隣人トラブルのほとんどは騒音が原因
隣人トラブルのほとんどは騒音が原因といわれています。
なぜなら、歩く・話す・家電を使うなど、日常で当たり前に行う動作には必ず音が発生するからです。
生活リズムの違い・感覚の個人差などで、隣人の生活音がストレスに感じるケースは珍しくありません。
弊社が行った「近所迷惑な人の特徴」に関するアンケート調査でも、騒音が1位となっています。
上記のように、多くの人は他人の出す騒音に心理的嫌悪感を抱きやすく、音がキッカケで隣人トラブルが発生しやすいことがわかります。
騒音被害を我慢する日々が続くと、不眠やうつ症状などの健康被害が生じる可能性があるため、早期に対処して解決しておくことが重要です。
騒音以外の隣人トラブルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

50デシベルを超えると騒音とみなされやすい
騒音に明確な定義はないものの、一般的には50デシベルを超えると騒音とみなされやすい傾向にあります。
環境省が公表している「生活環境を保全し、人の健康の保護に資する上で維持されることが望ましい基準」は以下のとおりです。
地域の区分 | 昼間の基準値 | 夜間の基準値 |
---|---|---|
AA(特に静穏を要する地域) | 50デシベル以下 | 40デシベル以下 |
AおよびB(居住用の地域) | 55デシベル以下 | 45デシベル以下 |
C(居住・商業・工業の地域) | 60デシベル以下 | 50デシベル以下 |
表にある40〜60デジベルという数値は、日常に例えると以下のような場面を指します。
騒音レベル | 音の感じ方 | 具体的な場面 |
---|---|---|
40デシベル | 静か | 図書館・市内の深夜・平穏な住宅地の昼間 |
50デシベル | 普通 | エアコンの室外機・換気扇・静かな事務所 |
60デシベル | 普通 | 洗濯機・掃除機・テレビの音・デパート店内・走行中の自動車内 |
上記のように、エアコンの室外機の動作音や静かな事務所に匹敵する程度の音量が、トラブルが発生しにくい一つの基準といえます。
ただ、「戸建てかマンションか」「木造か鉄骨か」など、家の造りによっても聞こえ方は異なるため、あくまで上記は基準です。
隣人による騒音トラブルに悩んでいる方は、正しい順序で早期解決を図ることが重要です。
隣人の騒音トラブルに対処する前に準備しておくこと
隣人の騒音トラブルに対処する前に準備しておくことは、「客観的にわかる証拠の収集」です。
騒音トラブルの詳細をまとめておくと、手紙で苦情を伝えたり、第三者に相談したりする際に具体的な指摘がしやすくなるからです。
騒音が発生したタイミングで、以下の内容をメモしておきましょう。
- どのような音が発生しているか
- 何時頃に音が聞こえるのか
- いつ頃からその音が聞こえるのか
- どれくらいの間隔で音が発生しているのか
騒音が「◯デシベルか」を把握したい場合は、近くの役所で騒音計の貸出制度があるか確認しましょう。
一例として、東京都新宿区では区内に在住・在勤・在学している方に対して1週間を上限に無料貸出をしています。
参照元:新宿区「騒音計・振動計の貸出」
客観的にわかる証拠の収集ができたら、次項の対処法を実践しましょう。
隣人による騒音トラブルの4つの対処法
隣人による騒音トラブルの対処法は、以下の4つです。
適切な対処法を実践し、騒音に悩まされる日々からいち早く抜け出しましょう。
苦情の手紙を投函する
まずは、苦情の手紙を投函して本人に生活習慣を改善してもらう方法です。
あくまで冷静かつ丁寧な文体で、騒音に感じている音・具体的な解決案を伝えるのが効果的といえます。
苦情の手紙の例文は、以下のとおりです。
◯◯様
突然お手紙を投函する形となり、大変申し訳ございません。
この度、◯◯様に生活音に関するお願いをしたく、お手紙を書かせていただいております。
毎日◯◯時頃になると、◯◯様のお部屋から掃除機やテレビの音が聞こえます。
各々の生活リズムがあることは重々承知しておりますが、◯時以降はご配慮いただけないでしょうか。
ご理解とご協力をのほどよろしくお願い申し上げます。
なお、苦情の手紙を作成する際は、逆恨み・嫌がらせを防止するためにも、送り主は匿名にしておくのが無難です。
苦情の手紙は手書きではなく、パソコン・タブレットなどで作成するのが望ましいといえます。
第三者に相談して介入してもらう
自身で苦情の手紙を投函することに抵抗がある方は、第三者に相談して介入してもらいましょう。
隣人による騒音トラブルの相談先は、以下の4つがあります。
管理会社(マンション・アパートの場合)
マンション・アパートなどの集合住宅の場合、管理会社に相談するのがおすすめです。
騒音トラブルの詳細を伝えると、共用部の掲示板に張り紙をする・隣人の部屋を訪ねて指摘するなど、注意喚起を代行してもらえます。
集合住宅の入居者500名を対象にした「騒音の対処法」についてのアンケート調査でも、管理会社への相談はオーソドックスな解決方法であることがわかります。
管理会社に相談する際にも、「匿名で伝えてほしい」という旨は、念のためお願いしておきましょう。
自治会・町内会(一戸建ての場合)
一戸建ての場合は、自治会・町内会などのコミュニティに相談しましょう。
自身と隣人の間に入り、調停役として平和に解決できるよう提案してもらえる可能性があります。
自治会・町内会に加入していない方は、役所に問い合わせると加入方法の案内をしてもらえます。
弁護士
管理会社や町内会で解決しない場合は、弁護士への相談を検討しましょう。
弁護士は、全国の弁護士会の法律相談センターでお住まいの地域・相談内容をクリックすると依頼先を検索できます。
多くの弁護士事務所は初回の無料相談に対応しているので、法的な観点からの適切な対処法があるかどうかを確認しましょう。
なお、訴訟は費用・時間もかかるため、当事者間の話し合いによる解決を目指すのが理想的です。
騒音問題を弁護士に相談する際のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

警察
警察相談ダイヤル「#9110」に連絡をする方法もあります。
警察への連絡は、現場に駆けつけてもらう「110番通報」、困りごと・不安ごとを相談できる「#9110」の2種類があります。
「#9110」は、犯罪や事故が発生していなくても利用できるので、警察への相談も検討しましょう。
公務員の制止をきかずに、騒音を出し続けていた場合、拘留または科料に処する形で罰則を与えられる可能性もあります。
警察から、罰則に関する説明をしてもらった上で注意することで騒音トラブルが改善できる可能性があります。
防音対策をする
自宅で防音対策をして、騒音を和らげる方法です。
耳栓・遮音カーテン・遮音シートなどの防音グッズであれば、通販サイトなどで数百円〜数千円程度の価格帯で購入できます。
また、自宅に防音リフォームを施して外から侵入する音を遮断する方法もあります。
たとえば、既存の窓の内側に新しく窓を設置する「二重窓」は、窓の間に空気層をつくることで音を軽減する効果があります。
二重窓の取り付けは8万〜15万円程度かかりますが、本人・第三者に頼らず自らの手で改善できる点がメリットです。
他人に注意したり、相談したりするのが苦手な方は価格の安い防音対策から取り入れてみましょう。
家を売却して引っ越す
騒音トラブルの対処法として確実に効果が見込めるのは、家を売却して引っ越す方法です。
自身が引っ越す方法であれば、第三者の協力を得たり、費用対効果がわからない防音対策に費用をかけたりする必要がありません。
隣人のせいで引っ越すのは腑に落ちないところですが、一時的な引っ越しの負担・長期的な精神的ストレスを天秤にかけると有効な手段といえます。
次項では、不動産の売却方法である仲介・買取の2種類を紹介します。
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しているので併せてお読みください。

不動産仲介業者に売却を依頼する
仲介業者とは、売主・買主の間に入って契約の成立をサポートする不動産会社です。
仲介業者に売却を依頼した場合、幅広く広告活動を行ってもらえるので、買い手が多く募れると高値で売れる可能性があります。
立地条件がよいなど、一般的に需要が高い要素を備えている住宅の場合はすぐに買い手が見つかるでしょう。
ただし、隣人との騒音トラブルを抱えた物件の場合、告知義務が生じる可能性があります。
告知義務とは買主の購入の判断に影響を与えそうな欠陥は、契約前までに説明しなくてはならない義務です。
隣人との騒音トラブルは、物件自体に問題ないものの周辺環境に問題がある「環境的瑕疵」に該当する可能性があります。
明確な基準はないものの、以下の状況に該当する隣人トラブルは環境的瑕疵に該当する可能性が高めです。
- 隣人との騒音トラブルが複数回発生している
- トラブルが未解決で今後も耐え難い騒音が続くことが予想される
- 隣人との騒音トラブルが原因で退去者が出ている
もし、告知事項が生じた場合は売却価格が下落する上に、買い手が見つからず「いつまでも引っ越せない」という状況に陥る可能性があります。
近隣の騒音問題が環境的瑕疵に該当する基準については、以下の記事で詳しく解説しています。

不動産買取業者に売却する
買取業者とは売主から直接物件を購入し、リフォームなどを施して再販する不動産会社です。
買い手探しから始める仲介業者と異なり、買取業者は自社で物件を買い取るため、平均1ヶ月というスピード感で売却が可能です。
2者間取引である分、買取可否がすぐにわかるので「確実に引っ越せる」というメリットもあります。
ただし、隣人との騒音トラブルによる告知義務を抱えた物件は、一般的な買取業者だと買取不可になる可能性があります。
そのため、自宅に告知義務が生じている場合は、訳あり物件専門の買取業者に売却を依頼しましょう。
専門の買取業者は、訳あり物件の問題点を解消して再販する業務を得意としているため、トラブルも積極的に買い取ってもらえます。
一例として、次項では訳あり物件専門の買取業者である弊社アルバリンクの買取事例をご紹介します。
アルバリンクならトラブル物件でも高確率&高額で売却できる
弊社アルバリンクは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような不動産も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて物理的瑕疵が生じた家」や「告知義務を抱えたゴミ屋敷」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置されて物理的瑕疵が生じた家】
【告知義務を抱えたゴミ屋敷】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置されて物理的瑕疵が生じた家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、告知義務を抱えたゴミ屋敷の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
このように、弊社では独自の運用・再販システムを構築しているため欠陥を抱えたトラブル物件でも問題なく買い取れるのです。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
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隣人の騒音トラブルでやってはならない2つの行動
騒音による精神的苦痛が募ると、やがてノイローゼなどの健康被害を発症しかねないため、早期の対策が必要です。
しかし、誤った対策を施すと命を落とす危険もあるので正しい対処法を実践することが重要です。
隣人の騒音トラブルでやってはならない行動には、以下2つがあります。
直接苦情を伝えに行く
隣人に直接苦情を伝えに行く方法は、トラブルが発生しやすいので避けましょう。
対面で苦情を伝えると相手に威圧感を与えたり、感情を逆なでしたりする可能性があるためです。
過去には、滋賀県で生活音によるトラブルがキッカケで殺人事件に至った事例があります。
参照元:FNNプライムオンライン「騒音トラブル被害増加 殺人事件に発展も…」
なるべく平和に解決するためにも、本人に苦情を伝える際は手紙を作成する・第三者に介入してもらうなどして、ワンクッション置いて注意しましょう。
仕返しで壁ドン・騒音返しをする
仕返しで壁ドン・騒音返しをするのも危険なのでやめましょう。
互いの騒音合戦が始まり、状況をエスカレートさせるリスクがあるためです。
壁ドン・騒音返しは、一時的なストレス発散にはなるものの、根本的な解決にはなりません。
前述したような殺人事件に至るリスクもあるので、むやみな仕返しは危険です。
「同じ目に遭わせてやる」と躍起にならないよう、慎重に対処することが身を守る意味でも重要です。
まとめ
隣人トラブルの多くは騒音が原因といわれており、自宅でリラックスできず、一刻も早く解決したいという気持ちで毎日を過ごしている方は少なくありません。
ただし、即効性を求めて誤った対策をすると殺人事件などに発展する危険があるため、正しい順序を踏んで解決することが重要です。
もし、「関係悪化のリスクを負いたくない」「日々のストレスから確実に脱出したい」とお悩みの方は、自宅を売却して引っ越すのも有効な手段です。
自宅を高値で売却できる不動産会社に依頼すれば、引越しにかかる費用負担も最小限に抑えられます。
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、トラブル物件に強い専門の買取業者です。
トラブル物件を日常的に扱っている弊社であれば、隣人の騒音問題を抱えた物件もスムーズかつ適正価格で買い取れます。
隣人との騒音トラブルを抱えた自宅を売却して、神経が張り詰めた日常から解放されましょう。