ゴミ屋敷のレベルは5段階
ゴミ屋敷に関する法的な定義は存在しませんが、ゴミの量や種類、部屋の状態などによって以下の5段階に分けられます。
- レベル1 ゴミが床に散らばっている
- レベル2 床全体がゴミで埋もれている
- レベル3 ゴミにより悪臭や害虫が発生している
- レベル4 ゴミがひざ上くらいまで積み上がっている
- レベル5 家の外までゴミが溢れてしまっている
レベルが上がるごとに危険度は大きくなるため、自分が所有しているゴミ屋敷がどの状態に当てはまり、どのようなリスクに見舞われる可能性があるのかを把握しておきましょう。
ここでは、ゴミ屋敷のレベルとそれぞれのリスクについて解説します。
レベル1 ゴミが床に散らばっている
飲み終わったペットボトルや食べ終わった弁当の容器などが床の約6割を占めるほどに散乱している部屋の状況は、レベル1に該当します。
部屋にゴミが散らかってはいるものの、まだ足の踏み場は確保できる状態です。また、ゴミを放置してからの日も浅いため、そこまで部屋中に悪臭が漂うこともありません。
レベル1はゴミ屋敷になる一歩手前の状況であり、この時点では何かしらのリスクに見舞われる恐れはほぼないといえます。しかし少しでも放置すると、すぐにレベル2へと移行してしまいかねません。
レベル2 床全体がゴミで埋もれている
床全体にゴミやものが散乱しており、足の踏み場もない状態がレベル2です。場所によっては、ひざ下辺りにまでゴミやものが積み上がっていることもあります。
レベル2になると、火災リスクが高まります。コンセントと電源プラグの間に溜まったほこりが原因となって火災が発生すると、部屋中に散乱したゴミやものに燃え移り、一気に燃え広がってしまうでしょう。
また、ハウスダストによって何かしらの病気を患ってしまう可能性も否めません。
レベル3 ゴミにより悪臭や害虫が発生している
床全体にゴミが散乱していて生活に支障をきたすだけでなく、腐敗した生ゴミにハエやゴキブリなどの害虫が群がり、部屋中に悪臭が充満している状態がレベル3です。
レベル3になると衛生状態がかなり悪く、健康被害のリスクが高まります。また、害虫や悪臭などによって近隣トラブルへと発展する恐れがあります。
レベル4 ゴミがひざ上くらいまで積み上がっている
床全体にゴミが散らかっている状況下でさらにゴミを出し、ひざ上辺りにまで積み重なっている状態がレベル4です。場所によっては、天井近くにまでゴミが積み上がっていることもあります。
レベル4の段階では、害虫や悪臭などによる健康被害のリスクに加え、積み重なったゴミが崩壊してケガをしてしまいかねません。衛生環境が悪化した部屋でケガをすると、感染症にかかるリスクもあるため注意が必要です。
レベル5 家の外までゴミが溢れてしまっている
部屋全体がゴミで埋もれているのみならず、家の外にまでゴミが溢れかえっている状態がレベル5です。
レベル5になると、害虫や悪臭などによる近隣トラブルは避けられません。また、ゴミ屋敷の存在が「地域の景観を著しく損ねている」「放置すると衛生上有害となる恐れがある」などと自治体から見なされた際には、行政代執行によって強制的にゴミの撤去・ゴミ屋敷の解体をされる恐れがあります。
行政が所有者に代わって事態を改善するための適切な対策を講じ、それにかかった代金を所有者に請求できる制度
ゴミ屋敷を強制的に撤去された場合、自治体から100万円以上の費用を請求されることもあるので注意しましょう。
なお、ゴミ屋敷における行政代執行の流れや費用についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
レベル別 ゴミ屋敷の対処法
ゴミ屋敷の放置期間が長引くと自力では対応できないレベルに陥ってしまいかねないため、早めの対処が不可欠です。また、すでにゴミ屋敷となってしまっていて自分ではどうしようもできない場合には清掃業者に片付けを依頼したり、専門の不動産買取業者にそのままの状態で買い取ってもらったりするとよいでしょう。
ここでは、レベル別のゴミ屋敷の対処法を解説します。
レベル1~2の対処法
レベル1~2のゴミ屋敷では、以下2通りの対処法のいずれかを選択できます。
- 自力で片付ける
- 清掃業者に依頼する
それぞれの対処法について、具体的に見ていきましょう。
自力で片付ける
レベル1や2の部屋に溜まっているのは、弁当の容器やペットボトルなど比較的小さなサイズのゴミが中心です。そのためゴミ袋や軍手などを用意すれば、散らかっているゴミを自分で片付けることが可能です。燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミなどに分別し、地域のゴミ捨て日に合わせて捨てましょう。
またゴミを捨てたあとには、掃除機や雑巾などを使って床を掃除します。まずは掃除機でほこりを吸い取ってから、雑巾で水拭きをするとよいでしょう。
清掃業者に依頼する
レベル1~2程度のゴミであっても、「仕事が忙しくて掃除の時間が取れない」「ゴミ屋敷が遠方にあって気軽に掃除をしに行けない」こともあるでしょう。そのようなときは、清掃業者にゴミの片付けと掃除を依頼することをおすすめします。
費用はかかりますが、自分で手間をかけずにゴミ屋敷をきれいにできる点がメリットです。清掃業者にゴミ屋敷の片付けを依頼するときは費用だけでなく、作業内容や作業時間も事前に確認しておくことが大切です。
レベル3~5の対処法
レベル3~5の段階のゴミ屋敷を自分で片付けようとすると、ゴミの崩壊によってケガをしてしまったり、感染症にかかってしまったりするリスクがあります。そのため、所有しているゴミ屋敷がレベル3~5に該当する場合には以下いずれかの対処法を選択しましょう。
- 清掃業者に依頼する
- 不動産買取業者に依頼して家ごと売却する
それぞれの対処法について、解説します。
清掃業者に依頼する
レベル3~5のゴミ屋敷の清掃を自分で行おうとすると、数週間~1か月程度の期間がかかるケースも珍しくありません。重い粗大ゴミの処分には肉体的負担もかかります。腐敗したゴミに群がるハエやゴキブリなどの害虫を目にしながらの作業は、精神面でも大きな負担がかかるといわざるを得ません。
その点、専門の清掃業者にゴミ屋敷の清掃を依頼すると、ゴミの片付けに加え部屋に染み付いた汚れや臭いなどの除去も行ってくれます。肉体的・精神的負担がかからないだけでなく、1日~数日程度で作業が終わる点もメリットです。
不動産買取業者に依頼して家ごと売却する
今後もゴミ屋敷を活用する予定がない場合には、専門の不動産買取業者に売却するとよいでしょう。
不動産買取業者は買い取った物件にリフォームなどを施して付加価値を高め、再販したり賃貸物件として活用したりして収益を上げる不動産業者です。
買取価格からはあらかじめゴミの処分費用やリフォーム代などが差し引かれるので、売主側でゴミを片付ける必要はありません。ゴミを撤去する手間がかからないだけでなく、清掃費用を負担する必要もないので、ゴミ屋敷の売却に際して手間や費用をかけたくない方におすすめの方法です。
弊社AlbaLink(アルバリンク)でも、ゴミが残っている状態の家を積極的に買い取っております。査定は無料なので、ゴミ屋敷をいくらで買い取ってもらえるのかが知りたい方はお気軽にお問い合わせください。
ゴミ屋敷の片付けを業者委託する際の依頼先と費用
ここまでゴミ屋敷のレベル別対処法について解説してきました。ゴミ屋敷を今後も何らかの用途で活用したい場合には、まず業者に依頼してゴミを片付ける必要があります。しかし、ゴミ屋敷の片付けを依頼できる業者は以下のようにさまざまです。
- ゴミ屋敷清掃業者
- 不用品回収業者
- ハウスクリーニング業者
- 特殊清掃業者
ゴミ屋敷の状態によって最適な業者は異なるので、どのような場合にどの業者に依頼したらよいのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、ゴミ屋敷の片付けを依頼できる業者の特徴と費用相場について解説します。
ゴミ屋敷清掃業者
ゴミ屋敷清掃業者は、その名の通りゴミ屋敷の片付けに特化した専門業者です。ゴミの撤去だけでなく、捨てるものと残しておくものの仕分け、ゴミを撤去したあとの消臭や消毒にも対応している業者も存在します。ゴミ屋敷のゴミの片付けと清掃をセットで依頼したいのであれば、ゴミ屋敷清掃業者を利用するとよいでしょう。
ゴミ屋敷清掃業者に片付けを依頼する際にかかる費用相場は、以下の表の通りです。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1K | 3~8万円 |
1DK | 5~12万円 |
1LDK | 7~20万円 |
2LDK | 12~30万円 |
3LDK | 17~50万円 |
4LDK | 22万円~ |
ただし、ゴミ屋敷に残されているゴミの量や部屋の汚損状態などによって費用は大きく異なります。より正確な金額を知りたい場合には、複数の業者に見積もりを依頼して比較することをおすすめします。
不用品回収業者
不用品回収業者は、ゴミ屋敷内に置かれている家電製品や家具、生活用品などの不用品を回収してくれる業者です。
ゴミを捨てるには、自治体によって定められている回収方法や回収日を守らなければなりません。ゴミ屋敷に溜め込まれているゴミを「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「プラスチック」「金属製品」「古雑誌」などと分別していく作業は非常に手間がかかり、そこまでの時間を確保できない方は少なくないでしょう。
しかし不用品回収業者に依頼すると、ゴミを分別する必要がありません。また不用品回収業者の中には買取にも対応してくれるところがあり、不用品を現金化できることもあります。軽度なゴミは自分で撤去し、大きめの粗大ゴミなどの回収を依頼したい場合には不用品回収業者に依頼するとよいでしょう。
ただし、ゴミを回収したあとの清掃や消臭・消毒には対応してもらえないので、不用品を引き取ってもらったあとは自身で掃除を行わなければなりません。
不用品回収業者にゴミの回収を依頼する際の費用相場は、以下の通りです。
トラックの大きさ | 費用相場 |
---|---|
軽トラック | 1~2万円 |
2tトラック | 3万9,000~4万5,000円 |
4tトラック | 8~10万円 |
ゴミの量とトラックの大きさにより、費用は異なります。ゴミ屋敷に溜まっているゴミの量に応じて適切なトラックを選択しましょう。
ハウスクリーニング業者
ハウスクリーニング業者は、専用の掃除道具や洗剤などを使用して家の中を徹底的に清掃してくれる業者です。
ゴミ屋敷の場合はゴミが溜まっているだけでなく、浴室やトイレ、キッチンなどの水回りがひどく汚損していることが珍しくありません。そういったケースでは、ハウスクリーニング業者に依頼すると室内の汚れた箇所をきれいにしてもらえます。
ただし、ハウスクリーニング業者はゴミの片付けには対応していません。そのためハウスクリーニング業者に清掃を依頼するには、まずゴミを自身で片付けるか、業者に撤去してもらう必要があります。ゴミの片付けは自身で行えるもののきれいに掃除するのが難しい場合は、ハウスクリーニング業者に依頼するとよいでしょう。
ハウスクリーニング業者に清掃を依頼する際の費用相場は、以下の通りです。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1K | 約2万円 |
1DK | 約3万円 |
1LDK | 約4万3,000円 |
2LDK | 約5万1,000円 |
3LDK | 約6万3,000円 |
4LDK | 約6万5,000円 |
なお、同じ間取りであったとしても汚れの度合いによっては追加料金がかかることがあります。
特殊清掃業者
特殊清掃業者とは、室内で起こった事件や事故などによって人が亡くなった部屋の除菌・消臭、体液・血液で汚損した箇所を専用の器具や洗剤を使って清掃する業者を指します。
ゴミ屋敷では、孤独死が起こりやすいといわれています。不衛生な環境で生活を送ることで病気にかかりやすく、かつ何かしらの異変が生じた際に発見されにくい傾向にあるためです。
遺体の発見が遅れると、体内から漏れ出した血液や体液などによって床や壁が汚損されます。また、遺体から吹き出す腐敗ガスにより、部屋中に腐敗臭が充満します。このように遺体によって室内が汚損された物件を活用するには、特殊清掃業者に特殊清掃を依頼し、現場の原状回復をしなければなりません。
特殊清掃業者の中にはゴミの片付けにも対応しているところがあるので、遺体発見現場の清掃や消臭・消毒に加えて、ゴミの片付けも依頼したい場合には事前に確認しておきましょう。
特殊清掃を業者に依頼した際にかかる費用相場は、以下の通りです。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1K・1R | 7~30万円 |
1DK~3LDK | 13~50万円 |
4LDK以上 | 20~70万円 |
このように間取りによって特殊清掃費は大きく異なりますが、部屋の状況によってはさらに追加料金を請求されることもあります。見積もりを依頼する際には、提示された費用にどこまでの作業が含まれるのかを確認することをおすすめします。
物件の使い道がなければ、専門の不動産買取業者で家をまるごと処分可能
前述のように、不動産買取業者にゴミ屋敷を買い取ってもらう場合には売主側でゴミを片付ける必要はなく、そのままの状態で手放せます。ゴミの撤去費や清掃費を負担する必要もありません。
数十万円もの費用をかけてゴミ屋敷のゴミを撤去したとしても、その後何の用途にも活用しないのであれば費用分が無駄になるだけです。そのため、今後もゴミ屋敷を活用する予定がないのであれば、専門の不動産買取業者に売却することをおすすめします。
ゴミの撤去費やリフォーム代などが差し引かれる分、買取価格は相場よりも安くなりますが、最短数日で現金化できる点は大きなメリットです。ゴミ屋敷を手放せば、近隣トラブルにつながることもありません。高額な費用を支払ってゴミを片付けるよりも、まとまった現金を受け取ったうえでゴミ屋敷を手放すほうが総合的に見てメリットは大きいといえるでしょう。
ゴミ屋敷買取業者を3社ピックアップ
一口に不動産買取業者といっても、その特徴は千差万別です。ゴミ屋敷をいったいどの不動産買取業者に売却すればよいのかが分からない方も多いでしょう。そこでここからは、ゴミ屋敷の買取業者を3社ピックアップしてご紹介します。
アルバリンク
弊社AlbaLink(アルバリンク)では2011年の創業以来、数多くのゴミ屋敷を買い取ってまいりました。弊社には買い取ったゴミ屋敷を再生して活用する独自のノウハウがあるため、他社で断られたような物件であっても高額で買い取れます。
対応エリアは全国です。査定は無料ですので、「所有しているゴミ屋敷が売れずに困っている」方はぜひ一度ご相談ください。査定価格に納得いただければ、スピーディーにゴミ屋敷を買い取ることも可能です。
会社名 | 株式会社AlbaLink(アルバリンク) |
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本社所在地 | 東京都江東区富岡2-11-18 リードシー門前仲町ビル6F |
電話番号 | 03-6458-8161 |
営業時間 | 10:00~20:00 |
公式HP | https://albalink.co.jp/ |
idea株式会社
JR恵比寿駅近くに本社を構えるidea株式会社は、1都3県の空き家の買取に対応している不動産買取業者です。ゴミ屋敷のように、室内に家具や家電などが置いたままの状態の空き家でも問題なく買い取ってもらえます。また、買い取った空き家を不動産投資家へ売却する独自のネットワークを有しており、より高額な査定価格を提示できる点も特徴です。
会社名 | idea株式会社 |
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本社所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1-1-1 ヒューマックス恵比寿ビル8F |
電話番号 | 03-6871-9475 |
営業時間 | 10:00~20:00 |
公式HP | https://akiya.i-dea.co.jp/ |
株式会社みつよ不動産
株式会社みつよ不動産は、大阪府下・大阪市内にある空き家・空き地の買取を専門としている買取業者です。家具などが残っている状態の空き家でも、問題なく買い取ってもらえます。「大阪市内にゴミ屋敷を所有しているが、遠方に住んでいて掃除・片付けができない」方は、みつよ不動産を利用してはいかがでしょうか。
不動産管理にも対応しているため、不動産をまだ売るか決め切れていない場合には換気や状態確認、草刈りなどを依頼するのもひとつの方法です。
会社名 | 株式会社みつよ不動産 |
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本社所在地 | 大阪府大東市新町8-11 |
電話番号 | 072-872-5522 |
営業時間 | 10:00~19:00 |
公式HP | https://www.mituyo.net/index.html |
まとめ
ゴミ屋敷は、ゴミの量や部屋の状態によって5つの段階に分けられます。レベル1~2程度のゴミ屋敷であれば自身でゴミを撤去することも可能ですが、レベル3以上のゴミ屋敷のときは清掃業者に依頼することをおすすめします。
また、今後もゴミ屋敷を利用する予定がない場合には、専門の不動産買取業者に売却するのも選択肢のひとつです。専門の不動産買取業者に買い取ってもらえば、売主側でゴミを撤去する必要がなく、清掃費用も負担せずに済みます。近隣トラブルを起こしたくない、ゴミ屋敷の売却に際して余計な費用をかけたくない方は、専門の不動産買取業者に売却するとよいでしょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、全国のゴミ屋敷をそのままの状態で買い取っております。ゴミ屋敷を再活用する独自のノウハウを豊富に持ち合わせているため、より高額での買取が可能です。「ゴミ屋敷の買取価格が知りたい」「ゴミ屋敷をいますぐ手放したい」方は、ぜひお気軽にご相談ください。