空き家の処分方法8選
空き家の処分とは所有権や管理責任を手放すこと全般を指します。
空き家を放置し続けると所有者以外にも被害を被るため、早期に処分するのが賢明です。
代表的な空き家の処分・活用方法を4つご紹介します。
売却する
冒頭でもお伝えしたとおり、空き家の処分方法として最も現実的なのは「売却」です。
「処分」と聞くと解体や放置をイメージするかもしれませんが、実は売却の中にこそ具体的な解決策が隠れています。
過去に売却がうまくいかなかった経験を持つ方は、「自分に合った業者を選べていなかった」ことが原因だったといっても過言ではありません。
空き家の売却先は「仲介」と「買取」の2種類に分かれます。

仲介とは、買主を探して契約をまとめる、街の不動産会社が担う一般的な売却方法です。
一方、買取とは誰にも経由せず不動産を売主から直接買い取る不動産会社を指します。
すでに仲介や買取で断られた経験がある方や、売却活動前で明らかに売れなさそうと感じている方は、売却先を工夫する必要があります。
具体的には、「一般的な不動産会社」ではなく、「空き家に特化した不動産会社」に依頼するのが有効です。
この章では、代表的な空き家の売却方法4選をご紹介します。
なお、仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家をできるだけ早く手放したい場合は、専門の買取業者へ売却する方法も検討しましょう。
関連記事:空き家を一刻も早く手放したいあなたに!一発解決の方法を伝授
そのままの状態で空き家に強い買取業者に依頼する
売却が難しそうな空き家は、まず空き家専門の買取業者に相談するのが最も現実的な方法です。
空き家買取業者は、田舎・築古・劣化といった空き家特有のリスクを理解した上で、それでも買いたいと考える買主だからです。
加えて、空き家の買取実績が豊富な買取業者であれば、独自の視点で価値を見出せるので適正価格での売却もしやすくなります。
一方、専門知識を持たない一般的な買取業者の場合、再販や活用の方法が分からず、買取自体を断られてしまうケースも少なくありません。
スムーズかつ好条件で空き家を手放したい場合は、空き家に強い買取業者に依頼することをおすすめします。
自分に合った買取業者の具体的な選び方については、記事内の「信頼できる空き家専門の買取業者の特徴」で解説します。
リフォームして仲介業者に依頼する
空き家をリフォームし、買い手の需要に寄せてから仲介業者に依頼する方法もあります。
しかし、リフォームをして仲介業者に依頼する方法は、あまりおすすめできません。
なぜなら、費用に見合う効果が得られず、リスクの割に現実的な選択肢とはいえないからです。
詳細は、「自己判断で解体やリフォームをしない」で解説しますが、家は、「リフォームをすれば売れる」「費用をかければ高く売れる」というわけではありません。
不動産の需要は主に立地によって決まるため、リフォームにかけた費用がそのまま売却価格に反映されるとは限らないのです。
これに対して、水回り部分のみをリフォームするとしても、およそ50〜200万円という高額な費用がかかります。
そのため、まずは、リフォームをしていない状態で買取業者に相談することをおすすめします。
建物を解体して仲介業者に依頼する
建物を解体してから仲介業者に依頼する方法も、リフォームと同様におすすめできません。
理由は、費用倒れを起こす可能性が高い割に必ずしも条件よく売れるとは限らず、効果的な方法とはいえないからです。
さらに、リフォームは一部分の修繕から大規模な工事まで金額の幅がありますが、解体費用はまとまった資金が必要になります。
30坪程度の木造住宅であれば、90〜150万円程度かかるため、リフォームよりもリスクが大きいです。
そのため、まずは買取業者に相談することをおすすめします。
買取業者は、解体や大規模リフォームを自社で行う前提として、空き家を現状のまま買い取ります。
現状のまま買取業者に相談したほうが、手間や費用を抑えられる上に、手元に残る金額も大きくなりやすいのです。
空き家バンクに登録する
駅まで徒歩20分以上など立地が悪い、または築年数が30年以上で物件の状態が悪い場合は、空き家バンクを利用して売却することも可能です。

地方自治体が空き家を売却(賃貸)したい人と、購入(賃借)した人を繋げるサービス
各自治体が運営しており、誰でも無料で利用できる点がメリットです。
ただし、自治体はあくまでマッチングさせることが目的なので、交渉や契約手続きは自分たちで行う必要があります。
売却価格や契約条件などでトラブルになった場合でも自分たちで解決する必要があるのです。
また、空き家バンクは利用者数がそれほど多くないため、売却率は高くないのが実情です。
しかし、空き家のある地域の空き家バンクが活発であれば、購入希望者が見つかる可能性があります。
インターネットで「◯◯(地域名) 空き家バンク」と検索するとサイトが見つかるため、どのくらい利用されているか確認しましょう。
空き家バンクを利用して売却する方法は、不動産売買の経験や知識があり、時間に余裕がある人に向いています。
反対に、不動産売買の知識が乏しく、トラブルが苦手な人にはおすすめできません。
所有する空き家をできるだけ早く売却したい人は、「そのままの状態で空き家専門の買取業者に依頼する」方法を検討しましょう。
なお、空き家バンクについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

無償譲渡する
所有する空き家の売却をしてもプラスにならないから妥協して無料譲渡を選ぼうとしている人や、売却を断念した人には、以下の2つの無償譲渡する方法があります。
ただし、どちらの方法も条件が厳しいため、成功する可能性が低いのが実情です。
立地が悪く、築年数も古い空き家は売却してもお金が残らないからと、妥協して無償譲渡を検討する人もいますが、実際には空き家を解体する必要があり、受け入れてもらえる土地の条件が厳しいため、現実的とはいえません。
妥協して無料譲渡を選ぼうとしている人にとっては、空き家を解体する必要がないため、むしろ売却する方が簡単な場合があります。
また、仲介業者に断られて、売却を断念して無償譲渡を選択しようとしている場合でも、専門の買取業者なら高確率で売却できます。
無償譲渡が受け入れられる条件は厳しいですが、2つの無償譲渡する方法を紹介します。
また、空き家を無償譲渡する際の注意点や費用については、こちらで詳しく解説しています。
関連記事:空き家差し上げます!0円物件のカラクリと注意点・費用を解説!
自治体に寄付する
自治体への寄付が受理されれば、空き家・空き地を引き取ってもらうことも可能です。

ただし、公的利用が見込めないと受け取らない自治体が94%を占めているため、寄付の難易度は非常に高いといえます。
参照元:東京財団「土地の「所有者不明化」~自治体アンケートが示す問題の実態~」
簡単に寄付を受け入れると、本来得られていた固定資産税が徴収できなくなる上に、管理コストも自治体に移ってしまうからです。
また、基本的には空き家を解体する必要があるため、たとえ自治体に寄付できたとしても解体費用がかかります。
所有する空き家の立地が、公共利用が見込め、解体費用も負担できる人に向いている方法といえます。
なお、自治体への寄付については、以下の記事で詳しく解説しています。

相続土地国庫帰属制度を利用して国に返還する
空き家の処分方法として、2023年4月27日に施行された「相続土地国庫帰属制度」を利用する方法もあります。
一定の要件を満たした場合に、土地を手放して国に返せる制度のこと

今建っている空き家を解体して更地にすれば、上記の制度で処分できる可能性がありますが、空き家の解体費用は所有者負担となるため、金銭的な負担は避けられません。
さらに、以下のような土地は、相続土地国庫帰属制度の申請段階で却下されます。
- 担保権や使用収益権が設定されている土地
- 他人の利用が予定されている土地
- 土壌汚染されている土地
- 境界が明らかでない土地・所有権の存否や範囲について争いがある土地、など
また、申請はできても、管理や処分に費用がかかり過ぎる土地は財政負担でコストをカバーできないため、承認されない土地もあります。
たとえば、残置物があったり、土砂災害のおそれがあったりする土地は、処分や管理費用がかかり過ぎるため、不承認となってしまうのです。

相続土地国庫帰属制度の要件が満たせる立地で、かつ空き家の解体費用も負担できる人に限られるでしょう。
なお、相続土地国庫帰属法については、以下の記事で詳しく解説しています。

相続放棄する
空き家を相続する前であれば、相続放棄を選択することで処分できます。
相続放棄とは、被相続人の財産を取得する権利を放棄することです。

相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述すれば、相続放棄は受理されます。
補助金を申請する手間や工事を行う費用がかからないため、スムーズな空き家の処分が可能です。
ただし、相続放棄はプラスの財産を含め、すべての遺産を放棄しなければなりません。
そのため、空き家以外に、現金・骨董品・株式など、受け継ぎたい相続財産がある場合には相続放棄はやめましょう。
逆に遺産の総額がマイナスである場合に、相続放棄はおすすめできる方法といえます。
なお、空き家の相続放棄については、以下の記事でも詳しく解説しています。

有効活用する
空き家の有効活用とは、所有している空き家を手放さずに賃貸や事業利用などの形で活用し、価値を生み出す状態へと転換することです。
結論からいうと、有効活用は手軽に取り組める方法ではないため、十分な準備なしに始めることはおすすめできません。
なぜなら、有効活用には経営に関するノウハウが必要であり、それに伴いトラブルが発生しやすいからです。
たとえば賃貸として貸し出す場合、以下のようなリスクが常につきまといます。
- 空室リスク:入居者が見つからず、家賃収入がゼロになる期間が続くリスク
- 家賃滞納リスク:入居者が賃料を払わず、立ち退きも難航する状態が続くリスク
また、上記に加えて、修繕費・固定資産税の増加や空室リスクを見込んだ長期的な収支シミュレーションが不可欠です。
建物の状態が良好で初期費用がかからない、もしくは資金に余裕があり、資産形成を考えている方にはおすすめできる方法といえます。
空き地の活用方法と事例については、以下の記事で詳しく解説しています。

信頼できる空き家専門の買取業者の特徴
空き家の処分が成功するかどうかは、業者選定によって決まるといっても過言ではありません。
この章では、信頼できる空き家専門の買取業者を見極めるための3つのポイントをご紹介します。
信頼できるおすすめ買取業者35選については、以下の記事で詳しく解説しています。

国土交通省の定めた「ネガティブ情報等」に該当する事象が無い
国土交通省の「ネガティブ情報等」に該当する処分歴が無い業者は、信頼できる根拠の一つになります。
「ネガティブ情報等検索サイト」とは、国土交通大臣や各地方整備局長、都道府県知事などが企業に下した行政処分等の情報を定期的にまとめたものです。
直近5年分の行政処分等が公開されており、誰でも無料で検索をかけられます。
つまり、このサイトに名前が表示されないのであれば、過去5年間に行政処分を受けていない証拠にもなります。
当サイトを運営している弊社アルバリンクも、このサイトに一度も名前が掲載されたことがありません。
空き家の売却先を選ぶ際の一つの判断材料として、「ネガティブ情報等」をぜひ活用してみてください。
上場している
上場している不動産業者は経営の透明性が高く、安心して取引できるといえます。
なぜなら、上場企業になるためには、証券取引所による厳しい審査をクリアする必要があるからです。
財務状況・事業の健全性・コンプライアンス体制など、さまざまな角度から審査が行われるため、上場企業には一定以上の信頼性が備わっているといえます。
加えて、上場後も継続的な決算発表や外部監査が義務付けられているため、不正が起こりにくい体制が整っています。
トラブルを予防したい方にとっては管理体制が整備されており、外部からの監視の目も行き届いている上場企業を選ぶのが安心といえるでしょう。
弊社アルバリンクも、東証上場企業としての厳しい審査基準をクリアしている不動産買取業者です。
「安心できる業者に頼みたい」という方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。
プライバシーマークを取得している
プライバシーマークの取得有無も、信頼できる業者を見極める重要なポイントの一つです。
プライバシーマークとは、個人情報の管理・保護体制を日本産業規格(JIS Q 15001)に基づいて審査し、認定する制度です。
有効期限は2年間で、更新のたびに審査があり、基準を満たさなければ認定は取り消されます。
つまり、この認定を受けている企業は、継続して高水準の個人情報管理を行っていることの証明になるのです。
不動産の売却相談では、住所や氏名、物件の詳細など、個人情報の提供が避けられません。
そのため、プライバシーマークを取得済みの業者であれば、より安心して相談を任せられるのです。
弊社アルバリンクも、東証グロース市場に上場する企業として、このプライバシーマークを取得済みです。
上場企業としての厳格な情報管理体制のもと、日々お客様とのやり取りを行っております。
個人情報の取り扱いも含めて安心して不動産取引を進めたい方は、ぜひ一度弊社へお問い合わせください。
空き家を処分する流れ
前述のとおり、空き家を処分する方法の中でもっともおすすめなのは「買取業者への売却」です。
この章では、買取業者に依頼した際の流れをベースに解説します。
step1査定依頼
まず最初のステップとして不動産買取業者に連絡をし、空き家の査定を依頼します。
査定には以下の2種類あります。最初は机上査定から始めるケースが大半です。
| 査定の種類 | 内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 机上査定 | 住所や間取りなどの情報をもとに概算金額を算出 | 即日〜数日 |
| 訪問査定 | 担当者が現地を確認したうえで正式な買取価格を提示 | 依頼から1週間程度 |

訪問査定では、買取業者と売主が実際に物件へ赴き、現地で直接確認を行うのが一般的です。
なお、弊社アルバリンクの訪問査定では現地立ち会いを必須としません。
「遠方で現地へ行けない」「仕事が忙しい」といった方は、弊社までお気軽にご相談ください。
step2条件の擦り合わせ
訪問査定が終わると、業者から正式な買取価格と条件が提示されます。
この段階では金額だけでなく、引き渡しのスケジュール・残置物(家の中に残っている荷物)の取り扱い・契約条件なども含めて確認します。
たとえば、「残置物を売主側で処分した場合、買取価格はどのくらい変わるのか」といった点も、このタイミングで業者に確認しておくとよいでしょう。
条件の擦り合わせは、数日〜1週間程度かかるのが一般的です。
step3契約締結
条件に双方が合意したら、買取業者の事務所で売買契約を締結します。
契約当日は、売買契約書への署名・捺印と手付金の受け取りが主な手続きとなります。
署名する前に契約書を隅々まで目を通し、解約条件や手付金の取り扱いもチェックしておくことが大切です。
内容に納得できたら、署名・捺印のうえ、収入印紙に消印を押して手続き完了です。
step4決済と引き渡し
契約締結から数日〜1週間後、残額の受け取りと空き家の引き渡しを行います。
買取業者の事務所で司法書士が立ち会いのもと、残額の振り込みと所有権移転登記の手続きが同日に行われます。
鍵および必要書類の引き渡しをもって、不動産買取の手続きは完了です。
空き家を処分する際の3つの注意点
空き家の売却をスムーズに進めるためには、事前に確認しておくべきポイントがあります。
とくに以下の3点は、見落とすとトラブルが発生しやすいのでチェックしておきましょう。
名義変更が済んでいるか確認
空き家を処分する際には、相続登記が済んでいるかを事前に確認しましょう。
相続登記とは、不動産の所有者が亡くなった際に、相続人に名義変更する手続きです。

相続した不動産を売却する際には、自らが所有者である旨を主張する必要があるため、相続登記を済ませておかなければなりません。
なお、2024年4月1日より相続登記の義務化が開始し、不動産の相続を知った日から3年以内に登記をしなければ、10万円以下の過料を課せられることになりました。
参照元:法務局|相続登記が義務化されます(令和6年4月1日制度開始)
上記は、2024年4月1日以前の不動産も含まれるため、現状未登記の空き家も罰則の対象である点に注意が必要です。
行政上のペナルティを受けず、スムーズに空き家を処分するためにも、相続登記は早期に済ませておきましょう。
相続登記の義務化については、以下の記事で詳しく解説しています。

土地の境界が確定しているか確認
空き家を処分する前に、土地の境界が確定しているかのチェックも必要です。
境界確定とは、敷地に接する道路・隣地との境界を明確にすることです。
前提として、境界が不明な状態でも不動産売買は行えます。
参照元:公益社団法人 全日本不動産協会| 第Ⅰ編『境界問題が、土地利用に与える阻害要因』
ただし、実務上は土地売買契約書の条項で境界の明示が条件になるケースが多く、境界未確定だと売却は難しくなります。
境界未確定だと、売却後に隣地所有者との境界線の認識違いによってトラブルに発展するリスクが生じるからです。
そのため、空き家を処分する前には、境界確定を済ませておきましょう。
境界確定は、土地家屋調査士に依頼すると35万円〜80万円程度で確定してもらえます。
敷地境界線をめぐる隣人トラブルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

自己判断で解体やリフォームをしない
不利益を被らないためにも、自己判断でリフォームや解体をするのは避けるのが無難です。
不動産の需要を大きく左右する最も重要な要素は、実は「立地」にあります。
都市部に所在する好立地物件であれば、土地自体に価値があるのでリフォームや解体によって売れやすくなる場合もあります。
一方で、人口減少が進む地方のように、そもそも立地の需要が低いエリアでは工事をしても買い手が付かない可能性が高いのです。
中には、地元の不動産会社から「リフォームや解体をすれば売れる」とすすめられ、検討している方もいるかもしれません。
しかし、このような提案は必ずしも所有者の利益を考えたものではないので要注意です。
業者が提携している解体業者やリフォーム業者から、紹介料を受け取る目的で行われていることは実務上よくあります。
こうした業者にとっては、工事を発注させること自体が目的になっているので、売主が工事費分の損失を被る結果となってしまいがちです。
まず確認すべきなのは、「本当に工事をしなければ売却できないのか」という点です。
具体的には、次のような順序で検討を進めることをおすすめします。
- 現状のまま、空き家買取業者に相談してみる
- 工事後の手取り額が確実に増える場合のみ、リフォームや解体を検討する
弊社への問い合わせにも「業者にすすめられて工事を実施したものの、期待していた結果にはつながらなかった」といったケースが珍しくありません。
中には、数百万円かけて工事をしたけれど売れず、弊社へ買取を依頼した、というケースも多くあります。このような場合、はじめから買取を選んでいれば、工事費用も手間もかからずに済んだでしょう。
そのため、もし「業者にすすめられて迷っている」という方は、自己判断で着工する前に、まずはアルバリンクまでご相談ください。
空き家を解体する前に、費用だけでなく税負担の増加などのリスクも確認しておくことが重要です。
関連記事:空き家の解体費用を抑える方法4選!事前に知っておくべき解体リスクも解説
空き家の処分にかかる費用・税金
空き家を買取業者に依頼して処分する場合、以下のような費用が発生します。
| 費用 | 概要 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 相続登記費用 | 名義を被相続人から相続人に変更する際にかかる費用 | 10〜15万円 |
| 印紙税 | 売買契約書に課される税金 | 例:500万円売却で5,000円 |
| 譲渡所得税 | 売却して利益が生じた場合に発生 | 売却益により異なる |
ただし、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」などの控除を使うと譲渡所得税を支払わずに済むケースは少なくありません。
空き家を売却する際には自分が要件を満たしているかどうかを確認しておくことをおすすめします。
相続した空き家の3000万円特別控除については、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家の処分費用は物件の状態などで変わるため、相場や費用を抑える方法も確認しておきましょう。
関連記事:空き家の処分費用はいくら必要?安く抑えるコツや払えない時の対処法を解説
解体費用を一括で準備するのが難しい場合は、空き家解体ローンなどを利用する方法もあります。
関連記事:空き家解体に使えるローンを紹介!選び方や自己負担を抑える方法も解説
空き家の処分時に申請できる補助金
この章は、前述の「空き家の処分方法」で仲介売却が適している方に読む価値のある内容です。
一方で、売却が難しいと感じている方や、仲介で長期間売れなかった経験がある方は手出し分を回収できなくなる可能性が高くなります。
その場合は、この章の補助金制度をあえて使わない方が、結果的にお得になることも少なくありません。
仲介に適していない方は、現実的な方法である「そのままの状態で空き家に強い買取業者に依頼する」を検討するとよいでしょう。
空き家処分の補助金を利用する場合は、制度の事例や申請の流れ、注意点も確認しておきましょう。
関連記事:空き家処分で使える補助金とは?制度の事例・申請方法・注意点を解説
空き家の解体・撤去時は「空き家解体補助金制度」
建物の規模によって異なりますが、解体するためには数百万円程度の費用がかかるため、空き家を解体・撤去する際は「空き家解体補助金制度」を利用しましょう。
空き家を解体するときに費用の一部を自治体が補助してくれる制度のこと
制度を利用するための条件は「3年以上空き家」「家屋に一部腐朽・破損がある」など自治体によって異なるため、「【地方公共団体による空き家対策支援制度】検索サイト」で確認しましょう。
「補助金を申請する人」や「解体工事方法」にも条件が定められており、すべての要件を満たさないと補助金が申請できません。
また、補助金の額についても自治体によって異なり、解体費用の1/3~2/3が多く、30~100万円程度です。
ただし、自治体の指定する期限までに申請する必要があり、補助金の予算に達している場合は制度を利用できない可能性があります。
なお、空き家補助金について詳しく知りたい方は、以下の記事で解説していますので、参考にしてください。

空き家のリフォーム・改修時は「改修工事費支援制度」と「各自治体のリフォーム補助金」
空き家は古くて住宅性能が劣化している物件が多いため、空き家をリフォーム・改修する際は、国から最大100万円の補助金が支給される「改修工事費支援制度」を利用することをおすすめします。
低所得者世帯の入居を想定にした上で空き家の改修を促す目的でつくられた制度のこと
改修工事費支援制度を利用するための条件は、以下のとおりです。
- 要配慮者(高齢者・障害がある方など)向けとして対象物件の登録をおこなうこと
- 補助を受けてから10年間は他の入居付けをおこなわないこと
- 入居者の政令月収(世帯全員の総所得金額から控除額を差し引いた後の月平均額)が「38.7万円」以下であること
上記の支援制度は賃貸前提なので、空き家を処分するときには適用できません。
また、各自治体にも空き家をリフォームする際に補助金が支給される支援制度(空き家利活用事業補助金)も存在します。
制度を利用するための条件は「1年以上使われていない一戸建ての空き家」「改修して住宅以外に転用して活用する」など自治体によって異なるため、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で確認しましょう。
補助金の額は自治体や改修内容によって異なりますが、空き家の改修工事にかかる費用の1/3~2/3で最大100万円としているところが多いです。
ただし、自治体の指定する期限までに申請する必要があり、補助金の予算に達している場合は制度を利用できない可能性があります。
低未利用地の特別控除
低未利用地の特別控除とは、条件を満たす土地や空き家を売却した際の利益から、最大100万円を控除できる制度です。
全国で増え続ける空き地・空き家の利活用を進めると共に、新たな所有者不明の土地を増やさない目的で導入されました。
主な適用要件は、以下のとおりです。
- 都市計画区域内にある、ほとんど使われていない土地であること
- 所有期間が5年を超えていること
- 売却額が500万円以下であること(一定のエリアは800万円以下)
- 売却後に、その土地が実際に活用される見込みがあること
要件に該当する土地であれば、譲渡所得への課税を抑えられる制度といえます。
空き家を早く処分すべき理由
空き家を放置していると、所有者・周辺住民にさまざまな悪影響を及ぼすので、早急に処分したほうが賢明です。
空き家を早急に処分したほうがいい理由は以下の5つです。
空き家を放置するリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。

維持管理費の負担が大きいから
空き家を所有していると、毎年一定の維持管理費がかかり続けます。
具体的には、空き家を1年間所有しているだけで、次のような費用がかかります。
| 内容 | 費用相場(年間) |
|---|---|
| 固定資産税 | 約10万円 |
| 火災保険料 | 約5万円 |
| 水道・電気料金 | 約2万円 |
さらに、もし所有者が遠方に住んでいる場合は、現地に通うための交通費や、管理代行業者への委託費用も上乗せされます。
管理代行サービスの依頼費用の目安は、月額5,000〜1万円程度です。
今後も活用する予定がないのであれば、早めに手放したほうが金銭的な負担は抑えられるでしょう。
空き家にかかる維持費については、以下の記事で詳しく解説しています。

倒壊などによる損害賠償リスクが高まるから
放置された空き家は老朽化が進み、倒壊によって周囲に被害を与える危険性が高まります。

もし、倒壊などで隣家や通行人に被害が及んだ場合、民法717条の土地工作物責任により、損害賠償責任を問われる可能性があります。
空き家が倒壊して隣接家屋が全壊し、死亡事故が起こった場合の損害賠償額は2億円を超えるとされる試算もあります。
こうしたリスクを避けるためにも、空き家は放置せず早めに対処することが大切です。
空き家倒壊のリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。

近隣住民に迷惑をかける可能性があるから
管理されていない空き家は、近隣住民との関係にも悪影響を及ぼしかねません。
長期間放置された建物には、雑草が繁殖する・害獣が住み着く・ゴミを不法投棄される、といった状態になりやすくなります。

また、人の目が届きにくい環境は放火犯に狙われやすく、放火被害のリスクも高めます。
周囲の安全を確保するためにも、管理を続けるか、手放すかの判断を早めに行うことが大切です。
空き家放置が招く近隣トラブル5選については、以下の記事で詳しく解説しています。

空き家の劣化が急速に進行し処分がより困難になるから
空き家は人が住んでいる家に比べて、劣化のスピードが速くなります。売り出す時期が早ければ早いほど、同じ家でもスムーズに処分が進みやすくなります。
日常的に人が出入りしている家では、日々の換気や通水によって老朽化の進行を抑えられています。
一方、空き家は湿気や結露がたまりやすく、木材の腐食やカビの発生が進みやすくなります。

建物の劣化が進行し、住居としての機能を失うと、いざ売却しようとしたときに買い手が付きづらくなります。
売り出す時期が早ければ早いほど、同じ空き家でもスムーズに処分が進みやすくなります。
税制優遇が受けられなくなるから
空き家の売却タイミングを誤ると、受けられたはずの税制優遇を逃す可能性があります。
相続空き家の3,000万円特別控除は、相続開始日から3年後の12月31日までに売却することが適用条件です。
相続・遺贈で取得した空き家を一定の要件を満たして売却した際に、譲渡所得から最大3,000万円まで控除できる制度
また、支払った相続税の一部を売却時の取得費に上乗せできる「取得費加算の特例」も利用する際は、3年10ヶ月以内の売却でなければなりません。
空き家を放置する期間が長引くほど、利用できる優遇制度は失われていきます。
税制優遇を活かしたいのであれば、早めの行動を心がけましょう。
相続空き家の3000万円特別控除・取得費加算の特例については、以下の記事で詳しく解説しています。


まとめ
空き家の処分について詳しく解説してみました。
国や自治体の補助金を活用することで工事費用を抑えられるのは事実ですが、自己負担がなくなるわけではなく、費用倒れのリスクは依然として残ります。
しかし、現状のまま不動産買取業者に売却する場合はリフォーム等の費用をかけずに空き家を手放すことができます。
特に空き家の買い取り実績が豊富にある専門の買取業者に依頼することで、一般個人では買い手がつかない物件でも売却することができます。
弊社アルバリンクは、全国の空き家を買い取っている専門の買取業者です。
年間空き家相談件数は26,000件(※2025年1月1日~2025年12月31日)を超えており、フジテレビの「newsイット!」でも、ボロ物件でも買い取る業者として特集された実績があります。

無料査定・無料相談は随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
株式会社AlbaLinkは東証グロース市場に上場している不動産会社です。





