空き家ビジネスの市場規模
総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、2023年時点における日本の空き家数は900万戸と過去最高を記録しました。
1993年の448万戸と比較すると、ここ30年で2倍以上に増加していることが分かります。
引用元:総務省統計局|令和5年住宅・土地統計調査
空き家の数が増え続けるなかで注目を集めているのが、「空き家ビジネス」です。
リフォーム産業新聞社による調査では、空き家の潜在市場規模は9兆601億円と推計されています。
内訳を細かく見ていくと、以下のとおりです。
項目 | 潜在市場規模 |
---|---|
中古住宅の流通(売却) | 6兆4,069億円 |
リフォーム | 1兆727億円 |
建て替え | 9,284億円 |
解体・撤去 | 4,150億円 |
賃貸 | 2,208億円 |
管理委託 | 163億円 |
つまり、何の用途にも使われていない空き家には、多くのビジネスチャンスが眠っているということです。
空き家ビジネスは「儲からない」という情報も耳にしますが、自身のリサーチにくわえて「空き家ビジネスで儲かるためのコツ3選」を実践すると、成功確率は格段に高くなります。
後述の「空き家を放置することはさまざまなリスクがある」の見出しでも解説するように、空き家を使わずに放置しても維持費や固定資産税などのランニングコストがかかる一方です。
今度も空き家を自分で使う予定がないのなら、何らかの用途で活用することをおすすめします。
具体的な空き家の活用方法は、次の見出しから詳しく解説していきます。
空き家を活用したビジネス9選
空き家をビジネスとして活用する代表的な方法には、以下の9種類があります。
空き家の立地によって、向いているビジネスは異なります。
あなたの空き家にはどのビジネスが向いているのかを考えながら読み進めていってください。
それぞれのビジネスの特徴を見ていきましょう。
賃貸物件として活用する
空き家を賃貸物件として貸し出す方法です。
空き家を賃貸物件として活用するメリットは、定期的な家賃収入を得られる点にあります。
また、あなたに代わって入居者が家の維持・管理を行ってくれるので、管理の手間から解放される点もメリットです。
ただし、空き家の築年数が古く、内装や設備などの状態が悪い場合には、貸し出すにあたってリフォームが必要です。
リフォーム費用は規模によって異なるので一概にはいえませんが、100~500万円ほどの金額を負担しなければならないのは大きなデメリットです。
加えて借り手が見つからなかったら収益は得られないため、駅から遠い、そもそもの人口が少ないなど空き家の立地が悪い場合には、賃貸物件としての活用は向いていないといえます。
実際に弊社のアンケート調査でも、居住用物件は立地条件が重視されることがわかっています。
空き家を賃貸物件として活用したいなら、まずは賃貸需要が見込める地域かどうかをしっかりと見極めることをおすすめします。
空き家が都市部にあって駅から近い、近隣に大学などの学校があるなどの場合は、賃貸経営が向いています。
なお、空き家を貸す方法については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
シェアハウスとして活用する
空き家をリフォームし、シェアハウスとして活用する方法も選択肢のひとつです。
シェアハウスとは、複数人でひとつの住宅をシェアして暮らす賃貸物件を指します。
家賃が安い、他の入居者と交流できるなどの理由から、近年若者からの人気を集めています。
前述の「賃貸物件として活用する方法」と同様、空き家をシェアハウスとして貸し出せば、安定した家賃収入を手に入れられるのがメリットです。
たとえば築約60年の物件をリノベーションしたシェアハウスRoopt神楽坂DAOは、入居者が清掃や内見などを行うたびに報酬を支給する「自律運営型」の方式を採用して成功を収めています。
引用元:ループト
ただし、室内に複数の個室を設けてセキュリティ性能を強化したり、トイレやシャワーを複数設置したりと、シェアハウス経営を始めるにあたって500~1,500万円ほどのリフォーム費用がかかる点はデメリットです。
また、シェアハウスで成功を収めるには立地が重要です。
シェアハウスを借りるターゲットは20~30代の単身者が中心なので、駅や大学に近いなど利便性の高いエリアでなければ借り手を見つけるのは難しいでしょう。
空き家が若者に人気のあるエリアに建っている、近隣に大学があって学生が多い場合には、シェアハウス経営が向いています。
宿泊施設として活用する
空き家を宿泊施設に改修し、観光客に貸し出して宿泊料を得るビジネスです。
とくに近年は訪日外国人観光客に個人が所有する住宅を有料で貸し出す「民泊」が注目を集めており、ビジネスとして急成長を遂げています。
たとえば築150年の茅葺き古民家を宿泊施設へと改修した「美山FUTON&Breakfast」は、日本古来の生活スタイルを体感できるとして外国人観光客からの人気を集めています。
空き家を宿泊施設として活用するビジネスは、リフォームや家具の購入など少ない初期費用で始められる点がメリットです。
空き家を宿泊施設として定期的に利用してもらうことで、荒廃を防げるメリットもあります。
もしあなたの空き家が観光地近くに立地しているなら、観光客からの需要が期待できるでしょう。
ただし、宿泊料は1回あたり数千円ほどと賃貸経営より収益性が低い点は否めません。
季節によって利用客数が増減し、収益が安定しないリスクもあります。
また、空き家を活用して宿泊サービスを提供するには旅館業法上の許可を取得しなければならないなど、規制が厳しい点にも注意が必要です。
なお、以下の記事では空き家をホテルとして活用する方法をご紹介しています。
法規制についても詳しく解説しているため、併せて参考にしてください。
カフェやレストランとして活用する
空き家を改修し、カフェやレストランなどの飲食店を経営する方法があります。
所有している空き家で飲食店経営を行えば、テナント代がかからないのでランニングコストを抑えられます。
またカフェで軽食を提供する程度であれば喫茶店としての開業許可を保健所に提出するだけで開業できるので、宿泊施設経営と比較すると許認可のハードルが低い点もメリットといえます。
地域の方々に愛されるお店を作れれば、長期間にわたって安定した経営を行うことができるでしょう。
実際、鎌倉で古民家を再生して作られた「古民家ヴィーガンカフェCOTONOHA」は、地域の常連客のみならず、多くの観光客も訪れる人気カフェとなっています。
引用元:PRTIMES|コロナ禍で潰れかかった鎌倉のカフェが、行列のできる人気店になったわけ。古民家を再生したヴィーガン(完全菜食)カフェ「COTONOHA(コトノハ)」の成功ストーリー
ただし飲食店は競争が激しく、経営を成功させるのは容易ではありません。
開業前には、周辺の飲食店の店舗数やコンセプトなどの調査が欠かせないといえます。
「人通りが多い」「観光地にある」「通りに面していて視認性がよく入りやすい」立地にある空き家なら、飲食店経営に向いているでしょう。
サテライトオフィスとして活用する
地方にある空き家でも、都心に本社を置く企業のサテライトオフィスとして貸し出すことが可能です。
新型コロナウイルスの影響により、リモートワークを導入する企業が増えてきました。
そこで注目を集めているのが、地方にある空き家の「サテライトオフィス」としての活用です。
サテライトオフィスとは、本社の所在地から離れた場所に設置されたオフィスを指します。
企業にとっては、主要拠点からあえて離れた場所にオフィスを設置することで、感染症の流行などによる事業の停止を避けられるメリットがあります。
たとえば、デジタルコンテンツサービスを提供する株式会社プラットイーズは、自然災害発生時における事業の継続を考慮して徳島県神山町にある古民家をオフィスとして改装。
結果的に業務の効率化につながり、売り上げも向上したということです。
引用元:総務省|おためしサテライトオフィス
サテライトオフィスは数人の従業員が働けるほどのスペースと高速インターネット設備があればよいので、初期費用をかけずに収益化できる点がメリットです。
また空き家をサテライトオフィスとして活用すれば、管理の負担を大きく軽減できるメリットもあります。
ただし、電波が弱いなど通信環境が整備されていないエリアに空き家がある場合には、サテライトオフィスとしての活用は難しいといわざるを得ません。
周辺に社員が買い物・食事のできる施設がある、通信環境が整っている、交通アクセスがよい立地にある空き家は、サテライトオフィス経営に向いています。
介護施設として活用する
空き家を介護施設として活用する方法もあります。
具体的には、要介護1以上の高齢者を対象にした通所介護施設である「デイサービス」や、高齢者に生活支援やレクリエーションを提供する「住宅型有料老人ホーム」などです。
高齢化社会の進展に伴い、介護施設の需要はますます高まっています。
そのため空き家を改修して介護事業者へ貸し出せば、安定した収益を得られるようになるでしょう。
また立地条件が重要となる賃貸経営とは異なり、介護施設は郊外でも需要が見込めるので、地方部にある空き家でも借り手が見つけやすい点も特徴です。
大阪市阿倍野区にある「よってこサロン(はなまるデイサービス)」のように、空き家を賃貸してデイサービスなどの介護施設を運営する特定非営利活動法人は少なくありません。
引用元:大阪市|大阪市内における空家等の活用の事例集を作成しました。
ただし、一般的な空き家を介護施設にするには、まず廊下や階段に手すりをつけるなどバリアフリー設計にしなければなりません。
高齢者が入居する個室の床面積も1人あたり13㎡以上にする必要があるなどさまざまな規定が設けられており、万が一借主である介護事業者が撤退した場合には他の用途への転用が難しい点がデメリットです。
介護施設への転用が向いているのは、賃貸需要が少なく、最寄りのバス停から徒歩5分以内のところにある空き家です。
レンタルスペースとして活用する
空き家をレンタルスペースとして貸し出すのもひとつの手です。
レンタルスペースとは、建物全体、もしくは一部の部屋を時間単位で貸し出すサービスです。
レンタルスペースの具体例としては、ギャラリーやダンスの練習場所、写真・動画撮影の場所、会議室、パーティールームなどが挙げられます。
レンタルスペースはあくまでも「場所を貸し出すサービス」なので、他の活用方法と比較すると初期費用を抑えられる点がメリットです。
ただし、誰も借りる人がいなければ、当然収益は上げられません。
そのため、立地によっては失敗しやすい点に注意が必要です。
乗降客数の多い駅から徒歩10分以内にあるなど、空き家が利便性の高いエリアに立地しているなら、レンタルスペース経営に向いています。
サウナやスパとして活用する
空き家を改修してサウナやスパとして活用する方法もあります。
近年の空前のサウナブームに伴い、東京都を中心に新たなサウナが次々と開業しています。
スーパー銭湯などの温浴施設のような設備は必要とせず、一般的な家庭用の浴室にサウナストーブとチーラー(水の冷却装置)があればできるので、さほど改修費用がかからない点がメリットです。
ただし、サウナの燃料費や水風呂の水道代などの光熱費で月に数十万円ほどのランニングコストが発生するリスクがあります。
立地やサービス内容によっては、集客がうまくいかずに赤字経営に陥りかねません。
サウナ経営を成功させたいなら、他のサウナとの差別化を図るとともに、集客方法を工夫する必要があるといえます。
駅から近い、車で行きやすいなど立地がよい、周辺に温浴施設がない場所に空き家があれば、比較的集客がしやすくサウナ経営に向いています。
コインランドリーにする
空き家に洗濯機や乾燥機を設置し、コインランドリー経営を行って利用料金を得る方法です。
コインランドリーを利用する方の多くは、車を利用します。
そのため敷地内に駐車スペースを確保できれば、郊外にある空き家でも収益を得ることが可能です。
またコインランドリーは顧客が自分で機械を操作するセルフサービス方式のため、あなたが常駐せずに収益を上げられるメリットもあります。
ただし、コインランドリー経営を成功に導くには立地が重要です。
空き家が都市部にある場合は近隣に単身者などコインランドリーを利用する方が多く住んでいるか、郊外にある場合は車でのアクセスがしやすいかが鍵となります。
もしあなたの空き家が上記の条件を満たしていない場合には、他の活用方法を検討したほうがよいでしょう。
空き家を解体して土地を活用するビジネス3選
空き家の築年数が古く、状態があまりにも悪い場合、建物を解体してから土地を以下のビジネスで活用するのもひとつの方法です。
ただし、空き家の解体に100万円以上の費用がかかるケースは少なくありません。
また建物がなくなると、それまで適用されていた住宅用地の特例の対象外となり、土地に課される固定資産税や都市計画税の負担が大きくなる点にも注意が必要です。
居住用の建物が建っている土地に課される固定資産税が最大で6分の1、都市計画税が最大で3分の1に軽減される制度。
したがって、空き家を解体してから土地の活用をしたいと考えているなら、「最初にいくら負担しなければならないのか」「解体費用や税負担を上回る収益を得られるか」を考えることがポイントです。
なお、空き家の解体費用については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
それでは、土地を活用する3つのビジネスの特徴を詳しく見ていきましょう。
駐車場にする
土地を駐車場として貸し出して収益を得るビジネスです。
土地活用として駐車場経営を始める方法には、月極駐車場とコインパーキングの2種類があります。
月極駐車場は1か月単位、コインパーキングは時間単位で駐車場を貸す方法です。
駐車場運営会社に土地を貸す「一括借り上げ方式」なら、駐車場運営会社が機械代や清掃代などを負担してくれるので、初期費用をかけずに駐車場経営を行えるメリットがあります。
ただし、賃貸経営と比較すると収益性が劣る点は否めません。
固定資産税や都市計画税も増えるため、駐車場経営を始める際には事前に収支シミュレーションを行い、確実に収益を得られるかどうかを確認することをおすすめします。
また、駐車場としての需要があるかどうかのチェックも欠かせません。
空き家を解体する前に、周辺に駐車場はあるか、自動車の交通量は多いかなどを調べておきましょう。
空き家を駐車場にする方法や駐車場経営のメリット、デメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
バイクガレージにする
空き地をバイクガレージにして土地活用する方法もあります。
バイクガレージとはその名のとおり、バイク専用の駐車場です。
小規模スペースでも始められるため、前述した駐車場経営ほど広さがない土地でも始められます。
バイク自体の面積が小さいためデットスペースを有効活用すれば、駐車場経営との並行も可能です。
ただし、空き家を解体すると固定資産税などの税金は高くなります。
周辺に住宅街・商業街があるなど、バイクガレージの需要があるかどうかの見極めが重要です。
トランクルームを設置する
土地上に設置したトランクルームを貸して収益を上げるビジネスです。
トランクルーム本体の価格は1台あたり60~100万円ほどと、それほど高くはありません。
設置費用や整地費用、セキュリティ設備費用などを加えても、200万円ほどから始められるのはメリットといえます。
また、初期費用をかけずにトランクルーム経営を行いたいなら、事業用定期借地方式を選択するとよいでしょう。
トランクルーム事業者に土地を貸すだけで、毎月安定した地代を得られるのがメリットです。
トランクルームを貸した際に得られる賃料は得られませんが、自分で運営する必要もないので、手間や費用をかけたくない方におすすめです。
ただし、トランクルーム経営を成功させるためにも、やはり市場調査や競合対策が欠かせません。
近隣に荷物の保管場所を必要とする人がいなければ、トランクルーム経営を始めても失敗する可能性が高いため、注意が必要です。
太陽光パネルを設置する
土地上に太陽光パネルを設置し、発電した電力を売却して収益を得る方法です。
日本には国が電力を10年、もしくは20年にわたって固定価格で買い取ってくれるFIT(固定価格買取)制度があるので、長期間安定した収入を得られる点がメリットです。
たとえば10kW以上50kW未満の太陽光パネルにおける2024年度の買取価格は、1kWあたり12円となっています。
50坪の土地なら25kWほどの太陽光パネルを設置でき、年間で約2万2,500kWhの電力を作れるので、約27万円の収入を得られる計算です。
ただし太陽光発電経営を行うには、機器代や工事費、整地費、電力会社への接続費用などで500万円ほどの費用がかかります。
初期費用を回収するまでには相当の時間がかかる点は覚悟しなければなりません。
また、土地の日当たりがよくないと、発電ができないので得られる収入も減少します。
太陽光発電経営を始めたいなら、日当たりはよいか、雨は少ない地域かなどを事前に確認しておくことが大切です。
空き家ビジネスのメリット2選
空き家でビジネスを行うメリットは、主に以下の2つです。
- 定期収入が得られる
- 「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定されなくなる
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
定期収入が得られる
空き家でビジネスを行う最大のメリットは、定期収入を得られるようになる点です。
空き家は所有する限り、固定資産税や維持・管理費などのランニングコストを負担し続けなければなりません。
しかし空き家を賃貸物件として貸すなどの有効活用ができれば、「負の財産」から「プラスの財産」へと変えることができるのです。
「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定されなくなる
自治体から特定空き家や管理不全空き家に指定されずに済む点も、空き家でビジネスを行うメリットです。
特定空き家とは、そのまま放置することで近隣に悪影響をおよぼす恐れのある家を指します。
具体的には、以下の条件のうちひとつでも該当していれば、自治体から特定空き家に指定されます。
・そのまま放置すれば倒壊など著しく保安上危険となる恐れのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となる恐れのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態引用元:e-Gov法令検索|空家対策特別措置法第2条第2項
また、特定空き家に指定される一歩手前の状態の空き家を「管理不全空き家」と呼びます。
具体的には、以下の状態にある空き家のことです。
- 1年以上誰も住んでいない
- 壁や窓の一部が腐食や破損していて落下の恐れがある
- 雑草が伸び放題となっている
- 敷地内にゴミが溢れている
もし所有している空き家が管理不全空き家に指定されると、住宅用地の特例の対象から外されて固定資産税の負担が最大で6倍になる恐れがあります。
また管理不全空き家に指定されたあとも自治体の改善命令を無視して放置すると、特定空き家に指定されて50万円以下の過料に処されるばかりか、しまいには強制的に解体され費用を請求されてしまいかねない点に注意が必要です。
しかし、空き家を貸すなどビジネスとして活用すれば、あなたに代わって入居者が維持・管理を行ってくれるので、管理不全空き家や特定空き家に指定されるリスクを回避できます。
なお、管理不全空き家や特定空き家についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
国土交通省に取材をして確認した、信ぴょう性の高い内容となっています。
空き家を放置することはさまざまなリスクがある
空き家を放置すると、特定空き家や管理不全空き家に指定されるだけでなく、以下のリスクがあなたに降りかかる恐れもあります。
- 倒壊により近隣住民から損害賠償請求される
- ゴミの不法投棄や放火など犯罪被害にあう
- 維持費を負担し続けなければならない
誰も住まなくなった空き家は換気がなされないことから湿気が溜まり、構造材が腐りやすくなります。
もし地震や台風などで家屋が倒壊して近隣の方に被害を与えた場合は、多額の損害賠償を請求される恐れがある点に注意が必要です。
また、ゴミの不法投棄や放火などの犯罪被害にあいやすい、維持費を負担し続けなければならないリスクも潜んでいます。
これらのリスクを回避したいなら、空き家を何らかの方法で活用することが欠かせません。
一方、空き家をビジネスとして活用するのが難しい場合には、売却を選択するのもひとつの手です。
空き家を売却すればまとまった現金が手に入るだけでなく、管理責任から完全に解放されるからです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国の空き家を買い取っている専門の買取業者です。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】 【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
なお、空き家を放置するリスクは以下の記事でも詳しく解説しています。
空き家ビジネスのデメリット2選
空き家でビジネスを行うと収入を得られるメリットがあるものの、以下2つのデメリットが存在することは押さえておく必要があります。
- 失敗して赤字になる可能性がある
- 準備にお金が必要
空き家ビジネスは、必ずしも成功できるとは限りません。
空き家ビジネスで成功したいなら、後述の「空き家ビジネスで儲かるためのコツ3選」を踏まえたうえで戦略を練ることが大切です。
空き家ビジネスに潜む2つのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
失敗して赤字になる可能性がある
空き家ビジネス最大のデメリットは、失敗して赤字になる可能性があることです。
たとえば賃貸経営を始めるには、入居者を集めるために費用をかけて内装や設備をリフォームする必要があります。
しかし、入居者が見つからなければ家賃収入は得られません。
それに加えて、維持費や修繕費、固定資産税などの費用を負担し続けなければならず、赤字経営に陥るリスクがある点に注意が必要です。
空き家ビジネスを成功させたいなら、周辺の市場ニーズに合った適切なビジネスを選択するとともに、しっかりとした収支計画を立てることが欠かせません。
準備にお金が必要
空き家ビジネスを始めるにあたり、多額の初期費用が必要になる点もデメリットのひとつです。
駐車場経営で一括借り上げ方式を選択すれば初期費用はかからないと前述しましたが、建物の解体費用はあなたが負担しなければなりません。
100万円以上の費用をかけて解体した場合、どのくらいの期間をかければ収益で初期費用を回収できるのかをしっかりと考える必要があるでしょう。
空き家ビジネスの種類ごとに、必要となる初期費用やランニングコスト、得られる収益は異なります。
空き家ビジネスの失敗を防ぐには、無駄な出費を抑えるための知識と収益を上げるためのノウハウを身につけることが大切です。
空き家ビジネスで儲かるためのコツ3選
ここまで解説してきたように、空き家をうまく活用できれば安定した収入を得られる可能性があります。
しかし、素人が空き家ビジネスを成功させるのは簡単ではありません。
空き家によって適した活用方法の見極め、ニーズの調査、赤字リスクを回避するための採算計画の立案など、やるべきことが多岐にわたるからです。
そのため空き家ビジネスを成功させたいなら、専門家のアドバイスを仰ぐことをおすすめします。
ここでは、空き家ビジネスで儲かるために押さえておきたい以下3つのコツを解説します。
- 空き家ビジネスの専門家に相談してみる
- 空き家の状態や立地に合ったビジネスを選択する
- 空き家ビジネス向けの補助金を活用する
空き家ビジネスの専門家に相談してみる
空き家でビジネスを行いたいと考えているなら、その道の専門家に相談することをおすすめします。
空き家ビジネスの専門家に相談すると、物件が位置する地域性を踏まえたうえで、どのような有効活用方法が最適化をアドバイスしてくれます。
自分ひとりでビジネスを行うよりも、成功確率を上げられるでしょう。
空き家ビジネスの相談先は、以下のように多岐にわたります。
名称 | 特徴 |
---|---|
特定非営利活動法人日本空き家再生協会 | 税理士や司法書士などの専門家と連携したうえで、空き家を有効活用する方法を提案してくれる。 |
一般社団法人全国空き家相談士協会 | 空き家の活用や管理などに関するアドバイスを行い、空き家問題の解決に取り組む。 |
一般社団法人全国不動産コンサルティング協会 | 空き家対策の選択肢やメリット・デメリット、空き家の管理方法など、空き家に関するあらゆる相談に対応。 |
一般社団法人全国古家再生推進協議会 | 空き家活用の専門家を育成し、全国の空き家問題の解決に取り組む。 |
東京都空き家ワンストップ相談窓口 | 東京都にある空き家に関するさまざまな相談に無料で乗ってくれる。 |
埼玉県空き家の相談窓口 | 公益社団法人埼玉県宅地建物取引業協会の空き家コーディネーターに空き家の活用方法などを無料で相談できる。 |
東京都や埼玉県のように、自治体によっては空き家の活用方法に関して相談できる無料窓口を設置しているところもあります。
まずはあなたの空き家がある地域の自治体に相談窓口がないかどうかを調べてみるとよいでしょう。
なお、空き家の売却に関するご相談は、ぜひ弊社AlbaLink(アルバリンク)へお問い合わせください。
全国の弁護士や税理士などの専門家とも提携しているため、相続に関するお悩みにもお応え可能です。
相続した実家など空き家の活用や処分にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
空き家の状態や立地に合ったビジネスを選択する
空き家ビジネスで成功したいなら、空き家の状態や立地に合ったビジネスを選択することが欠かせません。
前述のように、空き家ビジネスを行うには相応の初期費用がかかります。
たとえば築年数が古く、内装や設備の状態が悪い空き家を賃貸物件として活用するには、数百万円以上の金額をかけてリフォームをする必要があります。
しかしリフォームで空き家をきれいにしたとしても、立地条件が悪くて賃貸需要がなかったら、借り手が見つからずに赤字経営に陥りかねません。
空き家に適しているビジネスは、建物の状態や立地などによって大きく異なります。
空き家ビジネスを成功させるためにも、まずはエリア内における需要を調査し、どのビジネスが適しているのかを見極めましょう。
そのうえで建物の状態を把握し、初期費用とランニングコストを踏まえた収支計画を立てることが重要です。
いろいろとシミュレーションをした結果、空き家がビジネスに向いていないと判断したら売却を検討するのも選択肢のひとつです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国の空き家を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
実際、以下のように北海道から九州地方まで数多くの物件を買い取らせていただいております(2020~2023年実績)。
地域 | 買取数 |
---|---|
北海道 | 49 |
東北 | 63 |
関東 | 529 |
中部 | 129 |
近畿 | 77 |
中国 | 68 |
四国 | 27 |
九州 | 56 |
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空き家ビジネス向けの補助金を活用する
空き家ビジネスを成功させるには、自治体の補助金を有効活用することもポイントです。
近年自治体では、増え続ける空き家問題への対策としてさまざまな補助金制度を実施しています。
補助金を使えば空き家ビジネスにかかる初期費用の負担を軽減できるので、より成功を収めやすくなるでしょう。
ただし、補助金を利用するには自治体が定める要件を満たしている必要があります。
空き家ビジネスを始める前に、どのような補助金制度があるのか、自分は対象なのかどうかを確認しておきましょう。
空き家ビジネスで利用できる自治体の補助金制度については、次の見出しで詳しく解説していきます。
空き家ビジネスで活用できる補助金3選
空き家ビジネスを始める際に活用できる自治体の補助金の対象は、主に「解体」「改修」「取得」の3種類です。
- 空き家の「解体」で使える補助金
- 空き家の「改修」で使える補助金
- 空き家の「取得」で使える補助金
ここでは、具体的な事例をもとに、空き家ビジネスで活用できる3つの補助金についてご紹介します。
なお、以下の記事では古民家の活用時に利用できる補助金や減税制度について網羅的に解説しているので、併せて参考にしてください。
空き家の「解体」で使える補助金
自治体の中には、空き家の解体に際して所有者に補助金を支給しているところがあります。
たとえば埼玉県秩父市では、1981年5月31日以前に建築された空き家を解体し更地にした所有者に対して最大で30万円を補助しています。
参照元:秩父市|空き家解体補助金を助成します
また兵庫県神戸市では、同じく1981年5月31日以前に建築され、腐朽・破損箇所がある空き家の解体時に最大で100万円を支給する事業を実施しています。
参照元:神戸市|老朽空家等解体補助制度の申請受付
ただし、空き家の解体工事に際して補助金を受けるには、以下のような要件を満たさなければなりません。
- 市内にある個人所有の住宅
- 特定空き家の勧告を受けていない
- 公共事業等の補償の対象となっていない
- 昭和56年5月31日以前に建築された一戸建て
- 1年以上空き家であること5年以内に市の補助金交付を受けていない
参照元:秩父市|空き家解体補助金を助成します
自治体によって解体補助制度を利用する際の要件は異なるため、補助金の利用を考えているなら、解体工事を行う前に自治体に確認しておくことをおすすめします。
空き家の「改修」で使える補助金
空き家のリフォームを行う際に、改修工事にかかった費用の一部を補助してくれる制度です。
たとえば大阪府大阪市では、バリアフリー化・省エネ化・耐震性向上などといった空き家の性能を向上させるための改修工事を行った方に対して、以下の補助金を支給しています。
補助内容 | 補助率 | 限度額 |
---|---|---|
耐震改修工事 | 2分の1 | 100万円 |
性能向上に役立つ改修工事 | 2分の1 | 75万円 |
参照元:大阪市|空家利活用改修補助制度
東京都日野市でも、地域貢献に役立つ目的で活用するために必要な空き家の改修工事を行った方に対して、最大で300万円を助成する制度を行っています。
空き家ビジネスを始めるにあたってリフォームが必要となった場合でも、補助制度をうまく活用できれば初期費用を抑えられて収益化しやすくなります。
ただし補助制度を利用するには自治体の定める要件を満たす必要があるため、事前確認が必須です。
空き家の「取得」で使える補助金
地方の自治体によっては、市内への定住を促進するため空き家の取得にかかる費用の支援制度を設けているところがあります。
たとえば福井県あわら市では、「あわら市空き家情報バンク」に登録されている空き家を居住用として購入する方に対して、最大で150万円を補助しています。
あわら市では空き家の購入者にリフォーム費用を補助する制度も実施しており、併用するとよりお得に空き家を購入・活用できるようになります。
参照元:あわら市|空き家の取得やリフォームを支援します
また岩手県花巻市では、花巻市空き家バンクを通じて空き家を購入して居住する39歳以下の方、または県外からの移住者に対して30万円の奨励金を交付しています。
参照元:花巻市|花巻市若者世代等空き家取得奨励金等
これから空き家を購入してビジネスを始めたいと考えている方にとっては、ぜひともチェックしておきたい制度といえます。
移住を検討している自治体で空き家の取得に関する制度を実施していないかを確認してみるとよいでしょう。
空き家ビジネスで使える補助金の調べ方
空き家ビジネスを始めるにあたってどのような補助金を利用できるのかを知りたいのなら、各自治体のホームページを確認しましょう。
検索サイトで「空き家 補助金 自治体名」で検索すると、簡単に調べることができます。
自治体の補助金制度について横断的に紹介しているサイトも存在しますが、制度は年度ごと(4月1日~3月31日)に実施されるので、情報が古いケースが少なくありません。
また予算の上限額に達したら制度が打ち切られて利用できないため、最新の情報を知りたいなら自治体のホームページにアクセスするのが確実です。
まとめ
空き家をビジネスとして活用する方法は、賃貸物件やカフェ、レンタルスペース、駐車場などさまざまです。
空き家でビジネスを行えば、安定した収入を得られるメリットがあります。
しかし空き家の立地が悪いと、利用者の需要が見込めずに赤字経営に陥りかねません。
また建物の状態が悪い場合にはリフォーム代などの初期費用が多く必要となり、収益化できるまでに時間がかかる点に注意が必要です。
空き家ビジネスを成功させるには、空き家の立地や建物の状態が重要です。
しかし空き家の立地や建物の状態が悪くてビジネスとしての活用が難しそうな場合でも、そのまま放置するのはおすすめできません。
老朽化した建物が倒壊して近隣の方から損害賠償請求をされたり、犯罪に利用されたりといったリスクがあるからです。
空き家でビジネスを行うのが難しい、活用できない空き家を所持している方は、ぜひ弊社AlbaLink(アルバリンク)へご相談ください。
弊社は2011年に創業した専門の不動産買取業者であり、一般の不動産業者が取り扱わない訳アリ物件専門の買取業者としてフジテレビの「newsイット!」にも紹介されました。
弊社には買い取った空き家を再生して活用できるようにする独自のノウハウがあります。
そのため、一般の買い手がつかない空き家でも問題なく適正価格で買い取ることができるのです。
査定は無料です。
所有している空き家をいくらで買い取ってもらえるのかが知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
査定を依頼しても無理な営業をかけることはいっさいありませんので、安心してご活用いただければ幸いです。