箱根の別荘は売れないのか?
別荘を売る際、多くの人はその別荘地の需要はどのくらいなのか気になるでしょう。
ほかの別荘地と比べて、箱根の別荘はどれくらい人気なのでしょうか。
以下は、国土交通省の集計に基づいて作成した2025年(1〜12月)の代表的な別荘地ごとの土地取引件数の表です。
| 地域 | 土地取引件数 |
|---|---|
| 箱根町 | 962件 |
| 逗子市 | 887件 |
| 富士河口湖町 | 670件 |
| 九十九里町 | 360件 |
参照元:国土交通省「土地取引規制基礎調査概況調査結果(集計表)」
2025年の箱根町の土地取引件数は962件で、逗子市や富士河口湖町、九十九里町といった関東近郊の人気別荘地を上回っています。
したがって、箱根の別荘の売却は難しいとはいえないでしょう。
ほかにも以下の最近の動向から、別荘地が人気になる可能性があります。
地方移住への関心の高まり
コロナ禍以降、地方移住への関心が高まっているため、別荘地も同様に人気が出る可能性があります。
総務省の調査によると、全国の自治体などが受け付けた令和6年度の移住相談件数は43万3,810件で、前年度から2万5,375件増加しました。
これは、調査を開始した平成27年度以降で過去最多の件数です。
参照元:総務省「令和6年度における移住相談に関する調査結果」
また、内閣府の調査では、地方移住への関心を抱く主な理由として、「自然豊かな環境に魅力を感じた」「テレワークで地方でも働けると感じた」といった回答が多く挙がっています。
閑静な環境下での生活に憧れて、箱根をはじめとした別荘地への移住を検討する人も増えると考えられるでしょう。
ワーケーションへの関心の高まり
国土交通省の調査によると、令和7年度に雇用型就業者のうちテレワークを実施している人の割合は全国で25.2%と、前年度から0.6ポイント増加しました。
コロナ禍の後は減少が続いていたテレワークの実施率も、令和7年度の調査では増加に転じ、安定して推移していることが分かります。
また、国土交通省が令和4年度に実施した調査では、テレワークをきっかけに実施したい活動として、回答者の約3割がワーケーションを挙げていました。
リモートワークを実施している会社員や自営業者が、ワーケーションをするため、別荘を購入する可能性があります。
箱根の別荘が売れない5つの理由
箱根は全国でも有数の人気別荘地ですが、どの別荘でも売れるとは限りません。
立地や建物の状態によっては、無償で手放そうとしても引き取り手が現れないこともあります。
別荘が売れない理由として、以下の5つが考えられます。
ただし、通常の不動産売却では売れなかった別荘でも、手放す方法はあります。
詳細は、「箱根の別荘の3つの処分方法」で解説します。
老朽化が進んでいる
売れない原因として、別荘の老朽化が進んでいることが挙げられます。
別荘ブームだったバブル期に建築されたものは、現在築30~40年のため、老朽化が進行しているはずです。
また、長年空き家になっており、維持管理をまともにしていない物件の場合、老朽化が進行しやすくなります。
具体的には、以下のような不具合が生じる可能性があります。
- 室内のカビ発生
- 雨漏り
- 水道管のサビ
不具合のある建物は購入後に修繕する必要があるため、新築をはじめとした不具合のない建物と比べると需要が低くなってしまうでしょう。
老朽化が進んでいる別荘は買い手がつかないため、日々の維持管理と必要に応じた修繕が必要です。
使わなくなった別荘をはじめ住まなくなった家の劣化について、くわしく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:家に住まないと痛むのはなぜ?4つの理由や対策を専門家が解説
立地が悪い
交通アクセスが不便なことも別荘が売れない原因の1つです。
別荘地は非日常感を味わうことが目的のため、利便性の高い都市部から離れた場所にあります。
そのため、近くにコンビニが多数あったり、公共交通機関をはじめとした移動手段が充実していたりするわけではありません。
別荘のある場所によっては、食料品や日用品確保のためにスーパーやコンビニに行くのに遠くまで買い出しに行かなければなりません。
また、移動手段として車が必須になるケースも多いでしょう。
都市部と比べて利便性に欠ける別荘は、売れない可能性が高くなります。
税金・維持管理費が高い
税金や維持管理が高いことも、別荘の買い手が見つかりづらい原因です。
別荘を持っていると、以下の税金や維持管理費がかかります。
- 固定資産税
- 住民税
- 水道光熱費
- 火災保険料
また、別荘を使わないシーズンの管理を業者に委託する場合は、上記費用に加えて委託費が発生します。
一般社団法人不動産流通経営協会が2022年3月に公表した資料によると、別荘をはじめとしたサブ拠点の維持にかかる費用(維持管理費、固定資産税などを含む)は、月額で平均約54,000円でした。
年間に換算すると、約65万円の負担になります。
参照元:一般社団法人 不動産流通経営協会「複数拠点生活に関する意向調査」
なお、同調査によるとメイン拠点の維持にかかる費用は月額で平均約75,000円で、合計すると月に13万円程度の維持費がかかる計算です。
ある程度の収入がないと別荘の維持ができないことも、売れない原因といえるでしょう。
耐震基準を満たしていない
1981年より前に建築された別荘の場合、現行の耐震基準を満たしていない可能性があります。
耐震基準には2種類あり、1つは現行の耐震基準である「新耐震基準」、もう一つは1981年5月31日まで適用されていた「旧耐震基準」です。
新耐震基準で建てられた家は、震度5強程度の地震ではほぼ損傷しないうえ、震度6強~7の地震がきても建物が倒壊しない構造になるように設計されています。
一方、旧耐震基準で建てられた家は、震度5強程度の地震で建物が倒壊しない構造で設計されていますが、震度6強~7の地震は想定されていません。
1981年より前に建てられた別荘は、旧耐震基準を満たす構造で設計・建築されています。
耐震性に不安のある建物は、買い手が購入を控える可能性があるでしょう。
旧耐震基準の建物の売却について、くわしく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:売れにくい旧耐震基準の物件の売却を成功させる秘訣をご紹介
売却ノウハウがない業者に売却依頼した
売却ノウハウがない不動産会社に売却依頼した場合、売却にてこずる可能性があります。
別荘は通常の不動産とは異なります。
通常の不動産を主に扱う業者に売却依頼した場合、顧客のほとんどは通常の不動産を購入希望のため、別荘売却の難易度は高くなるでしょう。
また、通常の不動産会社は別荘の取り扱い事例がほとんどないため、顧客に売却する別荘の魅力を十分に伝えられない可能性もあります。
もし、別荘がなかなか手放せずお困りなら、依頼する不動産会社の見直しを検討しましょう。
見直しの際は、弊社アルバリンクへのご相談も選択肢の一つに加えてみてください。
弊社は、買い手・貰い手が見つからない物件の査定にも積極的に対応しています。
査定を受けることで、お持ちの別荘にどの程度の価値があるのか、どのような手放し方が現実的なのかを把握しやすくなります。
査定・相談はすべて無料ですので、別荘を手放せずに悩んでいる方は、まずは一度お気軽にお問い合わせください。
箱根の別荘の3つの処分方法
前述したとおり、箱根は別荘地として人気があるので、別荘の需要がないとは言い切れないでしょう。
もし、別荘の処分を検討する場合、3つの方法があります。
別荘を処分する際に重視することによって、どの方法がおすすめか異なります。
別荘の処分方法について、くわしく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:売れない別荘を手放す方法5選!損することなく売却する方法も紹介
仲介に売却依頼する
別荘を処分する方法として、不動産会社への仲介の依頼が挙げられます。
仲介で売却活動する場合、別荘の売却実績の豊富な不動産会社を選びましょう。
別荘を主に扱う不動産会社なら、購入を希望する顧客を多く抱えていることもあるため、効率的に売却活動を進められるでしょう。
ただし、築古で老朽化が進んでいる場合売れない可能性が高くなります。
もし、所有している別荘の老朽化が進んでいる場合は、リフォームで最低限修繕した方が良い場合もあります。
リフォームを検討する際は、一度、売却依頼している不動産会社に相談してみましょう。
また、仲介で売却活動を始めてから買い手が見つかるまでの期間は、一般的に3〜6ヶ月程度が目安といわれています。
すでに半年以上売りに出しているのに反響がない場合は、仲介で買い手を見つけるのは難しいと考えたほうがよいでしょう。
その場合は、後述する「買取業者への相談」など、ほかの手放し方を検討するのが現実的です。
更地にして売却
仲介に売却依頼をする際は、更地にすることも手段の1つです。
老朽化した建物を解体すれば、購入後に買主側で建物を解体する手間が省けます。
更地は建物付きと比べて、買主による土地活用の幅が広がります。
立地が良ければ、自分好みの家を建てたい人にとっては、購入したい土地になるかもしれません。
ただし、解体費用が100万円以上かかります。
そのため、売却できても、解体費用が売却代金を上回った場合、赤字になってしまいます。
別荘地として需要のある土地なら、検討してもいい手段です。
更地にして売却するメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:更地にして売却はNG!解体せず「建物付き土地」で売るべき3つの理由
空き家バンクに登録する
所有している別荘を空き家バンクに登録して、自分で購入希望者を探すことも可能です。
空き家バンクは、各自治体が運営している空き家所有者と購入希望者とのマッチングが目的のサイトです。箱根町も運営しており、利用に手数料はかかりません。
箱根町では、空き家バンクの利用促進のため、交付金制度が充実しています。別荘所有者が利用できる交付金制度は以下のとおりです。
- 箱根町定住促進空き家活用奨励金交付制度
- 箱根町定住促進空き家家財道具等処分交付金交付制度
箱根町定住促進空き家活用奨励金交付制度は、箱根町の空き家バンクを通じて、売買契約が成立した場合、5万円の奨励金が交付される制度です。
箱根町定住促進空き家家財道具等処分交付金交付制度は、空き家の家財道具の処分にかかった費用の2分の1を補助してくれる制度で、10万円まで交付されます。
参照元:箱根町定住促進空き家家財道具等処分交付金交付制度|箱根町
ただし、空き家バンクでは、不動産会社が行うような積極的な宣伝活動はないため、売却まで時間がかかるおそれがあります。
売却のためにかかる費用を抑えたい人は、箱根町の空き家バンクの利用を検討してもいいでしょう。
空き家バンクのメリットデメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:空き家バンクの実態とは?メリット・デメリットと失敗例をプロが紹介
買取業者に売却
別荘の処分方法として、買取業者への相談も手段として挙げられます。
買取業者に依頼するメリットは、老朽化が進行している物件でも、前向きに買取・引き取りを検討してもらえることです。
商品化コストを抑える方法や投資家への再販ルートを独自に確立しているため、どのような物件でも偏見を持たず、誠実に対応してもらえます。
ただし、別荘は利用目的が限定的であるため、思うような価格がつかなかったり、手放す際に一部費用がかかったりすることもあります。
ただ、使わない別荘に年間数十万円の維持費をかけ続けるよりも、早めに手放す方が、結果的に負担が少なく済むことも珍しくありません。
弊社アルバリンクでは、最短即日での査定や、最短2週間でのお引き取りに対応した実績もございます。
「別荘を早く手放したい」「毎月の維持費が重い」とお悩みの方は、弊社までまずはお問い合わせください。
売却せずに貸別荘で収益化も検討できる
別荘を使わなくなった場合、処分以外に貸別荘として運用するのも1つの手段です。
別荘を貸し出した場合、借主が日常的に換気や清掃するため、老朽化を防げます。
また、安定した副収入が得られるため、本業の収入の足しにもなるでしょう。
箱根は別荘地として一定の人気があり、2拠点生活を考える人からの関心も期待できるため、立地や建物の状態によっては借り手が見つかる可能性があります。
ただし、別荘の借り手が見つからない場合は、維持管理のコストのみがかかります。
老朽化が進んだ別荘や交通アクセスが不便な場合は、借り手が見つからないこともあるでしょう。
建物の老朽化があまり進んでいない場合や立地が良い場所なら、貸別荘として運用できるかもしれないので、選択肢の一つとして検討してもいいかもしれません。
売れない別荘を放置するリスク
売れない別荘を放置した場合、前述したとおり税金や維持管理費が毎年かかります。
また、老朽化が進むため、建物の価値が下がり、さらに売却が難しくなるでしょう。
上記のリスクに加えて、あなたの子どもや孫にとっての負の遺産となることが挙げられます。
子どもに財産を相続するとき、相続税がかかります。ただし、以下の計算式で求めた基礎控除額を下回る遺産総額の場合は、相続税は非課税です。
たとえば、子どもが3人のケースでは、基礎控除額は4,800万円です。
別荘をはじめとした不動産があると相続財産が多額になり、課税対象となる遺産額が増えてしまう可能性があります。
子どもにかかる負担を減らすためにも、使わない別荘は相続前に手放したほうがいいでしょう。
相続税をはじめ別荘にかかる税金全般について、知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:別荘にかかる税金の種類は?セカンドハウスの税額との違いも解説!
まとめ
この記事では、箱根の別荘は売れないかどうかと売れない理由について解説しました。
2025年に箱根町で行われた土地取引は962件で、同じく関東近郊の人気別荘地である逗子市、富士河口湖町、九十九里町と比べても多い件数です。
また、コロナ禍以降の地方移住への関心やワーケーションへの関心の高まりもあるため、箱根の別荘は一定の需要があるといえるでしょう。
ただ、箱根の別荘の中でも、築古で傷みが目立つ物件や交通アクセスが不便な物件は、買い手を探すのが難しく、場合によっては値段がつかないこともあります。
このような別荘を所有している方は、一度弊社アルバリンクにご相談ください。
老朽化が進んだ物件など、一般の市場では敬遠されがちな物件のご相談も数多くお受けしており、状況に応じた手放し方をご提案できる場合があります。
相談・査定は無料ですので、手放すかどうか迷っている段階でも、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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