事故物件とは人の死が発生した物件のこと
事故物件とは人の死が発生した物件を指し、正式名称は心理的瑕疵物件といいます。
瑕疵とは、通常あるべき品質・性能を欠いている状態を指します。
事故物件となるのは、自殺・殺人・焼死など事件性のある死が発生した場合です。
詳しくは後述しますが、病死・老衰など、ごく一般的に起こり得る死が発生したものは事故物件に該当しません。
事故物件は通常の物件よりも特殊な事情を抱えているため、売却時には法的義務を果たしたり売却方法を工夫したりする必要があります。
売却するときに告知義務が生じる
事故物件を売却するときには「告知義務」が発生します。
告知義務とは、不動産取引をする相手に対して物件が抱える欠陥などを説明する義務です。
いわゆる、買主・借主が「知っていたら契約しなかった」と感じるような内容は、契約を結ぶ前までに伝えましょう、といった規定です。
買主・借主は住み心地のよさ・快適性を求めて家選びをするため、事故物件は告知義務の対象となります。
事故物件である旨を買主に告げずに契約をした場合、売主は「契約不適合責任」を問われます。
取引の対象物が契約書の内容と異なる場合に、売主が負う責任
契約不適合責任が問われると、売主は売却後であっても修繕費・損害賠償・契約解除などを請求される可能性があります。
参照元:Wikibooks「民法第562条・563条・541条・542条1項・415条・564条」
売買取引においては告知義務の時効がないため、一度事故物件になると何年経っても告知が必要です。
建物を解体して更地にしても、告知義務が消えることはありません。
事故物件の告知義務については、以下の記事で詳しく解説しています。

一度住めば告知義務が消えるは嘘
新しい入居者が一度住めば告知義務が消える、ということはありません。
国土交通省のガイドラインでは、賃貸はおおむね3年・売買は期限の定めなしとしているためです。
参照元:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」
ガイドラインが制定されたのは、2021年10月です。
それまでは告知義務の明確な範囲・期間が定まっておらず、不動産会社の裁量によって告知の対応にバラつきがあったといわれています。
過去には、都市部のワンルームで近所付き合いが希薄であることから、直近の入居者には告知が必要・それ以降の入居者には告知が不要とした判例があります。
参照元:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「東京地裁H19.8.10」
「誰かが一度住めば告知しなくてOK」というウワサは、上記の判例がキッカケで広まったといわれています。
しかし、現在はガイドラインによって基準が明確になり、事故物件の賃貸契約をする場合は3年を経過するまで新しい入居者に告知が必要です。
一方、売買契約は告知の期間に定めがありません。
賃貸よりも売買のほうが、取引の金額が大きい・すぐに転居ができないなど、買主が多大な損害を被る可能性が高いためです。
したがって、一度入居者が代わっても事故物件の告知義務は続きます。
ただし、人の死が発生した物件であっても入居者の死因によっては告知が不要になるケースもあります。
「事故物件は一度住めば告知義務がなくなる」の真相については、以下の記事で詳しく解説しています。

死因が孤独死であれば告知が不要な場合もある
入居者の死因が、孤独死・老衰・病死など事件性のない死であれば告知は不要です。
人はやがて必ず死を迎えるため、住宅内で人が亡くなることは当然に予想されるものとされているからです。
実際に、ガイドライン上でも自宅における死因割合のうち老衰・病死が9割を占めるほど一般的なものであり、原則として告げなくてよいとされています。
ただし、自然死であっても長期間遺体が放置され、特殊清掃が行われた場合は告知が必要です。
「〇日以内に遺体を発見したら告知は不要」といった明確な基準はありません。
ただ、遺体が腐敗するまでの期間は、夏場だと1日〜2日・冬場だと2週間程度といわれていることから、この期間を過ぎると告知が必要と考えられます。
死因による告知の基準については、以下の記事で詳しく解説しています。

通常の物件よりも売却が難しくなる
言うまでもなく、事故物件は通常の物件よりも売却が難しくなります。
心理的瑕疵物件に関するアンケート調査でも、抵抗感を抱く方が85.8%を占めるほど多数派の意見であることがわかります。
不動産売却にかかる期間は平均3ヶ月〜6ヶ月程度といわれていますが、事故物件はさらに時間がかかる可能性があります。
参照元:公益財団法人 東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2023年)
また、事故物件は欠陥を抱えている分、売却価格の値引きが必要です。
事故物件の売却価格は相場より10~50%安くなる
事故物件の売却価格は、相場より10%〜50%安くなるといわれています。
心理的瑕疵物件への入居を検討している方からは、相応の値引きが求められるからです。
実際に、事故物件に関するアンケート調査でも、住んでもよいと思える条件の1位は「家賃の安さ」でした。
上記は賃貸を対象としたアンケートですが、「事故物件に対して相応の値引きを期待する」という点は売買も同様です。
事故物件の売却価格は、死因によって下記のように下落するといわれています。
死因 | 売却価格の下落率 |
---|---|
孤独死 | 10%〜20% |
自殺 | 30%〜50% |
殺人 | 50% |
ただ、心理的瑕疵は捉え方に個人差が生じやすく、値引きをしても売れない可能性が十分にあるといえます。
そのため、事故物件の売却時は値引き以外にも工夫が必要です。
事故物件の売却相場については、以下の記事で詳しく解説しています。

事故物件の売却を成功させるポイント7選
前述したように、事故物件は特殊な事情を抱えていることから売却時は工夫が必要です。
事故物件の売却を成功させるポイントは、以下の7つです。
事故の事実を隠して売却しない
事故物件の売却を成功させるポイントとして、事故の事実を隠さないことが挙げられます。
売買契約の時点で隠せたとしても、売却後に近隣の噂・ネット情報などでバレるリスクが非常に高いからです。
実際に、12年前に首吊り自殺があった事実を買主に告げず、売買契約の締結後に隣人から聞いたことで契約解除に至った判例があります。
参照元:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「東京地裁H29.5.25」
事故物件の売却後に金銭的な損失を被らないためにも、契約前までに事故が生じた旨を正直に告知することが重要です。
現状のままで売却する
事故物件を、現状のままで売却する方法もあります。
前述したように、「費用が安ければ事故物件を許容できる」と考える層も一定数いるためです。
費用面を重視する層をターゲットにする場合は、あえて売主が手をくわえず売り出し価格をできる限り下げて売却するのも手段です。
次項で紹介するお祓い・リフォームを行う方法もありますが、費用倒れとなるリスクを回避するためにも、まずは現状のままでの売却を検討しましょう。
なお、弊社アルバリンクは事故物件を現状のままで買い取っている専門の買取業者です。
リフォーム業者・遺品整理業者と連携があるので、売主様は費用をかけずワンストップで売却が可能です。
無料査定は随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
お祓いをして売却する
お祓いをして売却するのも、事故物件の売却を成功させる一つの手段です。
お祓いをしても告知義務はなくならないものの、買主に対して安心感を与える効果が見込めます。
お祓いは神社・お寺に依頼するのが一般的です。
事故物件のお祓いにかかる費用は、死因・建物の規模によって変動し、おおむね3万円〜5万円程度で依頼ができます。
お祓いによって、心理的瑕疵を和らげて事故物件を売却するのも一つの手段です。
事故物件のお祓いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

特殊清掃・リフォームをして売却する
事故物件を売却する前に、特殊清掃・リフォームを済ませておくのも有効な手段です。
物理的な欠陥を解消して「すぐに住める状態」にしておけば、購入を検討する方が現れやすくなる可能性があります。
前述したアンケート調査でも、家賃の安さに次いで「リフォーム・特殊清掃済みであればよい」と回答した方は約半数を占めています。
ただし、特殊清掃・リフォームは売主の費用負担が重くなりがちです。
間取りがワンルームだったとしても、特殊清掃は3万円〜10万円程度・リフォームは50万円〜100万円程度かかります。
資金に余裕があり、売却の目処が経っている場合に限りおすすめできる方法といえます。
特殊清掃の概要については、以下の記事で詳しく解説しています。

一定の期間を空けて売却する
事件・事故の発生から数年単位で期間を空けて売却するのも一つの手段です。
人の死が発生した直後はその印象が強く残っているため、買主が見つかりにくい傾向にあります。
一定の期間を空けて風化するのを待つことで、購入に前向きになる方が増える可能性があります。
ただし、社会的な影響が大きい事故だった場合は、期間を空けても心理的瑕疵が軽減されません。
過去には50年前に殺人事件が発生した旨を告知せず売却し、事件の存在を知った買主が訴訟を起こした事例もあります。
参照元:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「東京地裁八王子支部 H12.8.31」
社会的影響が大きくない死因の場合は、検討してもよい方法といえます。
更地にして売却する
事故物件を解体して更地の状態で売却する方法もあります。
期間を空けるのと同様、事故が発生した建物がなくなることで心理的瑕疵が和らぎ、購入を前向きに検討する方が現れる可能性があります。
また、更地にした場合は駐車場・資材置き場などの用途にも変えられるため、居住用物件を求める方以外にもアプローチしやすくなります。
ただし、更地にして家屋がなくなったとしても告知義務は消えません。
くわえて、売却できなかった場合は翌年から住宅用地の特例が適用外となり、固定資産税が増額します。
住宅が建っている土地に対して、200㎡以下の部分が1/6・200㎡以上の部分が1/3まで評価額が減額できる税の軽減措置
更地にして売却できなかった場合、土地の固定資産税が最大6倍まで上がるため維持費の負担は重くなります。
解体して更地にするかどうかは、売却の見込みがあるかどうかを検討した上で慎重な判断が必要です。
事故物件を更地にするメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

専門の不動産買取業者に売却する
不動産の売却方法には、買主探しをサポートしてもらう「仲介」と業者が買主となる「買取」の2種類があります。
事故物件を確実に売却したいなら、訳あり物件に強い専門の不動産買取業者に依頼しましょう。
専門の買取業者は買い取った事故物件を運用・再販して収益化につなげるノウハウがあります。
活用方法に見合ったリフォームなどを施すため、市場で売れない事故物件でも現状のまま、かつ高確率で買い取ってもらえるのです。
くわえて、専門の買取業者に事故物件を売却するメリットは、以下3つがあります。
- 売却価格が高くなりやすい
- 遺品整理業者・リフォーム業者など、提携している業者に依頼するため仲介料がかからない。商品化コストが最小限に抑えられる分、買取価格に上乗せされる
- 平均1ヶ月程度で売却できる
- 売主・業者の2者間で取引を行うため、両者が契約条件に合意すればすぐに決済へと進む
- 契約不適合責任が免除になる
- 専門の買取業者が買主になる場合、契約不適合責任が特約で免除になる。買い取った後に、万が一不具合が見つかった場合も付加価値を高めて再販するなどの対処をするため、売主は責任を一切問われない
次項では、事故物件に強い専門の買取業者である弊社アルバリンクの買取事例をご紹介します。
事故物件に強い買取業者については、以下の記事で詳しく解説しています。

アルバリンクなら事故物件でも高額売却できる
弊社アルバリンクは訳あり物件専門の買取業者として、他社では断られるような事故物件を多数買い取ってきました。
実際、弊社は下記のように「孤独死」「自殺」「溺死」などさまざまな事故が発生した物件を全国から買い取っています。
上記の買取金額を見ていただけばわかる通り、弊社は事故物件であっても物件全体の価値を適切に評価し、適正価格で買い取っています。
そのため、「他者で売却の依頼を断られた」「査定額が破格に安かった」といった事故物件であっても、できる限りの高額買取に対応可能です。
実際、事故物件をはじめ、弊社に物件の買取依頼をしていただいたお客様からは「思った以上の高値で買い取ってもらえた」「もっと早く依頼すれば良かった」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
そのため、事故物件というデリケートな対応が求められる物件も、売主様のプライバシーを守りながら、速やかに高値で買い取らせていただきます。
信頼できる買取業者に安心して事故物件を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
まとめ
事故物件は、買主に心理的な抵抗感を与えるため売却が難しい傾向にあります。
お祓いをしたり、更地にしたりして心理的瑕疵を緩和することはできますが、確実に売却できる保証はありません。
費用をかけた結果、買主が現れず費用倒れとならないためにも、専門の不動産買取業者に売却を依頼するのが賢明といえます。
専門の買取業者に相見積もりをとり、適正価格で買い取ってもらえる一社を選定しましょう。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)も、全国の事故物件を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
費用倒れのリスクなく、現状のままで高額売却したい方はお気軽にお問い合わせください。
無料相談のみの問い合わせも歓迎しております。