残置物が残っている空き家は売却が難しい
残置物が残っている空き家は、売却が難しいのが現状です。
この章では、現状、残置物が残っている空き家を売却したい方が知っておくべきことを簡単に解説します。
残置物の種類
そもそも「残置物」とは「前の住人が退去する際に残していった私物」を指します。
具体的に残置物は、主に以下の4種類に分けられます。
- 日用品
- 燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ごみ など
- パソコン
- ノート型パソコン、デスクトップ、液晶ディスプレイ など
- 家電
- テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン など
- 粗大ゴミ
- 布団、机、椅子、タンス、ラック など
上記の物が残っている状態で空き家を売却するのはなかなか難しいため、売主自ら片づけてから売却するのが一般的です。
名義変更が済んでいれば売却自体は可能
名義変更さえ済んでいれば(売主と登記簿上の所有者が一致していれば)、残置物がある空き家を売却することは可能です。
【登記簿謄本の見本】
反対に、相続して親名義のままになっている物件などを、相続人(子)が売却することはできない点に注意が必要です。
不動産の売主は、原則として登記簿上の所有者でなければならないからです。
相続や遺贈によって取得した空き家を売却するのであれば、まず登記簿の名義変更を済ませましょう。
相続登記などの名義変更の流れは以下の通りです。
-
- 遺言、または相続人同士の話し合いにて、相続した不動産の所有者を決める
- 相続登記に必要な書類を収集、作成する
- 管轄の法務局へ申請する
相続登記には戸籍に関する書類などが必要です。
相続登記は、多くの方にとって慣れない手続きであるため、司法書士に依頼するのが一般的です。
なお、相続した空き家を名義変更する流れや必要な費用については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
一般の個人は残置物が残った状態では購入しない
上記の通り、物件の名義人であれば売却すること自体は可能なのですが、マイホームを探している個人の買主は残置物がある物件を基本的には購入しません。
というのも、前の住人が使っていた家具や私物などは結局のところ不用品であり、いらないと思う買主がほとんどだからです。
いらない家具や粗大ごみを取得してしまったら、処分するのに費用や手間がかかってしまいます(残置物の処理費用については後ほど解説します)。
物件を購入してから自身で費用をかけて残置物を廃棄しようと考える買主は、滅多にいません。
買主に譲渡しやすい残置物もある
残置物がある状態では個人の買主に物件を売却することは基本的にできませんが、中には買主に譲渡しやすい残置物もあります。
例えば、エアコンやテレビをはじめとする家電やタンス(大型家具)などは、比較的譲渡しやすい傾向にあります。
生活に必要不可欠な家電や家具であれば、引っ越しを機に買い替えを検討している買主も多いからです。
家具や家電の状態がきれいであり、買い手が「使いたい」と希望すれば譲渡できます。
売主負担となる残置物撤去費用は15~30万円程度
一般の個人に空き家を売却するのであれば、原則として、売主自ら費用をかけて残置物を撤去する必要があります。
残置物の撤去費用は、残置物の種類や状態などで変動しますが、1立方メートルあたり3,000~15,000円が目安です。
加えて人件費や作業費も発生するので、戸建て住宅の残置物処理費用はだいたい15万~30万円でしょう。
ただし、建物の作り(通路が狭くて大型家具が通れない等)や残置物の状態(著しく汚損している等)によっては、さらに費用がかさむ可能性もあります。
残置物を処分しなくても専門の不動産買取業者ならそのまま空き家を買取可能
先述の通り、残置物のある空き家を個人のマイホームとして売却することはできません。
この章では、残置物のある空き家をどうすれば売却できるのか解説していきます。
なお、専門の不動産買取業者であれば、一般の個人は購入しないような残置物のある空き家もそのままの状態で買取可能です。
では、詳しく解説していきます。
残置物がある空き家の売却方法は2通り
そもそも、残置物がある空き家の売却方法は2通りあります。
残置物を処分したうえで個人の買主に売却する
売主自ら残置物撤去業者を手配して建物の中をキレイにすれば、個人のマイホームとして空き家を売却することも可能です。
不要な家具や家財がなくなり、一般の個人が購入後すぐに住める状態になることで、買手がつくようになります。
ただし、およそ15万~30万円の残置物撤去費用は、売主自身が負担しなければなりません。
なお、自身で残置物を撤去して個人のマイホームとして売却する場合は、不動産仲介業者に販売活動(買主探し)を依頼しましょう。
売主から不動産売却の依頼を受けたら、一般に広く物件情報を公開し、買主を探す。売買契約成立の際に、売主や買主から仲介手数料をもらって利益を上げている
不動産仲介業者は一般に広く物件情報を公開し、売主と買主を繋げ、売買契約成立をサポートしてくれます。
多くの買い手に物件情報を公開するので、より高額で購入してくれる買主に出会える点がメリットです。
残置物はそのままで専門の不動産買取業者に売却
専門の不動産買取業者であれば、残置物が残っている物件もそのままの状態で直接買取可能です。
売却のために売主が費用や労力を割く必要は一切ありません。
というのも、専門の不動産買取業者は、個人の買主のようにそのまま住むための物件(マイホーム)を探しているわけではないからです。
個人の買主がそのままの状態で住める物件を探しているのに対し、不動産買取業者は、買い取った物件をリフォームやハウスクリーニングなどを施して再生し、事業として活用する目的で買い取ります。
もともと物件に手を加える(リフォーム等する)前提で買い取るので、部屋に残置物が残っていても何の問題もありません。
ただし、買取金額から、残置物の処分やリフォームにかかる費用(物件を再生・活用するための費用)を差し引くため、仲介業者を通して個人に売却するより売却金額は安価になりがちです。
仲介と買取の違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
残置物がある空き家の売却方法の選び方
残置物がある空き家の売却方法を2通りご紹介しました。
以下では、あなたはどちらの売却方法を選ぶべきか、判断基準をご紹介します。
ご自身の空き家の条件に合った売却方法をお選びください。
立地や家屋の状態が良いなら残置物を撤去して個人に売却
立地や家屋の状態が良いのであれば、売主自ら残置物を撤去して、不動産仲介業者に販売活動を依頼しましょう。
例えば、駅チカなど日常生活を送るのに便利な立地であれば、個人の買手がつく見込みは十分にあります。
また、築10年以内で、建物の基礎部分に問題を抱えていないことはもちろん、内装や設備にも損傷が目立たず、人がそのまま住める状態であればマイホームとしての需要も見込めます。
このような個人の住居として需要がある物件であれば、売却前に売主が残置物撤去費用を負担しても、売却代金で十分採算が取れます。
売主自ら残置物を撤去したうえで仲介業者に販売活動を依頼し、より高額で買い取ってくれる個人の買主を探しましょう。
立地や家屋の状態が悪いなら買取業者に残置物ごと売却
立地や家屋の状態が悪いのであれば、専門の不動産買取業者に残置物ごと売却するのが賢明です。
立地や家屋の状態が悪い物件は、売主自ら費用を負担して残置物を撤去したところで、個人の買手はつかないからです。売れ残れば、残置物の撤去にかけた費用はまるまる赤字になってしまいます。
例えば、地方の田舎街に所在し、車がなければ生活できないような立地であれば、通勤・通学・子育てなど、日常生活を送るうえで不便なので、個人のマイホームとしては売却できないでしょう。
また、雨漏りが起きている、シロアリや地震の被害で建物が傾いている等、大規模なリフォームをしないと住めない物件は、個人の買手に敬遠されてしまいます。
このように個人の買手がつかない物件も、不動産買取業者なら問題なく買い取れます。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)も、悪立地や建物の状態が悪い物件を専門的に買い取っています。
もちろん残置物もそのままの状態で買い取れますので、売主様が残置物の処理に費用や労力を割く必要は一切ありません。
まだ具体的に売却する予定がない方も、まずは無料相談・無料査定からお気軽にお問い合わせください。
>>【残置物のある空き家を高額売却!】無料の買取査定を依頼する
なお、以下の記事でも残置物のある空き家を売却する方法を解説しています。
併せて参考にしてください。
残置物ありの空き家をできる限り高額で買い取ってもらうコツ
不動産買取業者に物件を直接売却すると、仲介業者を通じて個人に売却するより、売却金額が安価になりがちと前述しました。
理由は、市場相場(個人に売却する際の売却金額)から、残置物の撤去費用や、建物を再生・活用するための費用が差し引かれるからです。
しかし、以下で解説する5つの方法をしっかりと抑えれば、残置物が残っている空き家も可能な限り高額で買い取ってもらえます。
可能な限り自力で残置物を処分する
専門の不動産買取業者は、もちろん残置物がそのままの状態でも買い取ってくれますが、可能な限り自分で残置物を撤去すればその分高額での買取が期待できます。
以下では、主な残置物の処分方法をご紹介します。
リサイクルショップに持っていく
家電や家具を最寄りのリサイクルショップに持って行って売却するのも1つの方法です。
「家電や家具を難なく運べる(車が運転できる)」「まだ新しい家電があり、高く売れそう」
このような方は不要な家具・家電をリサイクルショップで売却し、現金化してしまいましょう。
フリマアプリなどで出品する
車が運転できない等、家電や家具をリサイクルショップに運ぶのが困難であれば、フリマアプリなどで出品するのも賢い方法です。
例えば、フリマアプリの「ジモティー」では、家電や家具の引き渡し場所を売主にとって好都合な場所に設定できます。
空き家の前まで買主に取りに来てもらえば、大型の家電や家具も難なく引き渡せるでしょう。
粗大ゴミとして回収してもらう
数百円~数千円の手数料を払えば、各自治体に粗大ゴミを回収してもらえます。
粗大ごみの回収方法は自治体ごとに異なるため「自治体名+粗大ゴミ回収」と検索して、公式HPを確認しましょう。
例えば東京都江東区であれば、まず、粗大ゴミ受付センターに申し込みをして、料金の案内に従って券を購入することで、粗大ゴミを回収してもらえます。
参照元:江東区「粗大ごみの出し方」
複数の不動産買取業者に査定を依頼する
空き家に限らず不動産を売却する際は、複数の不動産業者に査定を依頼するのが重要です。
というのも、不動産業者によって再生・活用が得意な不動産の分野が異なり、それに伴い買取金額にも大きく差が出ます。
複数の不動産業者に査定を依頼し、自身の空き家がおおよそどれくらいの金額で売却できるのか把握すれば、安く買いたたかれるリスクを回避できます。
また、極端に安価、もしくは極端に高額な査定金額を提示してくる怪しげな買取業者を避けることもできるでしょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、空き家や訳あり不動産の豊富な買取実績を活かし、適正な査定金額をご提示できます。
なお、弊社の査定は無料サービスの一環であり、売却を前提とするものではありませんので、まだ具体的な売却予定がない方もお気軽にご依頼ください。
>>【残置物のある空き家を高額売却!】無料の買取査定を依頼する
訳あり物件の買取実績が豊富な業者を選ぶ
残置物がある空き家を売却するのであれば、訳あり物件の買取実績が豊富な不動産業者を選びましょう。
訳あり物件に特化した買取業者は、事故物件など、家屋の中が汚損や放置された物件をそのまま買い取り、再生・活用した実績が豊富です。
そのため、残置物がある空き家を低コストで再生するためのノウハウも豊富に持ち合わせており、その分高額での買取が期待できるのです。
残置物がある空き家を低コストで再生するためのノウハウとは、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 必要最低限の修繕箇所を見抜き、最小コストで建物を再生できる
- 家具・家電付きの賃貸物件として、残しても需要がある残置物を知っている
- 格安で残置物を処理してくれる業者とのコネクションがある など
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、事故物件や老朽化が著しい廃墟など日本全国の訳あり物件を専門に買い取り、再生・活用しています。
過去にはフジテレビの「newsイット!」で、空き家を買い取る専門業者として紹介されました。
残置物が残っている空き家を再生・活用するノウハウももちろん豊富なので、その分強気な金額をご提示できます。ぜひ弊社の無料査定をご利用ください。
>>【残置物のある空き家を高額売却!】無料の買取査定を依頼する
なお、以下の記事では空き家の買取に特化している専門の買取業者を30社ご紹介しています。
どの買取業者に依頼したらよいかが分からない方は、ぜひ参考にしてください。
査定額の根拠が明確な業者を選ぶ
不動産業者を選ぶ際は、査定金額だけでなく、担当者が信頼できるかどうかにも注視する必要があります。
査定の段階では高額な金額を提示しておきながら、契約直前になって買取金額を下げてくるような悪質な買取業者も存在するからです。
そこで、信頼できる担当者であるかどうかを見極めるポイントとして重要なのが「査定金額の明確な根拠を提示できるか」です。
信頼できる担当者は、周辺の買取事例や買取後に再生するためのコストなど具体的な数字を提示して、査定金額の根拠を教えてくれます。
一方、「だいたいどの物件もこれくらいの金額で買い取ってます」「お客様は特別に高額で買い取らせていただきます」など、査定金額の明確な根拠を提示できない担当者は、信頼できるとは言えません。
買取業者が信頼できるか否かを見極める際は、担当者に査定金額の根拠を聞くようにしましょう。
口コミが豊富な業者を選ぶ
Googleの口コミやHPの「お客様の声」など、売主の生の声が豊富に掲載されている買取業者を選びましょう。
実際は買取実績がなくても、「買取実績豊富です!」などと謳い、実績を偽ることはいくらでもできてしまうからです。
「買取業者名+口コミ」で検索し、実際に空き家を売却した方のGoogleの口コミを確認したり、業者HPの買取実績やお客様の声をくまなくチェックしましょう。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、Googleの口コミ件数「56件」、総合評価「星4.5」をいただいています(2023年10月現在)。
また、弊社HPには、空き家や訳あり物件の売主様の声を掲載しています。
売主様直筆のお手紙も掲載していますので、空き家の売却を迷っている方、はじめての不動産売却に不安がある方はぜひ弊社HP「お客様の声」を覗いてみてください。
まとめ
残置物が残っている空き家を売却する方法と、高額売却のポイントなどを解説しました。
基本的に、残置物が残った状態の空き家を、一般の個人に売却するのは困難です。
個人に売却するのであれば、売主自ら費用を負担して、残置物を撤去しなくてはなりません。
ただし、一戸建ての残置物撤去費用は、15万~30万円かかるのが一般的です。
「売却前に残置物撤去費用を負担したくない」という方は、専門の不動産買取業者に残置物ごと空き家を売却してしまうのが賢明です。
そうすれば、売主様が残置物の撤去に費用や労力を割く必要は一切ありません。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、残置物をそのまま買い取れる専門の不動産買取業者です。
日本全国の訳あり物件を専門的に買い取っているので、老朽化が進行していたり、立地が悪かったりする空き家も積極的に買い取れます。
不動産業者にありがちと思われるしつこい営業は行っておりませんので、売却の具体的な目途がまだ立っていない方も、お気軽に弊社の無料査定をご利用ください。