eMAFF農地ナビとは全国農業会議所が運営するサイトのこと
eMAFF農地ナビとは、農地台帳及び農地に関する地図情報を一般公開しているWebサイトです。
登録は必要なく、パソコンやスマホなどで誰でも無料で利用できます。
eMAFF農地ナビでは全国の農地情報を見られるため、遠方にいても詳細な農地情報の確認が可能です。
もともと市区町村と農業委員会が管理していた農地情報ですが、2014年に農地法が改正されたことによって、この農地台帳に記載された情報の一部を公表することになりました。
農地法改正以降は、市区町村や農業委員会から委託を受けた全国農業委員会ネットワーク機構(全国農業会議所)が、サイトの運営や管理をしています。
全国農業会議所とは農林水産大臣から指定を受けた一般社団法人で、広く農業・農業者の立場を代表した農業の健全な発展を図る全国組織です。
なお、農地を高く売却する方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
サイトが作られた目的
eMAFF農地ナビが整備された背景は農林水産省の農地集積・集約化の推進で、具体的には農業の維持と生産力の拡大が主な目的です。
現在日本の農家の高齢化が進み、離農する人が増えているため、国内農業はどんどん衰退しています。
また、農地を相続しても耕作しない人も多く、荒廃農地が増えているため、耕地面積は年々減少しています。
日本は食料自給率が低く、国際情勢が悪化して外国からの輸入が減少すると、食糧難に陥る危険性があるため、農業の維持・活性化と食料自給率をアップさせることは喫緊の課題です。
そのためには生産性を向上させることが重要ですが、農地集約化によって農業を大規模化させて効率的に収穫量を上げることが必要でしょう。
効率的に収穫量を上げるためには、耕作放棄地を有効活用したり、意欲のある若年層や企業に農地を集約したりすることが重要です。
以前耕地であった土地で過去1年以上作物を栽培しておらず、今後も再び耕作する考えのない土地のこと
耕地面積の拡大を目指す農家や新規参入者が効率よく農地を探せるように、eMAFF農地ナビによって情報が整備されています。
得られる情報
eMAFF農地ナビで得られる情報は、以下の3つです。
- 農地所有者の今後の意向
- 遊休農地に該当するか
- 遊休農地の所有者における今後の意向
eMAFF農地ナビでは、所有する農地や遊休農地を今後どうするのかわかることが最大の特徴です。
現在耕作されておらず、引き続き耕作されないと見込まれる農地や農業上の利用の程度が著しく劣っていると認められる農地のこと
現在の農地の情報だけでなく、所有者の今後の意向がわかるため、将来的にも計画が立てやすくなるでしょう。
eMAFF農地ナビでできる3つのこと
eMAFF農地ナビでできることは、以下の3つです。
それぞれ詳しく解説します。
地番から農地を探せる
eMAFF農地ナビでは、地番から農地を特定することが可能です。
農地は一般的に広い面積であることが多いため、範囲の特定が困難であることも少なくありません。
eMAFF農地ナビが整備される前は、法務局で取得できる公図や謄本では住宅地図と照合できないことも多く、農地の所有者への確認が必要でした。
しかし、eMAFF農地ナビを使用すれば、地番から農地を特定することが可能になったため、所有者に直接確認する必要がなくなったのです。
相続などで場所の分からない農地を特定するのにも活用できるため、農業従事者以外の人でも役立つサイトといえます。
地図から農地を絞り込める
eMAFF農地ナビでは、地番だけでなく地図からでも農地を絞り込むことが可能です。
現在所有している農地の周辺を地図で確認できるため、耕地面積の拡大を目指したい人に役立つ機能といえます。
eMAFF農地ナビを使えば、航空写真で拡大できそうな農地を探せるため、農機具を使用する際の動線をイメージしながら検討できます。
「1年以内に借りられる農地が知りたい」「現在も耕作されている農地を借りたい」など細かい条件を絞って探すことも可能です。
休耕地を探せる
eMAFF農地ナビを使えば、休耕地を探せます。
農地の中で一定期間耕作を休止している土地のこと
休止している期間にもよりますが、休耕地の中には荒れ果てたものも多く見た目では判断できない休耕地も存在するため、eMAFF農地ナビが役立ちます。
また、休耕地は農地法上の農地であるため、農業委員会の許可を得ずに農地を売買することはできません。
農地であるかどうかは土地の客観的事実状態によって決まるとされているため、農地は謄本上の地目ではなく現況で判断する必要があります。
しかし、先述のとおり、見た目では判断できない休耕地もあるため、eMAFF農地ナビが整備される前は、農業委員会への確認が必要でした。
eMAFF農地ナビを使えば、農業委員会へ行かなくても休耕地かどうか分かるようになっているため、便利な機能といえます。
eMAFF農地ナビの使い方
eMAFF農地ナビの使い方を「地図から探す場合」と「条件から探す場合」に分けて紹介します。
地図から探す場合
引用元:eMAFF農地ナビ
まずeMAFF農地ナビのトップページの上部にあるメニューボタンから、「住所から探す」をクリックします。
「都道府県名」が表示されるので、希望する都道府県を選択、さらに市区町村名と進むか、都道府県名の横に表示されている「地図」地図をクリックすることも可能です。
地図は、衛星写真、空中写真、標準地図に切り替えできるため、見やすい物を選択しましょう。
また、ページの左側に「表示設定」「色分け」「絞り込み」のメニューがあるため、活用すれば効率よく希望の農地が探せます。
条件から探す場合
引用元:eMAFF農地ナビ
eMAFF農地ナビのトップページの上部にあるメニューボタンから、「条件から探す」をクリックします。
すると入力フォームが表示されるので、「所在・地番から検索」か「地目・面積から検索」を選択し、入力が完了したら検索ボタンをクリックします。
「所有者の農地に関する意向」「遊休農地かどうか」「遊休農地の所有者等の意向」も細かく選択できるため、条件に合った農地が探せます。
農地ナビシミュレーションとは?
農地ナビシミュレーションは、「地目」や「賃借権などの終期年月日」、「農地中間管理権の状況」などの条件を設定すると、条件を満たす農地のみが色分けされて表示される機能のことです。
農地ナビシミュレーションを使えば、農地情報を視覚的に見れるため、広さや地目など自分の探している条件に合った近くの農地を効率よく見つけられるでしょう。
ただし、スマホやタブレットでは農地ナビシミュレーション機能は使えません。
eMAFF農地ナビを使う際の2つの注意点
eMAFF農地ナビを使う際は、以下の2点に注意しましょう。
それぞれの注意点について詳しく解説します。
農地なのに検索してもヒットしない場合がある
eMAFF農地ナビを使う際は、農地なのに検索してもヒットしない場合があるため注意しましょう。
検索してもヒットしない理由には、以下の点が考えられます。
- 周囲が宅地化されており、検索した農地も休耕地になっている
- すでに転用手続きが完了している
航空写真で農地かわからず、地目も農地でない場合は、サイト上で農地と認識されなかった可能性があります。
また、なぜ転用手続きが行われているか調べる必要があり、場合によっては農業委員会への計画変更手続きが必要になる可能性もあるでしょう。
情報が正しくない場合がある
eMAFF農地ナビでは情報が正しくない場合があります。
情報収集するためには便利なサイトですが、eMAFF農地ナビの反映元である農地台帳の情報が正しくない可能性があるのです。
情報が不安な場合は農業委員会に相談することをおすすめします。
eMAFF農地ナビでよく使われている用語
eMAFF農地ナビを使用するにあたって必要になるため、よく使われている用語を解説します。
農業委員会
農業委員会とは農地法等の法令に基づく事務や農地等の利用における最適化の推進に関する事務を執行するために市区町村に設置された行政委員会のことです。
農地は、先述のとおり、農地法によって勝手に売買や賃借をすることが許されていないため、許可が必要になりますが、許可を与える許可権者が農業委員会です。
農業委員会は主に農地を農地のまま売買または賃借する際の許可を与え、農地を農地以外にするときの許可権者は都道府県知事になります。
農業委員会は以前から「そろそろリタイアして農地を売却したい」「自分では耕作できないから農地を誰かに貸したい」など今後の農家の意向を定期的に調査しており、農地台帳で情報を管理していました。
全国にある農業委員会が作成した農地台帳をまとめて電子化して公開しているのが、eMAFF農地ナビです。
農地中間管理機構
農地中間管理機構とは、農地を効率よく利用するために設置されている組織のことで、農地バンクとも呼ばれています。
参照元:農林水産省|農地中間管理機構
農地を貸したい所有者から借り受け、農地を借りたい人へ貸付を行います。
農地を借りたい人への貸付も行っており、中立な立場で農地の貸し・借りを円滑に進めることが役割です。
eMAFF農地ナビ以外で売りたい場合はアルバリンクへ売却!
eMAFF農地ナビを活用して売却することも可能ですが、できるだけ早く農地を売りたい人はアルバリンクへ売却しましょう。
弊社アルバリンクは田舎にある農地などの訳あり不動産専門の買取業者として、他社では断られるような物件なども多数買い取ってきました。
以下は、弊社が実際に「買取を行った空き家」の事例です。
【買取した空き家の概要】
物件の所在地 | 千葉県山武市 |
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物件種別 | 戸建て |
築年数 | 26年 |
買取金額 | 150万円 |
放置されていた空き家の売却依頼でした。
10年前に工房として使用していたため、多くの雑貨やアクリル製の残置物が残ったままの状態で、最寄り駅からも徒歩で40分以上の場所だが、何とか処分したいと相談されました。
買取金額に納得いただいたため、そのまま買取に至った次第です。
実際に空き家をはじめ、弊社に物件の買取依頼をしていただいたお客様からは「売れずに困っていたが買い取ってもらえた」「他社から断られたのに買い取ってもらえた」などの感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
弊社は2011年に創業以来、2020年から2023年までの間で500件以上の空き家を買い取っている業者で、2023年に上場して社会的信用も得ています。
査定依頼をいただいても、無理な営業は行いませんので、ぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください。
なお、アルバリンクの評判や口コミについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
まとめ
今回は、農地ナビでできることについて詳しく解説しました。
eMAFF農地ナビを使えば、農地に関する詳細な情報が得られるため、農地の売買に活用できます。
また、相続した場合でも遠方からインターネットを使って農地の情報が確認できるため便利なサイトといえます。
相続した農地を売却したい場合はeMAFF農地ナビを利用して売ることも可能ですが、時間がかかります。
また、農地を売りたい情報は載せられますが、売却できるとは限りません。
相続した農地をできるだけ早く売却したい場合は専門の買取業者に売却しましょう。
専門の買取業者であれば、田舎にある農地でも短期間での現金化が可能です。
なお、弊社アルバリンクも田舎にある農地などの訳あり不動産を全国から積極的に買い取っている業者で、「フジテレビ」をはじめとする各メディアにも取り上げられた実績があります。
田舎にある農地が売却できずにお困りの方は、査定のみ、相談のみのお問い合わせでも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。