空き家をリフォームする3つのメリット
空き家をリフォームする主なメリットは、以下の3つです。
ただし、次の章で解説するように空き家のリフォームにはデメリットも存在します。
空き家をリフォームして後悔するのを防ぐには、メリットだけでなくリスクもしっかりと考慮したうえで判断することが大切です。
まずは空き家をリフォームするメリットについて見ていきましょう。
資産価値が上昇する
空き家の内装や設備などをリフォーム・リノベーションすると資産価値が上がる点はメリットです。
誰も住んでいない空き家は換気がなされないことから湿気が溜まりやすく、構造に使われている木材が腐るなど通常の住宅よりも経年劣化のスピードが早くなります。
給排水管やガス管も長い間使われないと管が錆びつき、ひび割れを起こしてしまいかねません。
空き家の放置期間が長引くほど状態は悪くなり、資産価値は下がる一方です。
しかしボロボロの状態となった空き家でも、リフォームで内装や設備などを一新すれば、住まいの性能が向上して買い手や借り手が見つかりやすくなります。
将来的な資産価値の維持も期待できるでしょう。
倒壊リスクが軽減する
倒壊リスクを軽減できる点も、空き家をリフォーム・リノベーションするメリットのひとつです。
前述のように、空き家を放置すると建物の老朽化が進み、地震や台風などの自然災害で倒壊してしまうリスクが高まります。
適切な管理を怠った空き家が倒壊して近隣の方に被害を与えた場合は、所有者であるあなたが責任を取らなければなりません。
参照元:e-Gov法令検索|空家等対策の推進に関する特別措置法第5条
参照元:e-Gov法令検索|民法第717条
公益財団法人日本住宅総合センターの「空き家発生による外部不経済の損害額の試算結果」によると、倒壊した空き家が原因で隣家の方が亡くなった場合の損害賠償額は2億円以上にのぼると試算されています。
老朽化した空き家の倒壊リスクを回避したいなら、リフォームやリノベーションで耐久性や耐震性を強化するなどの対策が不可欠といえます。
以下の記事でも空き家を放置するリスクについて解説しているので、併せて参考にしてください。
特定空き家に指定されにくくなる
空き家をリフォームして資産価値を向上させると、自治体から特定空き家に指定されるリスクも回避できます。
特定空き家は、「空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第2項」において以下のように規定されています。
- そのまま放置すると倒壊など著しく保安上危険となる恐れがある
- そのまま放置すると著しく衛生上有害となる恐れがある
- 適切な管理が行われていないことで著しく景観を損なっている
- 周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である
手入れがなされずに放置された空き家は安全面、衛生面、景観面などの観点から近隣の方に多大な被害を与えかねません。
そこで自治体は上記のような空き家を「特定空き家」に指定し、所有者に対して適切に管理するよう助言・指導を行っているのです。
自治体から勧告されたにもかかわらず、そのまま空き家を放置すると「住宅用地の特例」が適用されなくなり、固定資産税が最大で6倍に上がります。
居住用家屋が建っている土地の200㎡までの部分の固定資産税が6分の1、200㎡を超える部分の固定資産税が3分の1に軽減される特例措置
住宅用地の特例の対象外となると、固定資産税が6倍になってしまいます。
それだけでなく、最終的には行政代執行によって空き家が強制的に解体され、数百万円にのぼる解体費用が所有者であるあなたに請求される点に注意が必要です。
参照元:e-Gov法令検索|行政代執行法第6条
空き家等の所有者に代わって自治体が木の枝を切ったり、ゴミを撤去したり、建物を解体したりなどの措置を強制的に行うこと
しかし、空き家を安全面・衛生面・景観面で問題のない状態にまでリフォーム・リノベーションすれば特定空き家に指定されることを防げ、固定資産税が上がるリスクも回避できるのです。
特定空き家についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
空き家をリフォームする2つのデメリット
空き家のリフォーム・リノベーションを検討する際には、以下2つのデメリットがあることを押さえておく必要があります。
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
物件によっては高額の費用がかかる
空き家の状態次第では、リフォーム費用が高額にのぼる恐れがある点に注意が必要です。
たとえば老朽化が進んでいて構造材が腐っている、基礎がシロアリに喰われているといったケースでは大規模な修繕工事を行わなければならず、想定以上の出費になってしまうこともあります。
さらに空き家の建築年が1981年以前であり、現在の耐震基準を満たしていない場合には耐震補強工事も必要となり、さらに費用がかかってしまいかねません。
空き家の状態によっては建て替えたほうが安く済むケースも考えられるため、リフォームをするかどうかは慎重に検討したほうがよいでしょう。
なお、リフォーム費用の相場は後述の「リフォーム費用の相場はいくら?【規模によって変わる】」の章で解説します。
リフォーム後にうまく活用できるとは限らない
数百万円から数千万円もの費用をかけて空き家をリフォームしても、ビジネスで成功して収益を上げられるとは限らない点もデメリットとして挙げられます。
たとえばリフォームした空き家を賃貸物件として活用すれば、毎月家賃収入を得ることができます。
しかし借り手がいなければ、当然のことながら家賃収入は得られません。
賃貸経営を成功させたいなら、空き家のリフォームに着手する前に「どの世代を入居者のターゲットとするか」「そもそも賃貸需要がある地域か」などの戦略をしっかりと立てる必要があります。
空き家の活用を前提としてリフォームをする場合は、事前に不動産業者などへ相談し、立地的にどのようなビジネスが向いているのかを考えることをおすすめします。
もし空き家の立地が賃貸経営などのビジネスを行うのに適していないときは、売却を検討することも選択肢のひとつです。
空き家を売却すればまとまった現金を手に入れられるだけでなく、所有者としての管理責任からも解放されます。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、全国の空き家を積極的に買い取っております。
どのくらいの価格で売却できるのかが気になる方は、まずは無料査定をご利用ください。
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なお、空き家の売却方法は後述の「空き家のリフォームが難しい場合は売却の検討を!【3つの方法】」の章で詳しく解説しています。
リフォーム費用の相場はいくら?【規模によって変わる】
空き家のリフォーム・リノベーションにかかる料金は、工事内容や施工面積によって大きく異なります。
そこでここからは、以下リフォームの規模ごとに価格相場をご紹介します。
予算オーバーとなる事態に陥るのを防ぐためには、自分が望むリフォームやリノベーションにはどのくらいの費用がかかるのかを事前に把握しておきましょう。
工事内容別のリフォーム費用の相場について、詳しく解説します。
フルリフォーム(リノベーション)
内装に加え、外壁や屋根など空き家を全体的に工事するフルリフォーム(リノベーション)では、工事の規模が大きいために500~2,000万円前後が相場です。
また、耐震性能や断熱性能を上げるリフォームが必要となる場合は、料金がさらに高額にのぼることがあります。
使用する建材や設備のグレードによっても料金は大きく異なるため、業者に見積もりを依頼する際は総額ではなく、細かい内訳を出してもらって検討することをおすすめします。
通常リフォーム
空き家の築年数がそこまで古くなく、建物の状態も比較的良好な場合に全体的なリフォームを行うときの価格相場は、150~500万円前後です。
近年は昔ながらの和の雰囲気を持つ古民家への人気が高まっているため、現在の柱や梁、和室などを活かす形でリフォームを行えば、300万円以下に費用を抑えることも十分可能です。
部分リフォーム
「壁紙や床を張り替えたい」「キッチンや浴室など水回りの設備だけを入れ替えたい」といった部分的なリフォームにかかる料金は、以下の表の通りです。
リフォーム箇所 | 費用相場 |
---|---|
浴室 | 50~150万円 |
トイレ | 10~50万円 |
洗面所 | 10~80万円 |
壁紙の張り替え | 800~1,000円/㎡ |
床の張り替え(6畳) | 10~50万円 |
外壁 | 50~400万円 |
屋根 | 50~400万円 |
耐震補強工事 | 30~200万円 |
ただし、上記の価格はあくまでも目安にしか過ぎません。
空き家の状態、選択する建材や設備のグレード、工事の範囲などによって価格は大きく変わってきます。
少しでも費用を抑えたいなら、空き家を活用するにあたってどの箇所にリフォームが必要なのかを見極め、必要最低限の工事に留めることが大切です。
たとえば空き家を賃貸として活用したいなら、見た目を良くするために外壁の塗り替えや壁紙の張り替え、水回り設備の交換などが必要となってくるでしょう。
また「入居者側で自由にDIYを行ってもよい」という条件を設定して借り手を募集すれば、所有者であるあなたの費用負担を最小限に抑えることが可能です。
諸費用
空き家をリフォームするにあたっては、工事価格に加えて以下の費用が発生する可能性もあります。
費用の名目 | 費用相場 |
---|---|
ローン諸費用 | 借入額×2~3% |
設計費 | 工事費×10~20% |
建築確認申請手数料 | 15~50万円 |
金融機関のリフォームローンを組んでリフォームを行う場合は、融資手数料や保証料、抵当権設定登記費用、火災保険料など借入額の2~3%相当の諸費用がかかります。
たとえば500万円のローンを組むときに発生する諸費用は、以下の通りです。
500万円×2~3%=10~15万円
業者によってはリフォームの設計図面を作成する際に設計費を請求されることもあります。
業者へ見積もりを依頼する際には、設計費はどのくらいかかるのかを確認しておくとよいでしょう。
また、壁や柱などの主要構造部を全体の半分以上修繕するなど大規模なリフォームを行う場合は自治体への建築確認申請が必要であり、別途建築確認申請手数料が発生します。
畳からフローリングへの変更など小規模なリフォームなら建築確認申請は不要なので、建築確認申請手数料がかかることはありません。
空き家のリフォーム案を検討するときは、建築確認申請が必要かどうかも業者に確認しておくと安心です。
空き家のリフォームに使える補助金や減税制度
空き家にかかるリフォーム費用を抑えるには、国や自治体が提供している補助金制度をうまく活用することがポイントです。
また、空き家をリフォームすると固定資産税や所得税が減税されることもあるので、自分が要件を満たすかどうか事前に確認しておきましょう。
ここでは、空き家のリフォームに利用できる補助金や減税制度を自治体・国別にご紹介します。
「自治体」の制度
各自治体では空き家の発生を抑制すべく、また特定空き家となる前に所有者に活用を促すべく、さまざまな補助金制度を実施しています。
たとえば、東京都文京区では「空家等利活用事業」を実施。
空き家を区の台帳に登録して借り手が見つかった場合、空き家の活用に費用な改修費用を最大で200万円補助しています。
また香川県観音寺市でも、空き家バンク(空き家バンクについては後述の「空き家のリフォームが難しい場合は売却の検討を!【3つの方法】」で解説)に登録した空き家のリフォーム工事に助成金を交付する「観音寺市空き家リフォーム事業補助金」制度を行っています。
自治体によって補助金制度の概要や利用要件、受けられる補助金の上限額は異なります。
リフォームを行う際には、空き家の所在地を管轄する自治体で補助金制度を実施していないかを確認するとよいでしょう。
「国」の制度
国が行っている住宅リフォームの支援制度には、以下のようなものがあります。
住宅省エネ2024キャンペーン
住宅省エネ2024キャンペーンは、以下の4事業からなります。
- 子育てエコホーム支援事業
- 先進的窓リノベ2024事業
- 給湯省エネ2024事業
- 賃貸集合給湯省エネ2024事業
いずれも、各家庭における省エネ化を推進すべく、断熱性の向上や高効率給湯器の導入などを行った方に対して補助金を支給する制度です。
たとえば子育てエコホーム支援事業を利用してリフォームを行うと、世帯の属性やリフォーム内容に応じて20~60万円の補助金を受け取ることができます。
窓や床などの断熱改修工事を行うなどの場合には、ぜひとも利用したい制度です。
ただし予算の上限額に達した時点で受付が締め切られるので、利用したいなら早めの申請をおすすめします。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
既存住宅における断熱リフォーム支援事業は、15%以上の省エネ効果が見込まれる窓や玄関ドアなどへのリフォームを行った場合に最大で120万円の補助を受けられる制度です。
自らが居住する住宅のほか賃貸住宅も対象なので、空き家で賃貸経営を行いたいと考えている方は利用を検討するとよいでしょう。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業は年に数回公募が行われているので、利用を考えている方は公益財団法人北海道環境財団のサイトでスケジュールを確認してください。
リフォーム減税
リフォーム減税は、耐震性向上やバリアフリー化など住宅性能を上げるリフォーム工事を行った場合に税金を軽減する制度です。
リフォームの種類により、軽減措置を受けられる税金は以下の表のように異なります。
引用元:一般社団法人住宅リフォーム推進協議会|住宅リフォームの減税制度の手引き(令和5年度版)
たとえば1981年5月31日以前に建築された空き家に耐震リフォーム工事を行って現行の耐震基準を満たすようにすると、所得税から最大で62万5,000円を控除できます。
リフォーム減税の対象となる改修工事は省エネリフォーム、同居対応リフォームなどさまざまです。
節税につなげるためにも、リフォーム業者に工事を依頼する前にどの減税制度を利用できるかを確認しておきましょう。
なお、以下の記事でも、一般に古民家と呼ばれる築年数の古い空き家を活用する際に使える補助金や減税制度をご紹介しています。
併せて参考にしてください。
空き家をリフォームする2つの方法
空き家をリフォームする方法には、以下の2つがあります。
簡単なリフォームであれば自分でDIYすることでコストを抑えられますが、壁や設備の撤去など専門知識が必要となるリフォームを行う場合はリフォーム会社に依頼しましょう。
それぞれのリフォーム方法のメリット・デメリットについて解説します。
自分でDIYする
空き家のリフォームにあたり、自分でDIYする最大のメリットは費用を抑えられることです。
自分でDIYをすれば人件費がかからないので、材料費だけで済みます。
たとえば自分で6畳の部屋の壁紙を塗り替える場合は、2~4万円ほどの費用で可能です。
自分のイメージ通りの仕上がりにできる、自分のスケジュールに合わせて工事を行える点もメリットといえるでしょう。
しかし、リフォーム経験のない素人が行うと、どうしても完成時のクオリティーは低くなってしまいます。
柱など目には見えない構造部分に不具合があったとしても、気づかずに見過ごしてしまう恐れがある点もデメリットです。
また、電気工事や水道工事など専門資格を有している方でなければできない作業もあります。
屋根や部屋の天井など高いところでの作業では落下する危険もあるため、自分で空き家をDIYする際には無理のない範囲で行いましょう。
リフォーム会社に依頼する
空き家をリフォームするなら、基本的にリフォーム会社に依頼することをおすすめします。
リフォーム会社にリフォームを依頼すると、費用が高くなる点がデメリットです。
しかし、自分でDIYをするよりも完成時のクオリティーを高められます。
また、「壁を撤去した際にじつは内部の柱がシロアリに喰われていた」など、目には見えない不具合が見つかりやすい点もリフォーム会社に依頼するメリットです。
築年数が古い空き家は内部の構造に傷みが発生しているケースが多いため、空き家を活用してビジネスを始めたいなら、初めからリフォーム会社に依頼したほうが安心です。
豊富な実績を持つリフォーム会社から、よりよい提案を受けられることもあるでしょう。
リフォームした空き家の代表的な3つの活用方法
リフォームした空き家をビジネスとして活用する主な方法には、以下の3つがあります。
ここでは、それぞれのビジネスの特徴や向いている空き家の条件について解説します。
賃貸
リフォームした空き家を賃貸物件として貸し出し、収益を上げるビジネス手法です。
空き家を第三者に貸し出せば、毎月安定した家賃収入を確保できます。
家賃相場は立地条件や物件の間取りによって異なりますが、3LDKの一戸建てなら毎月10~15万円ほどの家賃収入が見込めるでしょう。
借り手が家の換気や清掃を代わりに行ってくれるので、管理の手間から解放される点もメリットです。
しかし、入居者が決まらずに空室の状態が続くと、その間は家賃収入を得られません。
そのためリフォームした空き家を賃貸物件として活用したいなら、賃貸需要が見込めるエリアかどうかをしっかりと見極める必要があります。
具体的には、あなたの空き家の立地が以下の条件を満たしている場合は入居者の需要が期待できるため、賃貸経営に向いているでしょう。
- 駅から徒歩10分以内
- 周辺に日常生活の買い物ができる商業施設が充実している
- 大きな公園や幼稚園・小学校などの教育施設があるなど子育て環境がよい
一方で、駅から徒歩15分以上かかるなど立地条件が悪い場合には賃貸経営に向いているとはいえません。
多額の費用をかけてリフォームしても家賃収入では回収できない恐れがあるので、他の活用方法を検討するとよいでしょう。
転売
リフォームした空き家を売却して利益を上げるビジネスです。
前述のように、空き家をリフォームすると資産価値が向上します。
そのため、空き家の購入費用とリフォーム費用を併せた金額以上で売却できるケースも少なくありません。
たとえば、800万円で購入した空き家に300万円のリフォームを施して1,500万円で売却できたら、単純計算で400万円の儲けということになります。
空き家を相続で取得した場合は購入費用がかからないため、より多くの利益を手にできる可能性があります。
ただし、これはあくまでも「買い手が見つかること」が前提です。
あなたが所有している空き家が駅から遠く離れているなどの立地が悪い場合は、売りに出しても買い手が見つからずに売れ残ってしまいかねません。
実際、弊社が行ったアンケート調査によると、マイホームの購入を検討している方がもっとも重視している条件は「立地」でした。
参照元:訳あり物件買取プロ|【家を購入する際に優先したことと妥協したこと】経験者493人アンケート調査
もしあなたの空き家が「駅に近く買い物に便利」「交通アクセスが良い」「周辺の治安が良い」立地にある場合は、買い手が見つかって売却益を得ることができるでしょう。
一方で、上記の条件に当てはまらない空き家を売却しようとしても買い手は見つかりにくいといわざるを得ません。
空き家の買い手が見つからなかったら、高額なリフォーム費用がそのまま赤字としてのしかかります。
もし転売目的で空き家のリフォームを行おうとしているのなら、まずは購入者からの需要があるエリアかどうかを確認しておきましょう。
なお、一般の買い手からの需要が見込みにくい空き家でも、専門の買取業者ならそのままの状態で買い取ってくれます。
空き家を専門の買取業者に売却する方法は、後述の「空き家のリフォームが難しい場合は売却の検討を!【3つの方法】」の章で解説します。
カフェ
空き家をカフェにリフォームして活用するビジネス事例です。
カフェ経営の特徴は、ビジネスが始めやすい点にあります。
開業にあたって必須なのは「飲食店営業許可」のみであり、宿泊施設など他の業態と比較すると参入のハードルは低めです。
消防設備関連の設置基準も他の業態より緩いため、リフォーム費用を最小限に抑えることもできます。
ただし、カフェは他の業態よりも客単価が低く、黒字化するまでに時間がかかるといわれています。
そのため、カフェ経営が軌道に乗るまでの間の維持費を支払えるだけの資金がなければ続けていくのは難しいでしょう。
リフォーム費用で預貯金を使い果たさないよう、資金計画をしっかりと立てる必要があります。
また、カフェ経営を成功させるには集客が鍵を握っています。
もしあなたの空き家が人通りの少ない地方にある場合は、カフェ経営が失敗に終わる確率が高いといわざるを得ません。
空き家が駅近にあって周辺の人通りが多い、駅から離れていても観光地の一角にあって集客が期待できる場合はカフェ経営に向いています。
上記の条件に該当しない場合は、売却など他の活用方法を検討したほうがよいでしょう。
その他の空き家対策の成功例は、以下の記事で解説しています。
併せて参考にしてください。
以下の記事でも空き家を活用する方法をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
空き家をリフォームして活用した成功事例
空き家をリフォームして活用した成功事例を2つご紹介します。
ひとつ目は、徳島県三好市の宿泊施設「晴耕・雨読」です。
三好市東祖谷山村落合重要伝統的建造物群保存地区には、江戸中期から昭和初期に建てられた家屋が急斜面に沿って点在しています。
そこにあった空き家を三好市が賃貸。
リフォームを行って伝統的な茅葺き屋根の民家として復原し、2012年7月1日に宿泊施設としてオープンさせました。
引用元:Tougenkyo-iya
日本の古きよき原風景を味わえるだけあって、現在は海外からの宿泊者数も増えているそうです。
2つ目は、京都府長岡京市にある「Café siskoti(カフェ シスコティ)」です。
カフェを経営しているのは2人の姉妹。
祖母から譲り受けた築60年を超える古民家を改装して作られました。
引用元:SENSE NAGAOKAKYO
「ママが子どもと立ち寄れるカフェ」というコンセプトの通り、道路から入り口までがスロープに、扉の先が土間になっているなどベビーカーでも入りやすいのが特徴です
一般的なカフェとは違って小さな子ども連れでも気軽にランチやお茶を楽しめるため、子育て世代の方々からの人気を集めています。
いずれの事例もコンセプトが明確であり、他のサービスとの差別化につながっていることが成功を収めている要因といえるでしょう。
空き家をリフォーム・リノベーションして成功を収めている活用事例は以下の記事でもご紹介しているので、併せて参考にしてください。
空き家のリフォームが難しい場合は売却の検討を!【3つの方法】
空き家をリフォームして賃貸物件やカフェなどとして活用しようとすると、ケースによっては2,000万円近くの費用がかかることもあり得ます。
リフォーム費用があまりにも高額にのぼりすぎて活用が難しい場合には、売却を検討するとよいでしょう。
空き家を売却することでまとまった現金が得られるだけでなく、自治体から特定空き家に指定されるリスクを回避できます。
空き家を管理する手間から解放されるのは、何よりものメリットといえるでしょう。
空き家を売却する方法には、以下の3種類があります。
それぞれの売却方法について、詳しく解説します。
空き家バンクに登録する
「空き家バンク」と呼ばれるサイトを通じて空き家の買主を探す方法があります。
空き家バンクとは、空き家を売りたい人・貸したい人と買いたい人・借りたい人とを結びつけるマッチングサイトです。
各自治体が運営しており、誰でも無料で利用できる点がメリットです。
また空き家バンクに登録すると、自治体からリフォーム費用の補助を受けられることもあります。
自治体の補助金を利用して空き家をリフォームすれば、より買い手が見つかりやすくなるでしょう。
ただし自治体は不動産の仲介業務を行うことができないため、買い手との売買交渉は自身で進める必要があります。
売却価格や契約条件などを巡ってトラブルが起こる可能性は否めません。
トラブルが起きたとしても、基本的には自分で解決しなければならないのです。
加えて、自治体の役割はあくまでも空き家バンクに空き家情報を掲載するのみであり、空き家を売却するための営業活動はしてくれません。
前述のように、空き家の立地が悪ければ購入希望者からの問い合わせがまったく来ないこともあり得る点に注意が必要です。
そのため空き家を早期売却したいなら、空き家バンクではなく不動産業者に依頼することをおすすめします。
なお、以下の記事でも空き家バンクを利用するメリットとデメリットを詳しく解説しています。
空き家バンクの成功事例・失敗事例もご紹介しているので、併せて参考にしてください。
仲介業者に売却を依頼する
仲介業者は、売主と買主、貸主と借主の仲介役として不動産の売買契約、賃貸借契約の締結をサポートする不動産業者です。
仲介業者を介して空き家を売却する方法は、さらに以下2種類に分けられます。
- そのままの状態で売却する
- 更地にして売却する
空き家の状態によって適した売却方法は異なるので、ご自身の状況と照らし合わせながら参考にしてください。
仲介と買取の違いについては以下で詳しく解説しています。
それぞれの売却方法の特徴を見ていきましょう。
そのままの状態で売却する
仲介では、マイホームの購入を検討している方が買い手の対象となります。
そのため、もしあなたの空き家の築年数が比較的浅くて建物や設備の状態が良く、立地条件も良い場合には、リフォームをしなくても買い手を見つけられる可能性は高いでしょう。
リフォーム費用をかけず、かつ市場相場に近い価格で売却できるところが仲介で空き家を売却するメリットです。
ただし、築年数が古く建物の老朽化が著しい場合には、仲介で空き家を売りに出しても買い手が見つからず、何年も売れ残ってしまいかねない点に注意しましょう。
更地にして売却する
もしあなたの空き家の築年数が古く、建物の劣化が進んでいてボロボロの状態のときには、建物を解体し更地にしてから売却するのも選択肢のひとつです。
更地にすると、マイホームの新築を検討している買い手にアプローチできます。
買い手側には「建物を解体する費用をかけずに済む」「建築工事にすぐ着手できる」といったメリットがあるため、古家が残っている状態よりも早く売却できる確率が高まります。
しかし、建物の解体には100万円以上の費用がかかります。
また更地にしても、駅から遠いなど立地条件が悪い場合には買い手からの需要が期待できません。
建物を解体すると「住宅用地の特例」が適用されなくなって翌年以降の固定資産税が最大で6倍になるので、売れない期間が長引くほど経済的な負担が増えかねない点に注意が必要です。
以上のようなデメリットがあることから、建物の安易な解体はおすすめできません。
建物の状態がボロボロで立地も悪い場合には、次の見出しで解説するように、建物を解体する前に専門の買取業者に相談するとよいでしょう。
なお、以下の記事でも空き家を更地にして売却するのをおすすめしない理由を解説しています。
併せて参考にしてください。
専門の買取業者に売却する
リフォーム費用や解体費用をかけずに空き家を売却したいなら、専門の買取業者に依頼しましょう。
専門の買取業者は、買い取った空き家にリフォームなどを施したあとで、賃貸物件として活用したり、再販したりして収益を上げるビジネスを行っている不動産業者です。
どれほど老朽化が進んでいる空き家でも、そのままの状態で買い取ってくれる点が特徴です。
仲介業者に依頼するときのように、空き家が売れ残る心配をする必要はありません。
空き家の売却に際してあなたが費用をかけて修繕する必要がないところもポイントです。
ただし一口に買取業者といっても、買取を得意としている物件の種類は異なります。
たとえば土地の買取に特化している買取業者に空き家の買取を依頼しても、高い価格で売却することはできません。
空き家を買い取ったあとで活用できるノウハウがないためです。
したがって、空き家を少しでも高く売却したいなら、空き家の買取実績が豊富な買取業者に相談しましょう。
空き家の買取に精通している買取業者には、買い取った空き家の商品化にかかるコストを抑えるノウハウがあります。
そのため、一般的な買取業者よりも高い買取価格を提示できるというわけです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、空き家の買取実績が豊富な専門の買取業者です。
過去には、買い手の見つからない空き家を買い取る専門の買取業者としてフジテレビの「newsイット!」に紹介された実績もあります。
弊社には買い取った空き家を再生して活用できる豊富なノウハウがあるため、あなたの空き家をできる限り高く買い取ることが可能です。
空き家をそのままの状態で売却したいとお考えなら、ぜひ弊社AlbaLink(アルバリンク)にお任せください。
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次の見出しでは、弊社が実際に空き家を買い取った事例をご紹介します。
なお、以下の記事では空き家の買取を得意としている専門の買取業者を31社ご紹介しています。
空き家の売却に際してどの買取業者へ依頼したらよいのかが分からない方は、ぜひ参考にしてください。
空き家を弊社で買取した事例
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】 【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
まとめ
空き家をリフォームすると「資産価値が上昇する」「特例空き家に指定されるのを回避できる」といったメリットがあります。
しかし、空き家の状態によってはリフォーム費用が高額にのぼってしまいかねません。
リフォームをしても、立地が悪い場合には賃貸物件などとしてうまく活用できない恐れがある点にも注意が必要です。
「空き家にかかるリフォーム費用が想定以上に高額になってしまって支払うのが難しい」「今後も空き家を活用する予定がない」場合には売却を検討することも選択肢のひとつです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、全国にある空き家を積極的に買い取っております。
弊社には空き家を活用できる豊富なノウハウがあるので、あなたの空き家をできる限り高額で買い取ることが可能です。
査定は無料ですので、「空き家をどのくらいの価格で売却できるのかが知りたい」とお考えの方はお気軽にお問い合わせください。
なお、査定を依頼したからとはいえ、無理な営業をかけることは一切ございませんので、安心してご活用いただければ幸いです。