土地と建物の名義が違う場合の不動産の売却方法を分かりやすく解説!

その他

「相続した実家で土地と建物の名義が違うけど売却できる?」
「建物名義は自分だが土地は親名義になっている場合の家の売却方法が知りたい」
上記のように土地と建物の名義が違っている場合で売却できるか不安に思っている人もいるのではないでしょうか。

法律上では、土地と建物の名義が違う場合の不動産でも、それぞれ売却することは可能ですが、現実的には考えにくいでしょう。

しかし、土地と建物で名義が異なる不動産でも売却する方法はあります。

そこで今回は、土地と建物の名義が違う場合の不動産を所有している人に向けて、以下の内容を解説します。

  • 土地と建物の名義が違う物件を売却方法
  • 土地と建物の名義が別々になるケース
  • 土地と建物の名義の統一が難しい場合の対処法

この記事を読むことで、土地と建物の名義が違う物件についての理解が深まり、売却方法もわかります。

一般的には、土地と建物の名義を統一すれば売却は可能ですが、費用や手間がかかります。

土地と建物の名義の統一が難しいケースもあるため、管理が面倒だと感じている人は、専門の買取業者に売却しましょう。

なお、弊社アルバリンクも土地と建物の名義が違う不動産などの訳あり物件を買い取っている業者です。

無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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土地と建物の名義が違う物件を売却する4つの方法

土地と建物の名義が異なっている場合でも、以下の4つの方法であれば売却できます。

  • 土地と建物を分けて売却する
  • 土地か建物を買い取って名義を揃えてから売却する
  • 土地と建物の名義が違うまま「同時売却」する
  • 土地か建物をもう一方の所有者に売却する

それぞれ詳しく解説します。

土地と建物を分けて売却する

土地と建物の名義が違う不動産は、売却できないと思っている人も多いかもしれませんが、法律上はそれぞれ単独で売却することは可能です。

土地と建物をそれぞれ単独で売却する

土地と建物それぞれ単独名義であれば、お互いに了承なしで売却できます。

ただし、現実的には土地と建物の名義が違う住宅においては、一般の買い手を見つけるのは困難です。

仮に土地だけ購入しても建物が建っていれば、自由に利用できないため、需要がないのです。

一方、建物だけを購入した場合では、土地に地上権や賃借権などの権利が設定されているかで変わります。

地上権とは他人の所有する土地を借りる権利のことで、賃借権とは賃貸借契約によって賃借人が持つ権利のことです。

参照元:国税庁|地上権、土地の賃借権、使用貸借権の区分

通常の住宅で土地と建物の名義が違う不動産は、親子間で所有している場合がほとんどなため、地上権や賃借権が設定されていることは少ないです。

地上権や賃借権が設定されていない場合、建物だけを購入しても、引き続き土地を使用できるとは限らないため、建物だけの購入も需要がないでしょう。

なお、地上権と賃借権の違いは、以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

【3分でわかる】地上権・借地権の違い!不動産業者がまるっと解説!
一口に借地権といっても、「地上権」と「賃借権」とでは、借地人が有する権利の強さが異なります。本記事では、地上権と賃借権の違い・3種類の借地権について解説します。

不動産買取業者には土地か建物だけでも売却可能

不動産買取業者に売却する場合は、土地か建物だけでも売却可能です。

土地もしくは建物のみを不動産買取業者に売却する

一般の買い手には需要がない土地と建物の名義が違う不動産でも、どちらかを買い取ったあとに、もうひとつの不動産を後日交渉して買い取ります。

土地と建物両方を買い取り、名義を一本化した後、再販や運用をすることによって、買取業者は利益を上げているのです。

相続などで土地と建物の名義が違う不動産を所有することになり、もうひとりの所有者と意見が合わない場合などには有効的な売却方法だといえます。

土地か建物を買い取って名義を揃えてから売却する

土地と建物の名義が違う不動産を売却する代表的な方法として、名義を一本化してから売却することも挙げられます。

土地・建物を買い取って名義を一本化して売却する

たとえば、土地を所有している親が子ども名義の建物を買い取り、名義を統一して売却することが考えられます。

土地と建物の名義が一本化できれば、通常の不動産と変わらないため、周辺の売却相場で売れる可能性があるでしょう。

ただし、名義を一本化する売却方法は、土地と建物の名義人同士の関係性が良好でないと実現できません。

土地と建物の名義を揃えるためには、持分売却において交渉を行う必要があるため、関係性が良好でないといけないのです。

また、当たり前ですが、もうひとりの所有者から土地か建物を買い取るだけの資金力も必要となります。

土地と建物の名義を揃えるまでの一般的な流れ

土地と建物の名義を統一するまでの流れは、以下のとおりです。

  • 土地と建物の名義を統一する合意を得る
  • 土地又は建物の買取金額を決める
  • 司法書士に名義変更の手続きをしてもらう
  • 所有権移転登記の申請をする

それぞれ順番に解説します。

土地と建物の名義を統一する合意を得る

もうひとりの所有者から土地か建物を買い取ることの同意を得るために交渉します。

親子間で関係が良好であれば問題ありませんが、仮にもうひとりの所有者が相続によって取得している場合は相続登記が完了していないと契約できないため確認しましょう。

土地又は建物の買取金額を決める

土地と建物の名義を統一する合意がとれたら、買取金額を決めます。

親子間で関係が良好でも無償で不動産の名義変更を行うと贈与税が発生するため、通常の不動産売買と同様に周辺の売却相場で取引することをおすすめします。

住宅における土地や建物の売却相場は、国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」か国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している「レインズマーケットインフォメーション」で調べることが可能です。

また、不動産ポータルサイトでは、現在販売中の物件価格を見られますが、あくまで販売価格で成約価格ではありません。

実際の取引では値引き交渉が行われるため、販売価格より安い価格になることが多いため、参考程度に留めておきましょう。

司法書士に名義変更の手続きをしてもらう

買取の条件が整ったら、司法書士に名義変更の手続きを依頼しましょう。

名義変更の手続きは住宅ローンが関係していなければ自分ですることも可能ですが、不動産に関する知識が必要になり、書類を準備する手間もかかるため、司法書士に依頼することが一般的です。

司法書士に依頼する費用は、7〜10万円ほどの費用がかかります。

また、通常の不動産売買においては、所有権移転のための登記費用は買主が負担しますが、相続によって名義変更が必要な場合は相続人が負担します。

相続登記は2024年4月から義務化されたため、3年以内に手続きする必要があります。

正当な理由なく違反した場合は、10万円以下の過料の対象となるため、相続する場合は早めに手続きを依頼しましょう。

参照元:東京法務局|相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始)

所有権移転登記の申請をする

土地と建物の名義を揃える手続きの日に、代金の決済と所有権移転登記の申請を行います。

代金の決済の確認ができたら、依頼した司法書士が法務局に申請し、一週間ほどで手続きが完了します。

代金の決済と所有権移転登記の申請は同日に行う必要があるため、事前に司法書士に依頼しておく必要があるのです。

土地と建物の名義が違うまま「同時売却」する

土地と建物の名義が違う物件を売却する方法として、双方が協力して名義が違うまま同時に売却することも可能です。

土地と建物の名義人が協力して両方同時に売却する

同時売却であれば、一般の買い手が相手であっても問題ないため、売却相場で売れる可能性があります。

ただし、不動産全体の売却において契約や決済は同時に進める必要があり、足並みを揃えないといけないため、土地と建物の名義人の関係が良好でないと実現しないでしょう。

なお、同時売却については以下の記事で詳しく解説しています。

底地と借地権を同時売却する手順|3つのコツを抑えればより円滑に売却可能
売れない訳あり不動産の情報メディア

土地か建物をもう一方の所有者に売却する

土地の所有者が建物の所有者に売却する、あるいは建物の所有者が土地の所有者に売却することも名義が違う物件を売却する方法です。

土地もしくは建物をもう一方の名義人に売却する

先述のとおり、土地と建物の名義が違う場合は、一般の買い手の需要がないため、売却相場での売却が困難です。

すぐに売る予定がなくても名義が揃っていれば、将来売却しやすいため、土地か建物をもう一方の所有者に売却する方法は双方にメリットがあります。

売却をもちかけられる側にとっては土地と建物両方の所有権を得ることが可能で、売却をもちかける側にとっては、一般の買い手には売れにくい不動産を売却できるのです。

ただし、土地か建物を買い取るだけの資金力と手続きをスムーズに進めるための良好な関係性は必須といえます。

また、土地か建物をもう一方の所有者に売却する方法は、地主と借地権者の間で土地の売買を行う場合にも有効的な方法です。

借地権とは、借りている土地に建物を建てて利用する権利のことです。

借地権とは

本来、建物の所有者は土地の賃料を支払って住んでいますが、地主から土地を買い取ることができれば、地代を払う必要がなくなります。

通常、借地権がついた土地は底地とよばれ、更地と比較すると1~2割程度の相場となりますが、借地権者に売却すれば、市場価格の50%程度の価格が見込めます。

なお、借地権については、以下の記事でも詳しく解説しています。

旧借地権と新借地権の違いは?契約内容の注意点、リスクをわかりやすく解説
売れない訳あり不動産の情報メディア

土地と建物の名義が別々になる5つのケース

現実的に土地と建物の名義が別々になっているケースは少なくありません。

土地と建物の名義が別々になっている具体的なケースは、以下の5つです。

  • 親の所有権の土地に子供が建物を建てた
  • 親の所有権の土地に親子で共有名義の建物を建てた
  • 相続した土地に建物を建てたが土地の名義変更をしなかった
  • 賃貸していた土地に賃借人名義の建物を建てていた
  • 故人が借りた土地に故人名義の建物を建てていた

それぞれ詳しく解説します。

親の所有権の土地に子供が建物を建てた

親が所有する土地に子供が家を建てるケースは少なくありません。

とくに田舎ではよくある話で、無償で土地を貸す使用貸借がほとんどです。

ただし、土地の名義が親のままで亡くなってしまった場合、建物の名義を所有している相続人が優先して土地を相続できるわけではありません。

土地のほかに相続財産がない場合は、相続人全員の共有財産として扱われることになります。

ほかの相続人が売却を主張する場合はトラブルに発展する恐れがあるでしょう。

親の所有権の土地に親子で共有名義の建物を建てた

親と同居する家を建てる場合は、親子で共有名義にしていることもあります。

建物が共有名義のまま、親が亡くなった場合には、共有名義人が居住している建物や土地を相続したいものでしょう。

しかし、相続財産が土地や建物の共有持分しかない場合は、ほかの相続人に遺留分を支払う恐れがあります。

遺留分とは、法定相続人に認められている最低限の相続財産の割合のことです。

相続した土地に建物を建てたが土地の名義変更をしなかった

相続した土地に家を建てたが、親の名義から変更していなかった場合も考えられます。

通常、土地などの不動産を相続した場合は、法務局で相続登記して名義変更する必要がありますが、2024年4月までは義務化されていなかったため、そのままになっているケースも少なくありません。

すでに相続の遺産分割が完了しているのであれば、亡くなった親から相続人に名義変更すれば問題ありません。

しかし、土地の名義がおやではなく、代々変更されていない場合は、過去の遺産分割を調べる必要があるでしょう。

なお、先祖代々名義を変更していない土地の売却方法については、以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

先祖代々名義を変更していない土地の売却方法【司法書士が解説】
土地の名義が先祖代々変更していないとどのようなリスクがあるのか、どのように相続登記をすればよいのかについて解説していきます。この記事を読むと、土地の名義が先祖代々変更していない場合の対処法が一目瞭然です。

賃貸していた土地に賃借人名義の建物を建てていた

自宅以外に土地を所有している場合は、他人に土地を貸して建物を建てている場合も考えられます。

建物を建てている第三者は借地権を有しており、貸している土地は底地となります。

先述のとおり、底地は更地と比較すると1~2割程度の相場となり、相続人全員で共有持分で相続すると、管理や地代の分配方法などで揉めやすくなるでしょう。

故人が借りた土地に故人名義の建物を建てていた

亡くなった親が借りていた土地に、親名義の家を建てていた場合も名義が異なります。

借りた土地に家を建てているため借地権が存在しており、売却するためには地主の許可が必要となります。

また、地代が必要になる建物も一般の買い手の需要が少ないため、相続して売却したい場合は地主に買い取ってもらうように交渉することがおすすめです。

土地と建物の名義の統一が難しい場合の対処法5つ

土地と建物の名義を揃えることが難しい場合は、以下の5つの方法で対処しましょう。

  • 住宅ローン残債がある場合は金融機関の合意のもと名義変更を行う
  • もう片方の名義人が行方不明の場合は不在者財産管理人を選任する
  • もう片方の名義人が認知症の場合は成年後見制度を利用する
  • 土地と建物の名義が違う物件を相続する際は遺産分割協議を行う
  • 借地権付き建物を売却する場合は地主に相談する

名義を統一する方法や売却方法について、それぞれ詳しく解説します。

住宅ローン残債がある場合は金融機関の合意のもと名義変更を行う

住宅ローンを利用して購入して残債がある場合は、金融機関の合意なしでは、以下の行為ができません。

  • 土地と名義が異なるまま建物のみ売却すること
  • 土地を購入して、土地と建物の名義を一本化すること

住宅ローンを組んで購入する場合は、金融機関が土地や建物に抵当権を設定しているため、勝手に行うことができないのです。

抵当権
住宅ローンなどを借りる場合に金融機関が購入する不動産を担保にする権利のこと

抵当権が設定された建物は売却できず、土地を購入する場合も、土地の名義人が「物上保証人」になっており、土地に抵当権がついている場合があります。

物上保証人
自己の財産をほかの人の債務の担保として提供する人のこと

たとえば、親が名義人である土地に子どもが家を建てる場合に、親が物上保証人になるケースがあります。

住宅ローンの残債がある建物を売却する場合、もしくは土地を購入して、土地と建物の名義を一本化する場合は金融機関に相談して合意を得る必要があるでしょう。

金融機関から合意がとれたら、建物の売却金額で住宅ローンの返済が可能な場合(アンダーローン)は、そのまま完済します。

仮に売却金額よりも住宅ローンの残債が上回るオーバーローンの場合は、金融機関の承諾が得られれば、任意売却することも可能です。

アンダーローンとオーバーローンの違い

任意売却の場合は、売却後もローンの返済は残るため、返済方法について金融機関との話し合いが必要となります。

また、土地を購入して土地と建物の名義を一本化する場合は金融機関の承諾だけでなく、土地の名義人の同意を得る必要もあります。

土地を購入する方法は、以下の3つです。

  • 現在住宅ローンを借りている金融機関に追加融資してもらう
  • 新たな金融機関で土地と建物をあわせた住宅ローンを組み、借り換えする
  • 自己資金や親族に借りるなどして資金を調達する

追加融資してもらう場合や住宅ローンを借り換えする場合は、審査に通る必要があります。

建物において住宅ローンの残債がある場合でも金融機関の同意が得られれば、土地と名義が異なるまま建物のみ売却することや土地を購入して、土地と建物の名義を一本化することが可能です。

なお、共有名義の変更でかかる費用や変更方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

共有名義の変更でかかる費用や変更方法について司法書士が解説
共有名義を変更する登記手続きの流れや共有持分移転登記にかかる費用、共有名義を変更する際の注意点を解説します。この記事を読めば速やかに共有名義の変更ができるようになり、のちのトラブルを回避できます。

もう片方の名義人が行方不明の場合は不在者財産管理人を選任する

土地、建物どちらかの名義人が行方不明で連絡が取れない場合は、家庭裁判所に申立てて、不在者財産管理人を選任する方法があります。

不在者財産管理人
行方不明者の財産を本人に代わって管理する人のこと

参照元:Wikibooks|民法第25条

不在者財産管理人を選任するためには、以下の費用がかかります。

費用の内容 費用相場
申立て手続きで必要な費用 収入印紙 800円分
連絡のための郵便切手代
必要な書類取得費用
不在者財産管理人の報酬 1~5万円/月
予納金 30~100万円

不在者財産管理人を選定後に、家庭裁判所から売却の許可が得られれば、名義人が行方不明の土地や建物を買い取ることが可能です。

ただし、不在者財産管理人制度の目的はあくまでも不在者の財産を守ることなので、家庭裁判所が売却を認めない可能性もあります。

なお、所有者不明の空き家に潜むリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。

所有者不明の空き家に潜む8つのリスク【最適な対処法をプロが解説】
所有者不明となっている空き家を相続した場合の対処法を不動産のプロがご紹介します。なぜ所有者不明の空き家が生まれるのか、所有者の調べ方にはどのような方法があるのかについても解説しています。

もう片方の名義人が認知症の場合は成年後見制度を利用する

土地や建物の名義人が認知症になっており、不動産の売却において判断できない場合は、成年後見制度を利用することも可能です。

成年後見制度
認知症などで判断能力が低下した本人を法律的に支援するための制度のこと

参照元:厚生労働省|成年後見制度とは

成年後見人を選任するためには、以下の費用がかかります。

費用の内容 費用相場
申立て手続きで必要な費用 申立手数料 3,400円
郵便切手代
医師の診断書費用 数千円
必要な書類取得費用
申立ての代行を依頼したときの費用 10~20万円
成年後見人の報酬 2~6万円/月

ただし、不在者財産管理人制度と同様に、成年後見制度は認知症などで判断能力が低下した本人の財産を守ることが目的なため、親族などの希望どおりに売却できるとは限りません。

なお、共有名義の親が認知症になった場合の売却方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

共有名義の親が認知症になった際の売却方法|成年後見制度も司法書士が易しく解説
共有不動産の売却には共有者全員の合意が必要ですが、認知症になった共有者は「売却に合意する」という行為自体ができなくなってしまいます。ですがご安心ください。共有者が認知症になった場合も不動産を売却することは可能です。記事内では、売却方法や成年後見人についても現役司法書士が易しく解説します。

土地と建物の名義が違う物件を相続する際は遺産分割協議を行う

土地と建物の名義が違う物件を相続することになった場合は、慎重に遺産分割協議を行いましょう。

遺産分割協議
相続人全員で遺産の分割について話し合う手続きのこと

遺産分割協議とは

たとえば、親の土地に長男が自分名義の家を建てている場合で、親が亡くなり、長女と2人で相続するケースで考えてみましょう。

長男は自分名義の家があるため単独で相続したいものですが、ほかに相続財産がない場合は長女は納得しません。

しかし、これまで解説したとおり、長女が相続すると土地と建物で名義が異なるため、売却するときに手間がかかります。

現実的には、長男が長女に遺留分を支払い、長男が土地を相続することが好ましいといえるでしょう。

なお、共有不動産の遺産分割協議書の作成方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

共有不動産の遺産分割協議書の作成方法と注意点【司法書士が徹底解説】
共有不動産を相続する際の遺産分割協議書の書き方や作成手順、不動産の名義人を決めるときの注意点を解説します。この記事を読むと共有不動産の遺産分割協議がスムーズに進み、相続トラブルを解消できるようになります。

借地権付き建物を売却する場合は地主に相談する

借地権付き建物を売却する場合は、地主に相談して承諾を得る必要があります。

地上権であれば地主の承諾なしで売却できますが、借地権の場合では民法上で定められているため、地主の承諾が必要になるのです。

参照元:e-Gov法令検索|民法第六百十二条

ただし、地主自身に建物を買い取ってもらうことも可能なため、まずは地主に相談してみましょう。

なお、借地に建てた持ち家を処分する際に知っておきたいポイントについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

借地に建てた持ち家を処分する前に知っておきたいポイントと注意点
借地権の基礎と土地上にある家の扱いを解説 まずは借地の上に建っている家の契約や所有権がどのような扱いになるのか基礎を説明します。(すでにご存じの方は次の章まで読み飛ばしてください。) 借地権は土地に建物を建てる権利で、地上権は土地利用や建物...

まとめ

今回は、土地と建物の名義が違う場合の不動産の売却方法について詳しく解説しました。

これまで解説したとおり、土地と建物の名義を統一すれば売却は可能ですが、費用や手間がかかります。

しかし、土地と建物の名義が違う不動産でも、持分買取に特化した専門の買取業者であれば、手間がかからずスムーズに売却できます。

持分買取に特化した専門の買取業者は、司法書士や弁護士などと連携しているため、共有者同士がトラブルになっていても解決できます。

共有者同士のトラブルが解決して、残りの不動産も買い取り、名義を一本化して再販や運用によって会社として利益が出せるのです。

なお、弊社アルバリンクも司法書士や弁護士などの士業と連携しており、様々な状況に対応できる買取業者です。

実際、土地と建物の名義が違う不動産をはじめとして、弊社に物件の買取をしていただいたお客様からは、以下のような感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。

相馬桂子
相馬桂子
2023-09-29
担当してくれた方がとても優しく 迅速に処理していただけてるので助かっております
豊田直子
豊田直子
2023-09-04
役場から空家の適切な管理をお願いしますと通知が来ました。早くどうにかしないとご近所に迷惑がかかると思いネットでアルバリンクさんを検索し相談しました。担当の野間さんが丁寧な対応で「一緒に頑張りましょう」と言って頂き、心強かったです。買取りもスピーディで、本当に感謝しています。ありがとうございました。
山本建夫
山本建夫
2023-09-01
二十数年前に四国(松山市内)の実家を相続しましたが、今後とも活用の予定がなく、処分(売却)する方向で地元(松山市)の不動産業者を中心に処分の相談をしていましたが、立地条件等の関係から話がまとまらず、困っていました。 そんな折、たまたまテレビ(フジテレビ系列)でアルバリンクさんの「空き家処分について」の放映が目に留まりました。早速、相談させていただこうと電話で土地と建物の現状を説明したところ、担当の方(池澤さん)が非常に親切で丁寧にご対応くださり、おかげさまで売買契約の締結に至りました。アルバリンクさんのテレビ放映を見るまでは、もう処分は無理かと諦めていたこともありました。 アルバリンクさん(担当:池澤さん)に出会えて本当に良かったです。感謝しております。ありがとうございました。
木村敏子
木村敏子
2023-08-12
このたびは、アルバリンク担当安藤様に大変お世話になりました。父の相続手続きで、一番ネックだったのが、10年近く空き家状態になっていた実家の処遇でした。地元の不動産屋数件にも現地確認に来てもらいましたが買い取りを断られ続け、更地にしてはどうか?と提案されましたが、数百万かけて解体しても、再建築不可の土地のため、売れるはずがないと途方に暮れていました。 そんな時、たまたまネット検索で訳あり物件買取プロがヒットし、安藤さんと数回お電話させていただき、とても親しみやすい方で親身に話を聴いていただいたことを覚えています。しかも、ラインで実家の写真や不動産関係書類を送信するだけで、こういった取り引きが成立することに、まずは驚きました。先祖代々引き継がれた、父母とも過ごした思い出の家でしたが、再建築不可の場所でもアルバリンクさんのおかげで、所有権移転登記することができました。誠に感謝申し上げます。 今回、アルバリンク様のおかげで売却できたこと、お盆のお墓参りで先祖にも報告できましたし、自分自身の気持ちもスッキリ軽くなりました。本当にありがとうございました!!
ちゃむ
ちゃむ
2023-07-28
再建築不可(家の側の道は原付が通れる幅しかない)、残置物あり、長年動物を飼育していたため家屋のダメージあり…と地元の不動産会社数件には相手にもされなかった実家の物件を藁にもすがる思いでアルバリンク様に相談させて頂きました。きっと断られるんだろうなと思いましたが、担当の池澤様から前向きな返答を頂きビックリした事を覚えています。 私が体調面で不安を抱えていた事も考慮して下さり、なるべく身体に負担のないようにスムーズに進めて下さいました。 リフォームするとしても数百万かかるだろうし、同じく数百万かけて解体しても使い道がなく税金が跳ね上がるだけの負の遺産を手放せた時には長年の悩みが無くなり肩の荷が下りました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。御丁寧に対応して下さり本当にありがとうございました。
森の熊
森の熊
2023-07-21
不動産の悩みは、同業多くあれどAlbaLinkさんは外さない方がいいです。担当者さんが親身で丁寧、LINEでリアルタイムに写真付きでやり取り出来て話も早い。安心して取り引き出来ます、たいへん助かります。
おはゆうちゃん
おはゆうちゃん
2023-06-28
再建築不可&傾いた古い家の処分で困ってました。 地元の不動産では相手にもされず、固定資産税の関係で更地にもできず、草抜きや隣家との対応など高年齢が近い夫婦ではとても日頃の管理は重労働でした。 こちらに相談したところ快く買い取っていただき、肩の荷がおりました。本当にありがとうございました。 担当いただいた菊池様の心遣いに感謝しております。
ウーティスメチウス
ウーティスメチウス
2023-06-09
横浜在住です。築50年以上の中国地方の再建築不可戸建てを相続し、不動産買取業者に聞いても断られ、処分に困っていました。必死の思いでネットで見つけたアルバリンクさんに査定依頼したところ、すぐに米長さんからご連絡をいただき、親身に相談にのっていただきました。一週間後には売買契約書に署名捺印の運びとなりました。本当に助かりました。

土地と建物の名義が違う不動産を手放したくてお困りの方は、査定のみ、相談のみのお問い合わせでも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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監修者
株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二です。同社は地方の空き家などの売れにくい不動産に特化して買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取ナビ」の運営者も務めています。同社は東京証券取引所東京プロマーケット市場にも上場している不動産会社です。

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