初めての東京一人暮らしのきっかけは「東京の学校に進学」
東京で一人暮らしをした経験がある人494人に「初めて東京で一人暮らしをしたきっかけ」を聞いたところ、1位は「東京の学校に進学(196人)」、次ぐ2位は「東京の会社に就職(155人)」でした。
進学・就職をきっかけに東京で一人暮らしを始めた人が大半。
もともと東京や首都圏で育って、「自立したい」「通勤をより便利にしたい」という気持ちで一人暮らしした人もいましたが、少数派でした。
東京は一人暮らし用物件でも家賃が高いため、「実家から学校・会社に通えるなら、実家暮らしでいいや」と考える人も多いのではないでしょうか。
初めての東京一人暮らしの間取りは「1K」
「初めて東京で一人暮らししたときの間取り」で最も多かったのは「1K(59.0%)」でした。
一人暮らし用物件の間取りとして1Kが一般的だからでしょう。
2DKなどで一人暮らしを始めた人の中には、「友人や兄弟とルームシェアしていて、相手が家を出た」などのパターンがありました。
初めての東京一人暮らしの家賃は平均66,298円
「初めて東京で一人暮らししたときの家賃」は、平均で66,298円。
ボリュームゾーンも6万円台となっています。
ただ東京の家賃と言っても「人気・利便性の高いエリアか」「築何年か」などによって差があります。
「人気エリア+駅チカ+築浅」といった好条件の場合、1Rや1Kであっても月10万円以上になることも少なくありません。
初めての東京一人暮らしの家賃に満足している人は64.7%
東京で一人暮らしをした経験がある人494人に「初めての東京一人暮らしの家賃に満足だったか」を聞いたところ、「とても満足」「まあ満足」と答えた人が合わせて64.7%でした。
「家賃が高い」といわれる東京ですが、6割以上の人は家賃に満足できる物件を見つけているとわかりました。
東京でも探せば相場より安い物件は見つかります。
また多少家賃が高くても、便利だったり充実した設備がついていたりするなら納得できる人もいるでしょう。
初めての東京一人暮らしの家賃に満足している理由1位は「立地がいい」
「初めての東京一人暮らしの家賃に満足」と回答した320人に、満足した理由を聞きました。
その結果、最も多かった回答は「立地がいい(129人)」でした。
通学・通勤を快適にしたくて一人暮らしする人も多いので、立地条件の良さは外せないポイントだからでしょう。
立地などの条件が良く、さらに家賃も納得できる価格帯なら、より満足できますね。
2位は「相場より安い(112人)」、3位は「築浅・リフォーム済み(47人)」でした。
1位 立地がいい
- 築年数はやや古めの物件でしたが、駅近で便利だったので良かったです(18歳 男性 1K 70,000円)
- 少し高かったですが、立地がよかったので(24歳 女性 1K 80,000円)
- 場所が恵比寿で立地が良かったため(24歳 男性 1R 130,000円)
1位は「立地がいい」です。
「駅チカ」「学校や職場に近い」「周囲にスーパー・コンビニがあり便利」といった立地条件に満足している人が多数。
家賃が高かったり少し古かったりする部屋でも、「立地が良ければ納得できる」と考える人は多いようです。
2位 相場より安い
- ボロアパートだが家賃は安かったから(18歳 男性 1DK 65,000円)
- 都心の港区だったが、想定外に安く住めた(25歳 女性 1K 89,000円)
- 23区外ではあるけれど、東京都の家賃としては安いと思うから(39歳 男性 1K 34,000円)
2位は「相場より安い」でした。
「エリアの相場より安かったため満足」「築年数や広さの割に安くて嬉しい」と感じている人も多数。
家賃が想定より安ければ、生活費や貯金に回せるお金が増え、余裕がもてます。
「安ければ、狭さや立地の不便さは我慢する」という人もいるでしょう。
3位 築浅・リフォーム済み
- 狭かったのですが、ほぼ新築だったので(27歳 女性 1K 75,000円)
- 知り合いの不動産屋さんに協力してもらったこともあり、ほぼ新築の部屋に住めました(28歳 女性 1K 79,000円)
- 最寄り駅から1.3kmと少し遠めだったが、入居した際の築年数が少なかった(30歳 男性 1K 63,000円)
3位は「築浅・リフォーム済み」でした。
新築や築浅のキレイな物件は家賃が高めになるものの、設備が新しくて快適に生活できます。
また築年数が古くても、水回りの設備を入れ替えるなどのリフォームが施され、気持ちよく過ごせる部屋もあります。
「フレッシュな気持ちで新生活を始めたい」「快適な環境で暮らしたい」という人にとっては、部屋や設備がキレイなことは重要です。
4位 相場通りの家賃
- 周りも似たような価格帯だったので、妥当な金額だと思っていました(18歳 女性 1K 70,000円)
- 地域の相場通りだと思う(20歳 男性 1K 68,000円)
- 部屋を探していたエリアでは、80,000円くらいが相場だったから(33歳 女性 1K 80,000円)
「相場通りの家賃」が4位でした。
「東京は地元よりも家賃が高いなあ」と思っても、周りも同じくらいの家賃を払っているなら納得する人も多いとわかります。
同じ東京でも、エリアによって家賃の相場は変わります。
利便性を維持しつつ安く住みたいなら、「不便ではないけれど家賃が安い穴場のエリア」を不動産屋さんに聞いてみましょう。
5位 設備が充実している
- トイレと風呂が別々で、洗濯機が家の中にあるため、不満なく生活できるから(18歳 男性 1R 60,000円)
- セキュリティなどがしっかりしている物件だったため(25歳 女性 1K 90,000円)
- キッチンが2口コンロだったので、料理好きな自分にはありがたかったです(28歳 女性 1DK 78,000円)
5位は「設備が充実している」でした。
とくに女性から「セキュリティ設備がしっかりしているので安心」という回答が多く寄せられています。
女性の一人暮らしだと防犯面に不安を抱く人が多く、オートロックなどを希望するケースが多いからでしょう。
他の設備としては「宅配ボックス」「敷地内ゴミ捨て場」「モニターフォン」なども挙がりました。
ネットをよく使う人なら、光回線を設備があるかどうかもチェックしておくのがおすすめです。
6位 部屋が広い
- 場所が足立区で駅から徒歩15分でしたが、部屋自体は思っていた以上に広かったのでまあ納得できた(18歳 男性 1K 55,000円)
- ロフト付きだったため、家賃のわりに広く使えたから(24歳 男性 1K 67,000円)
- 10畳と広めだった(25歳 女性 1R 78,000円)
「部屋が広い」が6位でした。
部屋が狭いと「服や本の置き場に困る」「ずっと同じ場所にいるのがツラい」などの問題が発生し、ストレスを感じる人も多いです。
一方広い部屋でのびのび一人暮らしできた人は、「家賃のわりに広い」「駅からは遠いけど広いからいいか」などと満足していることがわかりました。
リモートワークやオンライン授業がある場合、「寝るスペースと仕事・勉強のスペースをしっかり分けるため、広さが必要」と考える人もいるでしょう。
7位 周りが静か
- 騒音が少なく静かな環境で、リラックスできるところだった(19歳 男性 1R 60,000円)
- 社会人限定のアパートだったため静かで環境がよく、気に入っていた(30歳 女性 1K 67,000円)
- やや高いですが、周辺環境は静かで快適に過ごせたから(34歳 男性 1K 100,000円)
7位は「周りが静か」でした。
一人暮らしや賃貸に限らず、住まいの悩みとして挙げられることが多い「騒音」。
夜間帯に周囲がうるさいと、かなりストレスになります。
一方静かだとリラックスして過ごせ、体調面も整えやすいでしょう。
騒音の原因は「隣人」や「周辺の環境(線路や深夜までやっているお店が近くにあるなど)」。
部屋探しの内見時には、音にも注意してみましょう。
初めての東京一人暮らしの家賃に不満な理由1位は「家賃が高い」
「家賃に不満」と答えた174人に不満な理由」を聞いたところ、1位は「家賃が高い(123人)」でした。
2位「部屋が狭い(40人)」、3位「立地が悪い(21人)」と続きます。
「家賃が高い」と答えた人が圧倒的多数。
2位以下の回答についても「家賃が高いのに狭い」「駅から遠いわりに家賃が高い」と、家賃と絡めて回答した人が目立ちました。
東京の家賃について、「狭さや古さを考慮すると割高」と感じる人が多いとわかります。
1位 家賃が高い
- もう少し安い家賃を想定していたが、場所や間取りなどの希望で上がってしまった(18歳 女性 1R 68,000円)
- 新卒で払うには高かったからです。会社からの家賃補助25,000円がなかったら、住んでいなかったと思います(23歳 女性 1K 87,000円)
- 出身地である関西と比べて家賃が高すぎた。利便性や住環境はむしろ関西のほうが良いのに(23歳 男性 1K 70,000円)
1位は「家賃が高い」です。
「高いとは聞いていたけれど、実際に地元と比べると高すぎて驚いた」という体験談も目立ちます。
エリアや設備の条件を妥協できなければ、予算を超えてしまうことも。
学生や新卒社会人が収入に対して高すぎる家賃の部屋に住んでしまうと、生活費を圧迫してしまうこともあるでしょう。
2位 部屋が狭い
- セキュリティに気をつけたら部屋が狭すぎた(20歳 女性 1R 72,000円)
- めちゃくちゃ狭い部屋で荷物も置けない。サーバー室くらいにしかならない部屋だった(21歳 女性 1K 82,000円)
- 部屋が狭く、収納がない(38歳 男性 1R 68,000円)
2位は「部屋が狭い」でした。
狭くても収納などに工夫が凝らされ、快適に過ごせる部屋もあります。
また「寝るだけの部屋だから狭くてもOK」と考える人もいます。
しかし「狭くてストレス」と感じる人が多いのも事実。
「実家が広かった」「地元で一人暮らししていたときは、もっと安い家賃で広い賃貸に住んでいた」という人は、不満を感じやすくなるでしょう。
3位 立地が悪い
- 駅から徒歩10分以上あり少し不便だった(18歳 女性 1K 50,000円)
- 「駅から遠かったので、もっと安くてもよかった」と今になって思う(20歳 男性 1K 46,000円)
3位は「立地が悪い」でした。
「高いわりに駅から遠い」と感じた人も多くなりました。
またビジネス街にある物件だと、「駅や職場には近いが、周りにスーパーがない」というケースもあります。
4位 建物・室内が古い
- 地元では73,000円あればかなり良い部屋に住める。東京一人暮らしの部屋は、家賃の割に築年数も古く、あまり満足ではなかった(18歳 女性 1R 73,000円)
- 立地は良かったが、築年数がかなり経っており古かった(20歳 女性 1K 45,000円)
- 築年数が古い割には高いと思った(27歳 男性 2K 82,000円)
「建物・室内が古い」が4位でした。
東京では賃貸物件の需要が高いせいか、古い物件をリフォームせずに貸しているケースもあります。
そのため「高いのに古くてボロい」「地方なら、同じ家賃でキレイな部屋に住めるのに」と不満をもった人も多数。
立地や家賃と天秤にかけて古い物件を選んだとしても、実際に住んでみると「やっぱり新しい物件の方がいいよなぁ」と感じてしまうこともありそうです。
5位 設備がよくない
- 値段の割にはセキュリティ面に不安な部分があったから(24歳 女性 2LDK 90,000円)
- 築年数が古いことは許容していたが、「お風呂の温度が上がらない」「エアコンが効かない」などの不備があり、対応もしてもらえなかったから(32歳 女性 2DK 68,000円)
5位は「設備がよくない」でした。
設備面での不満を挙げた人も多数。
とくに古い物件だと「オートロック」「宅配ボックス」「光回線対応」といった人気の設備が入っていないことも多いです。
水回りの設備が古いと、毎日の生活でストレスが溜まることも。
築年数が経っていても室内の設備が充実している物件に住みたいなら、リフォーム・リノベーション物件を探すのがおすすめです。
まとめ
東京で初めて一人暮らししたときの家賃は、6万円台~7万円台の人が多くなっています。
「東京」と一言で言っても、エリアによって家賃の相場は違いますので、予算が少ないなら家賃相場の低いエリアを選びましょう。
23区内で比較的家賃額を抑えやすいのは「足立区」「葛飾区」「江戸川区」などです。
ただ「駅チカかつ築浅で、広いうえに家賃も安い」という、100%満足できる部屋を見つけるのは難しいもの。
「立地」「家賃」「広さ」「設備」「周辺環境」などから優先したい条件を決めておくと、納得できる部屋を見つけやすくなります。
なお今回のアンケートでは「部屋探しの時間がなく、焦って決めてしまい後悔した」というコメントもいくつかありました。
遠方からの上京で部屋探しの時間があまりない場合は、チャットでの事前相談やオンライン内見に応じてくれる不動産会社に相談してみるのもおすすめです。