空き地の雑草対策10選!雑草から永遠に解放される方法も紹介
空き地に生える雑草は、草刈りをしても引き抜いても永遠と発芽を繰り返して成長します。
なぜなら、雑草の多くは日光さえあれば成長できる「好光性種子」だからです。
雑草は種を蒔かなくても、雨風や鳥のフンなどによって種子が地面に運ばれ、太陽の光で光合成をして成長・増殖を繰り返すため、草刈りに終わりはありません。
この章では、繰り返し増殖する空き地の雑草対策10選について、以下の順番でお伝えします。
- 除草剤をまく
- 固まる土を敷く
- 砂利を敷き詰める
- レンガやタイルを敷く
- 防草シートを敷く
- グランドカバーを採用する
- コンクリート塗装する
- 定期的に草刈り業者に依頼する
- 仲介業者に依頼する
- 専門の買取業者に買い取ってもらう
除草剤をまく
まずは、除草剤を散布してすでに生えている雑草の成長を止めましょう。
除草剤を散布すれば、今生えている雑草を1週間程度で枯らせます。
雑草対策における除草剤には、以下の2種類があります。
効果 | 散布時期 | 散布する場所 | |
---|---|---|---|
土壌処理型除草剤 | 雑草を生えてこなくする | 雑草が生える前 | 雑草が生えている地表 |
茎葉処理型除草剤 | 生えている雑草を枯らす | 雑草が生えてから | 雑草の茎や葉 |
このように、除草剤によって、雑草を枯らす役割と雑草の種子を枯らす役割のものがあります。
すでに生えている雑草を茎葉処理型除草剤で枯らし、土壌処理型除草剤で新しく生えてくる雑草を抑制すれば、草刈りの頻度は減らせます。
ただし、除草剤は一度撒けば永久的に効果が続くわけではありません。土壌処理型・茎葉処理型のどちらのタイプも年に2回〜3回の散布は必要です。
除草剤の費用は年間2万円ほどかかります。所有する空き地が遠方であれば交通費も加わるので、コストパフォーマンスはあまりよくありません。
固まる土を敷く
雑草対策として、固まる土を敷く方法もあります。
固まる土とはセメントと砂を調合して作られた土のことで、水をかけるとモルタルのように固くなり、雑草が生えるのを防ぐ効果があります。
庭にきれいに砂を敷いて水をかけるだけの簡単な作業で完成するので、固まる土は雑草対策の中ではもっとも手軽な手段です。
ただし、固まる土の弱点は耐久性が低い点です。コンクリートよりもセメントの配合が少なく、強度が低いのでバイクや自転車などの重量が加わるとひび割れを起こします。
ひび割れを起こすと見た目が悪くなるだけではなく、亀裂から雑草が生えてくるため、補修が必要になります。
補修する際には、一度固まったモルタル状の土をすべて剥がしてから再度施工する必要があるため、メンテナンスが非常に難しいのが特徴です。
砂利を敷き詰める
砂利を敷き詰めて舗装すれば、日光をさえぎれるので雑草対策になります。
前述したとおり、雑草の多くは日光を栄養としているため、砂利を厚めに敷いて日当たりを悪くすれば成長を抑制できます。
固まる土のようにひび割れを起こすこともないので、一度敷けばメンテナンスは不要です。
ただし、砂利は凹凸が発生してしまうため、落ち葉の掃除などがやりにくくなります。
ほうきで一気に掃けず、砂利のスキマに入った落ち葉を1枚1枚取り除く必要があるので、落葉樹が付近にある空き地ではおすすめできません。
レンガやタイルを敷く
雑草対策として、タイルやレンガを敷く方法もあります。
隙間なく地面を埋められれば、砂利と同様に日光をさえぎれるので雑草対策が可能です。
レンガやタイルはデザイン性が高く、紫外線などのダメージを受けにくい素材であるため、雑草対策をしながらきれいな外観を長く保てます。
ただし、レンガやタイルの敷設は費用が高めです。業者に依頼する場合の費用相場は、おおむね20万円〜25万円ほどかかります。
安く仕上げる方法としてDIYする手もありますが、レンガやタイルを正確に配置するのは難しく、敷設が不十分だと目地の部分から雑草が生えてきます。
雑草対策としては費用が高額であるため、おすすめできない方法です。
防草シートを敷く
防草シートを空き地に敷いて除草効果を高める方法もあります。
防草シートも日光をさえぎって雑草の成長を抑制する方法です。レンガや砂利のようにスキマができにくいため、雑草の増殖を抑えやすくなります。
防草シートは雑草を撤去した後に敷くため、草刈りをしやすい時期に行うのがおすすめです。よって、雑草が枯れる11月~3月頃が防草シートを敷く最適な時期と言えます。
防草シートにはいくつか種類がありますが、遮光率が高いものを選ぶと雑草の増殖を防ぎやすくなります。
ただし、防草シートは50㎡あたりで3万円超えるケースが多く、雑草対策としては割高です。
また、一度敷いて終わりではなく、雨風や紫外線で劣化して穴が開いたり、スキマができたりするため、定期的に交換をしなければ雑草が再び生えてきます。
多くの防草シートは1年程度しかもたないため、定期的に交換の費用と手間がかかる点は注意しましょう。
グランドカバーを採用する
雑草対策として、グランドカバーを敷いて雑草の増殖を防ぐ方法もあります。
グランドカバーとは、その名のとおり地面を覆う植物です。
雑草よりも繁殖力の強い植物で、地面をカーペットのように覆うことで、雑草の増殖・成長を抑制する効果があります。
グランドカバーに活用できる植物にはいくつか種類がありますが、適しているのはハーブの一種であるミントです。
ミントは踏みつけにも強いため、グランドカバーのように広範囲に敷く用途に適しており、ミントの成分であるメントールが蚊・ゴキブリ・アリなどの害虫を寄せ付けません。
ただし、グランドカバーのデメリットは、定期的なメンテナンスが必要になることです。
グランドカバーに使用する植物は造花ではないため、根付くまでは水やりが必要になります。
また、繁殖力が雑草よりも強いため、長期間放置すると景観も悪くなります。
空き地が自宅から遠いなどで定期的に手入れに通えない方は、グランドカバーの導入・管理は向きません。
コンクリート塗装する
これまで挙げてきた方法の中で、もっとも雑草対策に有効なのがコンクリート塗装です。
コンクリートは耐久性が高く、施工でスキマが生じないため雑草の繁殖を抑えられるからです。
たとえば、砂利や固まる土はスキマから雑草が生えてくる可能性が高いですが、コンクリートは壁際まで一面を埋め尽くせるため、施工後のメンテナンスが必要ありません。
ただし、コンクリート塗装は費用が高額であるのが難点です。
コンクリート塗装の費用相場は、平米単価で約1万5,000円程度です。車一台分の広さだとすると約15㎡なので、22万5,000円程度かかります。
コンクリート塗装は一度行えば、ほぼ永久的に使用できますが、雑草対策に支払える金額かどうかは検討が必要です。
なお、砂利舗装や除草シート仕上げ、コンクリート舗装などにいくらかかるのかについては、以下の記事で解説しています。併せて参考にしてください。
定期的に草刈り業者に依頼する
草刈りをしてくれる専門業者に依頼して作業してもらう方法もあります。
草刈り業者に依頼すれば、面倒な草刈りや雑草の処理を委託でき、所有する空き地に向かう交通費も不要になります。
その他にも、虫刺され・腰痛・花粉症など、草刈り作業によって起こりうる危険を回避できるのもメリットです。
ただし、当然ですが、草刈り業者に依頼する費用が発生します。
草刈り代行業者に作業を委託する際の費用相場は30坪あたり2万円〜3万円程度で、施工面積・刈る草の丈の高さ・刈草の処分などの状態によって料金が加算されるのが一般的です。
草刈り業者に年3回委託するのであれば年間10万円以上の費用がかかるため、空き地の維持費の負担によって所有者の家計は圧迫されるでしょう。
土地ごと売却する
空き地を今後活用する予定がないのであれば、土地ごと売却するのが懸命な判断です。
雑草対策が大変な空き地を売却すれば、定期的に発生する草刈りの手間から解放されて、なおかつ売却金も受け取れるからです。
空き地の売却方法には、仲介・買取の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
- 仲介業者
- 売主と買主の間に入り、広告・契約などをサポートする業者。売主の物件を広告・宣伝し、成約が決まった際に両者からもらえる仲介手数料を目的にしている
- 買取業者
- 売主から直接不動産を買い取る業者。売主から買い取った不動産にリフォームなどを施し、付加価値を付けて再販することを目的にしている
仲介と買取の違いは、以下の記事でも詳しく解説しています。
先に結論からお伝えすると、雑草対策が大変な空き地は専門の買取業者への売却がおすすめです。
その理由を、2つの売却方法を解説しながらお伝えしていきます。
仲介業者に依頼する
まずは、仲介業者に売却を依頼する方法です。
仲介業者は、不動産市場でもっとも大きいマイホームを想定している層に向けて幅広く販促活動を行います。そのため、売値が相場通りの価格になることが多く、比較的高値での売却が狙えます。
しかし、仲介業者のターゲットは居住用物件を求めている買主であるため、「すぐ住める状態」にしておかなければ、空き地は売れません。そのため、売り出す前に売主が草刈り費用を負担して、空き地の雑草を除去しておく必要があります。
仲介業者は雑草だらけの空き地は受け付けないため、売却活動の期間中は売主が草刈り費用を負担し続けなければならない点は注意しましょう。
専門の買取業者に買い取ってもらう
空き地の雑草対策でもっともおすすめの方法は、専門の買取業者に買い取ってもらう方法です。
専門の買取業者であれば、空き地が雑草だらけの状態でも買い取ってもらえます。
前述したように、買取業者は買い取った不動産を再生して再販する業者です。そのため、空き地の草刈りなど、商品化するまでにかかる作業・費用は業者側で負担する前提で引き取ってもらえるのです。
売却活動において売主が費用を一切かける必要がない点は、専門の買取業者に売却する最大のメリットと言えるでしょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、空き地の買取実績が豊富な買取業者です。
これまで雑草が伸び放題・ゴミが山積みなど、さまざまな状況にさらされた空き地を数多く買い取ってまいりました。
2023年には、フジテレビ「newsイット!」で、廃墟化した残置物ありの空き家をそのまま買い取って再生する買取業者として紹介されています。
弊社にご相談いただければ、あなたが空き地の雑草対策をするために、手間・費用をかける必要が一切ありません。
豊富な買取実績を元に、雑草だらけの空き地でも、少しでも高く買い取れるよう全力で対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
もちろん、相談・査定のみのご連絡も大歓迎です。
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なお、売れない土地を専門の買取業者に買い取ってもらうメリットやおすすめの買取業者については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
空き地の雑草対策を怠った場合の5つのリスク
これまで挙げてきたように、空き地の雑草対策は大きく分けると、自主管理する・売却するの2つです。
このうち、雑草対策から永遠に解放されたければ売却を選ぶのが賢明な判断でしょう。
反対に、絶対やってはならないのは「空き地の雑草対策を怠ったまま所有し続ける」です。雑草対策を怠ったまま空き地を所有すると、以下のようなリスクが伴うからです。
- 市役所から指導される
- 近隣から苦情が来る
- 不法投棄される
- 害虫や害獣が繁殖する
- 放火や火災の危険性が高まる
それぞれ詳しく解説します。
市役所から指導される
空き地の雑草対策を怠ると、市役所から指導される恐れがあります。
空き地の草刈りはあくまで所有者の努力義務とされており、法的拘束力はありません。
しかし、自治体によっては空き地の適切な管理を義務付ける条例が定められており、地域にとって問題があるレベルで雑草を放置し続けると行政処分の対象になります。
このように、行政によって周辺住民に悪影響を及ぼすと判断された土地を「管理不全土地」と言います。
参照元:国土交通省|管理不全土地の適正な管理を図るための仕組みの検討
各自治体によって措置の内容等は異なりますが、管理不全土地に指定された場合の一般的な流れは以下のとおりです。
- 指導・助言:空き地の適正管理をするよう、助言・指導をする
- 勧告:一定の期間内に改善がなければ、適正管理を指示する
- 措置命令:一定の期間内に改善がなければ、勧告に係る措置をとるよう命令する
- 公表:一定の期間内に改善がなければ、インターネットやその他の方法により氏名等を公表する
- 罰則:一定の期間内に改善がなければ、5万円以下の過料に処する
- 代執行:強制的に草木や廃棄物等を除去する
代執行による草木や廃棄物等の除去費用は、空き地所有者に請求されます。
実際に、三重県で実施された空き地の行政代執行では、所有者の預金差押により除去費用を徴収しています。
行政処分を受けないためにも、空き地に定期的に通い、草刈りなどの管理をする必要があります。
近隣から苦情が来る
雑草の草刈りをしないまま空き地を放置すると、近隣トラブルに発展してしまいます。
草刈りがされない雑草は増殖して伸び放題となり、やがて周辺住民の敷地に侵入したり、落ち葉が散乱したりして、迷惑をかけてしまうからです。
実際に、国土交通省の調査によると管理不全土地に対して近隣住民から苦情が寄せられた割合は、全体の約60.5%を占めています。
このうち、苦情があった管理不全土地が及ぼしている悪影響の約半数が、雑木の繁茂・落ち葉等の散乱・草木の越境など、草刈りを怠ったことが原因のクレームでした。
雑草は種類によっては1m〜3mと人の背の高さ以上に成長し、枯れる前には種子をばらまき、翌年春には再び勢いよく生えてきます。
空き地の雑草は定期的に処理をし続けなければ、すぐに近隣住民とのトラブルに発展します。
近隣トラブルが発生すると、土地を売却する際に買主へ事実を告げなければならず、余計に売れにくくなってしまいます。
空き地まで管理に通うのが難しい場合は、近隣の方に被害を与える前に処分を検討したほうがよいでしょう。
不法投棄される
雑草が伸び放題となった空き地は、不法投棄のターゲットにされます。
生い茂った雑草によって視界が悪くなった空き地は、不法投棄をしても人目につかず、捨てられやすい環境が作られてしまうからです。
実際に、茨城県では人通りの少ない道路脇や空き地を狙って産業廃棄物を捨てる事例が、2020年だけでも157件起きています。
参照元:読売新聞オンライン|鼻につく「腐敗臭」…空き地・道路脇に少量の産廃捨てて逃走
こうした産業廃棄物を不法投棄する理由は「処分費用が高いから」です。
たとえば、空き地に不法投棄される産業廃棄物の代表格は廃プラスチック類ですが、処分には1m3(0.35トン)あたり4000円~8000円かかります。小型ダンプカーで不法投棄された場合、処分費用は約4万円〜8万円です。
こうした空き地を狙ってダンプカー1台分にもおよぶ産業廃棄物を不法投棄するケースが頻発しているので、いつ空き地所有者の身に降りかかるかわかりません。
突然、金銭的な負担を強いられないためにも、放置状態となっている空き地は早期に処分したほうがよいでしょう。
害虫や害獣が繁殖する
草刈りをせずに放置された空き地は、害虫や害獣が繁殖します。
成長した雑草は害虫が外的から身を守るには好都合な場所であり、葉っぱ自体もエサとなるため、住み着きやすいからです。
住み着く害虫・害獣には、ダニ・蚊・ゴキブリ・ネズミなどがいます。
空き地にだけ繁殖するならまだしも、そこに住み着いた害虫・害獣は周辺の住宅にも侵入するため、近隣トラブルが発生しやすくなります。
放火や火災の危険性が高まる
空き地の雑草対策を怠ると、放火や火災の危険性が高まります。
生い茂った雑草に囲まれた空き地は人目につきにくく、枯れ草になると燃えやすくなるため、放火犯に狙われやすくなるためです。
実際に、2023年5月に愛知県岡崎市では、空き地の雑草が燃やされる事件が起きています。
参照元:東海テレビ|放火の可能性も…空き地で草が燃える不審火
このニュースでは、不審火の発生がまだ外が明るい午後4時頃であったため、周辺住民がすぐに気付き、約1㎡の雑草が燃える程度でおさまりました。
しかし、所有する空き地が自宅から遠く、放火が深夜帯に行われたとしたら、不審火の発見が遅れて隣家に燃え映って死傷者を出すなどの深刻な事態に陥っていたかもしれません。
このように、草抜きなどの管理をしない空き地を所有し続けるのは、非常に危険な行為と言えます。
所有者が空き地の雑草対策を定期的に行えないのであれば、処分したほうが周辺住民にとっても安全でしょう。
まとめ
本記事では、空き地の雑草対策や管理をやめるリスクについて解説しました。
本文でもお伝えしたとおり、雑草対策にはさまざまな方法があり、その手段によっては管理の頻度を減らせます。
ただし、雑草を二度と生えてこなくさせる方法は存在しないため、空き地を所有し続ける限り雑草対策の手間からは解放されません。
もし、空き地を活用して今後なにかを行う予定がないのであれば、専門の買取業者に相談しましょう。
専門の買取業者であれば、空き地の取り扱いに長けているため、雑草が伸び放題となった土地であってもそのままの状態で買い取ってもらえるからです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、日本全国の空き地を積極的に買い取っている買取業者です。
空き地の活用ノウハウを豊富に持つ弊社であれば、雑草対策にお困りの土地でも高額で買い取れる自信がございます。
無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、お気軽にご連絡ください。