空き家の売却前の注意点
空き家の売却前には、以下5つの注意点があります。
金銭的・時間的な損失を防ぐためにも、売却準備の段階で十分な対策を講じておきましょう。
余裕を持った売却スケジュールを立てる
空き家になった時点で売却の準備を始め、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。
早めに着手したほうがよい理由は、固定資産税や相続登記といった期限のある手続きが複数存在するためです。
- 固定資産税:毎年1月1日時点の所有者に課税される
- 相続登記:不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内が申請期限
上記の期限を見据え、期日から逆算した売却スケジュールを設定することが余計な損失を防ぐためにも重要です。
スムーズな空き家売却を実現するためにも、少なくとも半年〜3ヶ月前から準備開始することをおすすめします。
空き家の所有者の確認・名義変更
空き家を売却する際には、まず所有者の確認が欠かせません。
原則として、不動産は所有者本人でなければ売却することはできないためです。
とくに相続によって空き家を取得した場合には、不動産の名義人が故人のままになっていることが多く、そのままでは売却できません。
売却を進めるには、相続登記によって所有者を自分の名義に変更する手続きを、法務局でおこなう必要があります。
また、相続人が自分一人とは限らず、複数人で共有しているケースもあります。
その場合は、共有者全員の同意がなければ売却はできません。
ここでは、空き家の所有者の確認方法や、相続登記に必要な書類・手続きの流れについて詳しく見ていきましょう。
空き家の所有者の確認方法
空き家の所有者は、不動産の権利証・登記識別情報で確認できます。
しかし、権利証や登記識別情報が記載された登記識別情報通知が手元にないケースもあるでしょう。
権利証や登記識別情報通知の再発行はできませんが、その場合は法務局で土地・建物の登記事項証明書を取得すれば所有者を確認できます。
登記事項証明書は法務局へ行かなくても、「登記情報提供サービス」を利用すればオンライン上で確認可能です。
法令上は「登記済証」と呼ばれる。所有権移転登記手続きが完了した際に登記名義人に交付される書類
2004年の不動産登記法の改正により、権利証の代わりに登記名義人に発行されるようになった符号。12桁の英数字からなる。
不動産の所在地や所有者などの情報が記載された書類
相続時の名義変更に必要な書類・手続き
相続登記とは、不動産の名義を亡くなった方から相続人へと変更する手続きです。

相続登記は、以下の流れで進めます。
- 相続する不動産の権利関係などを確認
- 不動産を相続する人を決める
- 相続登記に必要な書類を準備
- 相続する不動産の所在地を管轄する法務局へ申請する
相続登記に必要な主な書類は以下の表のとおりです。
中には取得するまでに時間がかかる書類もあるので、時間に余裕を持って進めましょう。
| 書類名 | 取得先 |
|---|---|
| 登記申請書 | 法務局のHP |
| 不動産の登記事項証明書 | 法務局 |
| 遺言書(もしくは遺産分割協議書) | - |
| 被相続人の死亡時から出生時までの戸籍謄本 | 被相続人の本籍地を管轄する役所 |
| 被相続人の住民票除票 | 被相続人の最後の住所地を管轄する役所 |
| 相続人全員の戸籍謄本・住民票 | それぞれの本籍地・住所地を管轄する役所 |
| 固定資産評価証明書 | 不動産所在地を管轄する役所 |
相続登記の義務化について
これまで相続登記は任意でしたが、2024年4月1日から義務化されました。
正当な理由なく相続登記をおこなわなかった場合には、10万円以下の罰金が科される恐れがあります。
相続登記の期限は、自身が相続人であることを知った日から3年以内です。
なお、2024年4月1日以前に発生した相続については、2027年3月31日までに登記を完了する必要があります。
相続登記の義務化については、以下の記事で詳しく解説しています。

相続人であることを証明する資料
相続人として不動産の名義変更(相続登記)を行うには、自分が正当な相続人であることを証明する資料が必要です。
具体的には以下のような書類が求められます。
- 被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本(出生から死亡までのすべて)
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 相続人の住民票(登記名義人となる人の分)
- 相続関係を示す相関図(相続関係説明図)(法定書類ではありませんが添付が推奨されます)
これらの資料によって、誰が相続人であるか、また相続人が何人いるかを第三者(法務局)に証明します。
相続人が複数いる場合は、全員分の戸籍を集める必要があるため、手間や時間がかかることもあります。
必要な書類が揃わない場合の対処法
相続登記に必要な書類が一部揃わない場合でも、状況に応じて対処する方法があります。
本籍地の役所に問い合わせ、改製原戸籍や除籍謄本を取り寄せることで補える場合があります。
まずは連絡先の調査を進め、それでも合意形成が難しい場合には、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる方法があります。
書類の記載内容に不備や不一致がある場合
たとえば住所の表記が現在の住民票と異なる場合には、住所変更の履歴(附票)を取得することで整合性を示すことが可能です。
書類が一部不足しているからといって、すぐに手続きを断念する必要はありません。
ケースに応じて補完的な書類を用意したり、専門家(司法書士や弁護士)に相談することで対応できることも多いです。
相続登記の費用
相続登記は自分で手続きすることも可能ですが、手続きは煩雑で、準備すべき書類も多岐にわたります。
申請内容にわずかでも不備があると、法務局に受理されない場合があるため、司法書士などの専門家に依頼するのが確実です。
司法書士に相続登記を依頼した場合の報酬相場は、5万円〜8万円程度が一般的です。
境界の確認
空き家の売却にあたっては、土地の境界が明確になっているかどうかを必ず確認しましょう。
境界があいまいなままでは、買主とのトラブルや契約上の支障が生じるおそれがあります。
見た目のブロック塀やフェンスがあっても、それが法的な境界とは限りません。
正確な境界(筆界)を示すには測量図や境界標の確認が必要です。
境界が不明な場合は、隣地所有者との立会いや、土地家屋調査士による測量を通じて明確にすることが推奨されます。
古い住宅地では境界杭が失われていることもあり、売却前に測量を済ませておくと安心です。
敷地境界線をめぐる隣人トラブルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

告知義務の有無確認
空き家を売却する際には、買主に対して重要な情報を正確に伝える「告知義務」があります。

これは雨漏りやシロアリ被害などの「物理的な不具合」に限らず、買主の判断に影響を与えるあらゆる事実が対象です。
たとえば、次のような項目が「瑕疵(かし)」として該当します。
| 物理的瑕疵 | 雨漏り、シロアリ被害、基礎のひび割れなど |
|---|---|
| 心理的瑕疵 | 過去の自殺・事件・事故など |
| 法的・環境的瑕疵 | 再建築不可、用途制限、悪臭、騒音など |
これらの情報を意図的に伝えなかった場合、民法第562条(契約不適合責任)により、売主は損害賠償や契約解除の責任を負うことがあります。
契約不適合責任については、記事内の「【仲介の場合】契約不適合責任を問われる可能性がある」で解説しています。
迷ったときは、不動産会社や専門家に相談のうえ、誠実に開示する姿勢が大切です。
住宅ローンの残債と抵当権の有無を確認する
空き家を売却する前に、住宅ローン残債はないか、抵当権は設定されていないかを確認することも重要です。

住宅ローンの残債がある不動産には、原則として抵当権が設定されています。
抵当権がある状態では不動産を自由に売却することはできないため、抵当権の抹消登記が必要です。
なお、住宅ローンをすでに完済している場合でも、抵当権が登記上は残ったままになっているケースも少なくありません。
というのも、抵当権は自動的には抹消されず、所有者が自ら法務局で抹消登記の手続きをしなければならないためです。
抵当権の有無は、法務局で取得できる登記事項証明書で確認可能です。
もし完済後も抵当権が残っていた場合は、金融機関に連絡して抵当権抹消に必要な書類を入手し、法務局で抹消登記を行いましょう。
手続きは司法書士に依頼することもできるため、相続登記などと併せて相談するのがおすすめです。
なお、被相続人が団体信用生命保険に加入している場合は、保険金で残債が完済されます。

以下の書類を準備し、金融機関へ提出しましょう。
- 団信弁済届
- 死亡証明書
- 被相続人の死亡事実が記載された住民票
抵当権抹消登記をおこなう流れについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

空き家の売却先を選ぶ際の注意点
空き家の売却先および売却方法は、以下3つがあります。
自身の空き家に合った方法を選ばなければ、売却期間が長引いたり、売却益が減ったりする恐れがあります。
最適な方法を選んで、空き家をより有利な条件で売却しましょう。
そのままの状態で仲介で売却するケース
まずは、空き家をそのままの状態で仲介売却するケースです。

不動産会社が売主と買主の間に立ち、売買契約の成立をサポートする取引形態。 街にある不動産屋の多くが仲介業者に該当する
このケースは、以下の特徴を持つ空き家におすすめです。
- 都心や市街地にあり、立地が良い
- 空き家の状態がキレイで修繕する必要がない
所有している空き家が上記に該当しないなら、別の方法を選択しましょう。
仲介は成約することで報酬が得られる成果報酬型であるため、不動産会社のモチベーションが関係します。
需要が高ければ買い手が多く集まり、比較的高値での売却が期待でき、不動産会社も積極的に営業活動に取り組みます。
一方、需要が低いと判断されると売却活動が後回しにされ、売れ残るリスクが高まります。
空き家を現状のまま仲介売却する際は、需要の有無を十分に見極めることが必要です。
リフォームや解体して仲介で売却するケース
次に、空き家をリフォームや解体して仲介売却するケースです。
このケースは、以下の特徴を持つ空き家におすすめです。
- 都心や市街地にあり、立地が良い
- 建物は古く損傷がある
都心にある空き家は土地の需要が高いため、リフォームや解体をすることで不動産価値を高められます。
事前に費用を確認し、採算が取れそうな場合は実行を検討したほうがよいでしょう。
ただし、「空き家をリフォーム・解体すれば絶対売れる」という安易な考えは危険です。
所有者が多額のリフォーム・解体費用を負担したにもかかわらず売却できず、費用が回収できないケースも少なくありません。
30坪の木造住宅であれば、大規模リフォーム費は1,000万円〜2,000万円程度・解体費用は90万円〜150万円程度かかります。
先行投資の費用が大きい時こそ、慎重な判断が必要です。
仲介業者から解体やリフォームの提案を受ける場合がありますが、その必要性は十分に検討しましょう。
そのままの状態で買取業者に売却するケース
最後に、そのままの状態で買取業者に売却するケースです。

所有者から物件を直接買い取り、再生・再販を通じて利益を得るビジネスモデル。さまざまな状態の物件に対応できるのが特徴
このケースは以下の特徴を持つ空き家におすすめです。
- 市街地から離れた位置にあり、立地がよくない
- 建物が古く損傷がある
上記に該当する空き家は需要が少ないため、仲介売却での成約は見込めません。
しかし、買取業者は不動産の付加価値を高めて再販するプロであるため、需要が低い物件でも高確率で買い取れます。
空き家買取業者である弊社アルバリンクでも、「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」の買取実績がございます。
【20年以上放置された空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
そのため、仲介売却が難しい空き家をお持ちの方は買取業者への相談を検討しましょう。
弊社アルバリンクでも、全国の需要が低い空き家を積極的に買い取っています。
無料相談・無料査定は随時対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
空き家の売却後の注意点
空き家の売却後の注意点は、以下の3つです。
空き家の売却後の注意点を確認し、予期しないトラブルを防ぎましょう。
売却した翌年に確定申告を行う
空き家を売却して譲渡所得が発生した場合、売却翌年の2/16~3/15までの間に確定申告を行い、譲渡所得税を支払う必要があります。
もし確定申告を行わなかった場合は延滞税・無申告加算税などのペナルティが科されるため、申告期限に間に合わせましょう。
また、所得税と住民税は納税のタイミングが異なる点も押さえておきましょう。
所得税は基本的に確定申告の期限である3月15日までに納める必要があります。
ただし、納税方法として口座振替を選択した場合は4月20日頃に引き落とされます。
一方、住民税は確定申告をした年の5月以降に市区町村から納税通知書と納付書が届くので、それに基づいて6月末日・8月末日・10月末日・翌1月末日の4期に分けて納めます。
一括納付も可能です。
なお、不動産を売却して譲渡所得が発生しなかった場合は、譲渡所得税を納める必要はありません。
譲渡所得の計算方法については、記事内の「譲渡所得税」を参考にしてください。
控除申請を行う場合は期限を確認
一方で、「相続空き家の3,000万円特別控除(空き家特例)」など、条件を満たせば税負担を軽減できる制度も整備されています。
空き家特例とは一人暮らしをしていた親が亡くなって空き家となった実家を相続した場合に、譲渡所得から3,000万円を控除できる特例です。
空き家売却で控除申請を行う場合は、適用要件である期限を必ず確認しておきましょう。
空き家特例の適用要件は、以下のとおりです。
- 相続発生から3年目の年末までに売却すること
- 被相続人が一人暮らしをしていた自宅であること
- 1981年5月31日以前に建築された戸建てであること
- 相続発生から売却時まで空き家であること
- 売却する空き家が現行の耐震基準を満たしていること
- 不動産の売却代金が1億円以下であること
- 売主と買主が親子や夫婦など特別な関係にないこと
参照元:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
空き家特例が適用されれば、譲渡所得税を納めずに済む可能性は高いといえます。
ただし、空き家特例を利用するには、相続の発生から3年目の年末までに空き家を売却する必要があります。
相続した空き家の3000万円特別控除については、以下の記事で詳しく解説しています。
【仲介の場合】契約不適合責任を問われる可能性がある
仲介で空き家を売却する場合、契約不適合責任を問われる可能性があります。
売却した物件が契約内容と異なる状態であった場合に売主が負う責任
物件の引き渡し後に契約書に記載されていなかった不具合や欠陥が発覚した場合、売主は修繕費の負担、損害賠償、あるいは契約解除に応じなければならないことがあります。
このようなトラブルを防ぐためには、売却前に物件の状態を正しく把握し、不具合の有無や内容を「告知書(物件状況報告書)」を通じて事前に買主へ伝えることが不可欠です。
なお、この告知書は不動産会社ではなく、売主本人が作成する義務があります。
内容に不備があると後々クレームにつながる可能性もあるため、可能であれば建築士などの専門家に調査を依頼し、不具合箇所を明確にしておきましょう。
なお、契約不適合責任については以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご参照ください。

万が一トラブルが発生した場合の相談先
空き家の売却準備を進める中で、予期しないトラブルに巻き込まれることがあります。
この章では、万が一トラブルが発生した場合の、トラブル別の相談先をご紹介します。
適切な専門機関を知ることで問題解決への時間が短くなり、スムーズに対応することができます。
また、トラブルの予防や解決、複雑な売却手続きをトータルサポートしてもらいたい場合は不動産会社への相談がおすすめです。
不動産会社に依頼すれば、法律・契約・資金決済など、取引に関するあらゆる事項をまとめて相談できます。
契約内容・法律トラブルの相談先:弁護士・司法書士
不動産売却で契約・法律トラブルに巻き込まれた場合は、弁護士か司法書士に相談しましょう。
弁護士・司法書士の概要を以下にまとめました。
- 司法書士
- 不動産登記や商業登記など、法務局での各種手続きを依頼者に代わって行う専門家。所有権移転登記の依頼費用は、一般的に5万円~10万円程度
- 司法書士
- 売買契約のトラブルや権利関係の紛争など、当事者では解決できない法的問題に対応する専門家。費用相場は案件の複雑さで変動するが、着手金で10万円~30万程度かかるのが一般的
弁護士への相談がおすすめなのは下記のような状況です。
- 買主が正当な理由なく契約の解除・手付金の返還を要求してきている
- 共有名義不動産で、共有者間の意見が対立して売却が実行できない
また、売買に伴う名義変更(所有権移転登記)については、司法書士が主な相談先です。
東京都をはじめ、多くの自治体では専門家による無料相談窓口を提供しているので事前に確認しておくとよいでしょう。
参照元:東京都住宅政策本部「不動産相談」
住宅ローン残債・抵当権の相談先:金融機関
住宅ローン残債や抵当権に関する問題が生じた場合は、金融機関に相談しましょう。
金融機関では、住宅ローンの残債額の計算や返済シミュレーション、抵当権抹消に必要な書類の発行をしてもらえます。
金融機関への相談がおすすめなのは、下記のような状況です。
- 売却代金で住宅ローンを完済できるかシミュレーションしたい
- ローン完済時の抵当権抹消に必要な書類を受け取りたい
住宅ローンや抵当権に関する悩みや疑問がある場合は、金融機関の窓口を利用しましょう。
空き家売却にかかる税金・費用の注意点
この章では、空き家売却にかかる税金・費用とその注意点を解説します。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に貼り付ける印紙代です。
空き家の売却金額に応じて、以下のように税額が変動します。
| 契約金額 | 税額 |
|---|---|
| 10万〜50万円 | 200円 |
| 〜100万円以下 | 500円 |
| 〜500万円以下 | 1,000円 |
| 〜1,000万円以下 | 5,000円 |
| 〜5,000万円以下 | 1万円 |
| 〜1億円以下 | 3万円 |
収入印紙を不動産売買契約の締結時に印鑑・署名で消印することで、印紙税は納付完了となります。
譲渡所得税
空き家の売却時に発生した利益には、譲渡所得税と呼ばれる税金が課されます。
譲渡所得税は「所得税」「住民税」「復興特別所得税(2037年12月31日まで所得税に上乗せされる特別税)」の総称で、以下の計算式で算出します。
取得費は不動産の購入代金や測量費など不動産購入時にかかった費用、譲渡費用は仲介手数料や印紙税など不動産売却時にかかった費用を指します。
税率は不動産の所有期間に応じて以下のように異なります。
なお、相続で取得した空き家の場合、被相続人の所有期間が相続人にも受け継がれます。
| 所有期間 | 所得税率 | 住民税率 | 計 |
|---|---|---|---|
| 5年超(長期譲渡所得) | 15.315%(復興特別所得税含む) | 5% | 20.315% |
| 5年以内(短期譲渡所得) | 30.63%(復興特別所得税含む) | 9% | 39.63% |
たとえば、以下のケースにおける譲渡所得税を求めてみましょう。
空き家の売却価格:1,000万円
取得費:700万円
譲渡費用:100万円譲渡所得(不動産売却価格-取得費-譲渡費用)×税率の計算式より、
譲渡所得税=(1,000万円-700万円-100万円)×20.315%=40万6,300円
上記の事例のように、売却価格が高ければ高いほど譲渡所得税は高額になります。
空き家売却時の譲渡所得税については、以下の記事で詳しく解説しています。

【仲介の場合】仲介手数料
不動産仲介業者に依頼して売却する場合、仲介手数料が必要です。
仲介手数料とは、不動産売買の成約をサポートする不動産会社に支払う手数料です。

仲介手数料は売却金額に応じて、以下のように上限が定められています。
| 売買代金 | 仲介手数料 |
|---|---|
| 200万円以下の金額 | 5% + 消費税 |
| 200万円以上400万円以下の金額 | 4% + 2万円 + 消費税 |
| 400万円以上の金額 | 3% + 6万円 + 消費税 |
たとえば、空き家の売却金額が1,000万円であれば、39万6,000円が仲介手数料です。
仲介手数料は、売買契約の締結時・物件の引き渡しの計2回に分けて、現金で支払うのが一般的です。
【仲介の場合】家財の整理・回収費用
仲介で売却する際は、内覧希望者が訪問するため、売却前に家財の整理・回収が必要です。

家財の整理・回収にかかる費用相場を、間取り別にまとめました。
| 間取り | 費用相場 |
|---|---|
| 1R・1K | 3万円〜10万円 |
| 1LDK | 5万円〜15万円 |
| 2LDK | 10万円〜25万円 |
| 3LDK | 20万円〜50万円 |
| 4LDK以上 | 25万円〜70万円 |
売主・買主の双方の合意があれば現況渡しも可能ですが、新しい住人が残された家財を使用するケースは稀です。
内覧時の第一印象を良くし、早期売却につなげるためにも、売却前に家財を撤去しておくことをおすすめします。
残置物を撤去せず売却する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家売却でよくある失敗・トラブル例
他人の失敗例から教訓を得ることで同様のトラブルを未然に防ぎ、損失を軽減できます。
空き家売却でよくある失敗・トラブル例は、以下の3つです。
相続登記を後回しにして売却できない
相続登記を後回しにしたが故に、空き家を売却することが難しくなったAさんの事例です。
Aさんは親から空き家を相続したものの、使う予定もなくそのまま放置していました。
相続から数年後、売却を考え始めて不動産会社に相談したところ、登記名義が亡くなった親のままで相続登記が済んでいないため売却できないことが判明。
さらに、兄弟姉妹による共同相続だったため、全員の合意を得る必要があり調整が複雑化。
相続登記と合意形成に予想以上の時間を要し、結果として空き家の売却時期が大幅に遅延してしまいました。
このように、相続登記を先延ばしにすると売却機会を逃すだけでなく、資産価値の減少や余分な税負担で金銭的な損失が生じるリスクもあります。
相続した不動産を売却する場合は、早めに相続登記を済ませることが重要です。
告知不足で売却後トラブル
空き家の売却後に欠陥が見つかり、買主から修繕費用の請求を受けたBさんの事例です。
Bさんは、直近まで自身が住んでいた空き家を売却することにしました。
築年数が古いことから多少の老朽化が見られたものの、居住に支障がないと判断し、買主への詳細な説明は省略。
引き渡しが完了して安堵していたところ、買主の入居後に雨漏りやシロアリ被害が発覚し、「事前の説明がなかった」とクレームを受けることに。
契約に関わる重大な問題へと発展し、結果としてBさんは修繕費を支払わざるを得ない事態に陥りました。
物件の状態について、些細なことでも買主に説明しておくことが後々のトラブルを防ぎます。
空き家売却時の告知について不安がある方は、記事内の「告知義務の有無確認」をご確認ください。
税金特例を知らずに多く納税
本来適用できたはずの税制優遇措置を知らず、必要以上の税金を納めてしまったCさんの事例です。
Cさんは相続した空き家を売却し、3,000万円の売却益を得て満足していました。
しかし、「空き家の3,000万円特別控除」という制度の存在を認識しておらず、確定申告時に税務署の案内のとおりに納税。
その後、空き家の売却には3,000万円の特別控除が適用できたことを知り、還付請求したものの、すでに納めた税金は戻らないことが判明。
本来控除されるはずだった約600万円を余分に納めてしまい、Cさんの手取り額は2割程度減ってしまったのです。
原則として、法定申告期限から5年以内であれば、更正の請求を行うことで納め過ぎた税金は還付されます。
しかし、 還付請求が実際に認められるかどうかは税務署の判断に委ねられます。
空き家を売却する際は税金特例を事前に確認し、最初の確定申告で正しく申告しておくことが大切です。
まとめ
空き家の売却には、不動産仲介業者による「仲介」と、不動産買取業者による「買取」の2つの方法があります。
立地や建物の状態が良ければ、仲介で一般の買い手を見つけやすく、より高値での売却が期待できます。
一方、立地条件や建物の状態がよくない空き家は、仲介では売れ残るリスクもあるため、買取を選ぶのが現実的です。
すぐに現金化したい場合や、老朽化・ゴミ屋敷化した空き家の売却を検討している方には、不動産買取業者への相談がおすすめです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は全国対応の不動産買取業者で、空き家買取にも積極的に取り組んでいます。
廃墟や残置物だらけの物件など、他社で断られたケースでも柔軟に対応しており、フジテレビ「イット」でも特集されました。

「空き家の売却を不動産業者に断られた」「査定を依頼したが査定価格がかなり安かった」など、空き家の売却に際してお悩みや不安を抱えている方は、ぜひAlbalinkにお問い合わせください。
無料で査定価格をご提示し、お客様が納得のいく価格で買い取らせていただきます。
株式会社AlbaLinkは東京証券取引所のTPM市場に上場している不動産会社です。





