60坪の家の解体費用の相場は「240~480万円」
冒頭でも簡単に説明しましたが、60坪の家の解体にかかる費用相場は240~480万円です。
ただし、解体費用は建物の構造によって異なります。
これから60坪の家を解体したいと考えているのなら、まずは構造別の相場観をつかんでおくことが大切です。
そこでまずは、建物の構造別に解体費用の相場をご紹介します。
木造
木造住宅の解体費用の相場は、1坪4~5万円です。
つまり60坪の木造の家を解体するときには、240~300万円ほどの費用がかかります。
なお、1981年5月31日以前に建てられた旧耐震基準の木造の家を解体するときには、自治体の補助金を使えることがあります。
1981年5月31日までの建築確認で適用されていた耐震性に関する基準。
震度5強程度の揺れでも倒壊しない程度の建物の強さが求められる。
家の解体に使える自治体の補助金制度は、後述の「60坪の家の解体費用を払えないときの3つの対策」の章で解説します。
軽量鉄骨造
構造に用いられている鋼材の厚みが6mm未満の軽量鉄骨造の家の解体にかかる費用相場は、1坪4~6万円です。
したがって60坪の軽量鉄骨造の家を解体すると、240~360万円ほどの費用がかかります。
外壁材としてALCや石膏ボードが使われていると、解体費用はより高くなる傾向にあります。
Autoclaved Lightweight aerated Concrete(軽量気泡コンクリート)の略称。
素材が軽く、耐震性や耐久性、遮音性に優れている。
石膏を芯材とした建築資材。
防火性や断熱性、遮音性などに優れ、壁や天井の内外装下地として用いられる。
重量鉄骨造
構造に用いられている鋼材の厚みが6mm以上の重量鉄骨造の家を解体するときの費用相場は、1坪5~7万円です。
つまり60坪の重量鉄骨造の家を解体すると、300~420万円ほどの費用がかかります。
重量鉄骨造の家を解体するときには、重機を用いるケースが一般的です。
しかし重機が敷地内に入れないケースだと、手作業の割合が増えて工期が長引き、解体費用がより割高になる恐れがあります。
鉄筋コンクリート造
ここまでに解説してきた構造のなかでもっとも耐震性や耐久性に優れている鉄筋コンクリート造の家は、解体するときに非常に手間がかかります。
そのため、解体費用の相場も1坪7~8万円と高額にのぼりがちです。
たとえば60坪の鉄筋コンクリート造の家を解体すると、420~480万円もの費用を負担しなければなりません。
ただし、相場はあくまでも目安であり、実際には立地条件や地域などによっても異なります。
したがって正確な解体費用をつかみたいのなら、解体業者に査定を依頼して見積もりを作成してもらうことがポイントです。
なお、以下の記事では50坪の家の解体にかかる費用相場について解説しています。
併せて参考にしてください。
60坪の家の解体には9つの費用がかかる!
じつは60坪の家を解体する際には、以下9種類の費用がかかります。
建物の状態や立地条件などによっては建物本体の解体工事費用以外にもさまざまな費用が発生し、高額にのぼってしまいかねない点に注意が必要です。
また、解体業者に見積もりを依頼すると、工事内容の詳細が記載されていない見積書しか発行してもらえないことがあります。
しかしこれだと追加工事が発生したときに事前の見積もりに含まれているのかが確認できず、追加費用を請求されてしまいかねません。
そのため、解体業者に見積もりを依頼するときには、ここで解説する項目の内訳もしっかりと記載された見積書を作成してもらうようにすることをおすすめします。
それでは、解体工事にかかる諸費用について詳しく見ていきましょう。
建物解体工事費用
解体工事にかかる費用のなかでも、もっとも高額になるのが「建物本体の取り壊し費用」です。
総工費のうち、じつに約30~40%を占めるといわれます。
建物解体工事費用は、前述のように建物の構造と坪数によって金額が決まります。
解体業者によっては「基礎解体工事費用」「上屋躯体解体工事費用」など、建物のどの箇所を解体するのにいくらかかるのか、詳細を記載した見積書を発行してくれるところもあります。
仮設工事費用
仮設工事費用は、建物を解体するための足場や養生シート(防音シート・防塵シート)の設置などにかかる費用を指します。
総工費に占める割合は、約10~20%です。
なお、家の解体に際して足場の設置は法律で義務づけられている行為なので、省略はできません。
また養生シートの設置も、ほこりなどが舞って隣家に迷惑をかけないようにするために欠かせないものです。
廃棄物処分費用
建物の解体に際して生じた廃材やがれき、コンクリートガラなどの廃棄物を処分するためにかかる費用です。
建物解体工事費用に次いで金額が大きく、総工費に占める割合は約30~40%です。
解体で出た廃棄物は建設リサイクル法に基づき、種類別に分けたうえで処分場へ持っていかなければなりません。
適切な処分をするためには、以下表のように相応の費用がかかってしまうのです。
廃棄物の種類 | 1㎡あたりの処分費用 |
---|---|
木くず | 5,000円~ |
金属くず | 3,000円~ |
コンクリートガラ(無筋) | 5,000円~ |
ガラス | 1万円~ |
石膏ボード(リサイクル不可) | 1万5,000円~ |
ただし、廃棄物処分費用はエリアごとに異なるため、正確な費用を知りたいのなら解体業者に問い合わせることをおすすめします。
重機費用
建物の解体時に重機を使用する際に発生する費用です。
解体業者によっては、建物解体工事費用に含めるところもあります。
重機を使って建物を解体するときには、重機を置くための場所代、重機置き場から現場までの移送費(重機回送費)がかかります。
また解体業者が重機を所有していなければ、リース費用が別途発生します。
重機所有の有無によって解体費用は異なってくるので、解体業者に解体を依頼するときには重機を持っているかどうかも確認しておくとよいでしょう。
付帯工事費用
付帯工事費用は、庭木やブロック塀など建物本体以外の構造物を撤去するときにかかる費用です。
おもな構造物と撤去費用の目安は、以下の通りです。
構造物の種類 | 費用相場 |
---|---|
カーポート撤去 | 6万円~/1台 |
ブロック塀撤去 | 5,000~1万円/1㎡ |
植物撤去 | 5,000~3万円 |
門扉撤去 | 2万円~ |
物置撤去 | 2~3万円 |
庭石撤去 | 1万円~/1㎡ |
駐車場の舗装撤去 | 3,000~5,000円/1㎡ |
付帯工事費用は解体費用にプラスしてかかってくる費用であり、撤去する構造物が多いほど費用が高額になりかねない点に注意しましょう。
整地費用
建物を解体したあとには、土地をきれいに整える作業が必要です。
整地作業にかかる費用は総工費のうち約10%を占めますが、以下のように作業内容によって費用がまったく異なる点に注意が必要です。
整地の種類 | 概要 | 費用相場 |
---|---|---|
粗仕上げ | 建物解体後の土地を重機などで平らに固める | 300~600円/1㎡ |
砕石舗装 | 建物解体後の土地に小さな石を敷き詰め、ローラーなどで固める | 2,000~7,000円/1㎡ |
真砂土舗装 | 建物解体後の土地に真砂土にセメントなどを混ぜ合わせたものを敷き詰め、ローラーなどで固める | 3,000~4,000円/1㎡ |
アスファルト塗装 | 建物解体後の土地にアスファルトを敷き詰める | 3,500~6,000円/1㎡ |
コンクリート舗装 | 建物解体後の土地にコンクリートを敷き詰める | 5,000~1万円/1㎡ |
建物解体後の活用方法を踏まえたうえで、適切な整地方法を選択するとよいでしょう。
アスベスト除去費用
築年数の古い建物を解体するときには、別途アスベストと呼ばれる建材を除去するための費用がかかることがあります。
アスベストは耐火性や断熱性などに優れていながら安価であったことから、とくに1970~90年代の建物を建築するときに多く使用されました。
しかしアスベストを吸い込むと肺がんなどの健康被害を引き起こすことが判明したため、2012年に使用が完全に禁止され、現在に至ります。
参照元:大田区|アスベストとは
アスベストは内装や屋根の内部などに使われていることが多く、解体作業をして初めて気がつくケースも少なくありません。
もしアスベストが使用されていることが確認されたら、別途1㎡あたり2~8万5,000円ほどの費用が追加でかかる恐れがある点に注意が必要です。
地中埋設物撤去費用
建物の解体工事中に古井戸やコンクリートのがれきなどの地中埋設物が見つかったら、別途撤去費用が追加でかかります。
地中埋設物撤去費用の相場は、以下の通りです。
地中埋設物の種類 | 費用相場 |
---|---|
コンクリートの破片 | 1万2,000円~/1㎡ |
瓦 | 2万2,000円~/1㎡ |
レンガ | 2万2,000円~/1㎡ |
タイル | 2万5,000円~/1㎡ |
木くず | 5,000円~/1㎡ |
古井戸 | 5~15万円 |
浄化槽 | 5~10万円 |
地中に障害物が埋まっているかどうかは、建物の解体前にはわかりません。
そのため、地中埋設物撤去費用は見積もりに含まれないことが一般的であり、あとになって数十万円以上の費用を請求されかねない点に注意が必要です。
諸経費
これまでに解説してきた費用のほかに、自治体への申請にかかる費用や警備員の配置にかかる人件費、工事車両の駐車料金などの諸経費がかかってきます。
諸経費が総工費に占める割合は、約10%です。
解体業者によって諸経費に含まれる項目や費用は異なるため、見積もりを取った際には内訳をしっかりと確認して比較することが大切です。
60坪の家の解体費用が高くなる8つの要因
60坪の家の解体費用の相場は「240~480万円」だと前述しましたが、以下のケースに該当するときにはさらに高額にのぼる恐れがあります。
ここでは、60坪の家の解体費用が高くなる8つの要因について見ていきましょう。
建物が平屋
建物の延べ床面積が同じ60坪だった場合、2階建ての家と平屋とでは平屋のほうが解体費用が高くかかります。
なぜなら、平屋は2階建ての家よりも基礎や屋根部分の面積が大きくなるからです。
基礎や屋根を解体したときに出る廃棄物の量も必然と増えるため、60坪の平屋を解体するときには費用が高くつくことは覚悟しなければなりません。
重機が入れない
前面道路が狭いなどの理由で建物を解体するための大型の重機が使えないときも、解体費用は高くかかります。
大型の重機が使えないと小型の重機を使わざるを得ず、どうしても解体作業に時間がかかってしまいます。
また、作業員が自分の手で壊す作業も増えるため、工期が長引いて人件費が余計にかかってしまうのです。
そのため、60坪の家を解体するときには、敷地内に大型の重機が入れるどうかを確認しておくことも大切です。
建物が倒壊するリスクが高い
築年数が古く、倒壊しやすい建物を解体するときの費用も高くなる傾向にあります。
無理に解体作業を進めて家が倒壊すると、作業員がけがを負うだけでなく、近隣の家にも被害を与えてしまいかねません。
そのため、通常の家よりも慎重に解体作業を進めなければならず、必然と工期が長くなってしまって費用がかさんでしまうというわけです。
地中に障害物が埋まっている
地中から古井戸などの障害物が見つかったときも、撤去のための追加費用がかかって解体費用が高くなります。
前述のように、地中埋設物撤去費用は事前の見積もりには含まれないことが一般的です。
したがって解体費用が想定よりも高くなり、支払えない事態に陥る可能性がある点に注意が必要です。
建物にアスベストが使われている
建物にアスベストの使用が確認された場合も、特別な除去作業が必要となるために解体費用は高くなります。
築年数が古い建物ほどアスベストが使われている可能性が高いため、解体工事をおこなうときにはとくに注意が必要です。
なお、2023年10月1日より、解体業者が建物の解体をおこなう際には大気汚染防止法に基づき、該当の建物にアスベストが含まれているかどうかの調査結果を自治体に報告することが義務づけられています。
そのため、地中埋設物とは異なり、アスベストの除去にかかる費用を事前に把握できる点は安心材料といえるでしょう。
不用品やゴミが多い
解体する家のなかに家具などの不用品やゴミが多く残されているときにも、解体費用は高くなります。
なぜなら、解体業者に不用品やゴミの処分を依頼すると産業廃棄物扱いとなり、高額な処分費用が発生するからです。
また、エアコンや冷蔵庫などの家電製品が残っている場合は処分するのにリサイクル料金がかかるため、さらに費用が高くなる可能性があります。
付帯工事の項目が多い
敷地内にカーポートがあったり、樹木が多く生えていたりするときには付帯工事が発生し、追加費用がかかります。
付帯工事の項目が多いほど、解体費用も高くなる点には注意しましょう。
雨などで工期が長引く
解体工事は雨の日でもおこなわれますが、台風や大雨、大雪などの悪天候時には作業が中止となることがあります。
作業できない日が1~2日程度であればそこまでスケジュールに影響は出ませんが、中止日が増えると工期が長引き、人件費などが余計にかかって結果的に解体費用が高くなりかねません。
そのため、解体業者に60坪の家の解体を依頼するときには、どのような場合に追加費用がかかるのかを事前に確認しておくことをおすすめします。
解体業者によっては、悪天候で作業が中止になったときには追加費用がかからないところもあります。
60坪の家の解体にかかる平均期間は2週間
一般的に、60坪の家の解体には2週間ほどの期間がかかります。
ただし、解体現場の状況や天候によってはさらに期間がかかるケースも少なくありません。
そのため期間はあくまでも目安として捉え、実際にどのくらいの日数がかかるのかは解体業者に問い合わせて確認しておきましょう。
60坪の家の解体費用を安く抑える4つのポイント
ここまで解説してきたように、60坪の家を解体する際には240~480万円ほどの費用がかかり、ケースによってはさらに追加費用が発生することもあります。
60坪の家の解体にかかる費用をできる限り安く抑えたいのなら、以下の対策を講じることをおすすめします。
ここでは、60坪の家の解体費用を安く抑えるコツを解説します。
事前に不用品を処分しておく
60坪の家の解体費用を安く抑えたいのなら、事前に家の中にある不用品を自分で処分しておくことが大切です。
前述のように、解体業者に不用品やゴミを処分してもらうと産業廃棄物として扱われるため、自分で片づけるよりも費用がかかってしまいます。
そのため、粗大ゴミは自治体に依頼して回収してもらう、使える家電製品はリサイクル業者に引き取ってもらうなどの対策を講じると、不用品の処分にかかる費用を抑えられます。
なお、不用品を自分で処分する時間がない、費用をかけたくないときには、専門の買取業者にそのままの状態で売却するのも選択肢のひとつです。
専門の買取業者なら、不用品が残っている状態で家を買い取ってくれるからです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)でも、室内に不用品やゴミがあふれている家をそのままの状態で買い取っております。
手間や費用をかけずに60坪の家を処分したい方は、お気軽にお問い合わせください。
>>【60坪の家を現状で高額売却!】無料の買取査定を依頼する
家の中の物を処分せずに売却する方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
複数の業者に見積もりを依頼する
複数の解体業者に見積もりを依頼して比較することも、60坪の家の解体費用を抑えるコツのひとつです。
60坪の家の解体にかかる費用の見積もりを1社だけに依頼すると、提示された金額が相場なのかの判断ができません。
また、見積もり書に記載された項目がすべてなのか、ほかに追加費用はかからないのかなどもわからず、相場よりも割高な費用を請求される恐れがあります。
そのため、60坪の家を解体するときには複数の解体業者に見積もりを取り、内訳と費用をしっかりと確認することが欠かせません。
ただし、費用面だけで解体業者を選ぶのはNGです。
安さだけで解体業者を選ぶと、作業の質が悪かったり、あとで追加費用を請求されたりする事態に陥る可能性があるからです。
したがって解体業者を選ぶ際には、見積もりの内容を丁寧に説明してくれるか、過去の実績は豊富か、営業担当者は信頼できそうかなどの観点から優良業者かどうかを見極めることが大切です。
梅雨時を避ける
60坪の家を解体するときには、梅雨時など悪天候になりやすい時期を避けることも費用を抑えるポイントのひとつです。
たとえば近年ではゲリラ豪雨が発生しやすい傾向にありますが、大雨時には作業を中断せざるを得ず、結果的に工期が長引いてしまいかねません。
悪天候時に家の解体を依頼すると工期が長引いて費用が余計にかかる恐れがあるため、梅雨時や台風シーズン、積雪が多い時期などは避けたほうが無難です。
加えて、繁忙期である2~3月の依頼も避けたほうがよいでしょう。
この時期は各解体工事業者に対する公共工事の依頼が増え、人材の確保が難しくなります。
そのため、人材を確保するために人件費を上げざるを得ず、結果的に解体費用に上乗せされる形になるのです。
いますぐに60坪の家の解体工事をおこなう必要性がないのなら、解体業者の閑散期にあたる6~9月、12~1月に依頼するのは選択肢のひとつです。
建物滅失登記を自分でおこなう
解体費用の総額を抑えたいのなら、建物を解体したあとの建物滅失登記を自分でおこなうのもひとつの手です。
建物滅失登記とは、解体などによって建物がなくなったことを法的に記録する手続きを指します。
建物滅失登記は建物の解体と併せて解体工事業者におこなってもらう形が一般的ですが、自分でも申請は可能です。
自分で建物滅失登記をおこなう際には、以下の書類を準備し、建物の所在地を管轄する法務局に申請します。
書類名 | 取得場所 |
---|---|
建物滅失登記申請書 | 法務局サイト |
解体した建物の地図 | グーグルマップなどをプリント |
建物滅失証明書 | 解体業者から取得 |
解体業者証明書・印鑑証明書 | 解体業者から取得 |
解体した建物の登記事項証明書・図面 | 法務局 |
建物滅失登記の申請にかかる手数料は、書類の取得費用も含めて1,000~3,000円ほどです。
参照元:法務省|登記手数料について
解体業者に依頼すると数万円ほどの手数料を取られるため、自分でおこなう時間があるときには検討の余地があるでしょう。
なお、以下の記事でも建物の解体費用を抑えるポイントを解説しているので、併せて参考にしてください。
60坪の家の解体費用を払えないときの3つの対策
ここまで解説してきた対策を駆使しても、解体業者に解体工事を依頼すると数百万円以上の費用を負担しなければならない事実に変わりはありません。
もし60坪の家の解体費用を支払うのが難しいときには、以下の方法を検討するとよいでしょう。
ここでは、60坪の家の解体費用を払えないときに取れる3つの対策について解説します。
自治体の補助金を活用する
ひとつ目の対策は、自治体の補助金を活用する方法です。
自治体のなかには、築年数の古い家を解体するときにかかる費用の一部を補助する制度を実施しています。
たとえば東京都荒川区では、1981年5月31日以前に建築され、倒壊などの恐れがある家の解体に際して最大で100万円を補助する制度を打ち出しています。
参照元:荒川区|古い空家の解体費助成
また岐阜県岐阜市にも、傾いているなど周辺の生活環境に深刻な影響を及ぼす恐れのある家の解体時に最大で50万円の補助金を支給する制度があります。
そのため、60坪の家の解体費用を支払えないときには、自治体の補助金制度を使えないかどうかをまず確認することをおすすめします。
なお、空き家の解体に使える補助金制度については以下の記事でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
空き家解体ローンを使う
60坪の家の解体にかかる費用が高額にのぼって現金で支払うのが難しいときには、空き家解体ローンを使うのも選択肢のひとつです。
空き家解体ローンとは、その名の通り空き家の解体時に利用できる融資です。
住宅ローンとは異なり、利用に際して担保や保証人はいらないので気軽に利用できる点もメリットです。
借り入れ可能金額や借り入れ期間は、金融機関によって異なります。
たとえば神奈川県JAバンクの空き家解体ローンでは、最大500万円を1年以上10年以内の期間で借りることが可能です。
ただし、空き家解体ローンを使うと、金利分を含めた金額を返済しなければならない点がデメリットです。
仮に300万円を10年返済、金利3%で借りたとすると、総額で347万6,160円を返済しなければなりません。
また空き家解体ローンは変動金利で借りることになるため、将来的に金利が上がって返済額が増えるリスクもあります。
したがって、空き家解体ローンを利用して家を解体するなら、次の見出しで解説するように売却を検討したほうがよいでしょう。
売却する
60坪の家の解体費用を支払えないのなら、そのままの状態で売却することをおすすめします。
現状で売却すれば解体費用を負担せずに済むばかりか、まとまった現金を手に入れられるメリットがあるからです。
ただし、あなたが所有している家の条件によって、最適な売却方法は以下のように異なります。
仲介は不動産仲介業者を通じてマイホームの購入を検討している方に売却する方法、買取は専門の買取業者に直接売却する方法です。
あなたの家の条件を思い浮かべたうえで、該当するほうを読み進めていってください。
なお、仲介と買取の違いについては以下の記事で詳しく解説しています。
立地がよければ仲介業者に依頼
あなたが所有している60坪の家が駅から徒歩で10分以内など立地条件がよいときには、仲介業者に売却を依頼しましょう。
仲介では、マイホームの購入を検討している方がターゲットとなります。
マイホームの購入を考えている方の多くは「立地条件」を重視しているため、あなたの家の立地がよければ早期売却が可能です。
実際、弊社がおこなったアンケート調査でも、マイホームの購入に際して「立地を優先した」と回答した方の割合がもっとも多い結果となっています。
ただし裏を返せば、立地がよくなければ仲介で家を売却するのは難しいということです。
また、仲介で売却するときには、家の中の物をすべて自分で片づけなければなりません。
業者に依頼して片づけてもらうときには、相応の費用が発生する点にも注意が必要です。
立地が悪ければ専門の買取業者に依頼
あなたが所有している家が駅まで徒歩で15分以上かかるなど、立地が悪いときには専門の買取業者への売却が最適です。
専門の買取業者は、立地が悪い物件にリフォームを施し、付加価値を上げてから再販・活用して収益を上げられる独自のノウハウを持っています。
そのため、仲介では買い手の見つかりにくい物件でも、問題なく買い取ってくれるというわけです。
また専門の買取業者は、築年数が古く状態の悪い家でも、そのままの状態で買い取ってくれます。
売却に際して、あなたが物を片づけたり、建物を解体したりする手間や費用はかかりません。
手間や費用をかけずに家を売却したい方にも、仲介ではなく買取が向いています。
アルバリンクなら60坪の家をそのままの状態で高額買取!
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】 【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
なお、以下の記事では不動産買取業者をランキング形式で紹介しています。
60坪の家を売却するにあたってどの買取業者に依頼すればよいのかがわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。
60坪の家を解体するときに押さえておきたい4つの注意点
費用をかけてでも60坪の家を解体することに決めたのなら、以下の注意点を事前に押さえておきましょう。
ここでは、60坪の家を解体するときに押さえておきたい4つの注意点について解説します。
解体後の活用方法を考えておく
60坪の家を解体するときには、更地にしたあとの活用方法を考えておくことが重要です。
土地に家が建っていると、住宅用地の特例が適用されて土地に課される固定資産税が最大で6分の1、都市計画税が最大で3分の1に軽減されています。
居住用の家屋が建つ土地のうち、200㎡までの土地に課される固定資産税を6分の1、都市計画税を3分の1に軽減する制度。
200㎡を超える部分の固定資産税は3分の1、都市計画税は3分の2に軽減される。
しかし建物を解体してしまうと住宅用地の特例の適用外となってしまい、翌年以降の固定資産税が約6倍、都市計画税が約3倍に増えてしまう恐れがある点に注意が必要です。
もし解体後に新しい家を建てたい、賃貸経営を始めたいなど具体的な活用方法が決まっていないのなら、解体前に売却したほうが費用がかからないだけでなく、税負担からも解放されるのでおすすめです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、築年数の古い家でもそのままの状態で買い取っております。
買取対象エリアは全国にのぼるため、60坪の家がいくらで売れるのかが知りたい方はお気軽にお問い合わせください。
>>【60坪の家を解体せずに高額売却!】無料の買取査定を依頼する
なお、空き家を活用したいと考えている方は、以下の記事で具体的なアイデアを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
近隣住民へ工事の挨拶をおこなう
60坪の家を解体するときには、事前に近隣の方に工事の挨拶をしておくようにしましょう。
解体工事中には、音やほこりなどで近隣の方に迷惑をかける恐れがあります。
そのためトラブルを未然に回避したいのなら、事前の挨拶回りが欠かせません。
基本的には解体業者側で挨拶はおこなってくれますが、家の所有者であるあなたも挨拶回りに同行したほうが、誠意を伝えられてトラブルへと発展するリスクを抑えられます。
マニフェストを確認する
解体業者に家を解体してもらったあとは、マニフェストを確認するようにしましょう。
マニフェストとは、産業廃棄物が適正に処理されたことを証明する書類です。
解体業者の中には、残念ながら産業廃棄物を不法投棄するところがあり、のちに大きなトラブルへと発展しかねません。
しかし解体工事の完了後にマニフェストを見ると、産業廃棄物がきちんと処理されたことを確認できて安心につながります。
建物滅失登記をおこなう
60坪の家を解体したら、必ず1か月以内に建物滅失登記をおこないましょう。
もし期限までに手続きをおこなわないと、10万円以下の過料に処される恐れがあります。
また建物滅失登記をおこなわないと、登記簿上はまだ土地に建物が建っていることになるため、新たに家を建てられません。
土地の売却もできなくなってしまうため、建物を解体したあとには速やかに建物滅失登記の手続きをおこなうことが大切です。
なお、以下の記事では建物の滅失登記をしていないときの対処法について解説しています。
併せて参考にしてください。
まとめ
60坪の家の解体にかかる費用は、「240~480万円」です。
しかしケースによっては、付帯工事費用が余計にかかったり、アスベスト除去費用や地中埋設物撤去費用などが発生したりして、さらに高くなってしまう恐れがある点に注意しましょう。
もし解体費用が高額にのぼって支払えない事態に陥ったら、60坪の家をそのままの状態で売却するのも選択肢のひとつです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国の空き家を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
過去には、一般の買い手が見つからない訳あり物件専門の買取業者としてフジテレビの「newsイット!」にも紹介されました。
弊社には、買い取った空き家を再生して活用できるようにする独自のノウハウがあります。
そのため、あなたの家を現状のままできる限り高く、かつスピーディーに買い取ることが可能です。
60坪の家の解体費用を支払えない、手間や費用をかけずに60坪の家を手放したいとお考えの方は、ぜひ弊社へお気軽にご相談ください。