雨漏りした家の3つの売却方法
雨漏りした家を売却するには、3つの方法があります。
結論からいうと、雨漏りした家のまま買取専門業者へ売却するのが最もおすすめです。
他の方法では売却までに費用がかかり、売却利益が少なくなってしまいますが、買取専門業者への売却には費用がかかりません。
他にも様々な違いがあるので、それぞれの売却方法でどのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。
修理して仲介業者に売却する
雨漏りした家の売却方法1つ目は「修理して仲介業者に売却する」です。
「仲介」とは、売主と買主の間に不動産業者が入り、売買契約を進める方法です。
仲介は一般消費者へ売却するため、買取とくらべて高額に売却できる可能性が高いのがメリットです。
「駅近など立地が良い」「築浅」など需要が高い物件であれば買い手も見つけやすいので、修理して仲介業者へ売却するのがおすすめです。
一方で「市街地から距離がある」「築30年以上の古い物件」などは買い手を見つけるのが難しくなるため、買取業者に雨漏りしたまま買い取ってもらうのがよいでしょう。
仲介と買取の違いに関しては以下の記事でも詳しく解説しているので、気になる方はこちらもあわせて読んでみてください。
雨漏りの修理相場は5万円〜300万円ほどと大きく変動し、劣化した他の部分の修繕と合わせると500万円以上の費用がかかることもあります。
そのため、仲介に売却するために条件の悪い家の雨漏りを修理することはおすすめしません。
修理費用があまりに高額になると、売却利益よりも修理費用のほうが高くなってしまうからです。
また、劣化の進んだ古い家だと修理してもなかなか買い手が見つからない可能性もあります。
実際、「どのような中古住宅なら買いたいと思うか」というアンケートでも、1位が「キレイ/状態がよい」2位が「築年数が浅い」となっています。
修理して売却する場合は、修理費用の見積もりと周辺の家の売却相場や査定額を見比べて、赤字にならないよう注意する必要があります。
解体して土地を売却する
雨漏りした家の売却方法2つ目は「解体して土地を売却する」です。
雨漏りした家をそのままにしていては買主を見つけることは難しいですが、更地にすることで家の状態に関係なく売却することができます。
また、立地が良い場合は新築用の土地を探している人のほかにも、マンションや駐車場といった商業利用を考えている事業者も買い手になる可能性があります。
一方で、雨漏りを修理して売却する場合同様に、高額な解体費用が大きなデメリットです。
解体費用は建物の構造や面積によって異なりますが、一般的な木造住宅の場合は坪3〜5万円ほどかかります。
40坪の木造住宅を解体すると、おおよそ120〜200万円を負担することになり、解体工事費用が売却価格を上回ってしまうこともあります。
土地であれば早く売却できるようにも思えますが、安易に解体して更地にせず、解体費用や売却価格の見積もりをとって慎重に検討してください。
更地にして売却するリスクについては以下の記事でも詳しく解説しているので、こちらもぜひ読んでみてください。
雨漏りした家のまま買取専門業者に売却する
雨漏りした家の売却方法3つ目は「雨漏りした家のまま買取専門業者に売却する」です。
修理や解体をせずとも、専門の不動産買取業者であれば売却することができます。
専門の買取業者は修繕の知識がある他、雨漏りやひび割れ、シロアリといった被害のある家でも活用・売却できるノウハウがあります。
そのため、雨漏りのある家でも問題なくスピーディーに買い取ってもらうことができるでしょう。
また、契約不適合責任を免除してくれるのもおすすめできる理由のひとつです。
「契約不適合責任」とは、物件売買の契約内容に不具合があるとき、売主に課せられる責任を指します。
たとえば、仲介業者に依頼した物件を売却したあとに雨漏りなどの問題が発覚した場合、売り主は修繕費用や損害賠償金を負担する責任が発生します。
一方で買取業者へ売却する場合、専門業者は修繕・改修のノウハウがあるため、契約不適合責任は免除される特約があります。
そのため、買取業者へ売却する場合は修繕や調査の必要が無く、現状のままでも安心して手放すことができます。
修理や解体といった余計な費用をかけず、安心して売却したいという方は、専門の買取業者への売却が最もおすすめできる方法です。
買取業者への売却を検討される場合は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
雨漏りした家を売る時の4つのデメリット
雨漏りした不要な家であれば売却してしまいたいところですが、雨漏りした家の売却には4つのデメリットがあります。
これらのほとんどが仲介業者へ売却するときに発生するデメリットで、買取業者への売却をおすすめする理由にもなっています。
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
仲介業者に売却する場合は修理代がかかる
雨漏りした家を売る時のデメリット1つ目は「仲介業者に売却する場合は修理代がかかる」です。
雨漏りした家をそのままの状態にしていてはなかなか買い手が見つからないので、基本的には修理してから売りに出すことになります。
修理費用は雨漏りの箇所や被害状況によって差があるためあくまで目安ですが、おおよそ以下のような相場感となっています。
雨漏りの箇所 | 修理費用相場 |
---|---|
屋上 | 20〜100万円 |
外壁 | 5〜300万円 |
ベランダ・窓 | 3〜25万円 |
屋上 | 20〜100万円 |
このように修理費用には大きな差がありますが、古い家ほど状態が悪い可能性が高く、修理費用も高額になりがちです・
そのためせっかく売却しても、修理費用で利益が減ったり、売却査定額によっては赤字になってしまうということも少なくありません。
雨漏りした家を仲介業者へ売却するときは、修理費用の見積もりと査定額を比べ、よく検討してから契約に進みましょう。
雨漏りした家は売却価格が下がる
雨漏りした家を売る時のデメリット2つ目は「雨漏りした家は売却価格が下がる」です。
雨漏りがあるということは屋根や壁が破損しており、家の中に雨水が侵入している状態のため、通常の売却相場よりも安い価格になってしまいます。
加えて雨漏りの状態によっては現状調査に時間がかかったり、修理が難しい場合もあります。
なんとか修理ができたとしても、過去雨漏りがあったという事実は買主の心象を悪くするため、なかなか売買に至らなかったり、値引き交渉の相談をされることもあります。
できるだけ高く、早く売却したいという方には、仲介業者への売却より買取業者の利用がおすすめです。
雨漏りした家の買い手を見つけるのが難しい
雨漏りした家を売る時のデメリット3つ目は「雨漏りした家の買い手を見つけるのが難しい」です。
雨漏りがあると、修理費用の負担や将来的なトラブルを想像させるため、買主にとっては大きな不安材料になります。
仮に修理して売りに出しても「以前雨漏りがあった家」というのは心象を悪くするため、通常の家よりも買い手を見つけるのが難しくなります。
駅近、築浅など条件によっては雨漏りのある家でも売却の見込みはあるかもしれませんが、それでも買い手がすぐ見つかるとは限りません。
立地が悪い、築古といった需要の低い物件であれば、なおさら売れにくくなるでしょう。
買い手が見つからない限り、家にかかる各種税金や管理負担が続いてしまいます。
早期に売却したい方は修理やリフォームのほか、買取専門業者の利用もぜひ検討してみてください。
この記事を書いている弊社Albalink(アルバリンク)も、雨漏りのある家をはじめとした「訳あり物件」を積極的に買取する買取専門業者です。
全国で数多くの訳あり物件を買い取ってきた実績があり、どんな物件でも適正価格でスピーディーに買い取ることが可能です。
無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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雨漏した家は告知義務がある
雨漏りは「物理的瑕疵」に当たり、雨漏りした家を売却する際はその事実を買主に伝える告知義務があります。
土地や建物に欠落や不具合があることを指し、物理的瑕疵は建物自体が直接抱える欠落のことです。
不動産の売買契約時に、売主が買主に対して瑕疵があるという事実を事前に説明・告知しなければならない義務のことです。
瑕疵があることの告知義務は宅建法で定められており、説明を怠った場合は修理費用や損害賠償を請求されてしまう可能性もあります。
また告知義務は、事前に修理やリフォームをしても無くならず、過去に発生した修理済みの瑕疵も報告しなければいけません。
修理したからといって告知義務を怠らないよう、売却の際は注意してください。
なお、以下の記事では瑕疵物件の売却について詳しく解説しています。
雨漏り以外の様々なケースについても解説しているので、気になる方はこちらもあわせてお読みください。
雨漏りした家は契約不適合責任でトラブルになる可能性がある
雨漏りした家を売る時のデメリット4つ目は「雨漏りした家は契約不適合責任でトラブルになる可能性がある」です。
「雨漏りした家のまま買取専門業者に売却する」で解説したように、仲介業者へ売却した場合は契約不適合責任によるトラブルの不安があります。
東京地裁令和6年2月17日の判例でも、築42年の物件売買において、故意に雨漏りがあることを告知しなかった売主に対して、404万円の損害賠償請求が認められました。
参照元:建物価値を超える補修費用が掛かる雨漏りを故意に告知しなかった売主の損害賠償責任が認められた事例 | 一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | RETIO判例検索システム
自身では修理・告知をしっかりと行ったつもりでも、後から新たな雨漏りや瑕疵が見つかることも考えられます。
売却後に思わぬトラブルに見舞われないよう、家を売るときはしっかりと事前調査を行うことをおすすめします。
契約不適合責任の詳細な内容については、こちらの記事でわかりやすく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
雨漏りしている家を放置している場合はすぐに売却するべき
もしあなたが雨漏りしている家を放置していたら、すぐに売却手続きを進めることをおすすめします。
雨漏りは雨風から家を守る外壁や屋根などが破損し、家の内部に雨水が侵入している状態です。
建物が本来持っている防水機能が失われることで、様々な劣化が急速に進行していきます。
まずは、建物内部の木材が湿って、カビの発生原因となります。
家中がカビ臭くなってしまったり、シックハウス症候群などの健康被害に繋がるおそれがあります。
更に、湿った木材を好むシロアリがやってくるようになります。
家にシロアリが発生すると内部の木材が食べられ、スカスカな状態になります。
建物の構造そのものが被害を受けるため、安全性が失われるだけでなく、修繕には高額な費用がかかり、解体を余儀なくされる場合もあります。
また、これらの被害を受けることで、建物の寿命自体も短くなってしまいます。
日本の家の寿命はおよそ30年と言われていますが、雨漏りによる木材の腐食のほか、カビやシロアリによる被害が発生することで、建物の寿命は急激に縮まります。
ローンを払い終える前に建物の寿命を迎えてしまったり、思わぬ高額な修理費用を負担することになる前に、雨漏りしている家はできるだけ早く売却することをおすすめします。
雨漏りだけでなく、空き家状態で放置することによるデメリットは数多くあります。
こちらの記事で詳しく解説しているので、空き家をお持ちの方はぜひ一度読んでみてください。
実際に雨漏りした家を売却した事例
弊社株式会社Albalink(アルバリンク)では、雨漏りしている家の買取を積極的に行っております。
ここでは、実際に買取をした事例をご紹介します。
岡山県倉敷市にあるこちらの空き家は、山陽本線「西阿知」駅から徒歩20分、築60年以上の古いお宅です。
一部リフォームされているものの、雨漏りが発生しているほか、接道不足により再建築不可とされ、建て替えのできない物件でした。
5年間空き家として放置されたお家でしたが、弊社で買取いたしました。
一部家具などの残置物もございましたが、弊社で買取させていただいた物件は荷物の片付けや撤去などの事後作業をすべて無料で行っています。
雨漏りした空き家の扱いにお困りでしたら、気軽にお問い合わせください。
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まとめ
今回は雨漏りした家を高く売却する方法について解説しました。
雨漏りした家を売却するには、修理して売却する、解体して土地のみを売却するといった方法もありますが、買取専門業者への売却が最もおすすめです。
修理や解体は費用負担が発生する上、状態によっては売却価格と殆ど変わらない修理代がかかってしまうことも少なくありません。
一方、買取専門業者であれば、雨漏りをそのままに売却が可能です。
修理や解体の費用を負担する必要もありませんし、告知義務や契約不適合責任といったトラブルが発生する可能性もなく、安心して売却することができます。
また、雨漏りした家は不動産市場で人気が無く、仲介業者へ売りに出しても買い手を見つけるのは難しいでしょう。
その点、買取の場合は不動産業者が直接物件を買い取るため、依頼すればスピーディーに売却、現金化することができます。
単純な売却価格だけで比べず、売却にかかる費用や期間、売却後のトラブル発生の不安などを総合的に考えると、雨漏りした家の売却は買取専門業者へ依頼するのがよいでしょう。
なお、この記事を書いている弊社AlbaLink(アルバリンク)も、雨漏りした家をはじめとした「訳あり物件」の買取を専門としてる不動産業者です。
全国で数多くの訳あり物件を買い取ってきた実績があり、どんな物件でも適正価格でスピーディーに買い取ることが可能です。
仲介業者では取り扱いを断られてしまうような物件も積極的に買取しており、弊社をご利用いただいた売主様からも多くのお喜びの声を頂戴しております。
無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。