空き家バンクとは?実態・仕組みを解説
空き家バンクは、一言でいうと主に自治体が運営する「空き家マッチングシステム」です。

自治体所有、もしくは所有者が登録した空き家情報をWebサイトに掲載し、市区町村の担当部署が窓口となって空き家を買いたい、借りたい人をつなげる仕組みです。
なお、不動産の契約業務は専門資格が必要なため、委託を受けた宅建業者、不動産業者が仲介して行います。
国土交通省の調べによると、空き家バンク制度は2022年6月の時点で日本の約7割の地方公共団体で導入されており、日本の空き家問題解決の一助となっています。
参照元:報道発表資料:空き家・空き地バンク未設置の自治体向け「空き家・空き地バンク導入のポイント集」を策定! – 国土交通省
しかし、空き家の売買だけなら一般的な不動産サイトでも可能です。
なぜ空き家バンク制度が生まれたのでしょうか?
次からは空き家バンク制度が生まれるまでの経緯を解説していきます。
空き家が問題視されている背景
空き家バンク制度は、日本全国で空き家問題が深刻化してきたことを背景に生まれました。
さまざまなニュースでも空き家問題が取り上げられていますが、主な原因は人口減少と少子高齢化にあります。
そもそもの人口が減少傾向にあるため既存住宅の住み手がいなくなってしまったり、都心部への人口集中によって地方の住宅を中心に空き家が増加していきました。
2023年時点では総住宅数が6502万戸、そのうち空き家が900万戸と全体の13.8%を空き家が占めています。
参照元:総務省「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果」
そんな中でも新築住宅は建て続けられており、今後も空き家が増加することが懸念されていました。
空き家の増加は自治体の税収減や地域の空洞化につながるほか、倒壊、火災、不法投棄などの犯罪増、景観悪化などさまざまな問題が懸念されます。
しかし、下記アンケート調査からもわかるとおり、解体費用が捻出できない・思い入れがあるなどの所有者側の事情により年々空き家が増加傾向にあるのです。
その対策として90年代ごろからインターネットで空き家を紹介する「空き家バンク」を運営する自治体が現れはじめ、2015年には正式に「空き家対策特別措置法」が敷かれることとなります。
参照元:空き家対策特別措置法が施行されます【空家・空地管理センターのブログ】
空き家対策特別措置法により自治体は空き家所有者への解体、撤去、是正勧告、立ち入り調査などを行うことができるようになり、問題のある空き家は「特定空き家」へ認定されるようになりました。
特定空き家は固定資産税が6倍となるほか、取り壊しに補助金も利用できなくなるため、そうなる前に自治体は所有者に対して修繕や売却を持ちかけるようになります。
その受け皿として、2017年からは全国共通の空き家バンクサイトを運営するようになったのです。
特定空き家については、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家バンクを利用する4つのデメリット
空き家問題の救世主として誕生した空き家バンクですが、実際には万能ではありません。
空き家バンクを利用するデメリットは、以下の4つです。
納得のいく空き家売却を実現するためにも、注意すべきポイントを先に確認しておきましょう。
【デメリット1】認知度が低い
空き家バンクを利用する1つ目のデメリットは「認知度が低い」です。
令和8年2月末時点で空き家バンクを介した成約は約24,700件と、全国の空き家数に対してわずか1%に満たないほど少数です。
一般的に「物件は不動産屋で探すもの」という認識はまだまだ根強く、空き家バンク自体も大々的に広告を打ち出している訳ではないため、周知にはまだ時間がかかるのでしょう。
制度自体の認知度が低いということは、当然借りたい人に見てもらう機会も少なくなるため、空き家バンクでの売却は不動産業者に掲載するよりも時間がかかってしまいます。
空き家バンクの取り組みについては地域によって力の入れ具合が違っています。
空き家バンクへ登録する際に、担当者へ売買実績など聞いてみるのをおすすめします。
【デメリット2】売却が長期化しやすい
空き家バンクを利用する2つ目のデメリットは「売却が長期化しやすい」です。
一般的な不動産会社の場合、成約による仲介手数料が収益となるため、買い手への積極的なアプローチが行われます。
一方、空き家バンクは自治体による非営利運営のため、買い手を能動的に探す営業活動は基本的に行われません。
物件情報の掲載や問い合わせ対応といった窓口の役割が中心であるため、早期売却は見込めないのが実情です。
空き家バンクを利用する際は、登録と並行して不動産会社にも相談することをおすすめします。
【デメリット3】仲介役がいない場合は借主と直接交渉が必要
空き家バンクを利用する3つ目のデメリットは「仲介役がいない場合は借主と直接交渉が必要になる」です。
不動産業者へ登録した場合は購入希望者とのやりとりには担当営業が仲介しますが、空き家バンクの場合は自治体が不動産仲介に入れないため、所有者だけで対応する場合もあります。
その場合、物件に関する質問への回答、内覧希望の対応、契約条件の交渉など、相手とのやりとりは所有者自身で行うことになります。
自治体によっては仲介を担当する不動産業者を置いていることもありますが、逆に言うと自分の物件にマッチした業者を選ぶこともできません。
売りたい物件の自治体には仲介役がいるのか、仲介役はどんな物件の取り扱いに長けているのかについては、空き家バンクへ登録する前に自治体へ確認し、担当する不動産業者のホームページを見るなどして調べておきましょう。
【デメリット4】トラブルの責任はすべて自分
空き家バンクを利用する4つ目のデメリットは「トラブルの責任はすべて自分であること」です。
不動産契約には、トラブルがつきものです。例としては、以下のようなトラブルが挙げられます。
- 購入直後に給湯器など、電気設備が故障した
- 事前に認識していないシロアリ被害や雨漏りが発覚した
- 結露によるカビがひどく、健康被害に発展した
- ご近所トラブルが絶えず、住み続けることが難しくなった
空き家バンクでは仲介業者がいないため、直接購入希望者とやりとりをすることになります。
そこで上記のようなトラブルが発生した場合、「契約不適合責任」を追求され、追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除などを求められる場合があります。

紛争などに発展すると弁護士費用も追加で必要になるなど、心労も絶えません。
トラブルが不安な場合は、不動産サイトへの掲載など、空き家バンク以外の選択肢も検討しましょう。
契約不適合責任については、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家バンクを利用する3つのメリット
空き家バンクは手間や時間がかかる一方、費用面をはじめとするさまざまなメリットが得られます。
空き家バンクを利用するメリットは、以下の3つです。
【メリット1】無料で登録できる
空き家バンクを利用する1つ目のメリットは「無料で登録できる」です。
空き家バンクは一般的な不動産業者とは違い、無料で物件を掲載することができます。
一般的な不動産業者では、取引額に応じて仲介手数料が発生します。
例えば、取引額が800万円以上の場合、最大で取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税の仲介手数料が発生します。
その点、自治体主体で運営する空き家バンクは利益を目的としていないため、一般の不動産業者と違い掲載料や仲介手数料は発生しません。
空き家のある自治体の担当窓口で登録申請をすれば、無料で物件をサイトに掲載することができます。
売却したい物件を無料で掲載でき、少しでも売れる可能性があるというのは、大きなメリットでしょう。
【メリット2】補助金制度の対象となる
空き家バンクを利用する2つ目のメリットは「補助金制度の対象となる」です。
空き家バンクには自治体が補助金を出しているケースも多く、一般の不動産業者には無いメリットです。
自治体によっては、空き家の家財処分や老朽化した建物の解体・撤去にかかる費用を補助金でサポートしているところもあります。
参照元:空き家の家財道具の処分経費を補助します(空き家バンク活用促進事業補助金)|浜田市
補助金が交付されれば売りに出すために必要な経費を削減することができますし、見た目も良くなり売却の可能性を上げることができます。
また、地域の定住者を増やしたいという意図もあるため、空き家取得や改修工事に対しても補助金を出す自治体は多数存在します。
購入者にとっても自己負担を抑えつつ住居を探すことができるのは大きなメリットのため、補助金制度が充実している自治体ほど空き家バンクの利用価値は高くなるでしょう。
各自治体の公式サイトには多くの場合空き家推進事業のページがあり、補助金・助成金についてもまとめられています。
自身の地域ではどんな制度があるのか一度調べてみましょう。
空き家に利用できる補助金制度については、以下の記事で詳しく解説しています。

【メリット3】賃貸収入も狙える
空き家バンクを利用する3つ目のメリットは「賃貸収入も狙える」です。
これまで空き家が悩みの種だった方も、人に貸すことができれば不労所得として収入源にすることができます。
空き家バンクは物件の譲渡だけでなく、賃貸契約も取り扱っています。
「誰も住んでいない空き家を放置していても傷んでいくけど、将来使うかもしれないから売却もしたくない」という場合は、賃貸として空き家バンクに掲載してみましょう。
一軒家を借りる人は長期間住むことがほとんどのため、継続的な収入源になり得ます。
所有権を失うこともないので、後々どのように扱うかも自由に決めることが出来ます。
ただし、後から自分が住みたい、取り壊したいとなったときに、入居者を無理やり追い出すことは法律上できません。
一般的な賃貸は「普通借家契約」といい、借主が退去を申し出るまで契約が更新されるためです。
具体的に何年後かに自分たちで住んだり、取り壊す、売却するなどを考えている場合は、契約期間を定めた「定期借家契約」という方法もありますが、今度は借主を探すのが難しくなってしまいます。
空き家を賃貸として出す場合は、将来的なビジョンまでしっかりと考えて契約内容などを決めましょう。
空き家バンクの登録から売買までの流れ
ここからは、空き家バンクを実際に利用する際の登録から売買までの流れを解説します。
空き家バンクは誰でも好きなように登録できるわけではなく、登録条件と所定の手続きがあります。
自治体によって若干異なりますが、登録条件は主に以下のようなものがあります。
- 登録する空き家が、空き家バンクを運営している自治体のあるエリアにあること
- 登録時点で不動産業者と媒介契約を結んでいないこと
- 登録する空き家が建築基準法や都市計画法に違反していないこと
- 空き家の所有者が地方税を滞納していないこと
- 空き家の所有権を証明する登記書類などを持っていること
- 各自治体の責任者が不適切な物件と判断しないこと
「登録時点で不動産業者と媒介契約を結んでいないこと」ですが、不動産業者が売買・賃貸の取り扱いをする場合は宅建業法に基づいた契約を取り交わします。
媒介契約を締結している物件を同時に空き家バンクに登録することはできないので、注意しましょう。
また、「登録する空き家が建築基準法や都市計画法に違反していないこと」に関しては、市区町村の建築窓口などで確認できるので、登録申請の前に必ず確認しましょう。
次は、空き家バンクでの売買の流れです。
登録から売買までは、大きく分けて以下のように進みます。
- 対応する自治体の空き家バンク担当課へ必要書類を提出し、登録申請を行う
- 物件の調査後、申請が認められると登録完了証書が発行され、空き家バンクへ掲載される
- 不動産業者に仲介を依頼する場合、契約条件の協議や物件確認などを行う
- 購入希望者から連絡が入り、内覧や契約内容の交渉を行う
- 契約条件に双方が合意したのち、売買契約を締結し、物件を引き渡す
自治体は空き家バンクへの登録と掲載を担当し、不動産業者は契約内容の協議から物件確認、内覧以降の仲介と契約締結までを担当します。
自治体によっては内覧にも同行することがあります。
仲介する不動産業者がいない場合、契約内容の交渉や内覧の案内を売主だけで行うことになります。
買主とのやりとりが不安な方は、不動産業者の仲介を活用することをおすすめします。
【実例】 空き家バンクでの売却に向いている場合と向いていない場合
この章では、空き家バンクでの売却に向いているケースと向いていないケースを実例をもとにご紹介します。
空き家バンクを使うべきか、別の方法を検討すべきか迷っている方は、利用者の声を参考にしてみてください。
【成功例】空き家バンクでの売却に向いている条件
この章では、空き家バンクにおける実例の要約をもとに、売却に向いている条件を解説します。
鳥羽市空き家バンクを利用した売主・湯本さんと買主・佐藤さん。
湯本さんは約30年管理した空き家の売却について不動産会社に断られた後、空き家バンクに登録。
購入意思を強く持っていた隣人の佐藤さんが掲載を発見し、即決で購入することに。
名義変更に時間を要しましたが、双方にとって満足のいく結果となりました。
参照元:鳥羽市空き家バンク|空き家バンク活用事例【空き家を売った人・買った人インタビュー】
親が倒れて空き家になった自宅を空き家バンクに登録したIさん。
空き家相談員のサポートと適切な価格設定により、わずか3ヶ月で売却成立。
物件は民泊として活用されることに。
事前の登記整理や親族の合意など、早めの準備が成功につながったといいます。
参照元:冨岡市|【空き家対策】空き家売却成功事例インタビュー
複数の不動産会社に査定を求めたものの、希望価格には程遠い金額を提示され、田畑が多く付属することもあり買い手が付かない期間が続きました。
その後、近隣住民の紹介で空き家バンクに登録。
都市部の移住希望者向けに古民家の希少価値を打ち出した販売戦略が見事に成功し、田舎暮らしを希望する購入者と成約。
築100年以上の家が新たな活用先へと引き継がれました。
参照元:冨岡市|【空き家対策】空き家売却成功事例インタビュー
上記3つの事例から、空き家バンクでの売却に向いている条件を以下にまとめました。
- 隣地所有者などが土地活用を前向きに検討している
- リフォーム費用を考慮した、手頃な価格設定がされている
- 車の出入りがしやすい(駐車スペースがある)
- 「自然が近い・静かな暮らし」など、移住希望者のニーズに合った魅力を持っている
【失敗例】空き家バンクでの売却に向いていない条件
空き家バンクに登録したものの、成約につながらなかった実例をご紹介します。
母が施設に入り、実家はそのまま空き家になって10年が経ちます。
2ヶ月おきに管理に行き、固定資産税も毎年5万円。
じわじわと負担が積み重なって、ついに手放す決意をしました。
でも、不動産会社にも空き家バンクにも「袋地は難しい」と断られてしまい、どうすればいいのか、途方に暮れています。
築98年の古民家。
台所も納屋も雨漏りして、シロアリも心配です。
98万円で空き家バンクに載せたけれど、問い合わせはなく、このまま時間だけが過ぎていくのかと思うと不安で仕方ありません。
空き家バンクに200万円で掲載して2年が経ちますが、いまだに買い手がつかない状態です。
土砂災害警戒区域にある上、建物の老朽化や隣人とのトラブルまで抱えていて。
高齢の母が元気なうちに、なんとか決着をつけたいのですが。
上記の事例から、空き家バンクでの売却に向いていない条件を以下にまとめました。
- 建て替えできないなど、法的制限を受ける物件
- 建物の損傷が激しく、大規模修繕が必要になる物件
- 管理が難しい遠方の空き家
- 所有者が早期売却を希望している場合
空き家バンク以外の4つの対処法
空き家バンクに登録できない場合や、登録しても売却に至らない場合は、次の4つの方法を検討してみましょう。
売却する
空き家バンクで手放せない場合の1つ目の対処法は「売却する」です。
「空き家バンクを利用するデメリット」でも挙げたように、空き家バンクは一般的な認知度が低く、売却の機会がなかなか得られない場合があります。
不動産業者へ依頼する場合、不動産サイトで多くの目に触れる機会を得られますし、専門知識を持った担当者が物件を紹介してくれることもあります。
また、不動産業者で売却する場合「仲介」と「買取」の2通りの方法があります。
それぞれ、以下の様な違いがあります。

- 「仲介」とは、仲介業者に買主を探してもらうこと
- 「買取」とは、買取業者に直接買い取ってもらうこと
仲介と買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説していますので必要な方は参考にしてください。

次は、どんな空き家なら仲介業者に向いていて、どんな空き家なら買取業者に向いているのかを解説します。
立地が良いなら仲介業者に依頼する
空き家の立地が良い場合は、仲介業者への依頼を検討しましょう。
仲介業者とは、売主と買主の間に立って不動産の売買を取り持つ業者です。

仲介業者に依頼した場合、買主となるのは一般消費者が中心になります。
そのため、市場で人気の高いエリア、つまり「買いたい人が多い場所」であれば、仲介によって高値での売却が期待できます。
たとえば、ここ数年で人口が増加傾向にある地域かどうかは、立地の良し悪しを見極める上での一つの簡単な判断基準になります。
人口が増加傾向にある地域であれば、建物が傷んでいても土地そのものへの需要が見込めます。
参照元:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」
反対に、立地条件がよくない場合は、仲介よりも空き家専門の買取業者に依頼するのが現実的な選択といえます。
立地が悪いなら専門の買取業者に依頼する
空き家の立地がよくない場合は、専門の買取業者に直接売却するのが賢明です。
買取業者とは、不動産会社が直接物件を買い取るサービスです。
一般的な売却では仲介業者を通じて買主を探しますが、買取の場合は不動産会社そのものが買主になります。

立地が悪い空き家に、専門の買取業者への依頼が適している理由は2つあります。
まず、仲介での売却が現実的ではないことです。
老朽化した空き家は一般の買い手から敬遠されやすく、立地面での強みがなければ、一般市場での売却は期待できません。
次に、空き家専門の買取業者には独自の再生ノウハウがある点が挙げられます。
専門の買取業者は、空き家を賃貸物件として活用する・店舗にリフォームする・トランクルームとして運用するなど、独自の活用方法を持ち合わせています。
そのため、一般市場で悪立地と評価される空き家であっても、高確率で買取してもらえます。
人口減少が進むエリアの空き家は住宅需要も低く、売却が見込みにくいため、買取業者に依頼するのが得策です。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、人口減少が進んでいるエリアの空き家も積極的に買取しています。
「空き家バンクでの売却が難しい」「スムーズに手放したい」といった方は、弊社までお気軽にご相談ください。
相続放棄する
空き家バンクで手放せない場合の2つ目の対処法は「相続放棄する」です。
相続放棄とは、故人から相続する権利義務を持つ人がその承継を拒否する意思表示のことです。

被相続人(故人)の死去から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し立てることで、相続を放棄することが可能になります。
故人が所有者となっていた空き家ももちろん相続放棄の対象で、負債となり得る物件の場合その相続を放棄することができます。
相続放棄をすることで、固定資産税の支払いといった金銭的な負担からは開放されることになります。
ただし、相続放棄というのは故人からの相続の権利をすべて放棄するということです。
ほかにどのような資産があっても、相続放棄をした場合その全ての相続権を失うことになります。
また、空き家の相続を放棄しても、現に占有(使用等)をしている場合は管理責任が残ります。
相続放棄したあとに空き家が倒壊したり、害虫・害獣が発生して隣家にまで被害が及んだ場合は、管理責任を問われることになります。
相続放棄をする場合は、他の資産を放棄してでも手放したいのか、その後の管理責任を問われる可能性が無いかを十分に考えましょう。
相続放棄後の管理責任については以下の記事でも解説しています。相続放棄を考えている方はぜひ一度読んでみてください。

国や自治体に寄付する
空き家バンクで手放せない場合の3つ目の対処法は「国や自治体に寄付する」です。
相続した空き家の扱いに困っている場合、自治体によっては、不要な空き家を寄付できる制度を設けてますし、寄付制度が無い場合も国へ所有権を寄付する「相続土地国庫帰属法」という制度があります。
例えば兵庫県尼崎市では「空家等寄付受け事業」という、老朽化した空き家や土地の寄付を受け入れ、市で処分する取り組みを実施しています。
空き家寄付の受け入れ事業が無い自治体でも、相続や遺贈により取得した土地を引き取ってくれる「相続土地国庫帰属法」が令和5年4月27日より施行されました。
それぞれ担当窓口へ申し出て、調査ののち問題がなければ寄付することができます。

しかしどちらも無条件で空き家を受け入れてくれる訳ではなく、それぞれ多数の厳しい条件を課していますし、相続土地国庫帰属法で国に土地を引き取ってもらうには管理に要する「10年分」の標準的な管理費用を負担しなければなりません。
自治体も国も潤沢な予算で空き家事業に取り組んでいるとは言えないため、寄付の対象は管理や処分の手間がかからない物件、土地に限られます。
寄付を検討する場合、所有する物件や土地が条件を満たしているのか、他に有効な対策が無いのかをよく調べてから申請するようにしましょう。
活用する
空き家バンクで手放せない場合の4つ目の対処法は「活用する」です。
空き家を売却せず活用することで、思わぬビジネスチャンス、副収入になるかもしれません。
なかなか手放せずにいる空き家も、立地や広さによってさまざまな活用方法があります。例えば、以下のような方法が挙げられます。
- 店舗やシェアオフィスとして貸し出す
- シェアハウスや民泊として経営する
- リフォームやリノベーションし、古民家カフェとして経営する
- 更地にし、駐車場として経営する
- 自治体に貸し出し、コミュニティスペースとして活用する
- 太陽光発電を備え、売電収入を得る
住居として売却する以外にも、これだけの活用方法があります。
しかし、どれも自身で経営する負担がかかったり、改修、取り壊し工事が必要だったりとリスクも伴います。人と関わる機会も増えるため、トラブルになることもあるでしょう。
自身で経営をしたいという思いがあったり、予算をかけてでも活用したいという方以外は、リスクをよく考えて活用方法を検討してください。
まとめ
今回は空き家バンクを利用するメリットとデメリット、高額売却のコツについて解説しました。
日本全国で問題視されている空き家問題を解決すべく促進されている「空き家バンク」ですが、今回ご紹介したように注意すべきデメリットもあります。
そして空き家バンク以外の対策もご紹介しましたが、「空き家を抱えている悩みから今すぐ解放されたい」「家計の負担になっている空き家を手放して、売却までできたら嬉しい」という方は、専門の空き家買取業者に依頼して、直接物件を買い取ってもらうことをおすすめします。
空き家専門の買取業者はほかの不動産業者では持ち得ない独自のノウハウがあります。
なかなか売却できないような物件でもスムーズに収益化につなげられるので、問題を抱えた物件でも積極的に買い取ってくれます。
当サイトを運営している弊社AlbaLink(アルバリンク)は、空き家の買取を専門としている買取業者です。
老朽化が激しい、立地が悪い、再建築不可など不動産業者に取り扱いを断られてしまったような「訳あり物件」も積極的に買い取っています。
無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。
株式会社AlbaLinkは東証グロース市場に上場している不動産会社です。





