駐車場でのトラブルを経験したことがある人は73.2%
自家用車をお持ちの511人に「駐車場でのトラブルを経験したことがありますか」と聞いたところ、「ある」と答えた人が7割以上にのぼりました。
車同士の距離が近くなり、歩行者もいる場所ですから、駐車場でのトラブルは多いとわかります。
注意していても、トラブルに巻き込まれてしまうケースもあるでしょう。
基本的に駐車場内では徐行しますが、駐車場内にしてはスピードを出している車も見かけますよね。
また、ブレーキとアクセルを踏み間違うといった事故も起きますので、油断はできません。
マンションなどの月極駐車場では、マナー違反なども多く、ご近所トラブルに発展することもあります。
駐車場でのトラブル1位は「無断駐車された・した」
車場で経験したトラブルの1位は「無断駐車された・した(112人)」。
2位は「他の車と接触・衝突(72人)」でした。
回答者に非があったパターンも、回答者が被害者だったパターンもありました。
全体的には「他の車や駐車場の備品と接触した」という回答が多くなっているものの、マナー違反やルール違反で困った人も多いとわかります。
1位 無断駐車された・した
- 宅配業者のトラックが、自分の契約している駐車スペースに停めていた(20代 女性)
- アパートに住んでいたとき、自分の駐車枠に他人の車が停められており、駐車できずとても困った経験があります(40代 男性)
- ネット予約ができる駐車場で、予約していたスペースに車が停められていた(50代 女性)
1位は「無断駐車された・した」でした。
集合住宅の月極駐車場で起こりやすいトラブルですが、ネット予約できる駐車場などでも起こるようです。
中には「1ヶ月近く無断駐車されたままだった」という体験談もありました。
無断駐車された側からしますと迷惑で腹が立ちますし、すぐに車を駐車したいときにはとても困るでしょう。
短時間ならいいだろうという軽い気持ちがトラブルにつながります。
ただ、無断駐車している人だけが悪いとは言い切れないことも。
駐車場のオーナーや管理会社が、無断駐車している人に間違った区画番号を伝えてしまった可能性もあるからです。
2位 他の車と接触・衝突
- コンビニの駐車場に駐車していて、バックしてきた車に当てられたことがあります(40代 男性)
- スーパーの駐車場に停めていたら、隣に駐車してきた車にミラーをぶつけられました。ご高齢の運転手さんで、ぶつかったことも認識されていませんでした(50代 女性)
- 駐車場に戻ってみたら車前方にぶつけられており、ナンバープレートが歪んでいました(60代以上 男性)
2位は「他の車と接触・衝突」です。
駐車場には多くの車が集まるため、ちょっとした操作ミスや確認不足で、他の車と接触してしまう可能性があります。
いつもは注意して運転している人でも、混雑してなかなか空きが見つからない商業施設の駐車場などで焦っていると、思いがけないミスをすることも。
「駐車しようとバックするとき」「駐車場から出ようとするとき」などには、とくに注意が必要ですね。
車だけではなく歩行者、警備員、自転車などにも注意しましょう。
自走式の立体駐車場だと「坂道発進がうまくいかなくて下がってしまい、接触する」という例もありますので、車間距離も重要です。
3位 ドアを当てられた・当てた
- 風でドアが開いて、隣の車に当ててしまった(30代 女性)
- 子どもが車から降りようと自分でドアを開けてしまい、隣の車にぶつけてしまった。ちょうど隣も人が乗っていたので、ものすごく怒鳴られた(40代 女性)
- 隣の車がドアを開けたとき、私の車にドアパンチされた(50代 男性)
3位は「ドアを当てられた・当てた」でした。
いわゆるドアパンチは、狭い駐車場で起こりやすいトラブルです。
駐車している車同士で起こったドアパンチも、交通事故として扱われます。
スライドドアなら予防できますが、運転席や助手席はスライドドアではないことが多いですね。
お子さんがドアを開けるときや強風の日は、とくに注意が必要です。
勢いよく当たると、大きな傷や凹みができる可能性もあります。
4位 出入口を塞がれた
- 引越し業者のトラックで車が出せなくなった(20代 女性)
- 自宅駐車場の出入口前に違法駐車されて、自分の車を出せなくなった(40代 男性)
- パーキングを利用したとき、出入口に違法駐車している車があり、自分の車が出庫できない状態になっていた(50代 女性)
「出入口を塞がれる」が4位でした。
駐車場や車庫の出入口から3メートル以内には駐車してはいけないことになっています。
しかし駐車場の出入口を塞がれてしまい、出庫や入庫ができなくなった経験がある人も多数。
一時的なものですが、ゴミ収集車や宅配便のトラックなどが邪魔になることも多いようです。
5位 傷をつけられた
- 子どものイタズラで傷をつけられた(30代 女性)
- スーパーの駐車場で、買い物から戻ってきたら傷がつけられていました(40代 男性)
- 隣の人が荷物をうちの車に当ててしまい、大きな傷がついた(50代 女性)
5位は「傷をつけられた」でした。
狭い駐車場では、車の横を通るときに、キーや荷物でボディに傷をつけてしまうこともあります。
また「近所の子どもが車の近くで遊んでいて、おもちゃを当てるなどして傷をつけた」という体験談も複数ありました。
「駐車場が子どもの遊び場になっている」「自宅駐車場が通学路に面している」などだと、子どものイタズラを心配する人も多そうです。
6位 幅寄せされた・した
- 自分が線ぎりぎりに停めていて、隣の人からクレームを受けた(30代 女性)
- ショッピングモールから帰ろうとしたら、隣の車にめちゃくちゃ寄せて停められていて、助手席側から乗る羽目になった(40代 女性)
- 以前隣に駐車していた車が、いつもこちら側に寄るようなポジションで駐車していたので、クレームを入れたことがあります(50代 男性)
「幅寄せされた・した」が6位でした。
線をはみ出しているわけではないものの、線ギリギリに駐車する車もあります。
片側に寄せる理由としては「子どもの乗降がしやすいように」などが考えられます。
寄せられた側としては、ドアが開けにくくなったり、入出庫が難しくなったりして迷惑ですよね。
幅寄せしている側に、悪意や自分だけ良ければいいという意識があるわけではなく、単に初心者で駐車に慣れていないという可能性もあります。
7位 壁・ポールとの接触・衝突
- 自宅駐車場の塀に妹の運転する車がすり、塀が崩れた(20代 女性)
- 自宅敷地内の駐車場ポールに当て逃げされた(40代 女性)
- バックで入庫する際、横の壁にこすってしまった(60代以上 男性)
「壁・ポールとの接触・衝突」が7位でした。
ハンドル操作が遅れたり暗くて周りがよく見えなかったりして、駐車場内の設備にぶつかってしまうこともあります。
さらに壊れた設備が他に車に当たる可能性もありますね。
「壁・フェンスやポールにぶつけた」などの場合も事故になるので、警察への連絡が必要です。
駐車場でトラブルにあったときの対処法は「直接相手と話す」
駐車場でトラブルにあったときの対処法として最も多かった回答は「直接相手と話す(114人)」。
2位は「管理会社に連絡(74人)」、3位「警察に連絡(70人)」が続きます。
基本的に駐車場でトラブルがあった場合は、当事者間だけでの交渉はしないほうがいいとされています。
車という大切な財産を巡るトラブルなので、当事者だけの話し合いでは感情的になってしまうことも多く、新たなトラブルに発展する可能性もあるからです。
また事故であれば、警察に通報する必要があります。
1位 直接相手と話す
- 車に落書きした子どもの親に落書きされた旨を伝え、塗装代を弁償してもらいました(20代 男性)
- 謝ってもらい、オーケーとした(30代 女性)
- 待ち伏せして直接本人に言った。無視されたけれど、以降無断駐車はなくなりました(40代 女性)
1位は「直接相手と話す」でした。
「無断駐車」「前を塞がれた」「子どものイタズラ」などで、相手が目の前にいる場合、直接相手と話し合う人も多いようです。
ただし接触事故などで警察に連絡する義務がある場合は、当事者間の話し合いだけで終わらせないように注意しましょう。
当事者だけで話し合った場合、示談にしようとしても、スムーズに示談金が支払われない可能性もあります。
また警察に連絡しないと、保険金請求に使う証明書も発行されません。
2位 管理会社に連絡
- 直接話すのは怖いので、管理人さんに相談します(20代 女性)
- 管理会社に連絡して相手に注意するようお願いし、車を移動してもらった(30代 男性)
- 契約している不動産会社へ通報したが、車の持ち主がわからず、結局何もしてくれなかった。すぐ警察署へ通報するべきだった(50代 女性)
2位は「管理会社に連絡」です。
マンション・アパートの駐車場や月極駐車場でトラブルが起きた場合には、オーナーや管理会社に連絡する人が多くなっています。
例えば無断駐車されている場合、自分のスペースに駐車できないと連絡することで、「契約者がいない空区画に駐車してOK」などの応急処置をしてもらえます。
また無断駐車している車の持ち主がわかれば、管理会社経由で注意してもらうことも可能。
マンションの駐車場で子どもが遊んで危ないといった場合も、管理会社経由で張り紙などの注意喚起ができるでしょう。
管理会社によっては、今後同じことが起きないよう「防犯カメラの設置」といった対応をしてくれます。
ただし体験談にあるように、管理会社だけではすべてのトラブルに対応できないこともあります。
3位 警察に連絡
- 警察に相談し、場合によっては仲裁に入ってもらっています。当人同士で注意しても、相手はまったく悪いと思っておらず、逆ギレしてくるので面倒だからです(30代 女性)
- 「違法駐車だ」と警察に連絡して駐禁を切ってもらい、レッカー移動してもらった。観光地に近いので、県外から来た観光客が勝手に停めたようだった(50代 男性)
- 自分が当てたときは、自ら警察に知らせた。ただ相手が「傷があるかどうかもわからない」と言ってくれて、お咎めなしとなった(60代以上 女性)
3位は「警察に連絡」でした。
「車上荒らし」「悪意ある落書き」「違法駐車」などの場合は、迷わず警察に連絡する人も。
事故の場合も、運転者には警察への通報義務があります。
なお警察は「民事不介入」なので、無断駐車やはみ出し駐車など私有地内での個人間トラブルには、基本的に対応しません。
ただ事故や犯罪ではないトラブルでも、相談に乗ってくれたり仲裁に入ってくれたりすることはあります。
繰り返し無断駐車されて管理会社に連絡しても埒が明かないといった場合は、警察への相談も検討してみましょう。
4位 何もしない
- 小さい傷だったので、何も言えなかった(30代 女性)
- 車に乗っていたときにぶつけられたのですが、相手は謝りもせず逃げてしまい、どうしようもできませんでした(40代 女性)
- どこの家の子か質問しようとしたが、走って逃げられてしまった。家がわからないので親に請求できずに、ひっかき傷がついたまま乗り続けている(50代 男性)
「何もしない」が4位でした。
何もしなかった理由は「相手がわからない」「被害が小さい」など。
駐車場では、自分が車や駐車場から離れている間にトラブルが起こることも多く、相手が誰なのかすらわからないケースも少なくありません。
犯人探しをする意欲が湧かず、何もしなかった人も多くなりました。
ただし「接触・衝突」「物損」などの事故では、警察に報告する義務があります。
相手や犯人が見つかるとは限りませんが、報告義務があるケースの場合は忘れず連絡しましょう。
5位 貼り紙で連絡する
- 紙に「自分が借りている駐車場だ」と書いて、車のワイパー部分に挟んでおきました(30代 女性)
- 「ここに猫のエサをまかないでください」という貼り紙をした(50代 女性)
5位は「貼り紙で連絡する」でした。
無断駐車や迷惑行為については、貼り紙で注意喚起するという人も。
無断駐車している車の持ち主がどこにいるかわからないことも多いからでしょう。
なお無断駐車している車に貼り紙をする場合は、テープで貼らないように注意してください。
テープを剝がすときに跡が残ると、車の持ち主とさらなるトラブルに発展する可能性があるからです。
まとめ
駐車場で起こりやすいトラブルは「無断駐車」や「接触・衝突」です。
事故や犯罪が起こった場合には、すぐ警察に通報しましょう。
無断駐車やマナー違反については管理会社などに連絡して、対応を依頼してください。
戸建ての駐車場でトラブルがある場合は、町内会に相談する人もいます。
相手がよく知っている相手なら、直接やり取りすることも可能でしょうが、基本的には「警察」「管理会社」「保険会社」などの第三者に入ってもらうのがおすすめ。
直接やり取りすると、お互い感情的になってしまう可能性があるからです。