旗竿地の特徴
旗竿地とは道路に面する出入り口部分の土地が細長い形状をしており、竿につけた旗のように見える土地のことで、敷地延長とも呼ばれます。
住宅を建てる場合は、建築基準法における「接道義務」の条件を満たす必要があります。
建築基準法で定められた道路に土地が2m以上接していなければならないという決まりのこと
接道義務は緊急車両の通行や災害時の避難経路を確保するために定められており、接道義務の条件を満たしていない場合は住宅を建てられません。
旗竿地は通常、接道義務を満たすために作られることが多いため、不動産会社などが造成した分譲地でよく見られます。
旗竿地についてはコチラの記事でより詳しく説明しています。
旗竿地が恥ずかしい・やめとけといわれる10個の理由
旗竿地が恥ずかしいといわれているのは、以下の10個の理由が考えられます。
なぜ、恥ずかしいといわれるのか確認しましょう。
土地の価格が安い
旗竿地が恥ずかしいといわれている理由として、通常の土地より安く購入できることが挙げられます。
一般的に同じ広さの土地でも周囲の整形地に比べて、旗竿地は安く購入できる傾向にあります。
しかし、土地代を抑えて、その分建物にお金をかける人もいるため、土地が安いからといって一概に恥ずかしいとはいえないでしょう。
旗竿地の評価方法や確実に売却する方法については以下の記事で詳しく解説しています。
日当たりが悪い
旗竿地が恥ずかしいといわれている理由には、日当たりが悪いケースが多いことも考えられます。
旗竿地は周囲を他の建物に囲まれているため、一般的に日当たりが悪くなります。
とくに周囲が3階建てなど高い建物の場合は2階の日当たりも悪くなる場合があるでしょう。
洗濯物が乾きにくかったり、庭の植物が育ちにくかったりといった影響があります。
風通しが悪い
風通しが良くないことも旗竿地が恥ずかしいといわれている理由です。
先述のとおり、旗竿地は周囲を建物に囲まれているため、風が通りにくい傾向にあります。
窓を開けても風が通らなければ、十分な換気ができない可能性があるでしょう。
また、日当たりが悪く、風通しも悪いとカビが発生しやすくなる恐れもあります。
駐車しにくい
旗竿地は駐車しにくいことも恥ずかしいといわれている理由になります。
道路に面する出入り口部分の土地の幅にもよりますが、接道義務ギリギリの2mだと駐車自体しにくくなります。
車から乗り降りするのも大変で、ドアを大きく開けられないため、ストレスを感じるでしょう。
とくに子どもが車から乗り降りする際は細心の注意が必要です。
また、旗竿地は道路に面する出入り口部分の土地の幅が狭いため、車を2台停める時は縦列駐車になります。
毎日車を出し入れする順番が同じであれば問題ありませんが、順番が異なる場合は毎回入れ替えが必要です。
とくに朝に車の入れ替えをする場合は忙しいため、面倒に感じることが多いでしょう。
建てる住宅が制限される可能性がある
旗竿地は建てる住宅が制限される可能性があることも恥ずかしいといわれている理由の1つです。
一般的に旗竿地は道路に面する出入り口部分の土地の幅が狭いため、クレーン車などの工事車両が入れない可能性があります。
そのため、希望するハウスメーカーで住宅が建てられない場合があるでしょう。
また、旗竿地は住宅のために有効に使える土地が小さくなるため、希望するプランが建てられない可能性もあります。
郵便ポストが遠い
旗竿地は郵便ポストが遠いことも恥ずかしいといわれている理由となります。
一般的に旗竿地は道路から住宅まで遠く、邪魔にならない道路近くに郵便ポストを設置することが多いです。
玄関から遠くなるため、雨や雪の日など天候が悪い場合は面倒に感じることもあるでしょう。
郵便ポストを玄関のそばに設置することもできますが、郵便の配達員が敷地の奥に入ってくることになるため、防犯面を考えるとやめておいたほうがいいでしょう。
エリアによっては雪かきが大変になる
旗竿地はエリアによっては雪かきが大変になります。
住宅までの細長い土地には除雪車が入れないため、除雪機などが必要になるでしょう。
また、雪捨て場が近くにないと、わざわざ遠くまで除雪した雪を捨てに行くことも面倒です。
工事費が高くなる可能性がある
旗竿地の工事費が高くなる可能性があることもデメリットの1つです。
先述のとおり、旗竿地は工事車両が入れない可能性があるため、手作業になり工事費用が高くなります。
また、分譲地などの場合は、電気・ガス・水道といったインフラの引き込みがされておらず、通常の整形地に比べると道路から距離があるため引き込み費用が高くなります。
土地の購入費用は安く購入できる可能性が高いですが、余計な費用がかかる可能性があるでしょう。
近隣住民とトラブルになる可能性がある
旗竿地は通常の土地と比べると近隣住民とトラブルが発生しやすいこともデメリットです。
旗竿地の竿の部分の土地に塀などの明確な仕切りがない場合は、境界があいまいな状態です。
たとえば、駐車スペースが隣り合っている場合などは車からの出入りがしづらくなるため、止めるスペースを隣地所有者とずらす必要があります。
もともと幅が狭い道路に面する出入り口部分の土地に塀やフェンスを設置することは現実的に難しいことも多いため、お互いに気を遣うことが大切です。
なお、旗竿地のトラブル回避法については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
売却が難航する可能性がある
旗竿地は整形地と比べると売却が難航する可能性があります。
先述のとおり、条件のいい旗竿地であれば問題ありませんが、立地が悪い場合などは金額を安くしても売れない可能性があります。
どうしても売れない場合は、専門の不動産買取業者に売却することをおすすめします。
弊社アルバリンクも需要のない物件を扱う専門の不動産買取業者です。
売りに出しても、買い手が見つからない旗竿地の扱いに困っている方は、ぜひ弊社にお問合せください。
旗竿地は恥ずかしくない!6つのメリット
これまでは旗竿地が恥ずかしいといわれる理由について解説しましたが、旗竿地は変わった形の土地なので、以下のような旗竿地ならではのメリットもあります。
それぞれ詳しく解説します。
駅近など条件のいい土地が安く購入できる
旗竿地のメリットとして、利便性がいいなど条件のいい土地が安く購入できることが挙げられます。
駅近などの利便性が良かったり、学校区が良かったりと条件がいい土地は誰もが欲しがる土地のため必然的に金額が高くなるため、予算オーバーになりがちです。
しかし、旗竿地は一般的に、整形地の2~4割程安く購入できる傾向にあります。
旗竿地は不整形地に該当し、不整形地の評価額を算出する際には不整形地補正率が適用されるため、整形地よりも最大で40%評価額が下がります。
土地の面積や形状に応じて評価額を調整する割合のこと
参照元:国税庁|不整形地の評価
土地の形状を気にしなければ、好立地に予算内でマイホームを持てる可能性があるでしょう。
固定資産税・都市計画税が抑えられる
旗竿地は固定資産税・都市計画税が抑えられることもメリットといえます。
固定資産税・都市計画税は土地と建物の価値によってそれぞれ課税されます。
そのため、土地の金額が安ければ固定資産税・都市計画税も安くなるのです。
先述のとおり、旗竿地は不整形地に該当し、不整形地の評価額を算出する際には不整形地補正率が適用されます。
たとえば、整形地の評価額が1,500万円、不整形地の評価額が整形地よりも20%低い1,200万円のときの固定資産税と都市計画税の納税額を比較してみましょう。
固定資産税と都市計画税は、以下の計算式で算出されます。
都市計画税=固定資産税評価額×0.3%
参照元:総務省 |固定資産税
参照元:総務省|都市計画税
整形地にかかる固定資産税と都市計画税
固定資産税=1,500万円×1.4%=21万円
都市計画税=1,500万円×0.3%=4万5,000円
合計:25万5,000円
不整形地にかかる固定資産税と都市計画税
固定資産税=1,200万円×1.4%=16万8,000円
都市計画税=1,200万円×0.3%=3万6,000円
合計:20万4,000円
上記の例では、整形地ではなく不整形地を購入すると、5万1,000円節税できることがわかります。
毎年かかる固定資産税や都市計画税が安くなることはうれしいメリットといえるでしょう。
建物にお金がかけられる
旗竿地は建物にお金がかけられることもメリットの1つです。
土地を安く購入できる分、建物本体に予算を回せるのです。
建物の面積を増やしたり、オプションをつけたり、予算が届かなかった大手ハウスメーカーなどで建築できる可能性もあります。
また、土地代が安く抑えられるため、外構にお金をかけたり、家具や家電の購入費用に充てたりとさまざまなことに予算を回すことが可能です。
通行人の目が気になりにくい
旗竿地は通行人の目が気になりにくいこともメリットといえます。
道路から離れた場所に家がある旗竿地は、通行人の目が気になりにくいでしょう。
また、小さな子どもがいる家庭は、子どもが家から出る際に急に道路に飛び出してしまうというリスクを軽減できます。
比較的静かな生活環境になる
旗竿地は比較的静かな生活環境になることもメリットになります。
先述のとおり、旗竿地は道路から離れた奥まった場所に住宅があるため、家の中は比較的静かです。
車の通行量が多い大通りに面した住宅と比べると、大きな差があるでしょう。
静かな生活環境で勉強したり、眠れたりすることは大きなメリットといえます。
台風の被害を受けにくい
旗竿地のメリットとして、台風の被害を受けにくいことも考えられます。
先述のとおり、旗竿地は住宅に囲まれており、周囲の建物が盾の役割になってくれるため、台風などの被害が少ない傾向にあります。
周囲に建物があると日当たりが悪く、風通しも悪くなるデメリットがありますが、台風などの災害時にはメリットと感じるでしょう。
旗竿地が恥ずかしいと思う場合の2つの解決方法
旗竿地には旗竿地ならではのメリットがあり、決して恥ずかしい土地ではないのですが、デメリットが多い土地というのも事実です。
例えば、旗竿地は価格が安いため、周りから安い土地に住んでいると思われる可能性もあります。
ここまで記事を読んでみて、やっぱり旗竿地は恥ずかしいと思った人は旗竿地を売却するのがおすすめです。
しかし、前述したように旗竿地にはデメリットが多いため、売却が難航する可能性があります。
そこで、この章では旗竿地を確実に売却するための、2つの売却方法について説明していきます。
なお、旗竿地を高額売却する方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
不動産仲介業者に売却を依頼する
旗竿地を売却する方法として、不動産仲介業者に売却を依頼することが挙げられます。
条件のいい旗竿地であれば、旗竿地の売却相場よりも高く売れる可能性があります。
ただし、不動産仲介業者に依頼して売却できるのは、駅近など条件のいい旗竿地に限られます。
一般消費者が敬遠する土地の場合、不動産仲介業者に依頼しても売れにくいからです。
実際に弊社が行ったアンケートでは、家を購入する際に優先した項目として約7割の人が立地を挙げています。
立地が悪い旗竿地の場合は、不動産仲介業者に売却を依頼しても難航する可能性が高いでしょう。
再建築不可の旗竿地の場合の売却方法
再建築不可の旗竿地の場合は、仲介で売れる可能性がさらに低くなります。
上記に当てはまるときは、以下の方法で旗竿地を売却する必要があります。
隣地の一部または全部を買い取って売却する
所有している旗竿地の道路に面する出入り口部分の土地の幅が2mない場合は、再建築できない土地に該当します。
再建築不可の土地は売却が難しいため、隣の土地の一部、または全部を買い取り、接道義務を満たし建築可能にすれば売れやすくなります。
下図のように隣地の所有者から買い取れれば、建て替えが可能となるため買手が見つかりやすくなるでしょう。
ただし、隣地を買い取るためには、隣地所有者との交渉が不可欠のため、良好な関係性を築けている場合に限られます。
隣地所有者と土地の一部を等価交換してから売却する
再建築できない土地の場合は、買い取らずに、隣地所有者と土地の一部を等価交換することも可能です。
ただし、等価交換も隣地所有者との良好な関係性が不可欠で、相手もメリットがないとできないため、現実的には難しい方法といえます。
旗竿地の活用方法や、再建築不可を可能にする方法などは以下の記事で詳しく解説しています。
専門の不動産買取業者に売却する
所有している旗竿地の立地が悪い場合や隣地所有者との関係性が良くない場合は、専門の専門の不動産買取業者に売却することをおすすめします。
買取業者であれば商品化するノウハウを持っているため、立地が悪い旗竿地であっても買い取ってくれます。
また、仲介での売却が難しい再建築不可の旗竿地も買取業者なら、買取可能です。
買取業者は、売買取引がすぐに成立するのが特徴です。
査定価格に納得いただければ、1週間~1か月で売買契約が成立します。
なお、仲介と買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
旗竿地の売却はアルバリンクがおすすめ
旗竿地の立地が悪い場合や隣地所有者との関係性が良くない場合は、アルバリンクに売却しましょう。
弊社アルバリンクは旗竿地をはじめとした訳あり不動産を全国から買い取っている業者です。
以下は、弊社が実際に買取を行った旗竿地の事例です。
【買取した旗竿地の概要】
物件の所在地 | 神奈川県平塚市 |
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物件の種別 | 築50年の戸建て |
駅距離 | 最寄り駅まで徒歩25分 |
買取価格 | 300万円 |
買取時期 | 2024年3月 |
空き家がある旗竿地の売却依頼でした。荷物が残ったまま1年半の期間空き家で、さらに再建築不可の物件であったため、仲介の大手不動産業者に問い合わせをした際に買取業への売却を勧められて弊社へ相談されました。
査定結果は300万円で、価格にも納得いただき、そのまま買取しました。
上記の方以外にも、多くのお客様から感謝のお言葉をいただいております(下記Googleの口コミ参照)。
弊社は2011年に創業以来、200件以上の再建築不可物件を買い取っている業者で、2023年に上場して社会的信用も得ています。
査定依頼をいただいても、無理な営業は行いませんので、ぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください。
まとめ
今回は、旗竿地は恥ずかしいといわれる7つの理由について詳しく解説しました。
旗竿地はデメリットが多いため、恥ずかしいといわれますが、メリットもあります。
駅近など条件のいい旗竿地の場合は、不動産仲介業者に売却を依頼しましょう。
ただし、立地の悪い旗竿地の場合は一般の買い手が敬遠するため、専門の不動産買取業者に売却することをおすすめします。
専門の不動産買取業者であれば、1週間から1ヶ月間の短期間で現金化することが可能です。
なお、弊社アルバリンクも旗竿地をはじめとした訳あり不動産を全国から買い取っている業者で、「フジテレビ」を始めとする各メディアにも取り上げられた実績があります。
旗竿地を手放したくてお困りの方は、査定のみ、相談のみのお問い合わせでも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。