「立地が悪い」「古すぎる」「再建築不可」など、売れにくい不動産を所有していると、なかなか手放せずに悩みが深まることもあります。
今回は「売れにくい不動産の処分に関心がある、または実際に所有している」という237人を対象にアンケートを実施。
「売れにくい不動産を手放す際の最優先事項」について聞きました。
- 調査対象:売れにくい不動産の処分に興味がある、または所有している人
- 調査期間:2026年3月3日~17日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:237人(女性131人/男性106人)
- 回答者の年代:20代 10.1%/30代 25.7%/40代 36.7%/50代 20.3%/60代以上 7.2%
売れにくい不動産を手放す際の最優先事項は「手放すまでのスピード」

「売れにくい不動産を手放す際の最優先事項」を聞いたところ、1位は「手放すまでのスピード(39.2%)」でした。
2位「処分にかかる費用(30.0%)」、3位「売却価格の高さ(24.5%)」と答えた人も多くなっています。
スピードとコスト面が大きなポイントになっているとわかります。
「いかに高く売るか」よりもスピードを重視する声が多かったことは、「売れにくい不動産の処分」ならではの視点だと考えられます。
そもそも売れにくいので値段には期待しておらず、とにかく手放したいという思いが強くなるからです。
売れにくい不動産の売却については、利益を得ようというよりも「いかに負担少なくスムーズに売れるか」がポイントになります。
1位 手放すまでのスピード
- できるだけ早く手放すことを最優先に考えます。長く所有していると固定資産税や管理の手間がかかり続けるため、多少価格が下がってもスムーズに売却できることを重視したいです(20代 男性)
- 所持しているだけで固定資産税がかかるので、なるべく早く手放したいと思っています(40代 女性)
- 資産価値が失われる前に、いち早く売却を済ませたい(50代 男性)
1位は「手放すまでのスピード」です。
不動産を所有していると、固定資産税などの維持費や、日常的な管理の手間がかかり続けます。
維持管理の負担を、できるだけ早く終わらせたいという気持ちで、スピードを重視している人が多くなりました。
また建物は一般的に時間の経過とともに資産価値が下がります。
そのため「資産価値が少しでも高いうちに手放したい」という声もありました。
売れにくい不動産が早めに売れれば、精神的な負担も減ると期待できます。
2位 処分にかかる費用
- 解体作業や荷物処分などにかかる費用をできるだけ抑える(40代 女性)
- 売れにくいのがわかっているので、高く売れなくても良いから、なるべく持ち出し費用なしで手放すことができれば助かります(50代 女性)
- 「更地でないと売れない」と不動産業者が言えば、更地化する費用を売買価格から差し引いてもいいと提案したい(60代以上 男性)
2位は「処分にかかる費用」でした。
売れにくい不動産の特徴のひとつとして、「建物が古すぎて住めない」「室内に家具家電などが残ったまま」などがあります。
解体費や片付け費などの追加コストがかさみやすいことを懸念し、「売るためにお金がかかるのは嫌」と考えている人も多くなりました。
また売却を業者に仲介してもらうときには、仲介手数料もかかります。
とくに資産価値が低くて売却益があまり見込めないケースでは、持ち出しを最小限に抑えることが重要な判断基準になります。
3位 売却価格の高さ
- 残債より高い金額で売りたい(30代 男性)
- できるだけたくさんのお金が手元に入ってくるように売る(40代 男性)
- 少しでも高く売る。相場に近い価格が理想(50代 女性)
「売却価格の高さ」が3位でした。
売却価格が低すぎると、売却のために「解体費」「片付け費用」「手数料」といったコストのほうが大きくなってしまう可能性もあります。
売却できたはいいものの、手元に現金が残らずマイナスになってしまう状況もあり得るのですね。
そのため、少しでも手元に資金を残したいから高く売りたいという人も多くなりました。
「無理に高くとは言わないけれど、買い叩かれなくはない」「できるだけ価値に見合った価格で売りたい」という思いも寄せられています。
4位 手間の少なさ
- 手間を最小限にする(20代 女性)
- 何も片付けずにそのままで売りたい(50代 女性)
- 家と土地をセットでそのまま売りたい。家の解体や土地の整地などは一切行わない(60代以上 男性)
「手間の少なさ」が4位に入りました。
「片付け」「解体」「売却の手続き」などにかかる労力や時間への負担を減らしたいという人もいました。
「高齢の所有者」「遠方に住んでいる」「家に残っている物が多い」といった場合には、売却前の準備段階だけでも、かなり手間がかかるからです。
労力や時間を削減できる方法として、現状のまま売却することを挙げた人も。
なお片付けや解体がなくなると、手間のほか処分にかかる費用も減ります。
5位 安心できる取引
- 信頼できる業者を探すこと(30代 女性)
- トラブルがありそうな人には売却したくないので、「一切の責任は負わない」という契約にしたい(40代 女性)
- 安心して任せられる業者を探したいです(50代 女性)
5位は「安心できる取引」でした。
不動産売却に伴うトラブルを心配し、「安心できる業者を探したい」「自分が望む契約内容にしたい」という人もいました。
例えば中古物件を売ってあとから瑕疵が見つかった場合には、売り主は「契約不適合責任」を負うことになるからです。
責任範囲を明確にしたり、実績のある業者に任せたりすることで、後々の問題を防ぎたいという意識が働いています。
売れにくい不動産の所有者が抱える最大のストレスは「維持費の捻出」

「売れにくい不動産の所有者が抱える最大のストレス」の圧倒的1位は「維持費の捻出(68.4%)」。
以下、2位「管理の手間(12.7%)」、3位「倒壊のリスク(11.0%)」、4位「近隣からの苦情(10.1%)」、5位「売却見込みの低さ(5.9%)」の結果です。
経済的な負担に対するストレスの大きさが伺えます。
一方で「倒壊するかも」「売れないかも」など、不確定な予想に関する不安もストレスとなっています。
1位 維持費の捻出
- 誰も住んでいないのに固定資産税を払い続ける必要があること(20代 男性)
- 維持費が高くつく。借家にしても借りる人はあまりいないだろうから、持っているだけでお金がかかる(40代 男性)
- 使っていないのに、固定資産税やその他の維持管理費がかかること(50代 女性)
1位は「維持費の捻出」です。
空き家や空き地など「実際には使っていない不動産」であっても、固定資産税は課せられます。
また倒壊や設備の不具合を防ぐためには修繕費が必要で、水道や電気を掃除・点検用に契約したままにしておくと基本料金がかかります。
「利益を生まないし役にも立っていない不動産なのに、支出だけが続く」という状態になると、無駄と感じる気持ちが強くなり、ストレスにつながるとわかりました。
解決に向けては「早期売却」や「賃貸化など、誰かが住むこと」などが考えられます。
2位 管理の手間
- 長く売れ残ることで、庭の管理などの手間が増えること(30代 男性)
- 除雪や周辺の管理に時間や手数がかかること(40代 女性)
- 車で1時間以上かけて様子を見に行くこと。草木や田んぼもあるため、慣れない草刈りも必要(50代 女性)
2位は「管理の手間」でした。
不動産を所有していると維持費がかかるのはもちろん、維持するための労力も必要となります。
すなわち「庭の草刈りや草抜き」「掃除」「換気」「豪雪地帯での除雪」などです。
掃除や庭木の手入れは体力的に疲れますし、遠方に住んでいると移動するだけでも大仕事となります。
管理の手間を減らす方法として「早期売却」はもちろん、「代行業者への委託」などがあります。
3位 倒壊のリスク
- 倒壊で近隣に迷惑をかけないかという不安(20代 女性)
- 建物の倒壊や火災などで近隣に迷惑をかけ、損害賠償を請求されないかという不安(20代 女性)
- 台風や地震のたびに「もし壊れたらどうしよう」と心配になります(60代以上 男性)
「倒壊のリスク」が3位でした。
使われていない家は老朽化が進みやすいという特徴があります。
そして老朽化した建物は、地震や台風などの自然災害によって倒壊する可能性も。
結果として近隣に被害を与えてしまうリスクが、大きな心理的負担となっていることがわかりました。
損害賠償などの責任問題にも発展しかねないため、経済的なストレスにもつながっています。
4位 近隣からの苦情
- 知らない土地で、知らない人に迷惑をかけているかもしれない不安(50代 男性)
- 物件が古くなって壊れてきたときに、周辺や行政から改善するよう言われるかもしれない不安(50代 女性)
- 冬は落雪があったり、夏は雑草で荒れ放題だったりなので、近隣や市役所からの苦情(60代以上 男性)
「近隣からの苦情」が4位に入りました。
近所から苦情が合ったらどうしようという不安がストレスになっている人もいれば、実際に苦情が入ってストレスを感じている人もいました。
手入れされていない不動産では「雑草や庭木が広がり、隣家に侵入する」といった不具合が起こりやすく、苦情につながる可能性もあります。
迷惑をかけているかもしれないという後ろめたさもストレスの要因。
管理したいのに、ちゃんとできていない人ほど感じやすいストレスと言えます。
5位 売却見込みの低さ
- 「どんな土地やどんな家でも」と言われて連絡して手続きしたあとに、断られること(30代 男性)
- 「このまま持ち続けないといけないのか」という不安(40代 女性)
- 買い手がつかないこと(50代 女性)
5位は「売却見込みの低さ」でした。
売却できる見込みが低いと、「このままずっと手放せないかも」という不安につながります。
将来の見通しを不透明であることは、大きなストレスです。
いつまで維持費や管理の手間がかかり続けるのかわからなくなるからですね。
解決に向けては、一般的な売却の仲介だけにこだわらず、「買取」「賃貸化」「家族・親族での活用」など選択肢を広げてみる方法があります。
売れにくい不動産を手放す際のハードルは「荷物の片付け」

「売れにくい不動産を手放す際のハードル」として最も多かった回答は、「荷物の片付け(36.7%)」でした。
2位「買い手の募集(22.4%)」と答えた人も20%を超えて、多くなっています。
- 家の中に昔の家具や荷物がそのまま残っていることです。片付ける時間もお金もないですし、そもそもこんな田舎の古い家を買ってくれる人がいるのかどうかがわかりません(30代 男性)
- ゴミ屋敷なので片付けられない。値段が少し下がっても、こちらが資金を出さずにそのまま買い取って下さる会社があればいいのになとは思います(30代 女性)
- 取り扱ってもらえる業者があるのか。騙されないかなど業者の選定(40代 女性)
- 買い手がつきにくく価格は下がりやすいため、納得できる条件で売るのが難しいことです(20代 女性)
- 「売るために更地にする」などで、コストがかかること(40代 男性)
「荷物の片付け」「仲介業者の探し方」など、売却前の準備段階や初期段階でハードルを感じている人が多くなっています。
また売りにくい不動産についてのアンケートであることから、「買い手が見つかるかどうか」「納得できる価格で売れるのか」という不安が大きくなるのも当然です。
「解体しないと売れない」「リフォームしないと売れない」と感じられる場合には、売却するための費用も大きなハードルとなります。
売れにくい不動産の「現状買取」に前向きな人は92.4%

「現状のまま買取できる業者があれば、利用したいか」という問いには、「ぜひ利用したい(34.6%)」「検討したい(57.8%)」と答えた人が、合わせて92.4%にのぼりました。
現状買取に前向きな人がかなり多く、「できるだけ負担をかけずに早く手放したい」という意向の強さが読み取れます。
「売れにくい不動産を手放す際の最優先事項ランキング」では、スピードや費用・手間の軽減が重視されていました。
最優先事項を満たそうと考えたとき、現状のままの買取は有効な選択肢です。
現状のまま買い取ってしてもらえることで、売却時のハードルになりやすい「荷物の片付け」もクリアできます。
まとめ
売りにくい不動産については、高く売ることよりも「できるだけ早く負担なく手放すこと」を重視する人が多くなっています。
使わないまま長く所有し続けることで、維持費や管理の手間、倒壊、近所トラブルの心配などが増えてしまうからです。
ただ「費用の持ち出しは避けたいので、持ち出しがないような値段で売りたい」という意見は複数ありました。
また、売却の前段階としての片付けにハードルを感じている人も多いことから、片付けなしで現状のまま買い取ってくれる業者については、高い関心が寄せられています。
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