軽井沢の別荘が売れない5つの理由
バブル期には人気を博していた軽井沢の別荘が近年では格安で売り出されるなど、投げ売り状態にあります。
資産価値が高かったはずの軽井沢の別荘が売れない理由は、以下の5つです。
収益性が高い物件が優先されている
軽井沢の別荘が売れない理由として、収益性の高い物件が優先されている点が挙げられます。
もっともオーソドックスな不動産の売却方法である「仲介」は、「売却価格の◯%」という形で成果報酬が発生するビジネスモデルです。
軽井沢はエリアによって売却相場に差があり、人気の高い旧軽井沢エリアは売り出し価格が1億を超えているケースも少なくありません。
仮に売却価格が1億円だとすると、仲介手数料は「3% + 6万円 + 消費税」で336万6,000円となり、両手仲介の場合は673万2,000円が業者が受け取る報酬となります。
1つの不動産仲介業者が自社で買主を見つけて仲介を行い、双方から仲介手数料を受け取ること。片方のみから受け取る場合は「片手仲介」という
一方で、売却価格が低い物件は仲介手数料も安くなるため、収益性が高い物件と比べると後回しにされがちです。
「周辺相場よりも安くて建物の状態がよい」など、すぐに買い手が見つかりそうな別荘でなければ、売却価格の高い物件が優先されやすくなります。
税金の負担が重い
税金の負担が重い点も、軽井沢の別荘が売れにくい原因といえます。
軽井沢の別荘を所有していると、以下3つの税金を負担しなくてはなりません。
とくに、軽井沢町は自然と景観を守るための条例である自然保護対策要綱で、1区画の最低面積が1,000㎡以上と規定されています。
軽井沢の別荘は敷地が広いため、税額の算出で土地面積が関わる税金は負担が重くなりやすい傾向にあります。
別荘にかかる税金の種類や節税方法については、以下の記事で解説しているので併せてお読みください。

通常の家より管理料金が高い
管理料金が高いのも、別荘の売却が決まりにくい理由です。
別荘は温泉付きだと「温泉更新料」、簡易水洗トイレだと「汲み取り費用」、定期清掃を依頼すると「委託費用」など、通常の家にはかからない費用が発生します。
不動産マッチングサイトでも、管理料金だけで年間40万円以上かかる物件が掲載されています。
参照元:家いちば「家いちばで購入した別荘、大活躍な物件でしたが事情が変わり売却」
また、別荘も通常の家と同様、10年〜15年の周期で外壁・屋根などの大規模修繕が必要です。
別荘を所有すると税金・管理料金・修繕など、ランニングコストが高額になるので買い手が見つかりにくい傾向にあるといえます。
建物の状態がよくない
築年数が古く、建物の状態がよくない点も別荘が売れない理由として挙げられます。
別荘は1970年代から1980年代後半のバブル期に建築されたものが多く、築40年を超えている物件が大半です。
購入して住み始めるまでに大規模修繕などが必要になる別荘の場合、売り出し価格が安くても売却は決まりづらくなります。
とくに、定期的なメンテナンスがされていなかった建物は修繕に数百万円〜数千万円程度かかるため、買い手が前向きに購入を検討しにくいといえます。
軽井沢ルールによる建築制限がある
軽井沢ルールによる別荘の建築制限があるため、売却が決まりにくい可能性もあります。
前述した、軽井沢の「自然保護対策要綱」では、1区画の最低面積以外にもさまざまな建築制限が定められています。
たとえば、軽井沢の保養エリアでは以下のようなルールを守らなくてはなりません。
- 建ぺい率・容積率ともに20%以下
- 道路から5m以上後退、かつ隣地から3m以上離す
- 建物の高さは10m以内、かつ階数は2階以下
- 屋根は約11度以上の傾斜をつける
- 建物の色彩は彩度4以下かつ明度合7以下
- 塀の設置・樹木の伐採はできるかぎり避ける
- 照明の設置は最小限にする
上記のように、軽井沢に建物を建てる場合は条例に適合させた建築プランを練らなくてはなりません。
自身が所有する不動産でありながら増築・建て替えにおける自由度が制限される点は、購入が懸念される一つの要因といえます。
売れない軽井沢の別荘を売るための5つの方法
軽井沢の別荘を売り出して以降、「問い合わせがない」「内覧はあるが成約につながらない」などある場合は、売却戦略を工夫しなくてはなりません。
売れない軽井沢の別荘を売るための方法は、以下の5つです。
なお、軽井沢の別荘を手間・費用をかけずスムーズに売却したい方は、不動産買取業者に依頼するのがおすすめです。
売主から直接物件を買い取る業者。双方が契約条件に納得すると売却が決まるため、現金化までが速い。また、業者がリフォームなどを施す前提で買い取るため、そのままの状態で引き渡せる
詳細は、記事内の「売れない軽井沢の別荘をスムーズに売りたいなら不動産買取がおすすめ」をご確認ください。
古家付き土地として売り出す
まずは、軽井沢の別荘を古家付き土地として売り出す方法です。
古家付き土地としての売却とは、老朽化した建物が建っている状態のまま売り出す方法です。
売主にとってはリフォーム費用などの負担を抑えられ、買主にとっては購入費用を安く抑えられるメリットがあります。
ただし、建物をオマケとして売り出す方法であるため、通常の中古住宅より売却価格は安くなります。
売り出し価格がネックになっている場合は、古家付き土地として売り出すことで反響が得られやすくなるでしょう。
売主が諸費用を負担する
売れにくい軽井沢の別荘を売るための方法として、売主が諸費用を負担するのも手段です。
別荘に限らず、不動産の売買において買い手はさまざまな費用を負担します。
買い手が負担する主な費用は以下のとおりです。
売主が諸費用の一部を負担する条件で売り出すと、費用面を重視している買い手から反響があるかもしれません。
物件広告を見直す
別荘の物件広告を見直すのも、売却するために重要なポイントです。
別荘地は売主が想定していない以下のようなニーズが隠れているケースがあります。
- 永住地
- 定年退職後、生涯住み続ける家として住み替えが検討されるケース。自然に囲まれた静かな別荘地で老後はゆっくり過ごしたい、など
- 二地域居住
- 都市部・地方部の2つの拠点をもち、平日・休日の過ごし方を変える生活スタイル。長野県では地域活性化を目的に、民間企業や市区町村が連携して二地域居住を推進している
- シェアオフィス
- 1つのスペースを複数の企業・個人が共有するオフィス。企業の本社から離れたリゾート地にオフィスを設置することで、仕事の生産性が向上するなどの効果が見込まれる。総務省実施の令和4年調査によると、テレワークを導入している企業は50%を超えている
- シェアハウス
- 1つの住宅で複数人が共同生活する賃貸住宅。別荘だと自身の休暇時にしか使用されない一方、シェアハウスだと滞在期間をずらすことで、維持費を分担しながら継続的に活用できる
上記のように、別荘としての売り出しではなく、移住者・運営者などに向けた広告の見せ方にすることで反響が得られる可能性があります。
ただ、売り出し方によってはインテリアの工夫・設備の導入などが必要になる場合があるので、事前に不動産会社に相談しましょう。
空き家の活用アイデアについては、以下の記事で詳しく解説しています。

内覧準備を徹底する
別荘を常にキレイな状態にして内覧に備えておくのも、成約につなげやすくする重要なポイントです。
別荘を購入する方は、四季折々の自然を楽しみたい・非日常の空間でリフレッシュしたい、などの期待を抱いています。
庭の雑草が生い茂っていたり、室内にホコリや虫の死骸が溜まっていたりすると、購入意欲をそがれる原因となってしまいます。
そのため、庭の草刈り・室内の清掃・不用品の撤去などして、いつ内覧予約が入ってもよい状態にしておくのが理想的です。
また、水回りの汚れなど、自身で清掃するのが難しい箇所はハウスクリーニングを依頼するのも有効な手段です。
ハウスクリーニングの費用相場は、水回りのみ行う場合は2万円〜5万円程度で依頼できます。
インスペクション済みの物件として売り出す
別荘をインスペクション済みの物件として売り出すのも一つの手段です。
ホームインスペクションとは建築士などの専門家が、建物の劣化状態や不具合を調査するサービスです。
建物の修繕をしたほうがよい箇所と時期を把握できるため、買主の中古住宅購入への不安を和らげるメリットがあります。
ホームインスペクションの費用相場は、約5万円〜10万円程度で依頼が可能です。
とくに、築年数が古い別荘は見た目にわからない欠陥が潜んでいる可能性が高いので、インスペクション済み物件として売り出すと安心感を抱いてもらいやすくなります。
売れない軽井沢の別荘をスムーズに売りたいなら不動産買取がおすすめ
前述したとおり、売れない軽井沢の別荘を仲介で売却する場合は、売り出し方の工夫が必要です。
ただ、「印象をよくする」という効果は見込めるものの、確実に売却できる保証がない点は念頭に置いておかなくてはなりません。
もし、軽井沢の別荘をスムーズに売りたい場合は、不動産買取業者への売却を検討しましょう。
前述したとおり、買取業者への依頼は売主・業者の2者間取引です。
そのため、仲介売却とは異なる以下のようなメリットが得られます。
- 業者が買主であるため、現金化までが速い
- 内覧対応がないので、定期的な清掃・広告の見直しが必要ない
- 買取業者がリフォームする前提で買い取るため、売主の費用負担がない
ただし、買取業者であればどこの業者でもよいわけではありません。
別荘の特性によって柔軟に活用方法・再販先を変えられる専門の買取業者でなければ、買取不可になる可能性があるのです。
不動産がもつ潜在的な価値を見出し、適切な値付けができる専門の買取業者に依頼することで軽井沢の別荘を好条件で売却できます。
次項では、専門の買取業者である弊社アルバリンクの買取事例をご紹介します。
なお、空き家に強い買取業者ついては以下の記事で特徴別に紹介しているので併せてお読みください。

アルバリンクなら別荘を現状のままで高額売却できる
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような不動産を数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ家」や「不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっているゴミ屋敷の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
このように、弊社は独自の運用・再販システムを構築しているため、売れない別荘でもスムーズかつ高額売却できるのです。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、長野県信濃町と「空き家対策に関する連携協定」を締結するなど、社会貢献活動もしています。
信頼できる買取業者に安心して別荘を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
>>【売れない軽井沢の別荘を高額売却!】無料で買取査定を依頼
軽井沢の別荘を売れないまま放置する2つのリスク
軽井沢の別荘を所有するリスクは「維持費がかかり続ける」だけではありません。
軽井沢の別荘を売れないまま放置するリスクは、以下の2つです。
特定空き家に指定される
軽井沢の別荘を放置していると、特定空き家に指定される恐れがあります。
特定空き家とは、現状のまま放置するのは不適切だと行政に判断された空き家です。
特定空き家に指定されると、所有者に対して管理状態を改善させるために以下の順番でペナルティが課せられます。
管理状態を改善しないまま勧告を受けると、固定資産税の軽減措置が除外され、翌年以降の土地の税金が最大6倍まで増額されます。
さらに放置を続けると、最終的には別荘を強制解体され、数百万円〜数千万円の解体費用が所有者に請求されます。
金銭的負担を強いられるリスクを回避するためにも、定期的に管理に通えない軽井沢の別荘は早期に売却するのが賢明です。
特定空き家については以下の記事で詳しく解説しています。

子どもや孫に負動産を受け継がせる
別荘を放置すると、やがて子どもや孫に「負動産」として受け継がせてしまいます。
バブル期にムーブメントを起こした別荘が、ワンコイン・100円など投げ売り状態にあるほど、近年需要が低下しています。
前述したように、維持費だけがかかり続ける上に所有リスクもある別荘を受け継ぐと、次世代に金銭的・精神的な負担を負わせてしまうでしょう。
現代ビジネスに掲載された記事でも、夢を持って購入した別荘が悲惨な老後を迎える元凶となった体験談が生々しく綴られています。
参照元:現代ビジネス「2500万で「軽井沢の別荘」を買って大後悔した」
負の連鎖を食い止めるためにも、別荘は早期に売却して自身の代で解決しておくことが重要です。
まとめ
売れない軽井沢の別荘は売り出し価格を安くしたり、付加価値を付けたりすることで幾分か売却しやすくなります。
ただし、いずれの方法も手間・費用がかかる上に確実に売却できる保証はありません。
ランニングコストの負担や特定空き家に指定されるリスクから早期に解放されるためにも、スムーズに売却できる方法を選ぶのが賢明です。
長期にわたって買い手が付かなかった別荘は、専門の不動産買取業者に売却しましょう。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は全国の別荘を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
訳あり物件を数多く買い取ってきた弊社であれば、売れない軽井沢の別荘でも、できる限りのスピード&高額買取に対応できます。
過去には、フジテレビの「newsイット!」でどのような状態の不動産も買い取る業者として特集された実績もございます。
売れない軽井沢の別荘を売却して、自身の維持管理にかかる負担・子どもに負動産を受け継がせるリスクから解放されましょう。