高温多湿で辛い日本の夏は、家事をするのも大変ですよね。
夏の家事でとくにおっくうになりがちなのが、掃除ではないでしょうか。
では、どんな掃除が夏に最も嫌がられているのでしょう。
今回は全国の500人を対象に「夏にやりたくない掃除」について調査を実施。
「夏の掃除を少しでも快適にするための工夫」も聞いています。
- 調査対象:全国の男女
- 調査期間:2025年6月26日~30日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:500人(女性397人/男性103人)
- 回答者の年代:20代 18.2%/30代 41.8%/40代 25.4%/50代以上 14.6%
家の掃除が最もキツイと感じる季節は「夏」

家の掃除が最もキツイと感じる季節は、ダントツで「夏(68.4%)」。
夏は気温が高いので、掃除で体力を奪われてしまいます。
エアコンのない部屋や庭の掃除では、長時間になるほど熱中症などの危険もあるため、キツイと感じると考えられます。
他には「冬(21.0%)」も多くなりました。
冬は寒いので、水を使う掃除や外での掃除は、キツイと感じやすいと考えられます。
夏にやりたくない掃除1位は「ベランダ」

夏にやりたくない掃除を聞いたところ、1位は「ベランダ(26.6%)」、僅差の2位は「外構(26.0%)」、3位は「お風呂(23.8%)」でした。
屋外の掃除が上位にランクイン。
強い日差しと暑さの中での作業は体力的にきついですよね。
3位の「お風呂」も、湿気やカビ対策が必要なうえ、蒸し暑い空間での作業が不快に感じられ、夏場の掃除の中でもとくに負担が大きいと言えます。
1位 ベランダ
- ベランダ掃除はとにかく日差しが暑くて気温も暑いし、日焼けが気になるのでやりたくないです(10代 男性)
- 外に出ると暑いから。人通りがあるから、見られて困るような薄着で掃除はできないから(40代 女性)
- 夏になると必ずと言っていいほど、ベランダで蝉がひっくり返っているので、処理をするのが苦痛(40代 女性)
1位は「ベランダ」でした。
夏場のベランダ掃除は、強烈な日差しと高温にさらされます。
暑さが苦手な人や日焼けしたくない人にとっては、避けたい環境です。
作業中に汗だくになり、体力を消耗してしまうため、やりたくないと感じる人が多くなりました。
屋外であるため虫もいて、ベランダに虫の死骸が転がっていることもあり、精神的なダメージを受ける人もいます。
2位 外構
- 夏の草むしりは、とにかく暑くてしんどいです。汗だくになるし、虫に刺されてかゆいし、体力も奪われます。熱中症も怖いし、日焼けも気になる。頑張って抜いてもすぐ生えてくるので、やってもやっても終わらない感じがして、正直あまりやりたくありません(20代 女性)
- ウッドデッキやフェンスなども含む、庭の掃除。直射日光にさらされて暑いし、蚊に刺される(40代 男性)
- 庭の植木(低木)の剪定を伴う掃除。草抜きも行います。日差しが強く日焼けすることと、暑くてくたびれます。虫が出てくることも苦手です(60代以上 女性)
2位は「外構」でした。
庭やフェンスなど、外構の掃除や草むしりは、炎天下での作業となります。
家の南側に設けられている庭だと日中は直射日光が入りやすく、長時間作業していると熱中症のリスクも高まります。
植物が多い庭や外構だと、蚊などの虫に刺されるストレスも。
また夏は雑草の生育が旺盛なことから、「頑張って作業してもすぐにまた生えてくる」という徒労感もあり、やる気をなくす人もいました。
3位 お風呂
- 湿気と暑さで汗をかきながらの作業がとても不快で、体力も奪われるからです。とくに浴槽の中を磨くときは、かがんだ姿勢で汗が滴り、息苦しく感じることもあります。湿度が高いとカビもすぐに発生しやすく、掃除してもすぐ汚れるため、やる気も下がってしまいます(10代 男性)
- 湿気と暑さで蒸し風呂状態になり、掃除中に汗だくになってしまう。カビ取り剤の臭いもこもるので、夏はとくにしんどいです(30代 女性)
- そもそも暑く、お湯を使うのでよけいに暑い。湿気もあり、汗が止まらくて脱水症状になりそう。水でやればいいのだけれど、冷たいし、汚れが落ちやすいのはお湯の気がするので。カビの繁殖力が冬よりも高い気がする。やってもやってもどこかが黒い(40代 男性)
3位は「お風呂」でした。
お風呂場は空気がこもりやすい場所で、湿気や臭いもこもります。
エアコンがある場所から離れていることも多く、蒸し蒸ししやすい場所なので、掃除が辛いと感じる人も多くなりました。
浴槽内を磨くためにかがむなど、姿勢も体に負担がかかります。
また夏は温度や湿度によってカビやぬめりが発生しやすく、掃除の頻度や強度が高まるのも、ストレスになっているとわかりました。
4位 トイレ
- トイレには冷房も扇風機も届かないので蒸し暑いうえに、臭いがこもっていていて、とてもキツイです(20代 女性)
- どうしても密室感があるので暑苦しいし息苦しいです。狭い中でかがんで掃除をするのもキツイです(30代 男性)
- 夏のトイレはとにかく暑い!窓を開けても空気の通りがあまりよくないため、短時間でも結構キツイです(40代 女性)
4位は「トイレ」となっています。
トイレは密閉された狭い空間です。
そのため冷房や扇風機の風が届きにくく、夏は蒸し暑さがこもります。
場所の特徴として臭いも強くなりやすく、掃除するにあたって「不快だ」という気持ちが高まりやすい場所です。
「狭い」「冷房がない」「臭いが発生し、こもりやすい場所」という、不快な要素が集まりやすい場所のため、「嫌だな」と思う人も多いと推測できます。
5位 窓
- 外に出る掃除は汗をかくため(20代 男性)
- たまにしかやらないので時間がかかるのと、暑いから(40代 女性)
- 窓を開けて掃除することになるので、掃除中に暑いのはもちろん、終わった後も家の中がしばらく暑いので(50代 女性)
5位には「窓」が入りました。
窓の外側を掃除しようと思うと、屋外に出る必要があります。
また室内側を拭く場合にも、外に近い場所で作業するため、日光にさらされて暑く感じます。
中でも外で暑いので、やりたくないと感じる人も多くなりました。
頻繁に窓掃除をしない場合や、土埃や排気ガスが窓に付着しやすいエリアなどでは、掃除に時間がかかることもあり、暑くて辛い時間が伸びます。
6位 エアコン
- 暑い中での作業は汗だくになり、とても大変だからです。また、ホコリやカビが溜まっているフィルターを触るのが気持ち悪く、掃除後もすぐにまた汚れそうで憂鬱になります。暑さと湿気が重なる季節なので、できれば避けたい掃除のひとつです(20代 女性)
- 夏には常時使用する機器のため、夏以外にやっておきたい(40代 男性)
- 暑いときに冷房の電源を切って掃除するので、汗だくになる(40代 女性)
「エアコン」が6位になりました。
エアコン掃除では、エアコン内部に溜まったホコリやカビに触れることがあり、不快に感じやすいです。
またエアコン掃除中はエアコンを停止する必要があるため、暑い中での作業となりがち。
毎年、本格的に暑くなる前にやろうと思いつつ、つい後回しにして夏に後悔する人もいました。
7位 玄関
- 暑すぎる。玄関だとエアコンの風が届かなくて、暑くて倒れてしまいそうになる(20代 女性)
- 玄関は冷房がなく暑いため、虫が発生しやすく、掃いたら虫が出てきそうで怖い(30代 女性)
- とにかく暑くて集中力が切れる(50代 男性)
7位は「玄関」です。
玄関内であれば屋内なのですが、冷房が届きにくく、夏場は辛いという声も多くなりました。
最近の住宅では、シューズインクローゼットなど大型の収納を玄関に設けることも多く、玄関掃除に時間がかかる場合は、辛い時間が増えます。
また玄関前や玄関アプローチは外なので、日中であれば暑くて辛くなります。
掃除に伴って玄関ドアを開閉することで、虫の侵入を危惧している人もいました。
8位 キッチン
- 水回り特有のカビやぬめりが発生しやすく、気持ち悪いから(30代 男性)
- キッキンの換気扇掃除。エアコンが届きにくく蒸し暑い場所だし、油汚れを落とすためにお湯を使うから(40代 女性)
- 暑さでやる気が出ないのはもちろんですが、キッチンでゴキブリに出会いそうで怖いです。ゴキブリの卵を発見したら倒れそうになります。キッチンの掃除は冬がいいです(60代以上 女性)
8位は「キッチン」です。
リビングをつながっているキッチンでも、コンロ前の壁などが邪魔になり、冷房からの冷気が届きにくいことはあります。
そのため、掃除しているときに暑いと感じる人も多数。
また換気扇やコンロ周りは油汚れが付きやすく、掃除の強度が高いため、時間がかかるなどして辛さ感じるケースもあります。
食品を扱う場所でもあるため、ゴキブリなどの害虫と遭遇する恐れが高いことも、やりたくないと感じる原因に。
体力的にも精神的にも、掃除が辛い場所だとわかりました。
夏の掃除を快適にするための工夫は「涼しい時間帯に掃除する」

夏の掃除を快適にするための工夫として最も多かったのは「涼しい時間帯に掃除する」(48.6%)でした。
朝晩の涼しい時間を選ぶことで暑さによる負担を軽減する人が多いようです。
次いで2位「夏以外に掃除する(15.4%)」、3位「冷感グッズを使う(14.4%)」といった工夫も挙がっており、少しでも暑さを避けて効率的に済ませたいという意識がうかがえます。
夏の掃除は、暑さ対策が鍵と言えそうです。
1位 涼しい時間帯に掃除する
- 夏のお風呂掃除を快適にするために、朝の涼しい時間に掃除をするようにしています(10代 男性)
- なるべく気温が暑くなる前の朝に掃除したり、夕方に行ったりしています(30代 女性)
- 早朝や曇りの日など、少しでも日差しや暑さを凌ぎやすいときに掃除しています(60代以上 男性)
1位は「涼しい時間帯に掃除する」でした。
涼しい時間帯とは、具体的には「早朝」「夕方や夜」など。
夏の日中は気温が高く、熱中症のリスクも高いため、比較的涼しい時間帯に作業することで、体への負担を減らす工夫です。
時間帯ではなく「雨の日」「曇りの日」など、少しでも涼しい天候の日を選んで掃除をしている人もいます。
毎日やる必要のある掃除については、時間帯を選ぶことで、負担少なく実施できます。
2位 夏以外に掃除する
- 家の外でやるものは、比較的過ごしやすい時期にやる。例えば春に済ませるか、秋に頑張る(20代 女性)
- 5月の連休中に、エアコンなど大がかりな掃除を済ませてしまう(40代 女性)
- 春のうちにきっちり掃除して、夏は簡単な掃除しかしないようにしています(40代 男性)
2位は「夏以外に掃除する」でした。
夏に大がかりな掃除を避け、春や秋など比較的過ごしやすい時期に集中的に掃除を行う方法です。
とくに「エアコンのフィルター掃除」「外回りの掃除」など、大がかりで時間のかかる作業は、暑さが本格化する前や落ち着いた後に実施することで、体力的な負担を減らせます。
事前に本格的な掃除を済ませておくことで、夏は簡単なメンテナンス程度の掃除で済むという声もありました。
3位 冷感グッズを使う
- 冷却タオルを首に巻いたり、空調服を着たり、帽子をかぶったりと、熱中症対策をしながらやっています(30代 女性)
- 作業時は冷却グッズを使い、ひんやりする服装を心がけています(50代 男性)
3位は「冷感グッズを使う」でした。
「首を冷却するグッズ」「空調服」「保冷剤」などを活用し、体を冷やしながら掃除をしている人も多くなりました。
暑い中で掃除する際、熱中症を防ぐための工夫です。
気休め程度という声もありましたが、「かなり楽」「快適になった」という人も多数いました。
熱中症を防ぐための工夫としては、他に帽子や休憩、水分補給なども挙げられています。
4位 日頃からこまめに掃除する
- 使ったら都度、軽く拭いたり洗ったりする(40代 男性)
- なるべく汚れを溜めないように、毎日、ちょっとずつ掃除をしている(60代以上 女性)
4位は「日頃からこまめに掃除する」となっています。
日常的に小さな掃除を繰り返すことで、夏場に強度の強い掃除をしなくていいよう、工夫している人も。
汚れが軽いうちに処理すれば、暑い中で長時間作業する必要がなくなります。
また臭いやカビが気になりやすい水回りでは、こまめな掃除が衛生面の維持にもつながるメリットがあります。
5位 エアコンをつける
- 家の中の作業であれば、エアコンをつける一択です(30代 女性)
- 自分の部屋のエアコンをオンにしてから、掃除を始めます。家の掃除をして体が熱くなって辛くなったら、エアコンの冷風を体全体で浴びます(60代以上 女性)
5位には「エアコンをつける」が入りました。
エアコンをつけられる屋内であれば、エアコンをつけた状態で掃除することで、快適な環境下で作業できます。
体力消耗を防ぎ、熱中症予防になる方法です。
「掃除のためだけにエアコンを使うのは、電気代が気になる」という人もいるかもしれませんが、安全性と快適性は担保できます。
外で作業したあとにすぐ室内で涼めるよう、エアコンを使っている人もいました。
6位 掃除の時間を短くする
- 夏のベランダ掃除は、掃き掃除をせずに水を流して終わりにしてます。水を流すと涼しいし、一石二鳥です(30代 女性)
- どのようにすれば早く終わるかを考える(50代 女性)
「掃除の時間を短くする」が6位になりました。
暑い場所にいる時間を減らすことで、熱中症のリスクも減らせます。
そのため、掃除のコツや掃除が楽になるグッズなどを取り入れて、やるときは手早く終えることを心がけている人もいました。
自分が掃除する時間を短くするという意味で、「お掃除ロボット」「お掃除サービス」を導入している人もいました。
7位 防虫グッズで対策する
- 持ち運びできる蚊取り線香を使って、虫に食われないように工夫しています(20代 女性)
- 虫が寄り付かないように、防虫剤や虫除けスプレーなどを活用しながら、掃除をするようにしている(20代 女性)
7位は「防虫グッズで対策する」です。
掃除中の虫が気になる人は、蚊取り線香や虫除けスプレーなどの防虫グッズで対策しています。
「庭などの外構」や「ベランダ」など、虫が出やすい場所での掃除に有効です。
虫によるストレスや恐怖感が、「掃除をやりたくないな」という気持ちにつながりやすい人にとっては、重要な工夫となっています。
防虫グッズは比較的簡単に安価で手に入れられるのもメリットです。
8位 扇風機を使う
- 風呂の目の前に扇風機を置いて、涼しくする(20代 女性)
- 手持ちの扇風機などを持ち歩き、できるだけ涼しい状態を保てるようにしている(20代 女性)
- 簡易扇風機を使いながら、掃除をする(60代以上 男性)
8位は「扇風機を使う」です。
エアコンが設置されていない場所でも、扇風機なら比較的簡単に設置できます。
コンセントさえあれば使えますし、コンセントがない場所でもコードレスやハンディタイプの扇風機なら使えるからです。
そのため外やお風呂・トイレなど、エアコンの冷気が届かなくて暑い場所では、扇風機を活用している人も多くなりました。
扇風機で体に風を当てることで、体感温度が下がります。
まとめ
夏の掃除でやりたくないと感じる場所には、暑さはもちろん、湿気・虫・臭いなど不快な要素がありました。
ベランダや外構など外周りは日差しや暑さにさらされ、不快なだけではなく、熱中症のリスクもあります。
キツイと思いつつも家を清潔に保つために掃除は避けられないので、「涼しい時間帯に済ませる」「夏を避けて掃除する」などの工夫をしている人が多数。
ただ夏の暑さが厳しいことも多いので、どうしてもしんどい場合には、無理せず「完璧じゃなくてもいいや」と割り切ったり、お掃除代行サービスなどのプロの力を借りたりすることも選択肢のひとつです。
ご自身の体調を最優先に、快適な夏を過ごしましょう。
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