お金がないときに家を売る2つの方法
お金がないときに家を売る方法には、仲介と買取の2パターンがあります。
仲介・買取の概要を以下にまとめました。
項目 | 仲介 | 買取 |
---|---|---|
買主となる対象 | 個人 | 不動産会社 |
売却にかかる期間 | 3ヶ月〜6ヶ月程度 | 1週間〜1ヶ月程度 |
売却価格 | 市場価格程度 | 市場価格の6割〜7割程度 |
売却にかかる費用 | 仲介手数料あり | 仲介手数料なし |
売主の販促活動 | あり | なし |
上記のように、仲介・買取では売却期間などの違いがあり、どちらを選ぶべきかは、あなたの「物件の諸条件」「売却へのスタンス」によって異なります。
なお、仲介・買取の違いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
お金がたくさん必要なら仲介で売却する
お金がたくさん必要な場合、仲介での売却がおすすめです。
なぜなら、仲介は不動産市場の大半を占める「居住用物件を探す買主」に向けて、販促活動を行うからです。
市場が大きい分、購入希望者が募りやすく、市場価格を参考にした売却価格で成約が決まりやすくなります。
ただし、居住用物件においてはある程度ニーズの傾向が決まっているため、仲介で売却できる家は限られています。
具体的に、仲介での売却を見込める家の条件は以下のとおりです。
- 都市部では駅から徒歩10分圏内
- 地方部では市街地まで車で15分圏内
- 築20年以内
このように、「立地が良くて利便性が高い」「建物がキレイで状態も良い」といった条件を備えた家であれば、仲介での売却が適しています。
お金がすぐに必要なら買取で売却する
お金がすぐに必要な場合、買取での売却がおすすめです。
買取は業者自身が直接の買主であるためです。
双方が買取価格に納得すれば、スムーズに決済へ進むため、売主の現金化したいタイミングに売却を合わせやすくなります。
また、買取であれば、悪立地・築古といった仲介での売却が難しい家も買取可能です。
買取は、第三者への再販を目的に、買い取った不動産にリフォームなどを施して商品化します。
居住用物件以外にも、太陽光発電用地・ドッグラン・古民家カフェなど、不動産の特性に合った商品化をするため、買い取れるジャンルが広いのです。
仲介で売却できそうな家であっても、すぐに売却して家を現金化したい場合は買取がおすすめです。
お金がないときに家を売るメリットデメリット
お金がないときに家を売るメリット・デメリットは以下のとおりです。
-
- 【仲介業者】
- メリット1.相場通りの価格で売れやすい
- メリット2.築浅で立地が良ければ高く売れやすい
- デメリット1.売却費用がかさむ
- デメリット2.売却が完了するまで時間がかかる
- デメリット3.契約不適合責任を免除できない
【買取業者】 - メリット1.スピーディーに売却できる
- メリット2.築古で立地が悪くても売れやすい
- メリット3.売却費用を安く抑えられる
- メリット4.契約不適合責任を免除できる
- デメリット.相場より価格が安くなりやすい
自身に合った最適な家の売却方法を選ぶためにも、両者のメリット・デメリットを把握しましょう。
仲介業者に売るメリット・デメリット
仲介は買主を探す必要があるため、売却までに時間がかかったり、最悪、売れ残ったりしてしまうデメリットがあります。
しかし、売却できれば比較的高値で売れるメリットがあります。
仲介業者に売却を依頼する以下のメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
【メリット1】相場通りの価格で売れやすい
仲介業者に売却を依頼する最大のメリットは、相場通りの価格で売れやすい点です。
レインズをはじめとしたあらゆる媒体を駆使して、幅広く販促活動を行う分、好条件で購入してもらえる買主が現れやすいからです。
ただし、売却活動のスタート地点では相場通りの価格で売り出せますが、買主の値下げ交渉など、売却が決まるまでの過程で価格が変わる可能性があります。
後述する、売却相場のリサーチ・不動産会社への査定依頼をして、適切な金額設定で売り出す必要があります。
【メリット2】築浅で立地が良ければ高く売れやすい
仲介業者を介した売却は、築浅で立地が良い物件が高く売れやすい傾向にあります。
築浅・好立地は家の人気条件の代表格です。
不動産の価格は、需要と供給の量で決まるため、購入希望者が多い分、好条件で売れやすくなります。
実際に、弊社が行った「家を購入した経験のある493人」を対象にしたアンケート調査では、家の購入で優先したことの1位は「立地」でした。
くわえて、公益財団法人東日本不動産流通機構の調査によると、中古マンション・中古戸建は築6年〜築10年あたりをピークに以降は成約率が下落しており、「築浅」が人気条件であることがわかります。
参照元:公益財団法人東日本不動産流通機構|築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)
所有する家が築浅・好立地なのであれば、売却が十分見込めるため、仲介業者に売却を依頼したほうが高く売れる可能性が高いです。
【デメリット1】売却費用がかさむ
仲介業者に売却を依頼するデメリットとして、売却費用がかさむ点が挙げられます。
詳しくは「家を売る際にかかる6つの諸費用」の章で解説しますが、リフォーム・仲介手数料など、仲介ならではの諸経費が発生するためです。
一例として、仲介手数料は売買価格が1,000万円であれば、39万6,000円です。
リフォームの場合、仲介業者のメインターゲットは「居住用物件を探す一般の買主」であるため、売却にあたって買主が「すぐ住める状態」まで修繕しておく必要があります。
6畳の部屋のクロス張り替えをするだけでも、リフォーム費用は5万円程度かかります。
仲介は高く売れやすいメリットがある反面、売却費用が多くかかるため、最終的な手残りを確認するまで「お得な売却だったのかどうか」の判断がつきません。
【デメリット2】売却が完了するまで時間がかかる
売却が完了するまで時間がかかる点も、仲介業者に依頼するデメリットです。
仲介業者は、売主の申込みから売却が決まるまでの間、打ち合わせ・販促活動など、さまざまなステップを踏むためです。
公益財団法人東日本不動産流通機構の調査によると、2018年〜2022年の5年間で中古戸建の成約にかかった平均日数は97. 6日間でした。
年 | 登録から成約に至る日数 |
---|---|
2018 | 95.3 |
2019 | 99.3 |
2020 | 111.3 |
2021 | 101.2 |
2022 | 81.2 |
参照元:公益財団法人東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2022年)
このように、不動産の売却に平均3ヶ月以上の日数を要しているのがわかります。
ただし、上記はレインズへの登録〜売却までの期間を抜粋した数値であり、実際は準備期間や手続きがかかるので、実質4ヶ月〜6ヶ月の期間が必要です。
くわえて、買主が見つからない場合には、売却期間が数年単位で長引くケースもあるため、前章で述べた仲介での売却が向いている家の条件を満たしていないと、早期売却が難しい傾向にあります。
【デメリット3】契約不適合責任を免除できない
仲介業者に売却を依頼すると、契約不適合責任が免除できません。
契約不適合責任とは、「引き渡した不動産に契約書に記載がない不具合が発覚した場合に、売主が対処する」という買主を守るための制度です。
たとえば、売買契約後に「雨漏りが生じていた」など、買主から通知があると、売主は修繕費用などを負担しなくてはなりません。
仲介業者を介した売却は一般の消費者が買主となるため、消費者契約法第8条により、契約不適合責任が除外できないのです。
売却後も売主の要請に応じて修繕費などがかかる恐れがあるため、家が老朽化している場合や、築年数が古い場合は仲介での売却は避け、これから解説する買取での売却をおすすめします。
買取であれば、契約不適合責任なしで売却できるからです(詳しくは「【メリット4】契約不適合責任を免除できる」をご確認ください。)
契約不適合責任については、以下の記事でも詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。
買取業者に買い取ってもらう
ここまでは、お金がないときに仲介で家を売るメリット・デメリットについて解説しました。
この章では、買取業者に買い取ってもらうメリット・デメリットを紹介します。
【メリット1】スピーディーに売却できる
買取業者は、仲介業者に比べてスピーディーに家を売却できるのが大きなメリットです。
なぜなら、買取業者が直接の買主であるため、売主・業者の2者が売却価格などに合意すれば、すぐに決済に進めるからです。
売却にかかる期間は平均1ヶ月程度と早く、必要書類が揃っていれば、最短数日で売却が決まるケースもあります。
まとまった資金がすぐに必要な場合、買取のスピード感は大きなメリットになるでしょう。
売却の流れについては、「お金がないときに家を売る6つステップ」で解説します。
【メリット2】築古で立地が悪くても売れやすい
築古で立地が悪くても売れやすい点も、買取業者に売却するメリットです。
買取業者のメインターゲットは「マイホームを探す一般の買主」ではなく、「収益物件を探す不動産投資家」です。
不動産投資家は、物件をあらゆる角度から事業として検討し、収益化の見込みが立つなら購入します。
つまり、築古で立地が悪くても、古民家カフェ・トランクルーム・太陽光発電所など、物件のもつ特徴に合わせた活用をするので、高確率で売却が決まりやすいのです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、投資家への独自の再販ルートを確立しているため、築古・悪立地な家でも積極的に買い取っています。
実際に、フジテレビの「イット」では、ボロ物件を買取・再生する業者として特集されています。
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【メリット3】売却費用を安く抑えられる
売却費用を安く抑えられるのも、買取業者に依頼するメリットです。
買取業者は不動産を買い取った後に業者側でリフォーム等の再生を施すため、基本的に現況買取です。
そのため、「家屋に損傷がある」「境界線未確定で測量が必要」といった課題を抱えた家も、新規で費用をかけず、そのままの状態で売却できます。
くわえて、仲介業務を行わないので、仲介手数料もかかりません。
売却に向けて、新規で資金調達する必要がない点は大きなメリットと言えるでしょう。
【メリット4】契約不適合責任を免除できる
買取業者に売却する場合、契約不適合責任は免除できます。
なぜなら、買取業者は現地確認の時点で不動産の不具合部分は洗い出せるからです。
万が一、買取後に不具合が見つかったとしても、不動産の問題点を克服できるスキルがあるため、契約不適合責任を設けておく必要がありません。
売却と同時に、修繕費用や損害賠償金をいつか請求されるリスクから解放されるのも安心できるポイントです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、どのような不動産に対しても契約不適合責任を免除で買取しております。
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【デメリット】相場より価格が安くなりやすい
買取業者のデメリットは、売却額が相場よりも安くなりやすいことです。
買い取った不動産にリフォーム等を施して商品化するためのコストが差し引かれるためです。
市場相場の60%〜70%程度安くなるのが一般的とされています。
ただし、上記の割合ほど安くなるかどうかは、売却を依頼する業者によって異なります。
なぜなら、買取業者の買取価格は業者のもつ再生ノウハウによって雲泥の差が生じるからです。
買取業者に、豊富な活用ノウハウ・再生箇所の適切な目利き・リフォーム業者との連携・確立した再販ルートがあれば、将来的な利益が見込める分、売却価格は高額になります。
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お金がないときに家を売る6つのステップ
ここまで、仲介・買取のメリット・デメリットについて解説しました。
お金がないときに家を売る流れは、以下の6ステップです。
- 売却査定を依頼する
- 不動産業者と契約を結ぶ
- 売却活動をおこなう【仲介のみ】
- 買主と不動産売買契約を締結する【仲介のみ】
- 家の引き渡し・決済をおこなう
- 確定申告を行う
上記のように、買取には販促活動のステップがないため、短期間で売却が可能です。
資金が必要な日までに余裕がない場合は、買取業者に売却の相談をしましょう。
この章では、仲介・買取で家を売る流れについて解説します。
売却査定を依頼する
まずは、不動産会社に売却査定を依頼しましょう。
不動産会社の売却査定には以下の2つがあります。
- 机上査定
- 問い合わせフォームに入力した内容を元に、大まかな買取価格を算出する査定
- 訪問査定
- 現地調査で、不動産とその周辺環境の細部まで確認して正確な買取価格を算出する査定
一般的に、机上査定は即日〜2日・訪問査定は3日〜4日ほどで提示してもらえます。
順番としては、複数社に簡易査定を依頼し、条件が良い業者に訪問査定を依頼する流れがスムーズです。
不動産業者と契約を結ぶ
査定結果に納得できたら、不動産業者と契約を結びます。
仲介では、仲介業者・売主の間で媒介契約を締結します。
媒介契約は不動産売買の成約のために双方で取り交わす契約で、以下3つの種類があります。
媒介契約の種類 | 特徴 | 不動産会社の義務 |
---|---|---|
専属専任媒介契約 | ・依頼は1社のみ
・売主が買主を探せない |
・レインズへの登録義務あり
・売主への現状報告は7日に1回以上 |
専任媒介契約 | ・依頼は1社のみ
・売主で買主を探せる |
・レインズへの登録義務あり
・売主への現状報告は14日に1回以上 |
一般媒介契約 | ・複数社に依頼できる
・売主で買主を探せる |
・レインズへの登録義務なし
・売主への現状報告の規定なし |
上記のうち、一般的に不動産会社が勧めるのは専属専任媒介契約です。
専属専任媒介契約は業者側のリターンが大きく、物件の販促活動を積極的に行ってもらえます。
仲介で家を早期売却したい場合は、専属専任媒介契約にするのがおすすめです。
一方で、買取では買取業者・売主の間で不動産売買契約を結びます。
上記のような不動産売買契約書に記載されている契約内容を確認し、売主が署名捺印を行います。
売買契約書のサインが終わると、買取業者から売主へ売買価格の5%〜10%にあたる手付金が支払われます。
買取の場合、ここで売買契約が完結するため、次のステップは「家の引き渡し・決済をおこなう」です。
売却活動をおこなう【仲介のみ】
不動産会社と媒介契約を結んだら、売却活動がスタートします。
売却活動を行うのは原則、不動産会社です。
レインズ・住宅情報誌・ポータルサイトなどで広告宣伝を行ってもらい、内覧希望者が見つかると不動産会社から連絡が入ります。
なお、内覧希望者の対応は不動産会社がメインに行いますが、居住中の家を売却する際には売主も立ち会いが必要です。
買主と不動産売買契約を締結する【仲介のみ】
内覧希望者が購入を決めた場合、次は不動産売買契約です。
売買契約は担当者・買主・売主の3者立ち会いの元、不動産会社のオフィスで行われます。
不動産会社の担当者から重要事項の説明を受け、その後に不動産売買契約の締結をします。
売買契約の締結後に行われる支払いは以下の2つです。
- 手付金:買主→売主。売買価格の5%〜10%程度
- 仲介手数料:買主と売主→業者。仲介手数料の半額
家の引き渡し・決済をおこなう
仲介での家の引き渡し・決済は、司法書士が立ち会いの元、銀行の応接室で行われます。
売主・買主の提出書類を司法書士が確認し、所有権移転登記の申請手続きの準備をします。
以下2つの支払いが完了すると、物件の鍵を渡して引き渡し・決済が完了です。
- 残りの売買代金:買主→売主
- 仲介手数料:買主と売主→業者。仲介手数料の残り半額
買取での家の引き渡し・決済は、司法書士が立ち会いの元、不動産会社のオフィスで行われます。
売主の提出書類を司法書士が確認し、所有権移転登記の申請手続きの準備をします。
買取業者から売主へ残りの売買代金が支払われ、物件の鍵を渡して引き渡し・決済が完了です。
確定申告を行う
不動産売買で不動産買取で売却益が出た場合、売主は確定申告が必要です。
不動産の売却益には譲渡所得税が課せられるためです。
譲渡所得が発生していたにもかかわらず確定申告しなかった場合、無申告加算税・延滞税が生じるので、期間内に済ませましょう。
譲渡所得税については、本記事の「譲渡所得税」で詳しく解説しているので、ご確認ください。
確定申告は、売却した翌年の2月16日〜3月15日の期間中に、税務署・金融機関で現金一括払いで納付完了となります。
お金がないときにやるべき家を高く売る6つのコツ
売却する家が同じでも、売主の工夫次第で家の売却価格を高くできるポイントがあります。
この章では、お金がないときにやるべき家を高く売る以下6つのコツについて解説します。
- 複数の不動産業者に査定を依頼する
- 不動産業者がどんな物件の売却を得意としているかを見極める
- 築年数の浅いうちに売る
- 売却相場を把握しておく
- 家全体をキレイに保っておく
- 家の需要が高まる2月~3月に売却する
複数の不動産業者に査定を依頼する
家を売却する際には、複数の不動産業者に査定を依頼しましょう。
同じ物件でも、不動産会社のもつ活用ノウハウと担当者の努力次第で査定額は変わるからです。
複数社に査定を依頼し、査定の金額・担当者の対応を比較して、相談する業者を選定すると、好条件での売却が実現しやすくなります。
適正な査定結果が受けられているか確認するためにも、3社以上に査定を依頼するのがおすすめです。
なお、弊社は年中無休で無料査定を受け付けております。
経験豊富な査定員による適正な売却価格を知りたい方はお気軽にご連絡ください。
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不動産業者がどんな物件の売却を得意としているかを見極める
自身の家を高く売るには、不動産業者がどんな物件の売却を得意としているかを見極めることが重要です。
不動産会社によって、マンション・戸建て・テナントなど得意分野が異なるからです。
得意領域ではない家の売却を依頼すると、適正な価格での売却は難しくなります。
たとえば、自身の家が戸建てであるのに、マンションの売却を得意とする業者に頼んでもなかなか売れないでしょう。
できる限り高値で売るためにも、不動産会社の公式ホームページで買取実績を確認してから、査定を依頼することをおすすめします。
築年数の浅いうちに売る
できる限り、築年数の浅いうちに売却するのも高額売却のポイントです。
不動産の売却価格は築年数に応じて下落するからです。
国土交通省が公表する「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」の資料では、築年数別で以下のように売却価格が変動しています。
売却を検討している家が木造戸建ての場合、築10年で50%まで下落し、30年を迎える頃にはほぼ価値がゼロになっていることがわかります。
少しでも家を高く売るためにも、築年数が浅いうちに売却活動を進めたほうが良いでしょう。
売却相場を把握しておく
仲介で売却する場合、なるべく高く売りたいのであれば、売却相場をリサーチしておきましょう。
相場を知らずに不動産会社に査定を依頼すると、提示された査定額がすべてになり、損をしているのか得をしているのかの判断が難しくなるためです。
不動産の売却相場の調べ方には、以下3つの方法があります。
- レインズ・マーケット・インフォメーションで、近隣の成約事例を調べる
- 土地総合情報システムで過去の成約事例を調べる
- 「SUUMO」「アットホーム」など、不動産ポータルサイトの売り出し価格を調べる
上記いずれも、築年数・地域など、自分の家と類似した条件で取引事例で調べると、おおむねの相場感を把握できます。
不動産会社の提示する査定額を鵜呑みにしないよう、売却相場を事前にリサーチしておきましょう。
なお、買取業者に依頼する場合、事前の相場把握は必要ありません。
なぜなら、買取業者によって物件の活用方法が異なり、それに伴い、査定額もかわるためです。
そのため、事前に相場を把握しようとするより、一社でも多く相見積もりをとり買取価格が高額・担当者が好印象と思える業者に売却を依頼するのが高額売却のコツです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、高額買取に自信のある不動産買取業者です。
不動産の潜在的な価値を見出した適正価格での買取を、これまで数多く実現してまいりました。
無料査定は365日受け付けているので、いつでもお問い合わせください(査定を受けても、強引な勧誘等はありません)。
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家全体をキレイに保っておく
いつ購入希望者が内覧に来ても良いよう、家全体をキレイに保つのも重要です。
中古住宅の売り出しの場合、売主が住んでいる状態で内覧希望者が見学に訪れます。
そのため、最低限の掃除を常にしておくことで、内覧希望者からの第一印象が良くなり、成約につながりやすくなります。
とくに、水回りは劣化が目立ちやすく、内覧時によく見られる箇所であるため、キッチン・洗面台・浴室・トイレは優先的に掃除をしましょう。
買取の場合は、掃除不要で現況のまま売却できます。
ただし、片付けを売主が済ませておいたほうが買取価格が高くなる可能性があります。
なぜなら、買取業者の買取価格は「不動産本来の価値 – 諸経費」だからです。
片付けまで済ませておくと、買取業者の諸経費が浮く分、買取価格に上乗せされやすくなります。
そのため、売主の売却スケジュールに余裕があるのであれば、片付けを済ませてから買取業者に売却を依頼したほうベターです。
この点も、「不動産業者と契約を結ぶ」で、買取業者の担当者に「残置物があるケース・ないケース」での買取価格を聞いた上で、自身で片付けを行うか否かを検討するのがよいでしょう。
家の需要が高まる2月~3月に売却する
できる限り家を高く売るためにも、市場での需要が高まる2月~3月に売り出しましょう。
毎年2月〜3月は入学・進学・転勤など、新生活に向けて家探しを始める人が多くなるためです。
家の需要が高いシーズンは、購入希望者の総数が増えるため、売却価格も強気な金額が提示しやすくなります。
資金が必要な日までに余裕がある場合は、不動産業界の繁忙期である2月〜3月のタイミングで売却しましょう。
家を売る際にかかる6つの諸費用
前述したように、家に見合った売却方法を選び、売主が適所工夫することで、家は最高額で売却できます。
ただし、家を売った際の売却価格がすべて売主の手元に入るわけではありません。
この章では、家を売る際にかかる6つの諸費用について解説します。
- 仲介手数料【仲介のみ】
- リフォーム費用【仲介のみ】
- 印紙税
- 登記費用
- 譲渡所得税
- 引っ越し費用
上記を見てもらえばわかるとおり、仲介の方が売却に費用がかかります。
ですから、なるべく費用をかけず売却したい場合は買取をお勧めします。
仲介手数料【仲介のみ】
仲介業者を介して売却が決まった場合、業者に仲介手数料を支払う必要があります。
仲介手数料は、国土交通大臣が定めた報酬の額が上限とされており、不動産価格に応じて以下の3つに分類されています。
売買代金 | 仲介手数料(税抜) |
---|---|
200万円以下の金額 | 5% + 消費税 |
200万円以上400万円以下の金額 | 4% + 2万円 + 消費税 |
400万円以上の金額 | 3% + 6万円 + 消費税 |
参照元:国土交通省|宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額
下限は定められておらず、実務上は上限いっぱいの金額を仲介手数料としている不動産会社が多いです。
たとえば、不動産価格が1,000万円なら、39万6,000円が仲介手数料です。
仲介手数料を支払うタイミングは、以下3つが挙げられます。
- 契約締結時に一括払い
- 引き渡し時に一括払い
- 契約締結時・引き渡し時に半額ずつ支払う
このうち、一般的によく採用されるのは、契約締結時・引き渡し時に半額ずつ支払う方法です。
一方で、買取の場合は仲介手数料が不要です。
リフォーム費用【仲介のみ】
仲介業者に売却を依頼する場合、売主が売却活動の前にリフォームをしておく必要があります。
リフォームの費用相場は、依頼する業者や設備のグレードによって異なりますが、おおむね以下の価格帯となります。
施工内容 | リフォーム費用相場(30坪の戸建て住宅) |
---|---|
壁紙・床 | 75万円〜110万円 |
外壁・屋根の塗装 | 70万円〜140万円 |
水回り | 124万円〜410万円 |
配管 | 25万円〜50︎︎︎︎万円 |
耐震補強 | 150万円 |
外壁・屋根の断熱化 | 50万円~350万円 |
基礎工事 | 120万円〜390万円 |
このように、家の主要部分を中心にすべてをリフォームすると約600万円〜1,600万円かかります。
リフォーム費用の支払いは売却が決まる前であるため、家屋が経年劣化を起こしていて、なおかつキャッシュがない場合は、買取業者に現況買取してもらうのがベターです。
印紙税
印紙税とは、契約書や請求書など特定の文書を作成した際に支払う税金です。
不動産売買契約書は課税対象の文書に含まれるため、以下の印紙税を納付する必要があります。
たとえば、家の売却価格が2,000万円であれば、印紙税は1万円です。
印紙税は売買契約時に、国が発行する証票である「収入印紙」を添付して、印鑑・署名で消印することで納付完了となります。
登記費用
一般的に不動産の売却では、以下3つの登記を同時に行います。
- 抵当権抹消登記
- 金融機関から住宅ローンを受けるときに不動産を担保に設定していた抵当権を不動産登記簿から抹消する登記
- 所有権移転登記
- 不動産の所有権が売主から買主に移転したときに所有権を明確にするために行う登記
- 抵当権設定登記
- 金融機関から住宅ローンを受けるときに不動産を担保に設定する登記
このうち、売主負担となるのが「抵当権抹消登記」です。
抵当権抹消登記の費用は、不動産1個につき1,000円であるため、土地・建物あわせて2,000円です。
くわえて、一般的に登記手続きは司法書士に依頼するため、1万円〜2万円程度の司法書士報酬がかかります。
抵当権抹消登記と司法書士報酬あわせて、1万2,000円〜2万2,000円が家の引き渡しの際に必要となります。
なお、買取業者の場合は、査定額にすでに反映されているので、登記費用を別途用意する必要はありません。
譲渡所得税
譲渡所得税とは、不動産を売却した際の利益の部分に対して課せられる税金です。
譲渡所得税の計算式は以下のとおりです。
譲渡所得 = 売却価格 – 取得費 – 譲渡費用
譲渡所得 × 税率
売却価格から、家の取得時〜売却までにかかった購入費用・仲介手数料・測量費などの諸経費を差し引いた金額を譲渡所得として計算します。
譲渡所得を算出した後は、家の所有期間に応じて、以下の税率を乗じます。
譲渡所得の区分 | 税率 |
---|---|
短期譲渡所得(所有期間が5年以内) | 39.63% |
長期譲渡所得(所有期間が5年以上) | 20.315% |
家の売却価格が2,000万円・取得費1,000万円・譲渡費用300万円で長期譲渡所得の場合、以下の計算式となります。
譲渡所得 = 売却価格 – 取得費 – 譲渡費用より、
2,000万円 – 1,000万円 – 300万円 = 700万円(譲渡所得)
譲渡所得 × 税率より、
700万円 × 20.315% = 142万2,050円
上記の計算例では、142万2,050円が譲渡所得税となります。
譲渡所得税の計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
譲渡所得税を支払うタイミングは、家を売却した翌年の確定申告時です。
引っ越し費用
居住中の家を売却する場合、住み替えにあたって引っ越し費用が必要です。
引っ越し費用の相場は、荷物の量・シーズン・移動距離によって異なりますが、引越しする人が少ない通常期の場合、以下の価格がおおむねの目安となります。
5人家族だと、おおむね15万円〜20万円程度が引っ越し費用の相場です。
引越し業者の繁忙期(2~4月)だと、おおむね7,000円〜4万5,000円程度の差額が生じます。
家の売却が決まって、住み替えをする際に必要となる費用であるため、預貯金、もしくは売却額を手元に残しておく必要があります。
お金がないときに家を売る際の3つの注意点
家の売却には諸経費の発生・トラブルの可能性など、さまざまな注意点が生じます。
この章では、お金がないときに家を売る際の以下3つの注意点について解説します。
- 諸費用を支払えるか確認する
- 売却金で住宅ローン残債を支払えるか確認する
- 個人間売買はトラブル元になるので避ける
諸費用を支払えるか確認する
仲介に売却を依頼する場合、諸費用を支払えるか事前に確認しておきましょう。
買取で売却する場合、前章で述べた税金や引っ越し費用以外に売却費用がかかることはありません。
一方、仲介の場合は売却前のリフォーム費用や、売却後の仲介手数料など、売却期間を通じて費用がかかり続けます。
とくに、仲介手数料・印紙税は原則現金払いであるため、分割払いはできません。
あらかじめ、預貯金・売却価格で諸費用を支払えるか確認が必要です。
売却金で住宅ローン残債を支払えるか確認する
住宅ローンが残っている場合、売却金で住宅ローン残債を支払えるか確認しましょう。
住宅ローン残高を売却金が上回っている状態を「アンダーローン」、下回っている状態を「オーバーローン」と言います。
オーバーローンの場合、売却するにはローンを組んでいる金融機関の承認が必要です。
そのため、オーバーローンで売却を検討する場合、「預貯金 + 売却金」で住宅ローン残債を支払えるか確認しましょう。
住宅ローン残債は、ローンを組んでいる金融機関から送付されるローン返済計画書・残高証明書で確認可能です。
もし「預貯金+売却金」でローンを完済できない場合の対処法として、以下の2つがあります。
- 親族などにお金を借りて、ローン返済のめどを立てたうえで売却する
- 任意売却する
1つ目の親族にお金を借りるのは、「毎月◯月◯日に◯円ずつ返済する」といったように、明確な返済期限を定めて資金を調達する方法です。
明確な返済期限を定めないと、税務署から贈与税を課せられる可能性があるため、親族間での貸し借りも金銭消費貸借契約書を取り交わしましょう。
2つ目の任意売却は、住宅ローンが返済不能となった際に金融機関に相談のうえ不動産を売却することです。
本来、住宅ローンの返済が滞ると、不動産を強制的に売却して債権の回収に充てる「競売」により、市場価格より30%ほど安く売り出されます。
しかし、任意売却は通常の不動産売却と同じ市場で売り出せるため、競売より高値で売れやすい傾向にあります。
任意売却の概要については、以下の記事で詳しく解説しています。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、住宅ローン残債がある家の買取にもご相談可能です。
無料査定は365日行っておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。
もちろん、無料査定・無料相談のみの問い合わせも大歓迎です。
個人間売買はトラブル元になるので避ける
不動産取引でトラブルを発生させないためにも、個人間売買は避けましょう。
個人間売買とは、売主・買主の当事者間のみで不動産取引を行うことです。
仲介手数料を節約できるメリットがある一方、個人間売買には以下のようなデメリットが生じやすいため、おすすめできません。
- 価格設定で揉める
- 売買契約書に不備が発生する
- 住宅ローンが組みにくい
- 売買代金が支払われない
- 所有権移転登記されないまま放置される
個人間売買は取引相手と良好な関係が十分に築けていない限り、避けたほうが無難な方法と言えます。
お金がなくても今の家に住み続ける2つの方法
お金がなくて家の売却を検討しているものの、資金面・思い入れなどの事情で引越しをしたくない方もいるでしょう。
そうした方に向けて、家を利用してお金を得ながら今の家に住み続ける、以下2つの方法を紹介します。
- リバースモーゲージを利用する
- リースバックを利用する
リバースモーゲージを利用する
今の家に住み続ける1つ目の方法は「リバースモーゲージを利用する」です。
リバースモーゲージとは、自宅を担保にお金を借り、契約者が亡くなった時点で家を売却して返済する仕組みです。
リバースモーゲージを利用すれば、生活資金を得ながら毎月の返済は利息分だけで済むので、少ない負担で今の家に住み続けられます。
リバースモーゲージの貸付限度額は不動産評価額の50%〜70%で、以下3つの借入形式があります。
- 年金形式:毎月一定額ずつ借り入れる
- 一括形式:まとまったお金を一括で借り入れる
- 都度形式:限度額の範囲内で必要時のみ借り入れる
ただし、自宅を担保に融資を受けるため、住宅ローンが残っている場合は、リバースモーゲージは利用できません。
くわえて、不動産評価額が変動して家を売却しても借入額を返済できない場合、相続人が不足分の一括返済をする必要があります。
残された家族が自宅に住めない・経済的な負担を遺す可能性がある点を理解した上で、リバースモーゲージの利用を検討しましょう。
リースバックを利用する
今の家に住み続ける2つ目の方法は「リースバックを利用する」です。
リースバックとは、自宅を売却して現金化した後に、買主(リースバック業者など)と賃貸借契約を交わす方法です。
リースバックを利用すれば、売却資金を確保しながら今の家に住み続けられます。
買い戻し特約が付けられるリースバック業者であれば、将来的に気が変わったとしても自宅の買い戻しが可能です。
ただし、一般的な買い戻しの価格の相場は売買価格の10%〜30%ほど上乗せした金額です。
また、買い戻しの場合、通常の住宅ローンに比べて審査が厳しくなる傾向にあります。
長期的にみると割高になりやすいですが、将来的に気が変わって自宅を買い戻す可能性がある場合におすすめできる方法です。
まとめ
本記事では、お金がない時にできる限り家を好条件で売却するための方法について解説しました。
家を好条件で売却するためには売主の工夫も必要ですが、適切な不動産会社の選定も重要です。売却価格などの諸条件は、不動産会社の得意分野かどうかによって雲泥の差が生じるからです。
築年数が古い・立地が悪いなど、市場で明らかに需要が見込めない家なら、専門の買取業者に売却を依頼しましょう。
専門の買取業者なら、活用ノウハウを駆使して、できる限り市場価格に近い金額で売却できるからです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、老朽化した家・立地が悪い家など、市場での売却が難しい不動産の買取に強い専門業者です。
2011年に創業して以来、数多くの訳あり不動産を買い取ってきた実績があり、Google口コミでも多くの感謝の声をいただいております。
無料相談・無料査定は365日受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
もちろん、査定のみのご連絡も大歓迎です。