空き家の売却を検討している人への相談窓口
この章では、空き家の売却を検討している・売却活動を始めていない、といった段階の人に向けた相談窓口をご紹介します。
ただし、これらの相談所は、売却に向けた疑問や不安を解消するための情報提供が主な役割です。
査定や契約など売却を見据えた相談をしたい場合は、記事内の「空き家を売却したい方は「不動産会社」に相談」をお読みください。
空き家ワンストップ相談窓口
全国各地の空き家の状態や課題に応じて、最適なサポートを受けられる相談窓口が「空き家ワンストップ相談窓口」です。
この窓口の特徴は、都道府県・市区町村別で空き家の活用相談・管理代行の窓口が設けられており、専任の担当者によるサポートが受けられる点です。
すべての地域に窓口が設置されているわけではありませんが、対応エリア外からの無料相談にも対応しているので利用を検討しましょう。
空き家相談窓口
全国の宅建協会が開設している「空き家相談窓口」も、売却前の相談に役立ちます。
不動産の専門知識を持つアドバイザーが対応するため、空き家売却に関する法律・税金・相続などの複雑な事項についても、丁寧に説明してもらえます。
受付時間は窓口によって異なりますが、多くは平日の営業時間内に電話や面談に対応しています。
不動産売却SOS相談センター
とくに複雑な不動産問題は、NPO法人が運営する「不動産売却SOS相談センター」に相談しましょう。
この窓口の強みは、相続・離婚・債務整理・既存不適格など、複合的な課題を抱えている不動産の売却をサポートしている点です。
通常では対応が難しいケースへの相談実績も多くあるので、売却前に同センターに相談しておくと強い味方となるでしょう。
空き家を売却したい方は「不動産会社」に相談
空き家売却の準備を始めていない方や、売却中にトラブルが発生した場合は不動産会社に相談しましょう。
不動産会社は、売却活動全体をサポートしてくれる専門家です。
物件の査定から契約手続きまで、すべての過程でサポートを受けられるため、あなたの個別の事情に合わせた適切なアドバイスが得られます。
不動産会社には、「買い手を探す仲介」と「不動産会社が直接買う買取」の2種類があります。
不動産仲介業者
不動産仲介とは、不動産業者が売主と買主の間に入り、不動産売買を円滑に進める売却方法です。

契約から引き渡しまで無事に完了すると、仲介業者には成功報酬として仲介手数料が入る仕組みになっています。
仲介がおすすめなのは、立地や建物の状態がよい空き家です。
実際に「家を購入する際に優先したこと」に関するアンケート調査では、家の購入時に立地を優先する人が6割を占めています。
また、築年数が浅ければ、建物の状態が良好であるケースが多くなります。
弊社が実施した「不動産を購入する際の築年数」に関するアンケート調査でも、6割以上の人が築10年以内の不動産を求めています。
このように、立地や建物の状態に恵まれた物件は一般消費者からの需要が高いので、複数の買い手が集まり競争が生まれます。
需要が高い空き家は買い手同士の競争によって値段が上がり、仲介売却で高額売却がしやすくなるのです。
不動産買取業者
一方、不動産買取とは、不動産業者が売主から直接物件を買い取る売却方法です。

物件を仕入れて付加価値を加え、それを再び売却することで利益を得るビジネスモデルを展開しています。
再販コストが差し引かれる分、買取金額は安価となりやすい代わりに、売却スピードは平均1ヶ月とスピーディーです。
また、不動産に付加価値を付ける前提であるため、以下のような空き家でも高確率で買い取ってもらえます。
- 立地や建物の状態が悪い
- 時間的な制約がある
- 不動産に何かしらの欠陥を抱えている
上記のように、市場で流通しにくい空き家の場合は買取を利用したほうがスムーズに売却しやすくなります。
不動産買取業者ランキングについては、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家売却の流れ
ここまで、需要が高い空き家は「仲介」、需要が低い空き家は「買取」が適している、とお伝えしました。
この章では、仲介・買取で空き家を売却する流れをご紹介します。

不動産仲介業者の場合
不動産仲介による空き家売却の流れは、以下のとおりです。
- 仲介業者に売却の相談をする
- 仲介業者による物件調査
- 仲介業者と媒介契約を結ぶ
- 売却活動を開始する
- 買主と売買契約を結ぶ
- 物件の引渡し・決済
不動産仲介による売却は、準備から成約まで平均6ヶ月程度要します。
ただし、空き家の状態によっては買い手が見つかるまでにさらに時間を要することもあり、売却できるという保証はありません。
不動産買取業者の場合
不動産買取による空き家売却の流れは、以下のとおりです。
- 買取業者に売却の相談をする
- 買取業者による物件査定
- 買取業者と売買契約を結ぶ
- 物件の引渡し・決済
買取では不動産会社が直接物件を購入するため、平均1ヶ月というスピード感で空き家を売却できます。
仲介での売り出しから始めて、売却が難しいと判断した段階で買取に切り替えるという対応方法は、実務ではよく採用されています。
空き家売却中のトラブルを相談できる専門機関
この章では、売却活動中に発生したトラブルについて問題の内容に応じた相談窓口を紹介します。
ただし、不動産トラブルの内容によっては、一つの相談窓口では解決しきれず、複数の相談先が必要になる場合もあります。
トラブルについて判断に迷ったら、まずは不動産会社に相談することをおすすめします。
あなたの状況を理解した上で、適切な対応策と手続きのサポートを提供してくれるでしょう。
土地の境界確定・測量に関する相談:土地家屋調査士
土地家屋調査士とは、不動産の測量と登記に関する専門家のことを指します。
隣接する土地との境界を確定させる確定測量を行う際、境界標の設置・隣人との境界確認・測量図の作成などを行ってもらえます。
確定測量の相場は隣接地の状況に応じて変わり、およそ30万~80万円程度が目安となります。
土地家屋調査士への相談は、下記の悩みを持っている人におすすめです。
- 隣人との土地の境界で意見が分かれている
- 古い家屋のため、正確な土地面積が不明である
- 売却時に買い手から境界確定を求められた
住宅ローン残債・抵当権の相談:金融機関
空き家に住宅ローン残債がある場合、金融機関に相談することが売却の第一歩になります。
抵当権とは、ローンが返済できなくなった場合に、金融機関が土地や建物を差し押さえる権利です。
空き家を売却する際は事前に金融機関に連絡してローン残額を確認し、抵当権を抹消しておく必要があります。
抵当権の抹消登記は、不動産1件につき1,000円かかります。
金融機関への相談は、下記の悩みを持っている人におすすめです。
- 住宅ローンがまだ残っているが、金額を正確に把握していない
- 売却代金でローンを完済できるかどうか不安である
- 抵当権の抹消手続きの流れがわからない
登記の手続きの相談:司法書士
空き家売却に伴う登記については、司法書士に相談します。
なぜなら、不動産登記は売却時に必須であり、司法書士は不動産登記に関する専門家であるからです。
無料相談を提供している司法書士事務所は多く、実際に所有権移転登記を依頼する場合は5万円~10万円程度の報酬が相場です。
司法書士への相談は、下記の悩みを持っている人におすすめです。
- 登記手続きの具体的な流れや必要書類がわからない
- 空き家の相続人が複数人いる
- 法務局への書類提出を専門家に任せたい
空き家の登記義務やリスクについてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

契約内容・法律トラブルの相談:弁護士
空き家売却に伴う法律トラブルについては、弁護士に相談します。
なぜなら、弁護士はあらゆる法律の専門家であり、発生したトラブルの全体像を把握し最も有益な解決方法を見いだせるからです。
また、弁護士であれば法的な観点から冷静に状況と見極め、相手との話し合いを進めやすくなるメリットもあります。
相談料は初回30分が無料、1時間あたり5,000円~1万円程度、トラブル対応は事件の複雑さで変動するのが一般的です。
また、都庁・県庁が運営している「不動産相談」の窓口であれば無料相談を受けられるので活用しましょう。
東京都の場合、不動産売買に関する電話・対面相談を事前予約制で受け付けており、30分間の無料相談が可能です。
参照元:東京都「不動産相談」
弁護士への相談は、下記の悩みを持っている人におすすめです。
- 相続トラブルを未然に防ぎたい
- 売買契約書の内容が妥当かどうか判断してほしい
- 売却後に買い手から欠陥について責任を追及されている
税金・確定申告の相談:税理士・国税庁電話相談センター
空き家の売却に伴う税金については、税理士に相談します。
なぜなら、税理士は税のプロであり、売却で発生するあらゆる税金についてアドバイスを受けられるからです。
たとえば、空き家の売却で利益が出ると譲渡所得税(所得税と住民税)が課せられ、税負担を軽くしようとすると控除の利用などが必要になります。
これらの方法や制度を正確に利用するには、専門家の助言は欠かせません。
税理士に不動産売却後の申告を依頼した場合の費用相場は、5万円〜20万円程度です。
税理士への相談は、下記の悩みを持っている人におすすめです。
- 確定申告書の作成と提出を専門家に任せたい
- 空き家売却で得た利益がいくらなのか計算してほしい
- 税金控除や特例が適用できるかを知りたい
また、国税庁の電話相談センターでは、国税に関する不明点などの回答を国税局の職員が無料で対応してくれます。
空き家の売却に掛かる税金についてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

相続・離婚などで必要な不動産鑑定の相談:不動産鑑定士
空き家の価値については、不動産鑑定士に相談します。
不動産鑑定とは、国家資格である不動産鑑定士が不動産の適正価格を算定することです。
公的信用力を持つ不動産鑑定書の作成依頼は20万~50万円程度、期間は2週間~4週間程度かかるのが一般的です。
また、不動産鑑定士への相談料は、30分5,000円~が相場となっています。
参照元:赤熊不動産鑑定所
不動産鑑定士への相談は、下記の悩みを持っている人におすすめです。
- 相続で複数の相続人に公平に財産を分割したい
- 離婚に伴う財産分与で空き家の正確な評価額が必要である
- 鑑定評価書を法的な書類として活用したい
空き家の売却方法や10年後の価値についてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

まとめ
本記事では、空き家売却のときに相談すべき専門家について解説しました。
まず、空き家売却では高く売りたいときには仲介、早く売りたいときには買取がおすすめです。
また、他にも空き家売却に関する専門家に相談しながら、売却を円滑進めるサポートを受けることも重要となります。
なお、空き家を早く売却したいなら、買取専門の不動産業者への売却がおすすめです。
買取専門の不動産業者は、空き家に訳あり要素や瑕疵があっても気にせずに現況のまま買取します。
さらに、空き家の高値売却を目指すなら弊社AlbaLink(アルバリンク)へご相談ください。
弊社は買取実績が豊富且つ空き家を商品化するノウハウと投資家等への独自販路の確立により、空き家買取を積極的に実施しているため、他社よりも高値売却できる可能性があります。
実際、空き家を高く買い取る不動産業者としてフジテレビ「イット」など、多くのメディアで紹介されています。

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