古民家を再生してビジネスとして活用する効果は大きい
古民家とは、築年数がかなり経過した日本の住宅です。
一般的には築50年以上経過した住宅を古民家と呼ぶ傾向にありますが、具体的かつ厳密な定義はありません。
一般社団法人全国古民家再生協会では、「昭和25年の建築基準法の制定時にすでに建てられていた伝統構法の住宅」と定義しています。
参照元:一般社団法人全国古民家再生協会 |「古民家」の定義について
伝統構法とは金物を使わず、木と木と組み合わせて構成した建物を指し、建築基準法の制定前の木造住宅では多く用いられていた工法です。
古民家は独特の和の雰囲気をもつことから、魅力を引き出せばビジネスとして活用の余地は十分あるとされています。
まず、ここでは古民家を放置しないほうがよい理由を解説した後、古民家の魅力や活用方法をご紹介します。
古民家を放置するとリスクしかない
古民家を放置するとリスクしかありません。
人が住んでいない状態でも、古民家には維持費用がかかり続けるからです。
古民家の1年間あたりの維持費用の相場は以下のとおりです。
- 電気・水道・ガス:34,320円
- 固定資産税:10万円〜12万円(戸建て住宅の平均)
- 管理代行:6万円〜12万円
このように、古民家を所有しているだけで毎年19万1,320円〜27万4,320円の支払いが必要です。くわえて、古民家を放置すると特定空き家に指定されるリスクがあります。
特定空き家とは、地域に深刻な悪影響を与えると自治体に指定された空き家です。
特定空き家に指定されると、自治体から助言・指導・勧告・命令・行政代執行の順番で処分を受けます。
古民家の所有者が自治体からの処分の過程で適切な管理をしなければ、土地の固定資産税は6倍に跳ね上がり、最終的に所有者負担で建物を強制解体されるので注意が必要です。
空き家を放置するリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。
このように、古民家の放置は所有者にとってデメリットが多すぎるため、なんらかの形で活用・処分をしたほうが安全なのです。
古民家の魅力を引き出せば十分に活用できる!
古民家のもつ魅力を引き出せば、ビジネスとして十分に活用できる余地があります。
古民家には、現代の建築物にはない雰囲気をもっているからです。
たとえば、コンクリートや化学製品などがなかった時代に建築された古民家は、家屋のほとんどが天然素材です。
家屋の主要部分には、ヒノキ・松・ケヤキなどの天然木が使われ、壁も漆喰や土壁など、サンゴ礁や土を主原料とした塗り壁材が使われています。
こうした天然素材で造られた古民家は、自然のぬくもりや職人の伝統的な技術など、趣深い空間が広がっており、コンクリート建築では味わえない居心地があります。
日常生活では触れられない自然な空間で心身を癒すため、多くの人が古民家に訪れているのです。
次章で、古民家を活用したビジネスや事例についてご紹介します。
古民家の活用方法と事例10選
古民家の活用方法と事例10選は、以下のとおりです。
- 店舗
- 古民家カフェ
- 古民家バー
- ギャラリー
- コミュニティスペース
- コワーキングスペース
- シェアハウス
- 貸家
- 宿泊施設
- 貸し別荘
独特の和の雰囲気を活かし、どのように古民家を活用しているのか詳しく見ていきましょう。
店舗
古民家の活用方法1つ目は「店舗」です。
古民家を改装し、レストランなど飲食店の店舗として活用します。建物の耐久性を強化しつつ、あえて歴史を感じさせる柱や梁を残し、飲食店のコンセプトに統一させます。
事例
古民家が活用された事例として、沖縄県の南風原町にある「古民家食堂」があります。
引用元:古民家食堂
古民家食堂は、新潟県から築130年の日本家屋を移築し、食堂として活用している沖縄料理屋です。
建物を解体して、別の場所に移動して建て直すこと。新築より費用を抑えられるメリットがある
日本家屋特有の高い天井や、天然木の太い柱や梁が、温もりと開放感のある空間を演出しています。
古民家カフェ
古民家の活用方法2つ目は、「古民家カフェ」です。
古民家カフェを紹介するサイトも多く、古民家の活用方法としてはスタンダードです。前述した食堂と同様に、昔ながらの伝統的な古民家にリフォーム・リノベーションを施し、カフェとして運営します。
街中にあるオシャレなカフェとは異なり、レトロな外観・内装が非日常的な空間を演出します。
事例
茶処真壁ちなーは、糸満市真壁にある沖縄そばと沖縄料理のお店です。
引用元:真壁ちなーの日々
明治24年に建てられた古民家を、琉球特有の瓦や素材を残したまま改修して、食事もできるカフェとして運営しています。
曽祖父から受け継いだ家を所有者がオーナーとして経営しており、古民家の資産化に成功している事例と言えます。
古民家バー
古民家の活用方法3つ目は、「古民家バー」です。
古民家を和モダンなバーにリノベーションして活用する方法です。バーと書斎をかけ合わせて、お酒と本を楽しめる空間にしている古民家バーもあります。
事例
BARすがはらは、東京都渋谷区円山町にある築50年ほどの古民家を改装したバーです。
引用元:BARすがはら
都会の賑やかな街から路地裏に入ると、趣のある古民家がひっそりと佇んでいます。
古民家ならではのゆったりした空間が、「お酒を飲みながらゆっくり語りたい」というニーズにマッチしているお店と言えます。
ギャラリー
古民家の活用方法4つ目は、「ギャラリー」です。
ギャラリーとは、美術作品などを展示・販売するスペースです。ギャラリーには、以下の2種類の運営方法があります。
- 企画画廊(コマーシャル・ギャラリー)
- 運営側が選択した作家と契約を結び、作品を展示・販売するギャラリー。作品の販売手数料が収益になる
- 貸画廊(レンタル・ギャラリー)
- 展覧会を開きたい作家や団体にスペースを一定期間貸し出すギャラリー。貸し出した期間のレンタル料が収益になる
古民家が醸し出す趣や風情が、作品の魅力を一層引き立てます。
事例
アートギャラリー大黒屋は、富山県氷見市にある築108年の古民家を改修したギャラリーです。
引用元:アートギャラリー大黒屋
大雪の影響で半壊した古民家を、千本格子など日本風情を感じられる外観・内観を残して、一棟貸しのギャラリーとして活用されています。
コミュニティスペース
古民家の活用方法5つ目は、「コミュニティスペース」です。
コミュニティスペースとは、地域の人々が交流するために作られる場所を指します。古民家をコミュニティスペースにリフォームして、椅子やテーブルを設置し、時間貸しで収益を得られます。
事例
ホマレノ森研究所「山西」は、徳島県徳島県名西郡にある築85年の古民家をフルリノベーションした施設です。
引用元:ホマレノ森研究所「山西」
林業および建築業に従事する若者の育成を促進する目的で作られた施設です。
そのほか、情報配信スタジオ・会社のチーム合宿・山業の体験など、さまざまな目的に合わせて利用できる施設として、活用されています。
コワーキングスペース
古民家の活用方法6つ目は、「コワーキングスペース」です。
コワーキングスペースとは異なる世代や業種の人たちが、事務所スペースをシェアしながら仕事をする施設です。古民家を改修して椅子やテーブル、インターネット環境などの設備を導入すれば、会員制や時間貸しのスペースとして利用料を得られます。
事例
CAWAZ baseは、埼玉県日高市にある築約60年の古民家をリノベーションしたコワーキングスペースです。
引用元:CAWAZ base
約420坪の敷地でコワーキングスペースを中心に、ウッドデッキ・バーベキュー・テントサウナなどさまざまなアウトドアも体験できる施設が併設されています。
清流を眺められる森の中にあり、防音対応の個室も設置されているので、「仕事に集中したい」「自然豊かな環境でリラックスしたい」という両方のニーズに応える施設です。
シェアハウス
古民家の活用方法7つ目は、「シェアハウス」です。
シェアハウスとは、住宅を複数人でシェアして生活をする賃貸住宅を指します。リビング・トイレ・バスルームなどを共同で使用し、それぞれのプライベートな時間は個室で過ごせる住居スタイルです。
古民家の素朴な空間を特徴にしたコンセプトシェアハウスとして活用すると、入居者から家賃収入を得られます。
一人で住むには敷地が広すぎる古民家も、シェアハウスなら入居者同士でスペースを有効活用できます。
事例
星空の家は、千葉県いすみ市にある築140年の古民家を活用したシェアハウスです。
「地方移住に興味がある」「畑で野菜を育てながら、田舎暮らしをしたい」「都会と地方の二地域居住をしたい」といった人たちが入居者として利用しています。
築80年の納屋を改装した「星空の小さな図書館」も併設しており、地域に根付いたコミュニティの場となっています。
貸家
古民家の活用方法8つ目は「貸家」です。
電気・ガス・水道などインフラ整備をして、すぐ生活ができるよう古民家をリノベーションしておくと、貸家としても活用可能です。
田舎暮らしに憧れをもつ若者や、リタイアした後のんびりと暮らしたいと考えている高齢者にとって、地方部に位置する古民家の暮らしはニーズがあります。
貸家として入居付けが安定すると、入居者から毎月家賃収入を得られます。
事例
古民家を貸家として活用する事例として、「小田急ありのまま賃貸」という空き家を活用した賃貸サービスがあります。
小田急ありのまま賃貸では、DIYをしたい借主に向けて、リフォーム等を行わず現況渡しで貸し出す賃貸契約です。
小田急不動産が借り上げ、空室保証も行うので、古民家の所有者は入居の有無にかかわらず家賃収入を得られます。
貸家として自らが古民家にリフォーム等を施して運営する方法もありますが、賃貸サービスを利用するのも一つの選択肢です。
宿泊施設
古民家の活用方法9つ目は、「宿泊施設」です。
古民家の雰囲気を残すようリフォームを施し、ゲストハウスなど宿泊施設として活用する方法もあります。
伝統的な日本家屋での宿泊が文化体験となるため、外国人観光客からもニーズがあります。
事例
よはくやは、新潟県村上市にある築100年を超える古民家をリノベーションした宿泊施設です。
引用元:よはくや
2018年9月にオープンして以来、地元の暮らしを体験できる素泊まり宿として人気を博しています。
偶然その日に宿泊した利用者同士が、一軒家を家族のようにシェアできるぬくもりのある空間を過ごせます。
貸し別荘
古民家の活用方法10個目は、「貸し別荘」です。
貸別荘とは、一戸建ての家を1日1組のみが完全貸切で宿泊できる施設です。ホテルや旅館とは異なり、他の利用客との接触がないため、プライベートな時間を楽しめます。
古民家を貸別荘としてリノベーションして観光客などを迎え入れることで、収益を得られます。
空き家を別荘にするメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はお読みください。
事例
古民家たなかは、千葉県いすみ市にある築100年の古民家を現代風にリノベーションした貸別荘です。
引用元:庄屋の里 古民家たなか
1000坪の敷地内に、日本庭園・プール・露天風呂・焚き火ゾーンなどの設備が用意されており、贅沢かつ完全プライベート空間を楽しめます。
富裕層やグループ客をターゲットに、高級一棟貸し旅館として古民家を活用しています。
古民家の活用に利用できる5つの補助金
前述したように、古民家は独特な趣を残したままリフォーム工事などを施すことで、現代の建築物にはない魅力を引き出せます。
ただし、古民家というだけあって築年数100年を超えている場合も多く、リフォーム費用は1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
そのため、古民家を活用するなら、自治体などが設けている助成金を利用すると金銭的な負担が軽減できます。
この章では、古民家の活用に利用できる5つの補助金について解説します。
- バリアフリーリフォーム
- 耐震リフォーム
- 省エネリフォーム
- 地方自治体
- 古民家解体費用
バリアフリーリフォーム
バリアフリーリフォームは、古民家をバリアフリー化する際に支給してもらえる補助金です。
大きく分けて、介護保険による助成金・市区町村による助成金の2種類に分けられます。
介護保険による助成金は、古民家に住む人が要支援者・要介護者に認定されている場合に限り、上限20万円までのバリアフリーリフォームに対して、9割まで補助金を支給してもらえる制度です。
市区町村による助成金は東京都の場合、介護保険が適用されないバリアフリーリフォームに対して一部補助を行う制度が設けられています。
参照元:東京都福祉局|住宅改善事業(バリアフリー化等)区市町村別事業概要一覧
市区町村によって制度の内容や実施状況が異なるため、自治体に確認しましょう。
耐震リフォーム
耐震補強工事をする際に、工事費用の一部を補助してもらえる制度もあります。
たとえば、滋賀県野州市では、耐震診断の総合評点を0.7未満から0.7以上に引き上げる工事を対象に以下のような補助金制度を設けています。
引用元:野州市|木造住宅耐震改修等事業
耐震診断は4段階で評価され、0.7未満は地震が起こった際に「倒壊する可能性が高い」とされている数値です。
耐震補強工事を行なっていない古民家は、補助金を受けられる可能性が高いです。耐震リフォームを行う際は、古民家の住所地の市区町村に補助金について確認しましょう。
省エネリフォーム
省エネリフォームは、太陽光パネル・空調設備・給湯器など、省エネ性能をもつ設備を設置したときに受けられる補助金です。
たとえば、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業【令和5年9月公募】」では、戸建て住宅は補助対象経費の1/3以内で上限120万円まで補助金を支給してもらえます。
省エネリフォームをする対象によって、太陽光パネルなら20万円・エアコンなら5万円といったように上限額が異なる点は留意しましょう。
地方自治体
地方自治体では、地域経済の発展を目的にリフォーム費用を補助する制度があります。
たとえば、茨城県南部に位置する美浦村では「美浦村住宅リフォーム資金補助金」があります。
この制度では、10万円以上の補助対象リフォーム工事をした際に費用の10%(上限10万円・1000円未満切り捨て)までを補助してもらえます。
ただし、地域経済の向上のための制度なので、村内に支店などをかまえる施工業者が工事をするのが要件の一つです。
ほとんどの市区町村では、地域内の施工業者に工事を依頼するのが要件に含まれており、対象エリアではない業者に依頼した場合、補助金が支給されないので要注意です。
古民家解体費用
老朽化した空き家を解体する際に利用できる、各市区町村が設けている補助金制度です。
古民家をリフォームするのではなく、建て替える際に利用できます。
たとえば、高知県黒潮町では「老朽住宅除去事業」という工事費用の一部を補助してもらえる制度が設けられています。
これは、倒壊などの危険をはらんでいる空き家を対象に、解体費用の10分の8(上限100万円)を補助する制度です。
こちらも、市区町村によって補助金の対象になる要件や金額が異なるため、事前の確認が必要です。
古民家を活用する際の3つの注意点
ここまで、古民家の活用方法と補助金について解説しました。
古民家で収益化を目指すのは事業の立ち上げと同様であるため、資金面以外にも事前準備が必要です。
ここでは、古民家を活用する際の3つの注意点について解説します。
- 活用前に市場調査を必ず行う
- 地域住民とコミュニケーションを取っておく
- 法に抵触する物件でないか確認しておく
活用前に市場調査を必ず行う
古民家を活用する前に、市場調査を必ず行いましょう。
古民家に限った話ではありませんが、新規事業を立ち上げる際に市場調査を怠ると赤字になる可能性が高くなるからです。
これまで挙げてきた活用事例は、いずれも集客ができないと収益を得られません。集客をするためには地域の特色などを把握して、需要を予測する必要があります。
市場調査に時間を割けない方は、スクレイピング代行会社を活用するのも一つの手段です。
スクレイピング代行とは、インターネット上の膨大なデータを抽出する作業を代行してもらえるサービスです。
たとえば、特定のキーワードに一致する情報のみを抽出してデータを収集して価格一覧表などを作成してもらえるため、手軽に競合調査が行えます。
スクレイピング代行サービスは月額3万円〜5万円あたりが相場です。古民家の活用において、事前準備をスムーズに済ませたい方は導入を検討しましょう。
地域住民とコミュニケーションを取っておく
古民家をビジネスに活用する際には、地域住民とコミュニケーションを日常的に取っておきましょう。
地域住民と不仲になってしまった場合、継続して古民家の運用ができなくなる可能性が高くなるからです。
一例として、弊社が行った「ご近所トラブルを経験した428人を対象にしたアンケート調査」では、以下のような理由で近隣トラブルが発生していました。
上記は住居用建物を対象にしたアンケートですが、古民家をビジネスとして活用する場合にも起こり得るトラブルです。
たとえば、古民家バーとして活用するなら、夜間の人通りや話し声が騒音トラブルに発展するかもしれません。古民家カフェや宿泊施設も集客が前提なので、近隣の不法駐車・不法駐輪は起こりやすくなるでしょう。
このようなトラブルを避けるためにも、利用者への注意喚起と同時に地域住民とコミュニケーションをとって反感をかわないようにする努力が必要です。
地域のイベントなどには極力参加して、地域住民とのコミュニケーションをとって信頼関係を構築するよう努めましょう。
法に抵触する物件でないか確認しておく
活用予定の古民家が、法に抵触する物件でないかの確認も必須です。
建築基準法・都市計画法・消防法などの規制により、活用方法が制限される可能性があるからです。
たとえば、古民家が違法建築物だった場合、建物の増改築などが行えなくなります。
建築基準法や地域の条例に違反して建てられている建築物
建築基準法第9条1項では、違法建築物に対しては建築物の除却・移転・改築・増築・修繕・模様替え・使用禁止・使用制限などを命じられると定められているからです。
特定行政庁による是正命令に従わなかった場合、建築基準法第98条により、3年以下の懲役または300万円以下の罰金を科せられる恐れがあります。
そのため、法に抵触する物件でないかを検査済証で確認しましょう。検査済証は、建築物が完成したときの検査で、適法なら交付される証明書です。
万が一、紛失している場合は、古民家を管轄する役所の建築指導課で、代わりの証明書となる「建築台帳記載事項証明書」を取得できます。
違法建築については以下の記事で詳しく解説しています。
古民家の活用が難しいと感じたら売却して資産化しよう!
古民家を活用したビジネスには可能性があり、補助金制度も充実しているので、諸条件が揃えば収益化が目指せます。
ただし、もし「活用資金が準備できない」「土地柄、需要がなさそう」など、古民家を活用できない事情があるなら、売却して現金化する方法がおすすめです。
前述したように、古民家の活用は需要が見込めないなどの問題があった場合、初期費用・運転資金の回収ができず、大赤字で店をたたむ結末になってしまうからです。
古民家を売却するなら、赤字になるリスクを回避できる上、売却金額を受け取れるので資金化も実現できます。
不動産の売却方法には、仲介・買取の2種類があり、両者には以下のような違いがあります。
- 仲介業者
- 売主と買主の間に入り、売買契約をサポートする業者。マイホームを前提に家探しをする一般の買い手に向けて販促活動を行う
- 買取業者
- 売主の不動産を直接買い取る業者。投資家に向けて再販するために買い取った不動産にリフォーム等を施して商品化する
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
結論からお伝えすると、古民家の売却に適しているのは専門の買取業者です。その理由を両者の特徴と一緒に解説していきます。
仲介業者に売却を依頼しても売れにくい
古民家は仲介業者に売却を依頼しても売れにくいです。
前述したように、仲介業者が売却のターゲットにしているのは居住用の物件を求める一般の買主です。
一般の買主は長期的に住むことを前提にしているので、古民家のように築年数の古い家は選ばない傾向にあります。
もちろん、古民家の雰囲気に魅力を感じる人は多くいますが、あくまでリフォームなどを施して耐久性などの問題をクリアしている前提です。
古民家の場合、築年数の古さからリフォームする箇所が多く、補助金を利用しても採算は合わないでしょう。
くわえて、仲介業者を介した売却は契約不適合責任が免除になりません。契約不適合責任とは、引き渡した不動産に、契約書に記載のないトラブルがあった際に売主が負う責任です。
たとえば、家屋の雨漏りや土地の土壌汚染などが売却後に発覚した場合、売主の費用負担でそれらの問題を解決しなければなりません。
契約不適合責任については、以下の記事で詳しく解説しています。
古民家は家屋のどこに欠陥が潜んでいるか、一般の売主・買主で把握するのは至難の業です。
古民家の売却後のトラブルを抱えたくないなら、次にお伝えする専門の買取業者に売却するのが賢明な判断です。
専門の買取業者に買い取ってもらうのが最適
古民家は、専門の買取業者に買い取ってもらうのが最適です。
専門の買取業者であれば、古民家にリフォーム等を行わなくても、現況のまま、かつ高額で買い取ってもらえます。
前述したように、買取業者は投資家に向けて商品化して再販する業者です。投資家は自身の居住用ではなく、集客などの諸条件で収益の見込みがあれば古民家でも購入します。
つまり、老朽化などの問題を抱えた不動産でも、独自の商品化ノウハウと確実な再販ルートを持ち合わせているので、現況で高額買取ができるのです。
くわえて、専門の買取業者への売却は契約不適合責任が免除になります。
専門の買取業者は古民家に欠陥が見つかっても自社で修繕ができるため、契約不適合責任の特約を付与する必要がないのです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は古民家など築古物件を得意にしている専門の買取業者です。
実際に、フジテレビの「イット」では、ボロ物件を買い取る業者として特集された実績がございます。
ボロ物件をはじめとした訳あり不動産を豊富に買い取ってきた弊社なら、スピーディー&高額買取に対応できます。
>>【活用しない古民家を高額売却!】無料の買取査定を依頼する
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まとめ
古民家の趣のある外観や、伝統的な和の雰囲気を活かした活用方法は豊富にあります。
ただし、収益化に向いている古民家かどうかは建物の耐久性や立地の問題など、古民家の個体差によります。
万が一、古民家が収益化に向いていないのに活用しようとすると、多大な労力をかけた末、大赤字となって店じまいすることになるので要注意です。
古民家を現金化したいなら、専門の買取業者への売却を検討しましょう。専門の買取業者なら、古民家のように築年数の古い物件も現況渡しができて、なおかつ買取金額も高くなりやすいからです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国の古民家をはじめとした築古物件などを積極的に買い取っている買取業者です。
耐久性に問題を抱えた物件も豊富に取り扱っており、Google口コミでも多くのお喜びの声をいただいております。
実際にお客様からもたくさんの感謝の声をいただいております。
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無料査定は随時行っているので、いつでもご相談をお待ちしています。もちろん、強引な勧誘など一切ありませんので、ご安心ください。