近所迷惑をこうむったことがある人は88.6%
全国の男女500人に「近所迷惑をこうむったことがあるか」を聞いたところ、「ある」と答えた人が88.6%にのぼりました。
多くの人が「近所迷惑だな」と感じた経験があるとわかります。
周囲の民家と相当な距離がない限り、多かれ少なかれ近隣トラブルは発生すると思われます。
近隣住民による迷惑行為やマナー違反もありますが、「近所のコンビニや公園に集まってたむろしたり騒いだりする人たち」に悩んでいる人もいます。
近所の人に苦情を言ったことがある人は31.4%
近所迷惑をこうむった際に「苦情を言ったかどうか」については、「言った」と回答した人は31.4%。
迷惑と思うことがあっても、苦情を言わずに我慢する人が多いようです。
では、近所迷惑をこうむった際に「苦情を言った理由」と「言わなかった理由」について紹介していきます。
近所の人に苦情を言った理由
- 深夜にうるさくしていて眠れなかったため(20代 男性)
- 当事者に、自分がやっていることを理解してほしかったから(30代 男性)
- 長期間我慢していましたが、生活に支障があったことと、自分がすぐに転居することが難しかったので(40代 女性)
- 隣家の大きい木の枝が我が家の庭に侵入し、勝手に切ることもできず苦情を言いました(50代 男性)
- 隣人が家の前にある道路でキャッチボールをしていて、数分に1回の割合でうちの玄関にボールをぶつけていました。音がすごいし、玄関ドアが破損する可能性もあったので言いました(50代 女性)
「我慢していたが限界に達した」「危険だったから」と答えた人が多数。
多少のことなら我慢したり自分で対処したりするが、あまりにひどいときは苦情を言うという人が多いようです。
また「相手が外国人だったので、日本や地域のルールを知ってもらう意味で話した」という人もいました。
外国人に限らず、引越ししてきたなど地域に不慣れな人には、「苦情」ではなく「まず地域のルールを伝える」というスタンスで接すると、トラブルになりにくいかもしれません。
近所の人に苦情を言わなかった理由
- トラブルに巻き込まれたくないため(20代 男性)
- 関係が悪化して近所で孤立させられたら嫌だから(20代 女性)
- 自分もたまに友人と盛り上がって大きな音を立てたり、夜遅くにバイクで家に出入りしたりしていたから。隣人も我慢している可能性を考慮した(30代 男性)
- 仕返しや逆恨みが怖かったので(40代 女性)
- なかなか勇気が出ませんでした(50代 男性)
「苦情を入れるのが怖い」というコメントが目立ちました。
お互い様だからという人もいましたが、「さらなるトラブルに発展するのがイヤ」という人が多くなっています。
長く住むつもりの家だと、なおさらご近所さんに嫌われたらまずいと思うのではないでしょうか。
直接苦情を言って、開き直られたり怒られたりしたら怖いと思う方は、管理会社や自治会などの第三者に相談してみてはいかがでしょうか。
近所の人に苦情を言われたことがある人は17.8%
反対に、「近所の人から苦情を言われたことがあるか」を聞いた結果、「言われたことがある」と回答したのは17.8%と全体の2割にも届きませんでした。
近所迷惑をこうむっても我慢する人が多いため、苦情を受けた人が少ないのも納得です。
しばらく我慢してから苦情を入れる人も多いため、苦情を言われる頃には「相手にかなり不満が溜まっている状態」というケースも多いかもしれません。
近所迷惑だと思う人の特徴1位は「騒音を出す」
最後に「近所迷惑だと思う人の特徴」を聞いたところ、圧倒的1位は「騒音を出す(315人)」でした。
とくに集合住宅では騒音トラブルが多く発生します。
以降、2位「駐車・駐輪のマナーが悪い(71人)」、3位「家の近くでタバコを吸う(70人)」、4位「ゴミをポイ捨てする(33人)」など、マナーやルール無視で近所迷惑をこうむっている人も多くなりました。
1位 騒音を出す
- アパートの部屋で、3人以上で集まって騒ぐこと。バンド練習が聞こえてきたこともある(20代 女性)
- 2階に住んでいる人の足音や物音がうるさい(30代 男性)
- マンションなので、隣や上階の人が夜中に掃除機をしたり騒いでいたりすると迷惑だなと思う(40代 女性)
1位は「騒音を出す」でした。
「足音」「子どもの声」「楽器や音楽」「テレビ」「洗濯機や掃除機」など、音に関するトラブルは多いです。
日中なら我慢できても、夜中までうるさいと睡眠や体調に影響します。
また足音やドアの開閉といった生活音は「お互い様」と思える人でも、大声で騒いでいたり音楽が大音量で聞こえてきたりすると、やめてほしいと思うようです。
2位 駐車・駐輪のマナーが悪い
- 道に駐車する(20代 男性)
- ゴミ出しのとき、人の家の前に車を停める。通勤で車を出したかったが出せなかった(40代 女性)
- 人の駐車場に車を停める(50代 男性)
2位は「駐車・駐輪のマナーが悪い」です。
「自分の駐車場を使われた」「家の前に駐車されて、自分の車が出せない」などの迷惑をこうむった人が多数。
車のマナーが悪いと、車に傷がついたり事故になったりしかねないので心配ですね。
マンションやアパートの駐車場でラインを無視して駐車する人がいると、自分が駐車できなかったりスペースがなくて乗り込めなかったりすることもあります。
3位 家の近くでタバコを吸う
- 周りの住人が見えるところや通るところでタバコを吸う(20代 男性)
- ベランダでタバコを吸って、階下に灰を落としてくる人(40代 女性)
- 我が家の庭付近に座ってタバコを吸う隣人。洗濯物が臭くなるのでやめてほしい(60代以上 男性)
3位は「家の近くでタバコを吸う」でした。
隣人がベランダなどでタバコを吸うと、臭いが部屋の中まで入ってきたり、洗濯物にうつったりします。
小さなお子さんや妊婦さんがいるご家庭では、副流煙の影響なども心配でしょう。
隣人も「家の中では吸わないで」などと家族に言われているのかもしれませんが、近所迷惑になる可能性も考慮してほしいですね。
4位 ゴミをポイ捨てする
- 他所の家にゴミを捨てていく(20代 男性)
- 共有スペースにたばこの吸い殻を捨てる(30代 女性)
- 平気でポイ捨てをする(40代 男性)
4位は「ゴミをポイ捨てする」でした。
マンションやアパートの場合、共有部や廊下にゴミをポイっと捨ててしまう人がいるようです。
また「庭など、自分の敷地にゴミを投げ入れてくる人がいる」という体験談もありました。
家の前にある排水溝の蓋をめがけてポイ捨てする人もいます。
5位 ゴミ出しルールを守らない
- ゴミを分別できない人(30代 男性)
- ゴミを決められた曜日に捨てない(30代 女性)
- ゴミの出し方が悪く、カラスが寄ってきてしまう(40代 女性)
「ゴミ出しルールを守らない」が5位でした。
ゴミ出しマナーが悪いと、カラスがゴミを荒らしてしまったり、回収してもらえなかったりします。
臭いが発生したり後片付けが大変になったりするのはもちろん、地域の美観にも関わる問題です。
ゴミ捨て場が荒れていると「治安が悪いエリアなのかも」と思われてしまいかねません。
6位 ペット関連のマナーが悪い
- マンション内の廊下で犬を放す。放された犬が自宅のドア付近におしっこをしたため、迷惑に感じている(30代 女性)
- 放し飼いにされている猫が庭にフンをした(40代 男性)
- 犬のフンを処理しない(50代 女性)
6位は「ペット関連のマナーが悪い」でした。
「十分にしつけないまま放し飼いにしたり、外に出したりしている」「フンを処理していない」といった回答が寄せられています。
とくに犬や猫の放し飼いは、動物が苦手な人にしてみると大変な迷惑ですよね。
また、ペット禁止のマンションやアパートだと、ペット飼育自体がルール違反であり近所迷惑になります。
7位 子どもを注意しない
- 子どもが他人の敷地内に入って遊んでいるのに、何も言わない(20代 女性)
- 子どもはどこで遊ばせてもいいと思う人。駐車場で車の陰に隠れられたりすると、本当に危ないです(30代 男性)
- 道路で子どもたちがサッカーなどのボール遊びをする。ボールが飛んできて何度か車に当たった(40代 女性)
「子どもを注意しない」が7位でした。
とくに「他人の家や車に近いところでのボール遊び」「マンション・アパートの駐車場で遊ぶ」などの行為を注意してほしいと思っている人が多いとわかりました。
子どもではなく「迷惑・危険な遊び方を注意しない親」に憤りを感じている人が目立ちます。
親が子どもの行動すべてをコントロールできるわけではありませんが、せめて注意はしてほしいと感じる人が多いのでしょう。
まとめ
近所迷惑な人の特徴としてあがったのは「騒音を出す人」でした。
日中の生活音はお互い様で仕方ないとしても、夜中まで大声で騒いだり大音量で音楽を流したりするのは迷惑ですよね。
ただし迷惑だと感じたときに苦情を入れる人は少数派。
「ご近所さんと関係が悪くなるのは困る」「開き直られたら怖い」などの理由からです。
近所迷惑な行為があり、どうしても我慢できず引越しも難しいなら、マンションの管理会社などの第三者に相談することを考えてみましょう。