市街化調整区域とは何か簡潔に解説
市街化調整区域とは、農地や森林を守るために市街化への発展を抑制された区域のことです。
参照元:仙台市|市街化調整区域内の建築行為全般について

土地には都市計画法によって区域ごとに分類されている、市街化区域と市街化調整区域の2つがあり、どちらに該当するかで都市開発へのスタンスが変わります。
市街化区域では、人々が住みやすくなる街づくりを積極的に推進している地域です。
住宅や商業施設などの建築物が充実しており、利便性が高く居住しやすい市街地とも言えます。
一方で、市街化調整区域では開発行為が規制されています。
山と畑が広がる田舎の土地のことを指し、住宅や商業施設などの建設を原則認められていないエリアです。
市街化調整区域内の物件が売れない5つの理由
前述したように、市街化調整区域は街づくりを抑制しているエリアであるため、そこに所在する不動産は市場で売れにくい傾向にあります。
市街化調整区域内の物件が売れない理由は以下の5つです。
それぞれ解説します。
インフラ環境が整備されていない
市街化調整区域では、もともと人が住むことを前提にしていないため、電気やガス、水道などのインフラ環境が整っていません。
そのため、購入者がインフラを引くところからはじめなくてはなりません。
もし、下水道管がない地域だと、浄化槽の設置だけでも80万〜100万円程度の費用がかかります。
そこまでの費用をかけてまで市街化調整区域の物件を買いたいと思う人はいないでしょう。
原則的に新たに建物を建設できない
市街化調整区域は建物ではなく、土地も売却しにくいです。
なぜなら、市街化調整区域は通常、建物の新築が認められていないため、マイホームの建築を目的として土地を買う一般の個人からの需要がないためです。
参照元:名古屋市|市街化調整区域内における開発許可・建築許可(都市計画法第29・41〜43条)
詳しくは、「行政に開発許可を得て売却する」で解説しますが、市街化調整区域内で新しく建物を建設するには、開発許可が必要になります。
建て替えやリフォームも許可がないと行えない
既存の建物の建て替え・増築リフォームを許可なく実行できない点も、売れない理由として挙げられます。
市街化調整区域内の不動産は、宅地として整備するときは「開発許可」、宅地としての利用が認められている場合も「建築許可」が必要です。
建物の容積率・建ぺい率の制限以外にも、延床面積の1.5倍以内に収めるなど、建て替えの規模感も自治体によって規定があります。
建て替え・リフォームの許可がとれたとしても、通常の不動産ほど自由に建築できないため、市場では売れにくい傾向にあります。
住宅ローンの審査が通りにくい
市街化調整区域の物件は住宅ローンの審査が通りにくいため、買い手に敬遠されがちです。
市街化調整区域の物件について、金融機関は担保としての価値を認めていないためです。
住宅ローンが使えなければ、買い手は現金一括払いで不動産の購入を強いられるため、売却に至らないケースも多くあります。
ただし、専門の不動産買取業者であれば、市街化調整区域の物件を現金で買い取るため、住宅ローンが通らなくても問題ありません。
弊社Albalinkも市街化調整区域の物件の買取を積極的に行っております。
適正価格で買い取らせていただきますので、ぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
地目が農地の場合は売却自体が制限される
地目(土地の用途)が「農地」となっている場合は、物件の売却が困難です。
農地は農地法により宅地などへの転用が制限されているため、基本的に農家にしか売却できないためです。
国内の農業人口自体も減少傾向にあるため、土地の地目が農地だと売却が難しいでしょう。
なお、以下の記事では農地の売却方法について詳しく解説しています。
市街化調整区域内に農地を持っていて早く売却したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

市街化調整区域内の物件を売却するための手順
市街化調整区域内の物件を売却するためには、以下の手順を確認することが重要です。
法的なルールを確認する
市街化調整区域では、原則として建物の建築や用途変更が制限されているため、まずは売れる可能性がある物件かどうかを判断する必要があります。
【確認先】
市役所または町役場の都市計画課・建築指導課
※必要に応じて、法務局で登記簿も確認する
【確認方法】
①窓口で物件の地番を伝え、相談します。
②「開発相談申出書」や「調査依頼書」などの書類を記入し、役所の見解を求めます。
| 確認内容 | 詳細 |
|---|---|
| 都市計画区域と用途地域 | 市街化調整区域か? (建物は建てられれるエリアか?) |
| 既存建物の建築許可の有無 | 開発許可や建築許可は取れているか? |
| 再建築の可否 | 建物が建っている場合、再建築不可だと売却が難しい |
| 現在の利用状況と合法性 | 違法建築や無許可造成地になっていないか? |
権利関係や物件の調査を行う
次に登記情報やインフラの状況などを調査して、購入希望者からの質問に対応できるように準備します。
【確認先】
・法務局(登記事項証明書・公図・測量図)
・役所の上下水道課(引込状況)
・役所の道路課または建築指導課(接道条件)
【確認方法】
①法務局で登記事項証明書・公図・測量図を取得して確認します。
②役所の上下水道課で、「上水道管管理図面」「下水道管理図面」を取得して、上下水道の引込状況を確認します。
③役所の道路課または建築指導課で、道路に関する図面を取得して、再建築するための接道条件を満たしている道路か確認します。
| 確認内容 | 詳細 |
|---|---|
| 登記簿謄本 | 所有者・抵当権・地目などを確認する |
| 地積測量図・公図 | 境界明示の有無を確認する |
| ライフラインの整備状況 | 上下水道・電気・ガスの引き込みが行われているか確認する |
| 接道状況 | 建築基準法上の道路に接道しているか確認する |
売却の戦略を立てる
確認・調査した内容をもとに誰にどういう形で売却すべきかを判断します。
市街化調整区域内の物件を売却する方法は、以下のとおりです。
所有する市街化調整区域内の物件を考慮して、自分に適した方法を見つけましょう。
市街化調整区域専門の不動産買取業者に売却する
一般の個人に売却できる可能性が低い場合は、市街化調整区域専門の不動産買取業者に依頼することが現実的です。
不動産買取業者とは、買主の所有物件をそのまま買い取ってくれる業者のことです。

売主・業者の2者間で売買をおこなうため、市街化調整区域のような売れにくい不動産も手間なくスピーディに売却できるのが特徴です。
仲介のように、第三者に向けた販促活動を挟まないため、売却を依頼した不動産が売れ残る心配がありません。
ただし、不動産の買取金額は仲介の7割〜8割程度になるといわれています。
なぜなら買取後に業者が物件を再販・運用するためのコストが、買取金額から差し引かれるためです。
「専門の不動産業社へ依頼する」方法は、以下のような人におすすめです。
- 手間をかけずにそのまま売りたい方
- スピード重視の方
- 確実に売却したい方
なお、弊社アルバリンクは専門の買取業者として、売却が難しい物件を積極的に買い取ってきた豊富な実績があります。
独自の再販経路を確保していることにより、確実にスピーディーに買い取れます。
アルバリンクの詳細については、「市街化調整区域内の物件を売却する際におすすめの業者5選内のアルバリンクのページ」をご覧ください。
「仲介で売りに出したけど売れずに困っている」
「市街化調整区域の物件をできる限り早く売却したい」
そうした方は、ぜひ一度、弊社の無料買取査定を利用してみてください。
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

隣地所有者に売却する
市街化調整区域内の売れない物件であっても、隣地所有者であれば売却できる可能性があります。
隣地所有者であれば、土地が広がることになり、駐車場を広くするなど活用の幅が広がる可能性があるからです。
隣地所有者との関係性が良好であれば、話がスムーズにまとめる可能性があるでしょう。
田舎移住希望者など、そのまま建物を利用したいと思っている人に売却する
現在では田舎に移住を希望する人も多いため、現状のまま建物を利用したいと考えている人に売却するのも選択肢の1つです。
再建築不可物件であっても、費用をあまりかけずに取得したい層が購入してくれる可能性があるからです。
所有する市街化調整区域内の物件のあるエリアによっても異なるため、移住希望者の需要を確認することをおすすめします。
土地の活用をしたいと思っている人に売却する
市街化調整区域に所有しているのが、土地のみの場合は、土地の活用をしたいと思っている人に売却する方法もあります。
市街化調整区域内の土地でも、以下のような活用法として需要が一定数あるからです。
- 駐車場経営
- 太陽光発電用地
- 資材置き場
- 霊園・墓地
たとえば、駐車場経営は初期費用が安いため、比較的スタートしやすい事業といえます。

月極駐車場として長期利用する方が見つかれば、毎月安定した収入を得られるでしょう。
土地のみの場合は、建物がある場合と比べて固定資産税が高いため、早期の売却をおすすめします。
なお、土地の活用方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

市街化調整区域の売却相場を調べる方法
市街化調整区域内の物件の売却相場を調べる方法として、国土交通省が提供する「不動産情報ライブラリ」で過去の取引事例を確認する方法があります。
また、近隣の路線価を調べて、売却金額を算出する方法もあります。
道路に面する宅地の1㎡あたりの価額を1,000円単位で表わしたもの
しかし、市街化調整区域内の物件は流通が少なく、路線価が出ていないケースが多いため、どちらも確実な方法ではありません。
市街化調整区域内の物件の正確な取引価格を知るには、その地域の物件を取り扱っている不動産会社に直接問い合わせるのが、最も早く確実な方法です。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)も市街化調整区域内の物件を多く買い取っている業者です。
査定のみのご利用も大歓迎ですので、いつでもお問い合わせください。
市街化調整区域をより高額で売却できる専門の不動産会社の選び方
市街化調整区域内の物件の売却相場が安価になると聞き、不安になっている売主様もご安心ください。
この章では、相場より高値で売却するために必要な、不動産業者の選び方について解説していきます。
実際に売却を検討している方は、「市街化調整区域内の物件を売却する際におすすめの業者5選」をご覧ください。
再建築不可物件専門の買取業者に依頼する
市街化調整区域の物件は再建築不可物件の買取が得意な買取業者に依頼しましょう。
再建築不可物件とは、建築基準法の改正によって新しい基準を満たさなくなり、建て替えができない不動産です。

市街化調整区域・再建築不可物件は活用ノウハウが似ているため、片方が扱える業者であれば両方対応ができます。
反対に、再建築不可物件の取り扱いがない買取業者に依頼すると、買取を断られたり、安価な取引となったりするため、業者選びを誤ってはいけません。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、訳あり物件専門の買取業者であり、再建築不可物件の買取も得意です。
実際に、弊社アルバリンクは市街化調整区域内の物件などの訳あり不動産専門の買取業者として、他社では断られるような物件なども多数買い取ってきました。
以下は、弊社が実際に「買取を行った売れない再建築不可物件」の事例です。
【買取した再建築不可物件の一例】
| 物件の所在地 | 東京都板橋区 |
|---|---|
| 物件種別 | 戸建て |
| 売却が困難な理由 | 再建築不可物件 |
| 買取時期 | 2024年3月 |
参照元:アルバリンク「買取事例」
上記以外にも、弊社に物件の買取依頼をしていただいたお客様からは「他社から断られたのに買い取ってもらえた」などの感謝の言葉を多数いただいております。
無料査定・無料相談はいつでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
再建築不可物件の売却を依頼する買取業者の選び方やおすすめの買取業者について以下の記事でまとめていますので、併せて参考にしてください。

買取実績の豊富な業者を選ぶ
専門業者のなかでも、市街化調整区域内の物件の買取実績が豊富な業者を選びましょう。
買い取りの経験が多いほど蓄積されたノウハウが多く、物件の本質的な価値を見出せるため、高額売却が期待できるためです。
市街化調整区域内の物件の買取実績が豊富かどうかを、業者のホームページで確認して選定しましょう。
担当者が根拠を持って査定額を提示してくれるかどうか
査定の際には、担当者が提示した査定額への根拠を確認しましょう。

というのも、悪徳業者の手口の1つで、見積もり時に高額を提示しておきながら契約時には物件の短所を並べて、大きく値段を下げてくるといったトラブルが実際に起きているからです。
こうした業者は安く買い叩くことが目的なので、提案する金額に根拠がありません。
とくに訳あり物件では「売れないかもしれない」という買主の不安につけ込みやすいため、悪徳業者のターゲットにされやすいのです。
担当者が提案した査定額の根拠を聞き、売主が納得したうえで売却できるかが重要なポイントです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)でも、査定額の根拠はお客様に積極的に提示しております。
お客様が納得感をもって売却できるよう、担当者が全力で対応いたします。
無料査定は365日受け付けておりますので、お気軽にご利用ください(強引な勧誘等は一切ありません)。
市街化調整区域内の物件を売却する際におすすめの業者5選
市街化調整区域内の物件の買取が得意な不動産買取業者は、以下のとおりです。
株式会社AlbaLink(アルバリンク)
株式会社Alba Link(アルバリンク)は、創業以来、売れない市街化調整区域内の物件など訳あり物件を数多く買い取ってきた買取業者です。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ家」や「不用品で室内があふれてしまっている家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっている家の買取事例】
引用元:アルバリンク「買取事例」
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
| 会社名 | 株式会社 Alba Link(アルバリンク) |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都江東区木場2丁目17−16 BESIDE KIBA 3階 |
| 営業時間 | 10:00~19:00 (日曜日 定休) |
| 創業 | 2011年 |
| 宅建番号 | 国土交通大臣(1)第10112号 |
| 公式HP | https://albalink.co.jp/ |
株式会社相厚エステート
引用元:株式会社相厚エステート
株式会社相厚エステートは、神奈川県厚木市にある市街化調整区域専門の買取業者です。
既存宅地や農家住宅、分家住宅、山林、農地も取り扱っています。
神奈川県や東京都にある市街化調整区域内の物件を数多く買い取っているため、エリア内の方は検討してみるといいでしょう。
| 会社名 | 株式会社相厚エステート |
|---|---|
| 本社所在地 | 神奈川県厚木市下荻野1220番地5 相厚ビル1F |
| 営業時間 | 9:00〜18:00(定休日:火・水) |
| 創業 | 2018年 |
| 宅建番号 | 神奈川県知事(2)第30126号 |
| 公式HP | https://soeda-desu.com/ |
株式会社ドリームプランニング
引用元:株式会社ドリームプランニング
株式会社ドリームプランニングは、神奈川県横浜市にある市街化調整区域をはじめとした訳あり不動産を買い取っている業者です。
市街化調整区域だけでなく、再建築不可物件、傾斜地・がけ地、私道、事故物件、共有持分などあらゆる不動産を買い取っています。
また、ドリームプランニングだけでは解決できない不動産のお悩みを解決できるよう、不動産会社とお悩みを持つ方とをマッチングするサイトの運営も行っています。
| 会社名 | 株式会社ドリームプランニング |
|---|---|
| 本社所在地 | 神奈川県横浜市中区山下町252 グランベル横浜10F |
| 営業時間 | 9:30~18:30(定休日:水・日) |
| 創業 | 2002年 |
| 宅建番号 | 国土交通大臣(1)第10812号 |
| 公式HP | https://dream-plan.com/ |
株式会社ファーストクエスト
引用元:株式会社ファーストクエスト
株式会社ファーストクエストは、市街化調整区域のみを取り扱う専門業者です。
主な対応地域は関東圏ですが、関東圏以外の全国どこでも対応しています。
市街化調整区域だけでなく、農地・山林・建築不可地・別荘地も扱っています。
| 会社名 | 株式会社ファーストクエスト |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都中野区東中野4-4-5 東中野アパートメンツ701 |
| 営業時間 | 不明 |
| 創業 | 2007年 |
| 宅建番号 | 東京知事免許(3)第91675 |
| 公式HP | https://1stquest.info/ |
GiveRe株式会社
引用元:GiveRe株式会社
GiveRe株式会社は、神奈川県茅ケ崎市にある市街地調整区域の買取に特化した業者です。
市街化調整区域に特化した買取のプロとして農地・田・畑・山林・傾斜地・分家住宅を買い取りしています。
神奈川県内をメインのエリアとしているため、所有する市街化調整区域の物件が神奈川県内にある方は検討してみてはいかがでしょうか。
| 会社名 | GiveRe株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 神奈川県茅ケ崎市下寺尾1770-9 |
| 営業時間 | 9:00~18:00(定休日:隔週水曜日) |
| 創業 | 2021年 |
| 宅建番号 | 神奈川県知事(1)第31488号 |
| 公式HP | https://givere.jp/ |
まとめ
今回の記事では、市街化調整区域にある物件の売却方法や業者選びのポイントについて、解説しました。
市街化調整区域に該当する土地や物件は、総じて売りにくい傾向にあります。ご自身で売るのが難しいと感じた方は、納得した査定額で売却ができるよう、専門業者の相見積もりをとってみてください。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)では、日本全国の買い手の付きにくい訳あり物件を積極的に取り扱っています。
弊社スタッフが提示した査定額には、根拠をもって納得いくまで解説をさせていただきます。
売主様とWin-Winの関係になれるよう全力でサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
株式会社AlbaLinkは東京証券取引所のTPM市場に上場している不動産会社です。

【不用品で室内があふれてしまっている家の買取事例】








