修繕積立金が高いマンションが売れない4つの理由
修繕積立金が高いマンションが売れない理由は、以下の4つです。
それぞれの理由について詳しく解説します。
なお、中古マンションがずっと売れない原因と対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。

月々の負担が大きい
修繕積立金が高いマンションが売れない最大の理由は、月々の負担が大きいことです。
中古マンションを購入した場合は住宅ローンの支払いに加えて、以下の費用の支払いが必要になります。
- 管理費
- 修繕積立金
- 固定資産税・都市計画税 など
当然のことですが、修繕積立金が高くなると月々の負担が大きくなるため、買い手が敬遠してしまうのです。
似たような物件の候補があれば、修繕積立金が安いマンションを選ぶ人が多いでしょう。
さらなる値上げリスクがある
さらなる修繕積立金の値上げリスクがあることも、修繕積立金が高いマンションが売れない理由の1つです。
修繕積立金は築年数が経過するにつれて徐々に上がる事が一般的です。
修繕積立金の徴収方法は、「段階増額積立方式」と「均等積立方式」の2種類があります。
段階的に修繕積立金を増額していく徴収方法
計画期間中の積立額を均等として修繕積立金を徴収していく方式
現在、国土交通省も推奨している均等積立方式は少なく、段階増額積立方式を採用しているマンションが多いのが実情です。
つまり、修繕積立金が高いマンションは、段階的にさらに値上げされるリスクがあるのです。
また、建築費が高騰していることにより大規模修繕にかかる費用が上昇傾向にあるため、さらなる増額も懸念されます。
マンションの経年による劣化などにあわせて実施するまとまった修繕工事のこと
現状でも月々の負担が多いと思われている場合は、将来的な値上げリスクで修繕積立金が高いマンションを敬遠するでしょう。
修繕積立金が値上がりするタイミングは?
長期修繕計画が整備されている場合で段階増額積立方式を採用しているマンションは、いつ値上がりするか計画されています。
一般的には大規模修繕が行われるタイミングが多く、5年や10年ごとに修繕積立金を値上げするマンションもあります。
ただし、近年建築費の高騰とともに大規模修繕にかかる費用も上がっているため、計画にないタイミングで値上げされる可能性もあるでしょう。
ほかの住民が滞納しているリスクがある
修繕積立金が高いマンションは、ほかの住民が滞納しているリスクがあります。
先述のとおり、マンションを所有すると住宅ローンの支払いに加えて、税金などの費用も発生します。
管理費や修繕積立金が高いと、支払えずに滞納する住民が出てきてしまうのです。
また、住民たちが積み立てた修繕積立金を悪質なコンサルタントに巻き上げられるようなトラブルリスクもあります。
購入希望者が上記のようなトラブルのニュースを目にすれば、修繕積立金が高いマンションに対して消極的になるケースも考えられるでしょう。
投資物件としては価値が低い
修繕積立金が高いマンションは投資物件としては価値が低いことも売れない理由として考えられます。
分譲マンションは実際に自分たちが住むだけでなく、家賃収入を目的に投資物件として検討する人もいます。
マンションを賃貸として貸し出す場合は管理費や修繕積立金も家賃に含めることが一般的です。
そのため、修繕積立金が高いと利回りが低くなるため、投資家たちからも敬遠されるのです。
修繕積立金が高いマンションの特徴
修繕積立金が高いのは、以下のようなマンションです。
それぞれの特徴を詳しく解説します。
築年数が古いマンション
修繕積立金が高いマンションの特徴として、築年数が古いことが挙げられます。
国土交通省が公表している「令和5年度マンション総合調査結果」によると、マンションの完成年次別の修繕積立金の平均額は、以下のとおりです。
完成年次 | 修繕積立金の平均額 |
---|---|
〜2004年 | 15,102円 |
〜2009年 | 14,101円 |
〜2014年 | 12,058円 |
2020年以降 | 9,666円 |
先述のとおり、段階増額積立方式を採用しているマンションが多いため、築年数が古いほど修繕積立金が高くなっています。
総戸数が少ないマンション
総戸数が少ないことも修繕積立金が高いマンションの特徴の1つです。
国土交通省が公表している「令和5年度マンション総合調査結果」によると、マンションの総戸数規模別の修繕積立金の平均額は、以下のとおりです。
完成年次 | 修繕積立金の平均額 |
---|---|
20戸以下 | 15,569円 |
31~50戸 | 13,201円 |
101~150戸 | 12,213円 |
301~500戸 | 11,898円 |
大規模修繕にかかる費用はマンションの規模や形状によって大きく変わりますが、戸数が少ないと負担する割合が多くなります。
とくに総戸数20戸以下のマンションでは、修繕積立金の負担額が大きくなるでしょう。
修繕積立金が高いマンションが売れないときの5つの対処法
修繕積立金が高いマンションが売れないときの対処法は、以下の5つです。
それぞれの対処法について解説します。
売却相場より安い価格に設定する
修繕積立金が高いマンションが売れないときの対処法として、売却相場より安い価格に設定することが挙げられます。
マンションの修繕積立金は管理組合が決めるものなので、いくら所有者であっても、金額は変えられません。
修繕積立金が高く、月々の負担が大きいことが購入する際のネックとなるため、売却相場より安い価格にして少しでも購入希望者の印象をよくすることが重要です。
ただし、損をし過ぎないように、周辺の類似物件の金額と修繕積立金を考慮して妥当な価格を設定しましょう。
修繕積立金が高い根拠を提示する
修繕積立金が高いマンションが売れないときは、修繕積立金が高い根拠を提示する事も必要です。
長期修繕計画をもとに購入希望者が不安を解消できるように、具体的に説明しましょう。
また、将来的な値上げの金額やタイミングも提示することをおすすめします。
立地や間取りが気に入って、修繕積立金だけがネックになっている場合は不安が解消されて購入してもらえるかもしれません。
高い修繕積立金とはいくらぐらいから?
国土交通省が公表している「令和5年度マンション総合調査結果」によると、現在のマンション全体における修繕積立金の平均月額は13,054円です。
そのため、20,000円を超えると修繕積立金が高いと感じる人が多くなるでしょう。
ただし、修繕積立金はマンションの総戸数やグレードなどによって異なります。
修繕積立金が高いことのメリットを説明する
修繕積立金が高いマンションが売れないときは、修繕積立金が高いメリットをアピールする事も重要です。
高額な修繕積立金によって適切な修繕が保証されるため、建物の資産価値を維持することが期待できます。
また、適切に修繕することによってマンション外観の見た目が良くなるだけでなく、給排水管のメンテナンスなどが行われるため、安心して生活できることもメリットです。
過去の修繕履歴とともに修繕積立金が高いメリットを説明すれば、購入希望者が納得してくれるかもしれません。
長期修繕計画が整備されていない物件は売れにくい
国土交通省が公表している「令和5年度マンション総合調査結果」によると、長期修繕計画が整備されていないマンションは全体の約7.3%です。
修繕積立金はマンションの共用部の修繕のために使われるお金ですが、長期修繕計画が整備されていないと不安です。
長期修繕計画が整備されていないと将来的な値上げもわからず、購入希望者の不安は解消できずないため売れにくいでしょう。
リフォームを検討する
修繕積立金が高いマンションが売れないときは、リフォームを検討しましょう。
築年数が古いマンションの場合で、修繕積立金が高いことに加えて内装などの見た目も悪い状態であれば売却が難しくなります。
フローリングやクロスの張替え、設備の交換などをすると印象がよくなるため、購入希望者が見つかるかもしれません。
ただし、水回りの設備をすべて交換するなど大規模にリフォームすると費用も高額になるため、独断で判断せず、不動産会社に相談しましょう。
買取業者に売却する
築年数が古いマンションをリフォームする費用がない場合や、できるだけ早く手放したい場合は買取業者に売却することをおすすめします。
専門の買取業者は修繕積立金が高いマンションでも再販できるノウハウがあるため直接買い取ることが可能で、仲介手数料もかかりません。
売買の取引が成立した際に不動産会社に支払う報酬のこと
また、専門の買取業者であれば、契約不適合責任を免責して契約できます。
契約書に記載のない欠陥や不具合に対して売主が負う責任のこと
築年数が古いマンションの場合は把握できていない欠陥や不具合も多いため、契約不適合責任を免責して契約すれば、引渡し後も安心です。
【買取事例】修繕積立金が高くて売れないマンションはアルバリンクに売却!
修繕積立金が高いマンションをできるだけ早く手放したい場合は、一度アルバリンクにご相談ください。
弊社アルバリンクは売却が困難な修繕積立金が高いマンションでも買い取れるノウハウがあるため、短期間で現金化できます。
「独自の再販経路を確保」や「集客の自動化による広告費削減」など企業努力していることによって、売却が困難な建て替えが決定したマンションを他社より高く買い取れます。
実際に、弊社アルバリンクは売却が困難な修繕積立金が高いマンションなどの訳あり不動産専門の買取業者として、他社では断られるような物件なども多数買い取ってきました。
以下は、弊社が実際に「買取を行った築年数が古いマンション」の事例です。
【買取した共有持分の概要】
物件の所在地 | 東京都立川市 |
---|---|
物件種別 | 区分マンション |
築年数 | 築54年 |
買取時期 | 2022年4月 |
参照元:アルバリンク「買取事例」
また、アルバリンクでは弁護士などの士業と提携しており、相続関連の手続きや残置物撤去など売却に付随する手間もすべて引き受けられます。
修繕積立金が高いマンションを売却できずに悩んでいる方は、アルバリンクに売却して一刻も早く負担から解放されましょう。
まとめ
今回は、修繕積立金が高いマンションが売れない理由について詳しく解説しました。
修繕積立金が高いマンションは住宅ローンの支払いに加えて月々の負担が大きくなることが売れない最大の理由といえます。
また、修繕積立金はマンションの総戸数やグレードなどによって異なりますが、一般的には20,000円を超えると修繕積立金が高いと感じる人が多くなるでしょう。
築年数が古く修繕積立金が高いマンションが売れない場合は、専門の買取業者に売却することをおすすめします。
なお、弊社アルバリンクも修繕積立金が高いマンショしゅうなどの訳あり不動産を全国から積極的に買い取っている業者で、「フジテレビ」をはじめとする各メディアにも取り上げられた実績があります。
売れない不動産を所有していて悩んでいる場合はアルバリンクに売却して、早く負担から解放されましょう。