空き家を維持するためにかかる管理費用(年間最低平均:26万円)
空き家は住居者が住んでいなくとも、電気・水道のインフラが整っている居住ができる環境です。しかしながら、使用していない空き家は維持費がかかるばかりで所有者にとっては荷が重い問題でしかありません。
ここでは、空き家の維持費が何にどれだけかかっているのかを説明します。
固定資産税(年間:約14万円)
空き家であっても資産として国から定められている以上、税金が生じます。所有者が空き家を所持し続ける限り、税を納めなければなりません。
【固定資産税の計算式】
固定資産税評価額 × 税率1.4%
仮に、固定資産税評価額が1,000万円の場合は1,000万円×1.4%=14万円となります。
固定資産税は上記の方法で計算することが可能です。また、居住用の土地では特例で固定資産税が減額されることもあります。
皆さんの周りにある住宅地や田んぼなどの土地、住宅やお店などの家屋、工場の機械や会社の備品などの償却資産を総称して固定資産と呼びます。固定資産税とは、こうした固定資産にかかる税金です。固定資産の所有者が、その資産価値に応じて算定された税額を、固定資産の所在する市町村に納めます。
固定資産税の確認方法としては、課税明細書での方法があります。その年度の固定資産税を支払う方に、毎年4月に課税明細書が届きます。仮に紛失したとしても、再交付することが可能です。必要な場合は、固定資産を有する担当の税事務所固定資産課にお問い合わせ下さい。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
都市計画税(年間:約3万円)
都市計画税は、都市の活性化のために使用することを目的としているので、都市計画が進んでいない地域では課税されません。所有する空き家の地区によって納税義務の有無が異なるので、確認が必要な項目の1つです。
都市計画税は以下の方法で計算することができます。
【都市計画税の計算式】
固定資産税評価額 × 税率0.3%
仮に、固定資産税評価額が1,000万円の場合は1,000万円×0.3%=3万円となります。
都市計画税の確認方法は、課税明細書の送付または自治体への問い合わせになります。
都市計画税は、都市計画法に基づいて行う都市計画事業又は土地区画整理法に基づいて行う土地区画整理事業に要する費用に充てるために、市町村が目的税として課税します。都市計画税を課するか否か、あるいは、その税率水準をどの程度にするかについては、地域における都市計画事業等の実態に応じ、市町村の自主的判断(条例事項)に委ねられています。
火災保険料(年間:約5万円)
空き家であったとしても火災保険に加入することで、災害・窃盗などのリスクを補てんすることができます。
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
空き家によって他者が不利益を被った場合、空き家所有者に故意がなくとも、所有者が見舞金の責任を負う義務があります。空き家はいつ何が生じるかわかりません。保険に入り、身を守ることもする必要が求められます。
火災保険料は、年間=約5万円程度かかります。
契約内容によっても異なってくるので内容を吟味した上で契約することが大切です。また、空き家の状況においては火災保険料が高くつく場合があります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
水道光熱費(年間:約4万円)
年間の水道光熱費は約4万円かかります。
空き家ならいらないでしょうって思う人もいるかもしれませんが、必要です。
なぜなら、空き家だからといってライフラインを止めてしまうと空き家の劣化が進み、水道管の錆付きにも繋がります。それによって、水道管の補修に費用がかかることもあります。
また、長期間、ライフラインが止まっている空き家は「特定空家等」に認定される恐れがあります。「特定空家等」とは、空き家の放置により、近隣住民の生活や支障をきたす可能性があると判断されることです。例えば、空き家の倒壊・異臭・景観を損なう等が考えられます。加えて、空き家が「特定空家等」と定められると、固定資産税の減額対象から外れる危険性もあります。
特定空き家について気になる方はこちら>>
ですので、電気・水道のライフラインの確保が求められます。電気・水道料金は使用せずとも、基本料金が発生するので、ゼロにすることはできません。
水道の基本料金は水道メーターの口径で金額が決まります。20mmの場合は月額1,170円です。年間14,040円です。水道メーターの口径によって異なるので確認が必要です。
空き家にかかる電気料金に関しては、年間最大24,000円程度です。契約している内容によって大きく異なるので、電気料金も確認が必要です。
空き家にかかる水道・電気料金
年間14,040円(水道料金)+ 年間最大24,000円(電気料金)=38,040円
年間約4万円の費用が水道・電気料金にかかると考えたほうが良いかもしれません。
修繕費用
空き家の維持費にはどれほど修繕費が必要になるでしょうか。
空き家は定期的に修繕が必要で、戸建ての相場は500万円〜2,000万円かかると言われています。
空き家の修繕であれば、弊社が得意とする分野であり、空き家をキレイな状態にすることが可能です。
例えば、弊社株式会Albalink(アルバリンク)では、埼玉県所沢市三ケ島にて、平成2年築木造二階建て戸建ての仕入れ後リフォームし売却したことがございます。この建物に関しては、延床面積114平米と建築面積がだいぶ広い物件です。リフォーム代金は880万円です。
880万円を1人で負担するという形は現実的ではないので、弊社にお任せいただければと思います。
この物件はリフォーム後、必要な方に購入されました。
弊社では買取後、リフォームして再販します。なので、所有者はリフォーム費用を負担しなくても空き家を売ることが可能です。1人で悩みを抱えることはございません。「こんなこと聞いてもいいのかな」と思い悩むことも、どうぞお気軽にご相談ください。
その他の費用
先ほど紹介した費用以外にも、細々とした空き家のメンテナンスに費用がかかります。
空き家という放置されている場所だからこそ、住んでいる家よりメンテナンスが億劫に感じるかもしれません。
ここでは、4つの細々としたメンテナンス費用について紹介します。
また、詳しくは以下の記事をご覧ください。
不法投棄された場合のゴミ処分費用
空き家であることは、その地域の人間であれば容易に特定することができるでしょう。もしかしたら、ゴミ捨て場として地域住民に誤って認知されている可能性も少なくないです。
1人のゴミの不法投棄が積み重なり、ゴミが大量になることも懸念されます。
その場合、ゴミの処理は空き家の所有者の責任になります。不法投棄者を見つけて撤去費用を求めることは現実的ではありません。
1人で対処できる量であれば費用はかかりませんが、処分に困るソファーや冷蔵庫等の家具や電化製品の場合は処分するのに労力がかかります。また、1人では手に負えないケースではごみ処理の業者に依頼するしかありません。
ゴミの問題は近隣住民にとっては死活問題なので、早い解決を求められます。
不法投棄は空き家の問題だけではないのですが、「捨てられ損」で泣き寝入りするケースが多いのが現状です。
草刈りが必要な場合のメンテナンス費
空き家の草刈りも所有者が行わなければなりません。1人で行うにしても体力的負担や時間がかかります。また、草刈りの業者に依頼したとしても、費用がかかるので金銭的負担がかかります。
草刈りが必要ないように土地に処理を施すこともできますがあまりに労力がかかるためおすすめできません。
定期的なメンテナンスが必要となる負担であることには変わりないのが現状です。
管理を委託している場合の管理料
空き家の所有者は、空き家の管理を専門の業者に委託するという方法もあります。
ただ、この方法に関しては管理費が発生します。
サービス内容にも異なりますが、月額5,000〜15,000円程度はかかる業者が多いです。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
帰省する場合の交通費・宿泊費
空き家が遠くにある場合、管理のため帰省費用がかかります。また、空き家が住める状況でない場合、周辺に宿泊する費用もかかります。
周辺の宿の手配も帰省の度に行わなければならないと思うと手間に感じるでしょう。
年に1〜2回は帰省するとしても、時間もお金もかかり続けます。
空き家を放置するデメリット
全章で、空き家の維持費についてご紹介しました。金銭的負担がかかることですが、お金がかかるからと言って空き家を放置することの方がデメリットがあります。
もしかしたら、空き家を放置し続けることで維持費の負担額が増える危険性もあります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
ここでは4つのリスクをご紹介します。
周囲に損害を与え、損害賠償を求められるリスク
空き家が周囲に損害を与える状況とはどのような場合でしょうか。
主に以下の3つが例として挙げられます。
- 急速な老朽化による倒壊
- 景観の悪化
- 放火される危険性
では、詳しく説明していきます。
急速な老朽化による倒壊は、空き家を放置することでスピードが加速します。空き家は
建物の劣化に気づかれることはありませんし、修繕工事も行われることはありません。これらの状況により、管理されている空き家よりも放置されている空き家の方が老朽化の進行が著しいです。
また、景観の悪化に関しては、枝のはみ出し・外壁落下などにより近隣の景観を損なう事態が生じます。近隣住民とのトラブルにもなりかねない事態を起こすことにも通じるので放置することは難しいでしょう。
さらに、空き家が管理されていなければ、不審者や放火魔に空き家を狙われる可能性も十分にあります。加えて、故意によるものではなくとも、タバコのポイ捨てで大きな火災になる可能性も十分にあります。それだけでなく、ネズミ・害虫が配線をかじることによって火元になるケースも十分に考えられます。
これら3つの状況によって、空き家の損傷、周辺への見舞い金などを空き家の所有者が支払わなければなりません。ですので、空き家の管理を徹底することを所有者は求められます。
空き家が犯罪に使われるリスク
空き家かどうかは近隣住民にとっては容易に特定することが可能ではないでしょうか。そのため、様々な犯罪現場になるケースが多いです。
例えば、放置している空き家が遺体遺棄、窃盗、放火の事件現場となることがあります。また、不法占拠され、犯罪現場となることもあります。管理されていない空き家は犯罪に使用されるリスクが非常に高くなるということです。
以下、空き家の事件実例です。
23年の刑法犯、2年連続で増 空き家への侵入窃盗は2倍 警察庁
高級住宅街の空き家で暴行か 栃木で夫婦2遺体発見 「目につかず」空き家が犯罪温床に
空き家のある地域の治安悪化にも通じるので、近隣住民に目を付けられるような大きなトラブルにならないように管理を行わなければなりません。
空き家の売却価格が下がるリスク
建物の老朽化により、資産価値が下がります。定期的に管理している空き家であれば、劣化箇所に気づき、早急に修繕を行うことも可能でしょうが、放置していると適宜、対応は難しいでしょう。
空き家は老朽化が進むにつれて、建物の価値が下がります。それによって、空き家自体の資産価値が低下し続ける状況に陥ります。
今後、使用しないとはっきりしているのであれば、空き家を持ち続けずに、手放すことで売却価格が下がるリスクを回避できる可能性が十分にあります。後回しにすればするほど、価値は下がり続けるということを肝に銘じるべきです。
固定資産税が上がるリスク
全章で述べたように、空き家であっても資産である以上、固定資産税がかかります。2023年12月13日より、「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案」が施行されました。これにより、「管理不全空き家」という規定が作られました。
新制度である「管理不全空き家」は、特定空家になる可能性がある建物に対して勧告されます。また、固定資産税の節税措置が解除され、約4倍の納税額になります。
そして、勧告を無視し対処しなかった場合、放置した空き家は「特定空家等」とみなされます。「特定空家等」と定められると、固定資産税の減額対象から外れる可能性があるからです。
また、空き家法改正により、「特定空家等」になる可能性がある空き家も固定資産税の減額対象から外れる可能性があります。放置されている空き家は「管理不全空家」と認定されます。「管理不全空家」とは、建物(窓、外壁など)の破損によって所有者の管理が不十分な状態であるとみなされることです。
空き家のある地域から、「特定空家等」や「管理不全空家」と指摘され、改善が行われない場合は固定資産税の軽減処置を受けることができなくなります。それにより、固定資産税の支払いが増加する場合があります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
空き家の維持費を節約・解決する方法
空き家の維持費を節約・解決する方法としては2つあります。
1つは売却です。売却によって、空き家の所有者であることを手放し、維持費の負担を無くす方法です。空き家の管理という責任を負うことなく、売却した空き家を現金化できます。ただ、空き家の売却という一般的な家の売却と異なるので、空き家の買取を専門としている取引業者に依頼するのがおすすめです。
もう1つは、賃貸により空き家の維持費の負担を無くす又は減らす方法です。空き家の活用が上手くいけば、新たな収入源になることもあります。しかし、そのためには十分な準備や知識がないといけないので現実的ではないかもしれません。
ここでは、2つの方法についてご紹介します。
売却
「あの空き家が売れるんだろうか」
「空き家を手放せるなら早く手放したい」
このように考えていても日々の生活に追われ、気づけば時間ばかり過ぎていたということはないでしょうか。
緊急性がないからと問題を先送りにしていることはないでしょうか。
その状態では、空き家の維持費を支払い続ける生活を送ることになります。
だからこそ、弊社株式会Albalink(アルバリンク)が力になります。弊社では、老朽化が進んだ空き家を積極的に買取しています。買取査定は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。(査定依頼のみの場合でもかまいません。査定後に売却するかゆっくり考えられます。)
詳しくは以下の記事をご覧ください。
賃貸
空き家を賃貸で貸し出し、収入を得る方法もあります。
しかしながら、貸出できるレベルにするには建物をキレイにする必要があります。リフォームする可能性も十分にあるでしょう。その場合、リフォーム費用がかかり、貸出できなかった場合、リフォーム費用の支払いがさらに負担になるという状況に陥ることも容易に考えられます。
仮に、貸出ができたとしても運営のノウハウがなければ住人とのトラブルになり、精神的負担を被ることも考えられます。
空き家を放置する以外の手段がないのであれば、売却価格が下がり続ける前に売却することをおすすめします。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
空き家の維持にかかるのはお金だけでなく、時間と体力!
空き家にかかるのは維持費だけだと思ってはいませんか。
空き家の管理には、維持費に伴って時間と体力も必要です。
空き家の管理のために、事務手続きや現地での対処に時間と体力がかかります。仮に、代行業者に頼んだとしても、確認などをする手間はずっとついてくるでしょう。
空き家を持っている以上、空き家の管理から逃れることはできません。空き家の管理が負担以外の何物でもない場合は売却して手放すのが1番良い方法でしょう。
空き家の売却には空き家専門の買取業者を通じて手放すことがおすすめです。空き家を専門にしているからこそ、独自のノウハウで一般的な不動産買取業者よりも良い条件で売却することができます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
空き家の維持費は、金銭・時間・人的負担を生じることになります。管理が行き届かなければ、維持費の額が増えてしまうケースもあります。このような状況に身を置いていると、対処するのが年々億劫に感じることかと思います。
だからこそ、重荷は早く手放し、問題解決のお手伝いを弊社株式会Albalink(アルバリンク)にさせてください。
過去に、一般の不動産業者が取り扱わない訳あり物件専門の買取業者としてフジテレビの「newsイット!」に紹介されたこともございます。
実際に、「あきらめかけていた」というお客様の空き家の買取を行った実績が多くございます。
ボロボロの空き家もスムーズに、適正価格で買取を行っておりますので、「早く空き家を手放したい」「使い道のない空き家の維持費にお金をかけたくない」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
この記事では、空き家の維持費について説明しました。
記事内でお伝えした通り、空き家の維持費は所有者の重荷となっていることが多いです。最低でも年間:約26万円の維持費がかかります。
ですが、空き家買取に特化した専門の不動産買取業者にお願いすれば、スムーズに売却できます。
なぜなら、専門の業者は独自のノウハウによって、通常では困難な空き家を売却できる状態にして買手を見つける手段に長けているからです。
その中でも、買取実績が豊富な業者を選ぶことで、適正価格で空き家を買い取ってもらえます。
実績豊富な買取業者ほど、他の業者よりも空き家を低コストかつ、最も資産価値の高い形で再活用するノウハウを有しています。それにより、高く売れた金額を買取金額に上乗せして売主様に支払うことができます。
例えば、必要最低限のリフォームを施し、不動産投資家や店舗オーナーへ再販売するなどがあげられます。
弊社株式会社Albalink(アルバリンク)も、年間相談実績が6,000件以上で空き家専門の買取業者です。
一つの候補としてご相談くだされば、金額や日程なども含め、全力でご対応いたします。お気軽にご連絡ください。