3,000万円で買った家の売却価格は築年数で変動する
基本的に家は新築時をピークとして、築年数が経てば経つほど評価額が低くなる傾向にあります。
その基準とされているのが、税法で定められた法定耐用年数です。
国が定めた、固定資産を使える基準となる期間
建物の構造別の耐用年数は下記のとおりです。
木造の家 | 22年 |
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軽量鉄骨造の家 | 19年または27年 |
重量鉄骨造の家 | 34年 |
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の家 | 47年 |
法定耐用年数を超えた家屋は、まだ住める状態であったとしても、税法上の建物の価値はほぼ0円とみなされます。
ここからは、築年数に応じて実際の売却価格がどのように変化するのか見ていきましょう。
築年数ごとの売却価格シミュレーション(3,000万円木造家屋の場合)
この章では、築年数ごとに売却価格をシュミレーションしていきます。
前提として、一戸建てを売買する際には、建物と土地とを分けて考えるのが一般的です。
建物の資産価値は新築直後から下落を続けていきますが、経年劣化が生じない土地には法定耐用年数が適用されず、資産価値がそこまで大きく変動することはないからです。
というわけで、築年数ごとの売却価格を以下の設例でシュミレーションしていきます。
土地の購入金額:1,200万円
建物の購入金額:1,800万円
家全体の購入金額:3,000万円
※土地の価格は変動しないものとする
5年後は2,460万円
国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」によると、築5年が経過した木造一戸建ての資産価値は新築時から30%ほど減少します。
よって、築5年の家を売却した場合、家の売却価格の目安は下記のように計算されます。
土地の価格:1,200万円(購入時から変動なし)
建物の価格:1,800万円×70%=1,260万円(新築時の3割減)
家全体の購入金額:1,200万円+1,260万円=2,460万円
3,000万円で購入した家を仮に5年後に売却したとすると、約2,460万円で売れます。
築5年であれば、家の状態はまだ十分良いと判断されます。
ただし、家の価値は新築から毎年下がるため、売却価格は新築より3割ほど安くなります。
10年後は2,100万円
築10年が経過すると、木造一戸建ての資産価値は新築時の50%にまで下落します。
よって、築10年の家を売却した場合、家の売却価格の目安は下記のように計算されます。
土地の価格:1,200万円(購入時から変動なし)
建物の価格:1,800万円×50%=900万円(新築時の5割減)
家全体の購入金額:1,200万円+900万円=2,100万円
3,000万円で購入した家を仮に10年後に売却したとすると、売却相場は2,100万円です。
築10年の家もまだ十分居住には耐えられますが、外壁や屋根など消耗が激しい箇所から劣化が始まる時期であるため、売却価格は新築時より5割ほど安くなります。
20年後は1,560万円
築20年が経過すると、木造一戸建ての資産価値は新築時のおよそ80%ほど下落します。
よって、築20年の家を売却した場合、家の売却価格の目安は下記のように計算されます。
土地の価格:1,200万円(購入時から変動なし)
建物の価格:1,800万円×20%=360万円(新築時の8割減)
家全体の購入金額:1,200万円+360万円=1,560万円
3,000万円で購入した家を、仮に20年後に売却すると、売却金額は1,560万円ほどになります。
築20年経つと、木造建物の場合は資産価値はほとんどなくなるとされます。
そのため、売却価格は新築時より8割ほど安くなります。
ただ、土地の価格はそれほど大きく変動しないことから、築20年以降の売却価格は基本的には下がりません。
地方のほうが経年によって価格が下落しやすい
都心部と比べて、地方は、経年に伴う家の売却価格の下落幅が大きい傾向があります。
都心部と比べて、地方は土地の価格が安いため、家全体の価格における建物の比率が高いからです。
住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によると、首都圏エリアでは家の建設費の平均が2,851万8,000円、土地取得費の平均は2,310万200円です。
一方、首都圏・近畿圏・東海圏以外の地域では、家の建設費の平均が3,016万3,000円、土地取得費の平均は932万9,000円です。
参照元:住宅金融支援機構「2021年度フラット35利用者調査」
実際に以下の設例で、築20年後の売却価格の目安をシュミレーションしてみましょう。
(首都圏の家)
土地の購入価格:1,200万円
建物の購入価格:1,800万円
家全体の購入価格:3,000万円
(地方の家)
土地の購入価格:700万円
建物の購入価格:2,300万円
家全体の購入価格:3,000万円
築20年後は建物の価格が80%減、一方で土地の価格は変わらないものとします。
すると、首都圏と地方の売却価格の目安は、それぞれ以下のように計算できます。
(首都圏の家)
土地の購入価格:1,200万円(変動なし)
建物の購入価格:1,800万円×20%=360万円(新築時の8割減)
家全体の購入価格:1,200万円+360万円=1,560万円
(地方の家)
土地の購入価格:700万円(変動なし)
建物の購入価格:2,300万円×20%=460万円(新築時の8割減)
家全体の購入価格:700万円+460万円=1,160万円
家全体の価格における建物の比率が高い地方は、首都圏と比べて、20年後の売却価格が400万円も安くなっていることがわかります。
誰かが居住した時点で価値が低下する
一般に、建物の資産価値は新築時がもっとも高い傾向にあります。
新築とは誰も住んだことのない築1年未満の物件のことであり、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」では次のように定義されています。
この法律において「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。
一度でも誰かが住めば築浅・中古住宅として扱われ、その後は築年数に応じて資産価値が減少していきます。
また、新築の家には建築会社の利益が上乗せされて販売されることがあり、相場よりも高い価格で販売されるケースも少なくありません。
そのため、新築の家は購入直後から資産価値が1割ほど急落してしまうのが実情です。
3,000万円で買った家の売却可能額を正確に把握する方法
ここまで、築年数に応じた売却価格の目安を解説してきました。
ただし、家の売却価格は築年数のほかにも立地条件や建物の劣化具合、前面道路の状況、周辺環境などさまざまな要素が加味されて決定されるため、築年数だけでは正確な売却価格は導き出せません。
家の正確な売却価格を把握する方法は、主に以下の3種類です。
それぞれの特徴について解説します。
不動産会社に査定依頼する
不動産会社に査定を依頼することで、最も簡単に、かつ正確に3,000万円で買った家がいくらで売れるのかを把握できます。
不動産会社の査定には、売却を希望する家の情報や周辺相場などのデータから簡易的に査定価格を算出する「簡易査定(机上査定)」と、不動産会社の担当者が実際に建物の状態や周辺の状況などを確認して査定を行う「訪問査定」の2種類があります。
査定結果は不動産会社によって異なるので、まずは複数の不動産会社に簡易査定を依頼し、おおまかな査定価格を把握したうえで訪問査定を依頼する会社を2~3社に絞る形が一般的です。
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、年中無休で物件の無料査定を承っておりますので、家の査定価格を知りたい際はお気軽にお問い合わせください。
なお、弊社の査定は、実際に買い取れる金額をご提示いたします。
より正確な買取金額を把握したいとお考えの方は、ぜひ弊社へご依頼ください。
ポータルサイトで周辺の類似物件を確認する
不動産ポータルサイトに登録されている物件情報のうち、売却を希望する家と条件が似ている近隣物件を探すことで、おおよその売却価格の目安を把握することも可能です。
SUUMO・アットホーム・LIFULL HOME’Sなどの不動産ポータルサイトで、所在地・築年数・面積など、類似物件の売り出し価格を確認しましょう。
ただし、不動産ポータルサイトに掲載されている物件情報は成約価格ではなく、あくまでも「売り出し価格」にしか過ぎません。
必ずしも記載されている価格で売却できるわけではない点に注意が必要です。
不動産情報ライブラリで周辺の成約価格を確認する
不動産情報ライブラリは、国土交通省が運営している不動産情報サイトです。
地域名で検索をかけた後、「不動産取引価格情報」「成約価格情報」を選択して対象地域をクリックすると、過去の取引事例が閲覧できます。
不動産ポータルサイトよりも少し詳しく知りたい方は、不動産情報ライブラリで価格を確認しましょう。
3,000万円で買った家をなるべく高値で売却するテクニック
「思い入れのあるお家を少しでも高く売却したい」と考えるのは当然のことです。
ここからは、3,000万円で買った家をなるべく高値で売却する3つのテクニックについて解説します。
それぞれ詳しく解説していきます。
なるべく早期に決断して売り出す
少しでも高く家を売却したいのであれば、なるべく早めに不動産会社に査定を依頼しましょう。
お伝えした通り、家の資産価値は築年数が経過するほど減少する傾向にあるからです。
ただし、不動産会社に中古の家の売却を依頼すると、6か月以上の期間がかかるケースも少なくありません。
売却できない期間が長引くほど家の資産価値が下がりかねないので、売却をお急ぎの方は不動産買取業者に依頼し、スピーディーかつ確実に買い取ってもらうことをおすすめします。(詳細は築年数の経過した家を売却するなら不動産買取業者への依頼も検討するをご覧ください。)
築25年以内に売却するのがおすすめ
前述のとおり、築20年を超えている木造の家の資産価値はほぼありません。
それでも定期的にメンテナンスがおこなわれていてきれいな状態を保てているのであれば、不動産会社に売却を依頼して買主を見つけてもらうことは可能です。
公益財団法人東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」によると、成約物件の平均築年数は21.81年とされていることからも、築20年越えの物件の売却は決して不可能ではありません。
参照元:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」
ただし、建物価格は築10年で約50%、築20年で約80%にまで減少してしまうので、家をなるべく高値で売りたいのであれば、無計画に不動産を所有し続けずなるべく早めに売却しましょう。
複数の不動産会社から査定をもらう
家の売却を検討する際には、必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、査定価格や会社の対応を比較しましょう。
不動産会社ごとに査定基準や査定方法などが異なり、査定価格には会社によって差が生じるからです。
査定を1社のみに依頼すると、提示された査定価格が適正なのかどうかの判断ができません。
また、自社に売却を依頼してもらうために、実際には売却が難しいとわかりつつ、他社よりも高い査定価格を提示する不動産会社もいます。
このような不動産会社に売却を依頼してしまうと、長期間買手がつかないことや結局大幅に値下げして売却することになるおそれもあります。
以上のことから、不動産会社を選ぶときは必ず複数の会社に査定を依頼し、査定価格や会社の対応を比較してから、もっとも信頼のできる不動産会社を決定しましょう。
築年数の経過した家を売却するなら不動産買取業者への依頼も検討する
「築年数が古く、買主の見つかりにくい家を売却したい」
「いますぐにまとまった現金が必要」
これらにあてはまる方は、専門の不動産買取業者に直接家を買い取ってもらう方法をおすすめします。
専門の不動産買取業者であれば、築年数が古く買手がつきにくい物件も、そのままの状態で最短1週間前後で買い取ってくれます。
売却するためのリフォーム費用などを売主様が負担する必要はもちろんありません。
なぜ売れにくい物件も短期間で買い取れるかというと、不動産買取業者は一般の買主のようにマイホームとして物件を購入するのではなく、運用や再販など事業を目的として買い取るからです。
商品化できると見込めれば、たとえ築年数が古い物件でもすぐに買い取ってくれます。
弊社Alba Link(アルバリンク)も、これまで数多くの築古物件を買い取っている専門の買取業者です。
過去には、訳あり物件専門の買取業者として、フジテレビの「イット」で紹介された実績もございます。
築古物件を再生・運用・商品化するノウハウも豊富に有しているので、どのような物件もできる限り高額で買い取れます。
もちろん、まだ売却を検討している方は無料相談・無料査定のみのお問い合わせでも構いません。
今の時点で物件がいくらで売れるか、ぜひ確かめてみてください。
弊社Albalinkの不動産の買取事例
前項では、築年数の経過した家を売却するなら不動産買取業者が最適であるとお伝えしました。
そこでこの章では、弊社Albalinkを例にとり、実際の不動産買取事例を紹介します。
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ家」や「不用品で室内があふれてしまっている家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された家の買取事例】 【不用品で室内があふれてしまっている家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
そのため、3,000万円で購入した家が老朽化がひどい状態でも、弊社の活用ノウハウを駆使してできる限りの高額買取に対応させていただいております。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
まとめ
家の資産価値は新築時をピークとし、築年数が経過するほど減少する傾向にあります。
木造の家の場合は、築20年を超えると建物としての価値がほぼ0となるので、3,000万円で買った家を少しでも高く売りたいと考えているのであれば、なるべく早めに不動産会社に査定を依頼することがポイントです。
ただし、築20年を超えていて設備の老朽化が著しい家を売りに出したとしても、買い手を見つけるのは難しいでしょう。
築古物件をできるだけ早く、高く売却したい場合には不動産買取業者へ買い取ってもらうことをおすすめします。
専門の不動産買取業者であれば、独自の活用ノウハウを活かして最適な方法で不動産を収益化できるので、適正な値段をつけて物件を買い取れます。
ここまでご案内してまいりました弊社Alba Link(アルバリンク)は、築古や悪立地、そのほか売れにくい事情を抱えた全国の物件を買い取っております。
あなたにご納得いただける金額で物件を買い取れるよう、長年にわたって不動産業に携わってきたスタッフが全力で対応させていただきます。
ご相談や査定は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。