よくあるご近所トラブル事例9選
ご近所トラブルに巻き込まれた経験を持つ方は多く、自宅なのに心穏やかに過ごせない日々を送っているケースは珍しくありません。
身に覚えのない言いがかりなどでストレスを抱えて、うつ病などの健康被害を発生させないためにも、原因を特定した上で早期の対策が必要です。
この章では、よくあるご近所トラブル事例9選をご紹介します。
騒音トラブル
ご近所トラブルでもっとも多いのは騒音問題といわれています。
人の話し声や家電の動作音など、人間が日常生活を送る上で当たり前に音は発生するからです。
弊社の「経験したご近所トラブル」に関するアンケート調査でも騒音がダントツとなっており、日常で起こりがちな問題であることがわかります。
騒音トラブルになりやすい生活音として、以下のようなシーンが挙げられます。
- テレビや楽器の音
- 子どもが走り回ったり飛び跳ねたりする音
- 掃除機や洗濯機の音
- どんちゃん騒ぎや車のエンジン音
とくに、深夜・早朝は近隣住民との生活リズムの違いから、小さな音量でも騒音とみなされやすい時間帯といえます。
騒音トラブルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ペットに関するトラブル
ペットに関する問題も、よくあるご近所トラブルとして挙げられます。
とくに、ペットの代表格である犬・猫を飼っている場合は以下のようなトラブルが起こりがちです。
- 鳴き声がうるさい
- 散歩中のペットの糞尿を飼い主が片付けない
- 他人の敷地内に侵入して糞尿をしたり、花壇を荒らしたりする
- 噛み付く・引っ掻くなどして、他人にケガをさせる
飼い主にとって家族同然の愛おしい存在であっても、動物を苦手に感じる人も少なくありません。
ペットトラブルを回避するためには、しつけをする・室内飼育に切り替えるなど、動物が苦手な方への配慮が必要になるでしょう。
子どもに関するトラブル
ご近所トラブルでは、子どもに関する問題もよく取り上げられます。
近隣トラブルの予防・調査を専門に行っている株式会社トナリスクの調査によると、上位に挙がった子ども関連のトラブル内容は以下のとおりです。
上記のほか、注意したら逆ギレされた・学校にクレームを入れられた、などの親の対応に関するトラブルも多いようです。
子育て家庭への思いやりや共感から、多少の迷惑でも我慢しようとする気持ちがある一方で、親による積極的な気配りと対応が期待されているのかもしれません。
ゴミ出し・ゴミ屋敷によるトラブル
ゴミ出し・ゴミ屋敷もご近所トラブルに発展しやすい要因です。
ゴミにまつわるトラブル例は、以下のとおりです。
- ゴミ出しのルールを守らず、カラスに荒らされる
- 近隣にゴミ屋敷があり、悪臭・害虫が発生している
- 敷地いっぱいにゴミが山積みになっており、景観を悪くしている
- タバコの吸い殻を道路にポイ捨てする
とくに、戸建て住宅の庭にゴミが山積みになっている場合、放火されるリスクもあるので危険です。
令和5年の「放火および放火の疑い」が原因とされる出火件数は4,111 件となっており、放火が珍しい事件ではないことがわかります。
参照元:総務省「令和5年(1~12月)における火災の状況(確定値)」
ゴミに関するトラブルは管理会社や町内会に相談して、早期に解決しておくことが重要です。
臭いによるトラブル
ゴミ以外にも、臭いによるご近所トラブルは発生します。
ベランダや庭でタバコを吸ったり、バーベキューをしたりする場合、隣人が干している洗濯物に臭いが移ることがあります。
煙や臭いを室内に入れないために、窓・ベランダを閉めざるを得ないケースもあるようです。
喫煙・バーベキューをすること自体は違法ではないため、よくあるご近所トラブルでありながら対応が難しいのが臭いトラブルといえます。
駐車に関するトラブル
駐車に関する問題も、ご近所トラブルでよく挙がる事例です。
自家用車を所有している511人を対象にした「駐車場トラブル」に関するアンケート調査でも、7割以上の方が経験者であることがわかりました。
上記は商業施設も含めたアンケート調査ですが、無断駐車をされたり、車に傷をつけられりするなどのトラブルは自宅の駐車場でも起こりがちです。
自宅の玄関などに防犯カメラを設置する・無断駐車している車のワイパーに張り紙をはさむなど、証拠収集や注意喚起で対策を講じる方が多いようです。
境界線トラブル
先祖代々から受け継いでいる不動産の場合、隣地との境界線が曖昧になっているケースがあります。
隣地境界線とは、土地と土地との境目を示す線です。
測量図が古かったり、建物や庭木が越境していたりする場合、後々トラブルに発展する可能性があります。
境界線をめぐるトラブルが生じた際は、「筆界特定制度」を利用するのも一つの手段です。
筆界特定制度とは、2006年1月に導入された法務局に境界の調査・特定をしてもらう制度です。
処理時間が平均6ヵ月〜1年程度と短く、訴訟よりも早く結論が出る便利な制度といわれており、最寄りの法務局に申請することで利用できます。
敷地境界線をめぐる隣人トラブルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

庭木・雑草に関するトラブル
戸建て住宅では、庭木・雑草が原因のご近所トラブルも発生しがちです。
庭木・雑草に関するトラブル例は、以下のとおりです。
- 定期的な草刈りをしておらず、ハエや蚊などの害虫が繁殖する
- 隣地の庭木の枝が敷地内に越境している
- 隣地の庭木が成長して、枯れ葉や樹液が敷地内に落ちてくる
上記のように、隣地の庭木・雑草が自身の土地に影響を及ぼしている場合でも、「他人の財産」であるため、勝手に伐採などはしてはなりません。
ただ、法律上は、越境している庭木の「根の部分は切除できる」「枝の部分は切除を請求できる」と認められています。
庭木・雑草に関するトラブルは、隣人に管理や越境を改善してもらうよう交渉することが重要です。
認知症や精神疾患によるトラブル
ご近所トラブルの中でも、とくに慎重な対応が必要になるのは相手が認知症・精神疾患を抱えているケースです。
認知症・精神疾患で、妄想・幻覚・幻聴などの症状がある場合は、以下のような思い込みで気持ちが不安定になっているかもしれません。
- 嫌がらせをされている
- 自分の悪口を言われている
- 自分の行動が監視されている
- 隣人が物を盗んだに違いない
上記のような思い込みで怒りの感情がコントロールできなくなり、攻撃的な態度や暴言が出やすくなっている可能性があります。
本人に対してデリケートな対応が必要になるため、第三者に相談して解決を目指すのが安全といえます。
ご近所トラブルが起きたときの5つの対処法
ご近所トラブルが長期化すると健康被害など深刻な被害が生じる可能性があるため、早期解決を目指すのが重要です。
ご近所トラブルが起きたときの対処法は、以下の5つです。
ルール・マナーを守った生活を心がける
まずは、ご近所トラブルの加害者にならないためにも、ルール・マナーを守った生活を心がけましょう。
ゴミの出し方・駐車場の使い方などのルールを守るのはもちろんこと、生活音によって近隣住民に迷惑をかけないよう過ごすのが重要です。
音の発生を防ぐのが難しい場合は、壁に遮音シートや吸音材を入れる・窓を二重サッシにするなど、自宅に防音対策を施す方法もあります。
ルール・マナーを守って、互いに安心して暮らせるよう努めましょう。
証拠を集めておく
問題となっている近隣住民によってどのような被害を受けているか、証拠を集めておきましょう。
客観的にわかる証拠があると、本人に指摘したり、第三者に相談したりする際に具体的な対処をしやすくなるためです。
録音・録画と併せてメモを残し、被害状況の詳細をスムーズに伝えられるよう準備しておきましょう。
相手を刺激しないよう苦情を伝える
相手に苦情を伝える際は、刺激しないよう丁寧に内容を伝えることが重要です。
感情的に怒鳴ったり、威圧的な態度をとったりすると恨みを買って関係性が悪化する恐れがあるからです。
相手が迷惑をかけている実感を持っていない場合は、困っている内容を具体的に伝えるだけで改善してもらえる可能性があります。
自身で直接苦情を伝えるのが苦手な方は、第三者に相談して解決を目指しましょう。
第三者に相談して解決してもらう
第三者に相談して解決してもらう場合、以下3つの相談先があります。
管理会社・町内会
自宅がマンションの場合は管理会社・戸建て住宅の場合は町内会へ相談しましょう。
マンションの管理会社に相談すると、該当する住民に連絡を入れる・共用部分の掲示板に張り紙をするなどの対処をしてもらえます。
町内会も、回覧物を通じて注意喚起をしたり、必要に応じて話し合いの場を設けたりしてもらえる場合があります。
町内会に加入していない場合は、自宅の所在地を管轄する自治体に加入方法を確認しましょう。
自治体
役所の生活課では、近隣トラブルに関する相談が可能です。
騒音・ゴミ出し・駐車場問題など、地域に広く影響が出そうなトラブルであれば、自治体によって解決してもらえる可能性があります。
一方で、人間関係に関するトラブルは助言に留まるケースが多いようです。
管理会社・町内会・自治体で解決が難しい場合は、弁護士・警察に相談しましょう。
弁護士・警察
弁護士への依頼は費用がかかる一方、証拠を集める作業から法的な手続きまで任せられます。
費用をかけたくない場合は、自治体が地域住民を対象に提供している弁護士の無料法律相談を利用しましょう。
相談時間は一回30分程度と短めですが、法的な観点からのアドバイスや回答を受けられます。
また、警察に相談するのも一つの手段です。
事件性がない場合も、警察相談ダイヤル「#9110」であれば、警察に相談してアドバイスをしてもらう・専門の相談機関を紹介してもらうなどのサポートを受けられます。
家を売って引っ越す
ご近所トラブルの最終的な対処法として、家を売却して引っ越す方法もあります。
自身が引っ越す方法であれば、逆上リスクを恐れながら慎重に注意したり、いつか改善する日まで根気強く指摘し続けたりする必要はありません。
ご近所トラブルから確実に抜け出したい場合は、不動産会社への売却依頼も一つの選択肢として検討しましょう。
不動産を売却する方法には、業者に買い手を探してもらう「仲介」、業者が買い手になる「買取」の2種類があります。
仲介・買取の違いは、以下のとおりです。
不動産会社の種類 | 仲介 | 買取 |
---|---|---|
買主となる対象 | 個人 | 不動産会社 |
売却にかかる期間 | 平均3ヶ月〜6ヶ月 | 最短数日〜1ヶ月程度 |
売却価格の相場 | 市場価格 | 市場価格の7割程度 |
仲介手数料の有無 | あり | なし |
仲介のメリットは需要が高い物件であれば、市場価格で売れる可能性がある点です。
ただし、ご近所トラブルの度合いによっては環境的瑕疵物件として売り出さなければならない可能性があります。
物件ではなく、その周辺環境に問題がある不動産。 騒音・異臭・治安など、日常生活に支障をきたす欠陥の場合は買い手に伝える義務が生じる
仲介は契約をサポートする業者であるため、環境的瑕疵が懸念されて買い手が募れない場合は、売却自体が難しくなります。
一方、買取のメリットは業者が買い手になるため、売却が決まるとスピーディーに決済まで進む点です。
買取は不動産の問題点を解消して、資産価値を高めた状態で再販することで収益化するビジネスモデルです。
商品化コストが差し引かれる分、買取価格が安くなりやすいデメリットがある一方、仲介で反響がなかった物件でも高確率で売却できます。
中でも、訳あり物件に強い買取業者であれば、環境的瑕疵物件でも適正価格で売却が可能です。
自身の物件や希望に合った不動産会社に売却を依頼しましょう。
次項では、専門の不動産買取業者である弊社アルバリンクの買取事例をご紹介します。
アルバリンクならご近所トラブルが発生している物件も売却できる
弊社アルバリンクは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような物件も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ家」や「不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記のように、瑕疵物件の買取実績が多い弊社だからこそ、トラブル物件でも適正価格で買い取れます。
ご近所トラブルがすでに発生している場合でも、弁護士などの士業と連携があるため、問題解決から売却までワンストップで対応が可能です。
これまで、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
>>【ご近所トラブルが生じた物件を高額売却!】無料で買取査定を依頼
ご近所トラブルを予防する3つの方法
住宅の購入や引っ越し先の選定を控えている方は、ご近所トラブルを予防するため、事前の慎重なチェックが欠かせません。
ご近所トラブルを予防する方法は、以下の3つです。
防音性能・共用部分などを確認しておく
物件選びの段階で、物件の構造・共用部分の状態を確認しておきましょう。
一般的には、木造よりも鉄骨造・鉄筋コンクリート造のほうが防音性能が高いといわれています。
ただ、外壁の厚さ・間取りによっても異なるため、内覧の際に音の響き方を確認するのも有効です。
また、集合住宅であれば、共用部分の状態も確認しておきましょう。
とくに、共用部分の中でも、ゴミ置き場は入居者のマナーやモラルが現れやすい場所とされています。
指定日以外にゴミが出されていないか、キレイな状態が保たれているか内覧の際に確認しておきましょう。
周辺相場より安い物件は理由を聞いておく
気になった物件が、周辺相場より安い場合は理由を聞いておきましょう。
周辺相場よりも安く設定されている物件は、なんらかの瑕疵を抱えている可能性があるからです。
とくに、入居者が短期間で入れ替わる物件は、隣人トラブルを抱えているせいで人が定着していない可能性があります。
不動産会社に瑕疵の有無などを確認しましょう。
近隣住民と日頃からコミュニケーションを取る
新居に引っ越したら、近隣住民と日頃からコミュニケーションを取るよう意識しましょう。
近隣住民と顔を合わせたときに、挨拶をしたり、会話をしたりしておくと互いの家庭の事情についてもある程度受け入れやすくなります。
ご近所トラブルが発生したときも、解決に向けて冷静な話し合いがしやすくなるでしょう。
引っ越し時には挨拶回りを行い、挨拶・会話を交わして近隣住民と良好な関係を築いておきましょう。
まとめ
ご近所トラブルは、騒音・ゴミ・駐車など、さまざまなキッカケで問題に発展するケースがあります。
トラブルが生じた場合は、自身がストレスを溜め込まないためにも、第三者に相談するなどして早期解決を目指すのが重要です。
もし、ご近所トラブルの改善が難しいと感じる方は、ガマンして住み続けるのではなく、自宅を売却して引っ越すのも一つの選択肢です。
対処法が難しかった場合の最終手段として、引っ越す方法もあることを念頭に置いておきましょう。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国の訳あり物件を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
無料相談・無料査定は随時受け付けております。
ご近所トラブルを抱えたご自宅を売却して、心穏やかに過ごせる新生活を手に入れましょう。