まとめ
今回は、空き家の電気代について詳しく解説しました。
電気を解約してしまえば電気代を0にすることは可能ですが、メンテナンスや防犯の観点からおすすめはできません。
料金プランの変更などで多少の節約をしたとしても、その他の維持費も含めると年間費用は数十万円もの負担となってしまいます。
そのため、空き家の電気代で困っている方は早期に売却することをおすすめします。
ただし、仲介業者へ依頼しても条件の良い物件でなければなかなか売却できないため、空き家の場合は専門の買取業者への依頼がおすすめです。
なお、この記事を書いている弊社AlbaLink(アルバリンク)も、空き家をはじめとした「訳あり物件」の買取を専門としてる不動産業者です。
一般の不動産業者が門前払いするような物件を専門に買い取っている業者として、フジテレビの「newsイット!」に紹介された実績もあります。
全国で数多くの訳あり物件を買い取ってきた実績があり、どんな物件でも適正価格でスピーディーに買い取ることが可能です。
無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。