実家じまいとは子どもが親の家を処分すること
実家じまいとは親が亡くなる・施設に入るなどがあった際に、子どもが親の家を処分することです。
核家族化が進行している現代では、親が住まなくなった実家が空き家となり、実家じまいが必要になるケースが増えています。
空き家の所有者には適切な管理を続ける「努力義務」があるため、子ども達は実家を維持する・解体する・売却するなどの選択をしなくてはなりません。
参照元:e-Gov法令検索「空家等対策の推進に関する特別措置法第5条」
ただ、家族との思い出が詰まった場所を処分するのは心苦しいうえ手順も手探り状態となり、実家じまいを先延ばしにする方が多いのが現状です。
実家じまいと家じまいは「処分する人」が違う
実家じまい・家じまいの違いは「誰の目線で処分するか」です。
子どもが親の家を処分するなら「実家じまい」、自身の家を処分するのであれば「家じまい」と呼びます。
本人に代わって処分をする「実家じまい」のほうが、自身が決断しなければならない内容が多く作業が長期化しがちです。
なぜ「実家じまい」が今、注目されているのか?
実家じまいが注目される理由としては、以下のものが挙げられます。
・高齢化と核家族化の進行
・空き家問題の深刻化
親世代が高齢化し、介護施設への入居や死亡後に空き家となる実家が増えています。
一方、子ども世代は実家を離れて暮らしており、戻る予定もないケースが多く、管理が困難になるケースが少なくありません。
全国で空き家が増加し、住宅・土地統計調査(総務省)によれば、空き家の総数は、1998年から2018年の20年間で、で約1.5倍(576万戸→849万戸)に増えました。

倒壊・火災・不法侵入などのリスクも社会問題化し、行政による「特定空き家」指定で固定資産税が増額される(6倍)ケースもあり、早期の対応が求められています。
実家じまいを始める3つのタイミング
実家じまいを始めるタイミングは、以下の3つです。
相続が発生したとき
実家じまいのタイミングでもっとも多いのは、相続が発生したときです。

親が亡くなり空き家になった実家を相続すると、維持費がかかり続けるうえ定期的に管理のため訪れなくてはなりません。
人が住まなくなった家は急速に老朽化が進むため、建物の一部もしくはすべてが倒壊し、近隣住民・通行人にケガを負わせる恐れがあります。屋根や壁が崩れて通行人や近隣の建物に被害が出た場合、民法上、所有者が損害賠償責任を問われる可能性があります。
自身の負担・近隣住民の安全の両方の観点から、受け継いだ家の実家じまいは「相続のタイミング」で完結させるのが望ましいといえます。
松本明子さんの実家じまいは総額1,000万円
訳あり物件専門の不動産買取業者である弊社AlbaLinkは、タレントの松本明子さんにインタビューを行いました。
松本明子さんは、空き家となった実家の処分に苦労された経験をもつからです。
当時の松本明子さんのご実家の状況を、下記にまとめました。
- 昭和47年に故郷である香川県高松市に、お父様が実家を新築する
- 芸能界に入る夢を追いかけていた松本明子さんは、都内で一人暮らしを始める
- 「一緒に住みたい」という両親の希望から都内での同居生活を開始する
- 実家が空き家となり、管理のために定期的に通い続ける
- お父様が亡くなり、松本明子さんが実家を相続する
- 実家の定期的な管理や繰り返しのリフォームが25年間にわたり行われる
松本明子さんはお父様の遺言・相続による喪失感・私生活の忙しさなどで、実家の整理をすぐには始められなかったそうです。
25年間の歳月を経て実家の管理費は1,000万円まで膨れ上がり、不動産会社の査定額に愕然としたのがキッカケで売却活動に本腰が入りました。
松本明子さんのように、「そのうちいつか……」と実家じまいを後回しにしてしまうケースは少なくありません。
ただ、空き家となった実家を所有していると多額の維持管理費がかかり、家計を圧迫し続けます。
そのうえ、売却するときは「築年数の古さ」で査定額がマイナスとなり、安価でしか売れなくなってしまうのです。
活用予定がない実家の相続があった場合、「相続したタイミング」で実家じまいをするのが望ましいといえます。
松本明子さんへのインタビュー記事の全文は以下に記載しておりますので、併せてお読みください。

親が施設に入居したとき
親が健在でも、施設に入居するタイミングで実家じまいをするケースもあります。
前述したように、空き家となった実家には維持管理費がかかり続けるため、早期に実家じまいに着手するのも一つの手段です。
施設に入居したタイミングであれば、親の意向を取り入れながら作業を進められるため、処分しないものやその貰い手についてもゆっくり決められるでしょう。
転居が必要になったとき
高齢になった親がバリアフリーの賃貸などに引っ越す際も、実家じまいのタイミングとして挙げられます。
実家がファミリー向けの間取りであったり、2階建てだったりすると、日常生活で転倒するリスクが高くなります。
転居のタイミングで実家じまいをすることで、親の安全な暮らしを確保しながら、スムーズに作業も進められるでしょう。
実家じまいの5つの流れ
実家じまいをスムーズに進めるには、全体の流れの把握が欠かせません。
実家じまいの流れは、以下の5ステップです。
親族で話し合いをする
まずは、親族で実家の処分の方向性について、話し合いましょう。
実家の処分には、現況のまま売却する以外にも以下2つの選択肢があります。
- 解体して更地にしてから売却する
- 賃貸として貸し出す
あらかじめ親族間で合意形成しておくことで、後々起こり得るトラブルを未然に回避しやすくなります。
親との話し合いの進め方
実家じまいを進める際は、まず親の気持ちを尊重し、「心配だから話を聞かせて」と柔らかく切り出しましょう。親が反対する場合は感情を否定せず、実家を今後どう守るかという視点で話すと理解を得やすくなります。
家族会議では兄弟姉妹と事前に情報を共有し、親の意向も踏まえた上で、冷静かつ対等な立場で話し合い、無理のない同意形成を目指すことが大切です。
兄弟との話し合いの進め方
実家じまいでは兄弟全員で状況を共有し、得意分野や居住地を考慮して役割分担を決めることが重要です。相続をめぐるトラブルを防ぐため、財産の情報や親の意向を明確にし、必要に応じて専門家を交えて公正に進めましょう。
感情的な衝突を避けるには相手の立場を尊重し、責める言い方を控えることが大切です。話し合いは冷静に行い、協力し合う姿勢で臨みましょう。
相続登記をする
実家を処分する際には、相続登記が必要です。
相続登記とは、亡くなった人から相続人へ名義変更する手続きを指します。

不動産を売却する際は自身が所有者である旨を証明する必要があるため、相続登記を済ませているのが前提条件となります。
なお、2024年4月より相続登記の義務化が開始されたため、売却の有無にかかわらず登記手続きは欠かせません。
参照元:法務局|相続登記が義務化されます(令和6年4月1日制度開始)
相続登記の期限は、相続により不動産の取得を知った日から3年以内です。
登記手続きは必要書類の収集から登記完了まで、数週間〜2ヶ月程度かかるといわれています。
正当な理由なく期限を過ぎた場合は、10万円以下の過料が科される可能性があるため、早期に相続登記を済ませましょう。
不動産会社に相談する
不動産の売却方法を決めて、複数の業者に査定依頼をしましょう。
不動産の売却方法には、業者に売却をサポートしてもらう「仲介」、業者に直接売却する「買取」の2種類があります。

仲介・買取のメリット・デメリットは以下のとおりです。
| 仲介 | 買取 |
|---|---|
| 【メリット】
・買取に比べて売却額が高くなりやすい ・幅広く買主を募ってもらえる |
【メリット】
・1週間〜1ヶ月程度で売却できる |
| 【デメリット】
・売却に平均3ヶ月かかる |
【デメリット】
・仲介に比べて、売却額が低くなりやすい |
大まかにまとめると、実家を高く売却したいなら「仲介」、手間なくスピーディーに売却したいなら「買取」が適しています。
売却方法が決まったら、複数の不動産会社に査定依頼をします。

不動産会社の査定額の高さ・担当者の対応の良さを比較して、依頼する1社を選びましょう。
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

家の中を片付ける
仲介業者に依頼して売却する場合は、実家にある荷物を片付けます。
荷物は必要・不要・一旦保留の3つのカテゴリーを意識して分別すると作業を進めやすくなります。
実家の片付けに必要な道具を、以下にまとめました。
| 掃除道具 | 用途 |
|---|---|
| ホウキ・チリトリ | 大きめのゴミを掃き集める |
| 掃除機 | 床の細かいゴミを除去する |
| 雑巾 | 床・窓・棚などの拭き掃除をする |
| ゴム手袋 | 手を汚さずに作業する |
| ゴミ袋 | 不用品を処分する |
| ダンボール・ガムテープ | 分別した荷物をまとめる |
上記で出た不用品は、自治体の収集日にゴミ置き場に出す・ゴミ処理施設まで運ぶなどして処分しましょう。
なお、買取業者に売却する場合は、家の片付けは必要ありません。
買取業者は、業者が買い取った後に残置物の撤去・室内の清掃などをおこなうためです。
弊社AlbaLinkも、どのような不動産に対しても現況買取をしている買取業者です。
遺品整理業者とも連携があるため、思い出の品々を丁寧に分別しながら売却できます。
無料相談のみの問い合わせも歓迎しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
実家を売却する
実家の買主への引き渡しが完了すると、実家じまいは終了します。
売却にかかる期間は、仲介だと平均3ヶ月程度・買取だと平均1週間〜1ヶ月程度です。
仲介に依頼して3ヶ月以内に売れなかった場合は長期的に売れ残る可能性があるため、買取も検討しましょう。
空き家を買取に出すと、仲介よりも短期間で現金化でき、修繕不要でそのまま売却可能です。管理の手間や税金負担を早期に解消できます。
実家じまいにかかる期間
実家の片付け・解体を業者に依頼した場合にかかる日数を、以下にまとめました。
| 作業内容 | 依頼先 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 家の片付け | ・不用品回収業者 ・遺品整理業者 |
1日〜5日 |
| 家の解体 | 解体業者 | 1週間〜10日 |
実家の片付けを自身で行う場合、3ヶ月未満で終わる方は半数程度、1年以上かかる方は2割程度いるといわれています。
参照元:東洋経済ONLINE「これが「実家の片づけ」に悩む人の実態だ!」
上記にくわえて、仲介で売却する場合は売却期間として平均3ヶ月程度かかります。
参照元:東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」
買取の場合、上記のすべての期間を合わせて、平均1週間〜1ヶ月程度で実家じまいの完結が可能です。
実家じまいにかかる3つの費用
実家じまいを進める過程で、さまざまな諸費用がかかるため、あらかじめ資金が必要です。
実家じまいにかかる費用は、以下の3つです。
なお、買取の場合は、諸費用を買取価格から差し引くため、費用の準備は必要ありません。

不用品の処分費用
不用品の処分費用は、実家の片付けを業者に依頼する費用です。
30坪の家の場合、不用品回収業者・遺品整理業者に依頼する費用相場は以下のとおりです。
| 不用品回収業者 | 遺品整理業者 |
|---|---|
| 〜20万円 | 20万円〜60万円 |
不用品回収業者は、不用品の処分・搬出をメインに行う業者を指します。
貴重品の仕分け・捜索などの細かい作業を行わないため、スピーディーかつコスパよく作業を進めてもらえるメリットがあります。
一方で、遺品整理業者は遺族に代わって故人が残した遺品を整理する業者です。
作業前に入念なヒアリングを行い、遺族の気持ちに寄り添いながら分別をするため、きめ細かい仕分けが可能です。
作業の工数が多い分、不用品回収業者よりも遺品整理業者のほうが費用が高くなりやすい傾向にあります。
弊社AlbaLinkは、遺品整理業者と連携のある専門の買取業者です。
費用をかけず丁寧に実家の整理をしたい方は、ワンストップで依頼可能な弊社までお問い合わせください。
建物の解体費用
更地にする場合、建物の解体費用が必要です。
30坪の家を解体する費用相場を、以下にまとめました。
| 家の構造 | 解体費用の相場(30坪) |
|---|---|
| 木造 | 120万円 |
| 鉄骨造 | 180万円 |
| 鉄筋コンクリート造 | 210万円 |
参照元:NPO法人 空家・空地管理センター|解体費用について
上記のように、一般的には「木造→鉄骨造→鉄筋コンクリート」の順で、費用は高くなります。
くわえて、平屋の場合はコンクリートの施工面積が広いため、撤去作業が割高になる傾向にあります。
空き家の解体にかかる費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

買取ならばそのままの状態で引き渡せるため、解体費用を用意する必要がありません。手間や時間をかけずに処分できます。
売却時の手数料
不動産の売却時には、諸費用がかかります。
実家の売却にかかる費用を、以下にまとめました。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格の3% + 6万円 + 税 |
| 印紙税 | 1,000円〜2万円 |
| 抵当権抹消登記(登録免許税) | 1件あたり1,000円 ※土地と建物の場合は2,000円 |
| 司法書士報酬 | 1万円~2万円 |
上記のうち、仲介手数料は不動産の売買契約・引き渡しの際に現金払いするのが一般的です。
実家の売却価格が2,000万円だった場合、事前に72万6,000円を用意しておかなければなりません。
買取の場合は、業者が直接の買主であるため、仲介手数料は不要です。
印紙税は通常、売主・買主が売買契約書を1通ずつ持つため、それぞれ印紙税がかかります。売買価格が1,000万円超〜5,000万円以下なら、印紙税は1万円(令和9年3月31日までの間に作成される場合)です。
実家の住宅ローンが完済していない場合は、抵当権抹消登記が必要になり、登録免許税が不動産1件あたり1,000円を納付します。 土地と建物の場合は2,000円です。
司法書士報酬は事務所により違いがありますが、1万円~2万円程度が相場となります。
実家じまいにかかる2つの税金
実家じまいにかかる税金は、以下の2つです。
相続税
相続税は、亡くなった方から受け継いだ財産に対して課せられる税金です。
実家やそのほかの財産を相続した場合は、故人が亡くなった日の翌日から10ヶ月以内に相続税を現金納付しなくてはなりません。
相続税には基礎控除があり、「3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)」で算出した金額よりも下回る場合、納税は不要です。

相続税が発生するかどうかは、国税庁の「相続税の申告要否判定コーナー」で、法定相続人の数・相続財産を入力すれば簡易的に判定できます。
不動産の相続税については、以下の記事で詳しく解説しています。

譲渡所得税
譲渡所得税は、不動産売却で利益が出た場合に課せられる税金です。

不動産の売却価格から、取得費・譲渡費用を差し引いた「譲渡所得」に税率をかけると税額が算出できます。
譲渡所得税を計算する際の「取得時期」や「取得費(購入代金+諸経費など)」は、相続や贈与によって不動産を取得した場合、原則として、被相続人や贈与者のものをそのまま引き継ぎすることが可能です。売買契約書など取得時期や購入費が分かる書類を探しましょう。
なお、売買契約書など、取得費を証明する書類がない場合、概算取得費は譲渡価格の5%で計算することになります。実際の購入価格が高かった場合、5%しか認められないと、その分課税額が増えて譲渡所得税が高くなるため、できるだけ見つけるようにしましょう。
譲渡所得に乗じる税率は、売却した年の1月1日時点の所有期間に応じて、以下のように異なります。
| 譲渡所得の区分 | 所有期間 | 税率 |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 5年以内 | 39.63% |
| 長期譲渡所得 | 5年以上 | 20.315% |
たとえば、譲渡所得が1,000万円・5年以上所有した不動産を売却した場合、「1,000万円 × 20.315%」で、203万1,500円が譲渡所得税です。
譲渡所得税が発生した場合は、翌年の確定申告の時期(2月16日〜3月15日)に現金一括払いで納付します。
相続した空き家の売却は3,000万円控除が受けられる
相続した空き家の売却時には、一定の要件を満たしていれば、譲渡所得から3,000万円が控除されます。

相続空き家の3,000万円控除が適用となる主な要件は、以下のとおりです。
- 相続の発生から、3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却
- 昭和56年5月31日よりも前に建築された家
- 相続開始前まで故人が一人で住んでいた
- 相続開始から売却までの間、誰も居住していない
参照元:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
譲渡所得が1,000万円の長期譲渡所得だった場合、203万1,500円が本来は課税されますが、特例が適用されると税額は0円となります。
相続した空き家が特例の対象かどうかは、国税庁のチェックシートで確認が可能です。
相続した空き家の3000万円特別控除については、以下の記事で詳しく解説しています。

実家じまいを先延ばしにする7つのリスク
実家じまいを先延ばしにするリスクは、以下の6つです。
維持費がかかり続ける
空き家となった実家を所有していると、住んでいなくても維持管理費がかかり続けます。

1年間あたりの空き家の維持管理費を、以下にまとめました。
| 項目 | 費用相場(年間) |
|---|---|
| 固定資産税 | 約10万円〜15万円 |
| 火災保険料 | 約10万円 |
| 水道・電気料金 | 約2万円〜3万円 |
| 交通費 | 数千円〜 |
実家が遠方などで定期的な管理が難しい場合は、空き家の管理代行サービスへの委託が必要です。

空き家の管理代行サービスの費用相場は、年間6万円〜12万円程度かかります。
長期的な維持管理費の負担で家計を圧迫させないためにも、空き家になったタイミングで実家を処分するのが懸命です。
弊社AlbaLinkは、日本全国の空き家・相続物件をスピード買取している買取業者です。
担当者がスピーディーに対応するため、維持費がいつまでもかかり続けるリスクがありません。
「維持管理費の負担が大きい」「すぐに手放したい」といった方は、お気軽にご相談ください。
空き家にかかる維持費については、以下の記事で詳しく解説しています。

資産価値が下落する
木造住宅は新築時をピークに築年数に応じて価値が下落し、築20年頃には15%〜20%程度まで下がるといわれています。
人が住まなくなった家は老朽化が進行しやすいため、さらに資産価値は下落しがちです。
具体的には、以下のような要因で空き家の資産価値は下落します。
- 設備の老朽化:換気されない状態が続き、天井・壁・床などが腐食する
- 主要部の劣化:菌や害獣などが繁殖することで家全体の強度が下がる
- 内装・外装の損傷:家を点検する機会が減り、床のたわみ・家の傾き・ガラスの破損などが修繕されないまま放置される
上記のような状態になった実家は、購入後のリフォーム費用が高額になりやすいため、売却時に大幅な値下げをせざるを得なくなります。
人の住まない家が痛みやすい理由については、以下の記事で詳しく解説しています。

処分により赤字になる可能性がある
一般的に不動産を売却すると売却益を得られますが、実家の状況によっては費用倒れする可能性があります。
たとえば、以下のような状況は赤字に陥りがちです。
- 周辺道路が狭く、不用品処分・解体などの費用が割高になる
- 土地の形状がいびつで、評価額が低くなる
- 境界未確定で、測量費が追加で必要になる
また、相続によって取得した実家は登記識別情報通知などの書類を紛失しているケースは珍しくありません。
登記識別情報通知は、自身が対象の土地・建物の所有者である旨を証明する公的書類で、売却時に必要です。
【登記識別情報通知書の見本】

登記識別情報通知を紛失している場合、再発行ができないため、本人確認の認証が必要になります。
司法書士に本人確認・登記手続きを依頼する場合、費用相場は5万円〜10万円程度です。
上記のような想定外の費用で「売却益<諸費用」にならないか、あらかじめ計算して処分方法を決める必要があります。
相続税が払えなくなる恐れがある
前述したように、相続税は「故人が亡くなった日の翌日から10ヶ月以内」に「現金で一括納付」です。
相続人が複数いて合意形成ができないなどで売却活動が長引くと、売却益の取得が間に合わず相続税が払えなくなる恐れがあります。

相続税の申告・納税が遅れた場合、無申告加算税・延滞税を課せられるため、本来の税額よりも高くなります。
申告期限の延長は災害に巻き込まれたなど、やむをえない事情にしか適用されない点は念頭に置いておかなくてはなりません。
相続人と合意形成ができず相続税の納付期限に間に合わない場合は、自身の共有持分のみを専門の買取業者に売却するのがおすすめです。
それぞれの相続人がもつ共有持分のみの売却であれば、各々が自由なタイミングで売却できます。

弊社AlbaLinkは共有持分に強い専門の買取業者です。
共有持分の活用ノウハウを持ち合わせており、スピード買取に対応可能です。
無料相談・無料査定は365日受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
近隣住民からクレームが入る
空き家となった実家を放置すると、近隣住民から苦情が入りやすくなります。
雑草・庭木が伸び放題となり、ダニ・蚊・ハエなどの害虫を繁殖させてしまうためです。
近隣住民からのクレームを未然に防ぐためにも、草刈りをはじめ、換気・通水・清掃などの定期的な管理が欠かせません。

空き家となった実家は放置せず、国土交通省の空き家管理チェックリストを活用し、適切な管理を続けましょう。
空き家放置が招く近隣トラブル5選については、以下の記事で詳しく解説しています。

犯罪に利用されやすくなる
空き家は、犯罪者に犯行のチャンスを与えてしまいます。

草木が生い茂り人目に付きにくい環境下は、不法侵入・放火・窃盗などの犯行を行いやすいためです。
とくに、空き家は放火犯に狙われやすい傾向にあります。
令和3年度の出火件数のうち「放火」および「放火の疑い」が原因の火災は3,888件です。
放火犯はストレス発散・好奇心などの動機でも犯行を行います。
そのため、「恨みを買った覚えがないのに突然実家を放火される」といった被害に遭う可能性は高いといえます。
自身のみならず、近隣住民の安全を確保するためにも、実家じまいは早期に済ませるのが望ましいでしょう。
空き家が遭いやすい犯罪3選については、以下の記事で詳しく解説しています。

兄弟姉妹間で相続トラブルが発生する
実家じまいを先延ばしにすると、兄弟姉妹間で相続トラブルが生じやすくなります。
例えば「誰が実家を相続するか」「売却か維持か」「費用の分担をどうするか」で意見が対立することがあるかもしれません。
さらに、特定の兄弟が管理や費用を負担しているのに他の兄弟が協力しない場合、不公平感から関係悪化につながるケースも見受けられます。早めに話し合い、合意形成をしておくことが大切です。
実家じまいはアルバリンクにお任せ!
前述したように、空き家となった実家を放置するのはリスクが多く、早期に処分するのが望ましいです。
築年数の古さ・残置物の多さなどで実家じまいがスムーズに進まない方は、専門の買取業者に売却するのがおすすめです。
そこでこの章では、弊社Albalinkを例にとり、実際の空き家の買取事例を紹介します。
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ家」や「不用品で室内があふれてしまっている家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっているゴミ屋敷の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
まとめ
実家じまいとは、親が亡くなる・施設に入るなどがあった際に、子どもが親の家を処分することを指します。
定期的な管理を続けていく・将来的に住む予定がある、など明確な意図がない限りは、早期に実家じまいをするのが賢明です。
実家じまいを先延ばしにすると、金銭的・精神的な負担が所有者にかかり続けるためです。
ただし、日常生活の忙しさ・相続による喪失感で、すぐに実家の整理ができない方も多くいらっしゃいます。
実家じまいが思うように進まない方は、専門の買取業者への売却も検討しましょう。
専門の買取業者であれば、遺品整理業者などの専門家と連携があり、現況のままワンストップで売却できるからです。
弊社AlbaLinkは相続物件・空き家に強い専門の買取業者です。
日本全国の訳あり不動産を買い取っており、過去にはフジテレビの「イット」で廃墟化した空き家の買取事例も特集されています。

また、富山県滑川市との空き家対策の推進に関する連携を締結しており、社会貢献活動を積極的に行っています。
大切なご実家を、信用できる不動産会社に売却したい方は、弊社AlbaLinkまでお問い合わせください。
株式会社AlbaLinkは東京証券取引所のTPM市場に上場している不動産会社です。
【不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷の買取事例】 





