空き家バンクは千葉県にもある
空き家バンクの制度を実施している自治体は、千葉県にも多く存在します。
空き家バンクとは、自治体が主体となって空き家の所有者・空き家を必要としている人をマッチングするサービスです。
千葉県の市町村数が80であるのに対して、「アットホーム 空き家バンク」への登録が36と、県内の約半数の自治体が空き家バンクに対応しています。
総住宅数に対しての空き家の割合は千葉県だと12.3%を占めており、全国の空き家率と同様に年々増加傾向にあります。
参照元:千葉県「総住宅数と総世帯数」
老朽化が進んだ空き家は、建物の倒壊・害虫の繁殖・景観の悪化など周辺住民に悪影響をもたらす可能性が高く、放置は危険です。
そこで、増加傾向にある空き家の数を減らすため、千葉県も多くの自治体が空き家バンクに参画しているのです。
空き家バンクに登録すると自治体のホームページのほか、アットホーム・LIFULL HOME’Sなどのポータルサイトにも搭載され、幅広く物件情報を認知してもらえます。
「空き家差し上げます」など、0円物件のカラクリと注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
千葉県の空き家バンクに登録する方法
千葉県の空き家バンクに登録する方法は、空き家の所在地を管轄する自治体で手続きをすることです。
まずは、「空き家バンク 市区町村名」で、検索し、登録手続きをする役所を特定しましょう。
たとえば、「空き家バンク 南房総市」で検索をかけると、千葉県南房総市が公開している空き家バンクのページがヒットします。
参照元:南房総市「南房総市空き家バンク」
南房総市の場合、空き家バンクに登録するステップは以下のとおりです。
- 物件登録の申込み:必要書類を用意し、建設環境部建設課に提出する
- 物件調査:所有者立会いのもと、自治体が提携した不動産仲介会社が現地調査を行う
- 空き家情報の公開:自治体が提携した不動産仲介会社の調査報告によって登録が完了する
空き家バンクへの登録が完了すると物件登録完了通知書が送付され、空き家バンクホームページに物件情報が掲載されます。
なお、空き家バンク以外にも、千葉県内の空き家・古民家を無償譲渡する方法はあります。
詳細は、以下の記事でご確認ください。
千葉県の空き家バンクに登録するための要件
空き家バンクに登録するための要件は、自治体によって異なります。
千葉県南房総市の要件は以下のとおりです。
- 個人または法人が所有している住宅・店舗・事務所・旅館などであること
- 土地・建物の所有者が同一人物で、不動産取引が行える状態であること
- 民間事業者による賃貸・分譲などを目的としていないこと
- 不動産仲介会社と媒介契約を締結していないこと
- 共有名義の場合は、共有者全員の合意が得られていること
- 対象の不動産に所有権以外の権利が付着している場合は、関係者の合意が得られていること
- 暴力団または暴力団員の関係者ではないこと
- 土砂災害特別警戒区域に所在していないこと
参照元:南房総市空き家バンク「空き家を売りたい・貸したい(空き家をお持ちの方へ)」
上記のように、権利関係が複雑ではなかったり、所在地が災害区域ではなかったりする場合に空き家バンクへの登録が認められます。
反対に、共有名儀人の1人が利用を反対している・ハザードマップ上の災害区域に含まれているといった空き家は登録ができません。
もし、空き家バンクに登録できない場合は、訳あり物件専門の買取業者に売却を依頼しましょう。
専門の買取業者はトラブル物件の買取・再販を行っているため、権利関係などの問題を抱えた空き家でも買い取ってもらえます。
弊社アルバリンクも、千葉県の訳あり物件に強い専門の買取業者です。
問題を抱えた空き家を手間・費用をかけずに売却したい方は、弊社までお問い合わせください。
千葉県の空き家バンクの登録から売買までの流れ
千葉県南房総市の場合、空き家バンクへの登録が完了以降は以下の流れで取引が進められます。
- 物件の登録:空き家バンク利用者から内覧・契約の申込みがあり次第、自治体が提携した不動産仲介会社から連絡が入る
- 契約条件の交渉:取引価格・引き渡し日など、空き家所有者・空き家バンク利用者の希望条件をすり合わせる
- 物件の引き渡し:自治体が提携した不動産仲介会社のもと売買契約を締結し、空き家の引き渡し・決済が行われる
なお、南房総市で空き家バンクを通じて成約が決まった場合は、仲介手数料が発生します。
自治体によっては提携した不動産仲介会社に依頼せず個人間売買できるケースもあるので、あらかじめ役所で確認しておきましょう。
空き家バンクを利用するメリットとデメリット
空き家バンクの利用において後悔しないためにも、制度の特徴を理解しておく必要があります。
空き家バンクを利用するメリットは、以下のとおりです。
- 無料で物件情報を公開できる
- 空き家バンクへの登録は無料であるため、気軽に物件情報を公開できる。築年数が古い・利便性がよくないなどの空き家に理解がある買い手にアプローチできる
- 補助金制度を利用できる
- 自治体によっては空き家のリフォーム・売買手数料などにかかった費用の一部を交付する制度がある。一例として、千葉県茂原市では空き家バンクを通じて売買した空き家のリフォーム費用を最大50万円まで補助してもらえる
- 賃貸として収益化もできる
- 空き家バンクの取引方法には、売却・賃貸・無償譲渡の3種類がある。賃貸物件として登録をして入居付けができれば、毎月安定した家賃収入を得られる
反対に、空き家バンクを利用するデメリットは、以下のとおりです。
- 認知度が低く買い手が見つかりにくい
- 空き家バンクの成約実績は、全国の空き家率の1%にも満たない。また、空き家バンク利用者も、地方移住をしたい・DIYで改修したいといったニッチな層が多く買い手の全体数が少ない
- 取引相手と直接交渉が必要になる場合がある
- 空き家バンクの取引において自治体は仲介に入らない。自治体と提携している不動産会社のサポート範囲によっては、所有者自身が買い手と交渉する必要がある
- 現地確認の手間がかかる
- プライバシーの配慮から、空き家バンクで公開される物件情報の詳細は少ない傾向にある。買い手に問い合わせ・現地確認の手間がかかる分、スムーズに成約が決まりにくい傾向にある
- トラブルが発生すると対処が必要になる
- 自治体と提携している不動産会社が介入する場合であっても、取引形態は個人間売買であるため、売却後にトラブルの対処が必要になる可能性がある
上記のメリット・デメリットは、自治体やその提携している不動産会社が対応する範囲によっても異なります。
空き家バンクのメリットデメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
千葉県の空き家を登録できる空き家バンク3選
記事前半でお伝えした「南房総市」以外にも、千葉県内で利用できる空き家バンクは多く存在します。
この章では、千葉県の空き家を登録できる代表的な空き家バンク3選を紹介します。
千葉県館山市
千葉県館山市は、空き家バンクに参画している自治体の一つです。
館山市の空き家バンクを登録するための要件は、以下のとおりです。
- 相続登記が完了していること
- 未登記建物の場合は表題登記・所有権保存登記が完了していること
- 抵当権の抹消登記を済ませていること
- がけ・土砂災害など、危険区域に所在していないこと
災害区域に所在していない空き家で、登記関係が整理されていれば、館山市の空き家バンクは登録できるといえます。
詳細は、館山市役所の建設環境部建築施設課計画管理係に問い合わせましょう。
館山市空き家バンクに登録がある物件は、館山市のホームページで閲覧ができます。
千葉県富津市
千葉県富津市も、空き家バンクに参画している自治体です。
参照元:千葉県富津市「富津市空家バンク」
富津市の空き家バンクを登録するための要件は、以下のとおりです。
- 個人が所有している住宅・店舗などであること
- 収益化を目的として建築された住宅でないこと
- 建物・土地の所有者すべての承諾が得られていること
- 宅地建物取引業者と媒介契約を締結していない状態であること
- 暴力団または暴力団員の関係者ではないこと
- 老朽化が著しく、大規模な修繕が必要ではない住宅であること
また、富津市では空き家バンクに関する補助金制度が2種類用意されています。
- 富津市空家バンクリフォーム補助金
- 空き家バンクに登録している物件を購入または賃貸した方を対象に、リフォーム費用を1/2(上限50万円)を交付
- 富津市空家バンク登録支援
- 空き家バンクに登録する予定、もしくは空き家バンクに登録している物件へ引っ越す方を対象に費用の1/2(上限10万円)を交付
詳細は、富津市役所の企画政策部政策推進課に確認しましょう。
富津市の空家バンクに登録されている物件は「富津市空家バンク登録物件一覧」で閲覧ができます。
千葉県一宮町
千葉県一宮町も、空き家バンクに参画している自治体です。
一宮町の空き家バンクを登録するための要件は、以下のとおりです。
- 個人が所有する居住用物件であり、かつ現に居住・使用をしていないこと
- 宅地建物取引業者と媒介契約を締結していない状態であること
- 申請者が空き家の所有権を有していること
一宮町では、補助金制度として「一宮町空き家リフォーム補助金」が用意されています。
リフォーム工事にかかった費用の10%(上限20万円)で、空き家バンクに登録している物件については限度額に10万円が加算されます。
制度・補助金の詳細は、一宮町役場の都市環境課・都市整備係に問い合わせましょう。
一宮町の空家バンクに登録されている物件は、一宮町のホームページで閲覧ができます。
空き家の売却は専門の不動産買取業者に依頼するのがおすすめ
空き家バンクを利用すれば、物件情報を無料で公開できる・補助金制度を利用できるなどお得に空き家を手放せます。
しかし、空き家バンクには確実に買い手が見つかる保証がありません。
くわえて、各自治体には登録できる要件があり、一定の条件をクリアしていなければ空き家バンクの登録自体ができないのも難点です。
そのため、空き家をスムーズかつ確実に手放したいのであれば、専門の不動産買取業者に売却を依頼するのがおすすめです。
不動産買取業者とは、売主の物件を直接買い取る業者です。
買主を紹介して成約につなげる不動産仲介と異なり、業者が買主となる不動産買取では買取可否が査定の時点でわかります。
くわえて、空き家に強い専門の買取業者なら、さまざまな問題を抱えている空き家に対応しているので、高確率で買い取ってもらいやすいのです。
専門の買取業者に空き家を売却するメリットは、「高確率で売却できる」以外にも、以下のようなものがあります。
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
短期間で売却できる
専門の買取業者に依頼すれば、平均1ヶ月程度で空き家を買い取ってもらえます。
業者が直接の買主であるため、空き家バンクのように「購入希望者が現れるまで内覧対応を続ける」などの過程が必要ありません。
必要書類がすでに揃っていれば、査定依頼から数日後に現金化できるケースもあります。
売れ残りのリスクなく、スピーディーに空き家を売却できる点は専門の買取業者に依頼するメリットといえます。
現状のままで売却できる
専門の買取業者に依頼する場合、売主が売却前に測量・リフォームなどを行う必要はありません。
専門の買取業者は自社で買い取った後に、賃貸物件・イベントスペース・飲食店など、目的に見合ったリフォームを施すからです。
そのため、倒壊の危険がある・残置物が残っている・測量が完了していないといった空き家も現状のままで売却できます。
商品化にかかるコストは買取価格から差し引かれます。
しかし、専門の買取業者の場合は独自のネットワークがあるので、再販コストは最小限で済みます。
仲介マージンなど、余分な経費を削減することで買取価格に上乗せする形で買主に還元ができるのです。
空き家を丸投げ状態で手放せるうえに買取価格が高額なのは、専門の買取業者に売却するメリットでしょう。
契約不適合責任ナシで売却できる
専門の買取業者が空き家を買い取る場合、契約不適合責任ナシで売却できます。
契約不適合責任とは、不動産の売却後に契約書に記載がなかった欠陥が発覚したときに売主が負う責任です。
一般的には、「不動産の引き渡しから3ヶ月以内に発覚した欠陥」は契約不適合責任が追及できる特約が契約書類に盛り込まれています。
たとえば、空き家の引渡しから3ヶ月以内に雨漏りなどの欠陥が見つかると、売却後であっても修繕費用・損害賠償などを請求される恐れがあります。
しかし、専門の買取業者の場合は、契約不適合責任が特約で免除されるケースが大半です。
なぜなら、不動産が抱える欠陥を把握したうえでリフォームなどの再生を施すからです。
空き家の売却後に突然多額の費用を請求される心配がないのも、専門の買取業者に依頼するメリットといえるでしょう。
契約不適合責任については、以下の記事で詳しく解説しています。
アルバリンクなら千葉県内の空き家を高額売却できる!
ここまで、空き家を手放すのであれば、空き家バンクより専門の不動産買取業者に売却したほうがお得であるとお伝えしました。
そこでこの章では、弊社アルバリンクを例にとり、実際の空き家の買取事例を紹介します。
弊社アルバリンクは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】 【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
令和6年には千葉県白子町と空き家対策に関する連携協定を締結しており、全国の空き家問題の解決に取り組んでおります。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
まとめ
千葉県では館山市・一宮町・富津市など、空き家バンクに参画している市町村は多く存在します。
空き家バンクの制度を利用して取引相手が見つかった場合は、空き家を手放せます。
しかし、空き家バンクに登録をしても確実に手放せる保証はありません。
空き家バンクの認知度が低いうえ営利目的のサービスではないため、積極的な販促活動は期待できないからです。
そのため、空き家を早期に手放したい方は、専門の不動産買取業者への売却を検討しましょう。
専門の買取業者には、空き家の問題点を改善して運用・再販につなげるノウハウがあります。
一般の不動産会社で売却が断られるような空き家であっても、問題なく買い取ってもらえるのは専門の買取業者に依頼する最大のメリットといえます。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、空き家に強い専門の買取業者です。
一般の不動産会社では取り扱いが難しい空き家を数多く買い取っており、フジテレビの「イット」で紹介された実績もございます。
「空き家を確実に手放したい」「できれば高く売りたい」とお考えの方は、弊社までお問い合わせください。