共有名義不動産を売却する流れ6ステップ
この章では、共有者全員の合意を得て不動産全体を売却する場合の流れについて解説します。
共有名義不動産を売却する流れは、以下の5ステップです。
共有者全員と連絡を取るのが難しい方や、トラブルなく早めに売却したい方は、不動産全体ではなく「持分を売却する方法」を検討しましょう。
詳細は「不動産会社に査定を依頼する」で解説しますが、共有持分に強い買取業者であれば、自分の持分のみをスムーズに買い取ってもらえます。
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、東証グロース市場に上場する買取業者として、全国各地の共有持分を数多く買い取ってきました。
共有者との関係に悩まずスムーズに手放したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ステップ1:共有者と持分割合を確定する
共有名義になる経緯は、相続のほか、夫婦や親子での共同購入などさまざまです。
なかでも相続が何代も続いたケースでは、故人と前妻との間の子どもや、故人の兄弟姉妹なども共有者に加わり、共有者の数が増えやすい傾向があります。
そのため、まずは法務局で登記事項証明書を取得し、共有者と持分割合を正確に確認しましょう。
登記事項証明書は、法務局の窓口・郵送・オンラインのいずれかで取得でき、手数料は1通490〜600円です。
注意したいのは、相続登記が済んでいない場合です。
登記簿上の名義が故人のままになっていると、実際の共有者を把握できず、手続きの途中で想定外の共有者が判明してやり直しになる恐れがあります。
詳しくは「相続登記が済んでいない場合」で解説しますが、相続登記は2024年4月から義務化されています。
まだ済んでいない場合は、早めに手続きしておきましょう。
ステップ2:共有者全員から売却の意思確認を行う
共有者全員に売却の意向や希望価格、売却時期などを確認します。
共有者全員の合意が得られたら、後から「言った・言わない」のトラブルにならないよう、同意書を作成しておきましょう。
同意書には法律で決められた書式はありませんが、少なくとも次の項目は記載しておくと安心です。
- 物件の表示(所在・地番・地目・地積など)
- その不動産を売却することへの同意
- 最低売却価格の取り決め
- 売却代金の分配方法
- 売却にかかる費用の負担方法
- 共有者全員の署名・押印と日付
【同意書の記載例】
不動産売却に関する同意書
私たち共有者全員は、下記不動産の売却について、以下のとおり合意します。
第1条(対象不動産)
【土地】
所在:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目
地番:〇〇番〇
地目:宅地
地積:〇〇〇.〇〇㎡
【建物】
所在:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番地〇
家屋番号:〇〇番〇
種類:居宅
構造:木造瓦葺2階建
床面積:1階 〇〇.〇〇㎡ 2階 〇〇.〇〇㎡
第2条(売却への同意)
共有者全員は、第1条記載の不動産を第三者に売却することに同意する。
第3条(最低売却価格)
売却価格は、金〇〇〇〇万円以上とする。これを下回る価格で売却する場合は、改めて共有者全員の同意を得るものとする。
第4条(売却代金の分配)
売却代金から第5条の費用を差し引いた残額を、各共有者の持分割合に応じて分配する。
第5条(費用の負担)
仲介手数料、登記費用、測量費、その他売却に要する費用は、各共有者が持分割合に応じて負担する。
以上の合意を証するため、本書を共有者の人数分作成し、各自署名押印のうえ、各1通を保有する。
年 月 日
共有者(持分〇分の〇)
住所:
氏名: 印
共有者(持分〇分の〇)
住所:
氏名: 印
共有者(持分〇分の〇)
住所:
氏名: 印
ステップ3:(合意の有無に関わらず)不動産会社に査定を依頼する
共有者との話し合いが済んだら、不動産会社に査定を依頼します。
合意の有無によって依頼先が変わるため、まずは「仲介業者」と「買取業者」の違いを押さえておきましょう。
不動産会社の売却方法である仲介・買取の違いは以下のとおりです。

仲介業者は、売主に代わって一般の買主を探し、売買契約をまとめる不動産会社です。
街の不動産会社の多くは、主に仲介を行っています。
一方、買取業者は、売主から不動産を直接買い取る不動産会社です。
業者が直接買い取るうえ、売却の妨げとなる問題も業者側で解消するため、現状のまま早く手放せるのが特徴です。
共有名義不動産の全体売却の合意が得られた場合は「仲介」、得られなかった場合は「買取」を選択するとよいでしょう。
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ステップ4:必要書類を準備する
依頼する不動産会社が決まったら、必要書類を取得しましょう。
共有名義不動産の売却で主に必要となる書類は、以下のとおりです。
| 書類名 | 何のために必要か | 取得方法 |
|---|---|---|
| 物件に関する書類 | – | – |
| 権利証(登記識別情報) | 移転登記の際の本人確認のため | 手元で保管(登記の際に法務局から交付) |
| 測量図・境界確認書 | 隣地との境界を正確に把握するため | 手元で保管 |
| 購入時の売買契約書・領収書 | 購入価格(取得費)を証明し、譲渡所得税を計算するため | 手元で保管 |
| 固定資産税の納税通知書 | 固定資産税の精算や登記費用の計算に使うため | 手元で保管(毎年4〜6月頃に市区町村から送付) |
| 共有者全員が用意する書類 | – | – |
| 身分証明書・実印 | 本人確認のため | 手元で保管 |
| 印鑑証明書・住民票 | 実印であること・現住所を確認するため | 市区町村役場。マイナンバーカードがあればコンビニでも取得可能 |
| 状況によって必要な書類 | – | – |
| 委任状 | 決済などに立ち会えない共有者が、手続きを代理人に任せるため | 自分で作成(記載例は後述) |
| 相続登記関連書類 | 相続人へ名義を変えるため(相続登記が済んでいない場合) | ・戸籍謄本などは市区町村役場で取得 ・遺産分割協議書は相続人全員で作成 |
ステップ5:売買契約を結ぶ
買取金額や物件の引き渡し条件などの契約内容に、売主と取引相手が合意したら売買契約を締結します。
共有名義不動産を売却する場合は、通常の売買契約書に加えて、次の点が正しく記載されているかを確認しましょう。
- 売主欄に共有者全員の氏名が連名で記載されているか
- 各共有者の持分割合が記載されているか
- 売買代金を各共有者にどう配分するかが記載されているか
- 代理人が契約する場合は、代理人の表示と委任状の添付があるか
ステップ6:決済・登記を行う
引き渡しの当日は不動産会社のオフィスに向かい、司法書士の立ち会いのもと手続きを進めます。
主な手続きは下記のとおりです。
- 抵当権の抹消手続き
- 鍵や関係書類の引き渡し
- 手付金を差し引いた残代金決済
- 司法書士への報酬の支払い
これらを済ませて、不動産買取の取引は終了となります。
共有名義不動産を売却する4つの方法
共有名義の不動産を売却する方法は、主に次の4つです。
| 売却方法 | どんな人に向くか | 他の共有者の同意 | 費用・注意点 |
|---|---|---|---|
| 共有者全員で不動産全体を売却する | 共有者全員が売却に前向きな人 | 全員の同意が必要 | 4つの中で最も高く売れやすい。仲介手数料がかかる |
| 自分の持分だけを売却する | 共有者と話がまとまらない人、連絡が取れない共有者がいる人 | 不要 | 一般の買主はほぼつかないため、売却先は専門の買取業者が中心。価格は相場より低くなりやすい |
| 他の共有者に持分を買い取ってもらう | 買い取る意思と資金のある共有者がいる人 | 買い取る共有者との合意のみ | 親族間で相場より安く売ると、贈与税がかかる恐れがある |
| 土地を分筆して自分の分だけ売却する | 土地を共有している人 | 分筆に全員の同意が必要 | 分筆に時間と費用がかかる。分け方によっては資産価値が下がる場合もある |
なお、共有不動産の5つの売却方法については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:共有不動産の5つの売却方法!高く売れるコツや税金まで完全解説!
共有者全員の合意を得て不動産全体を売却する
共有者全員が合意し、不動産全体をまとめて売却する方法です。
物件を丸ごと一般の買主に売り出せるため、4つの方法の中で最も高い価格で売れる可能性があります。
売却代金は、持分割合に応じて各共有者に分配するのが一般的です。
ただし、1人でも反対する共有者がいると売却できないため、事前に共有者同士で話し合いや条件のすり合わせをしておきましょう。
流れの詳細については、「共有名義不動産を売却する流れ6ステップ」で解説しています。
自分の持分だけを売却する
自分の共有持分だけを第三者に売却する方法です。
持分は各共有者が単独で処分できる権利なので、ほかの共有者の同意は必要ありません。
共有者と連絡が取れない場合や、話し合いがまとまらない場合でも、共有関係から抜け出せます。
ただし、一般の買主から見ると、持分を買っても住んだり貸したりはできないため、購入するメリットがほとんどありません。
そのため、共有持分を専門に扱う買取業者への売却が現実的な選択肢になります。
専門の買取業者への依頼が適している理由は、「専門の不動産業者に相談しよう」で解説します。
他の共有者に自分の持分を買い取ってもらう
他の共有者に自分の持分を買い取ってもらう方法です。
自分は共有関係から完全に抜けられ、買い取った共有者も持分が増えることで物件を活用しやすくなります。
ただし、相手の共有者に持分を買い取るだけの資金が必要です。
また、相場より大幅に安い価格で売ると贈与税が発生する恐れがあるので、不動産会社の査定額などを参考に適正な価格を決めましょう。
土地なら分筆して自分の分だけ売却する
共有している土地を分筆(登記上、1つの土地を複数に分ける)し、自分の単独名義になった部分を売却する方法です。
土地に限って使える方法で、建物には使えません。

分筆には、土地家屋調査士による測量や登記が必要で、40〜80万円程度の費用と数ヶ月の期間がかかることもあります。
また、分筆によって土地が狭くなったり道路に接しない形になったりすると、資産価値が下がる点にも注意しましょう。
共有者が立ち会えないときは委任状で代理を立てられる
共有名義不動産の売却時には、原則共有者全員の立ち会いが必要になります。
このとき、住まいが遠方であったり入院をしていたり、やむを得ない事情で立ち会えない場合は、委任状が必要になります。
不動産における委任状とは、本来は所有者本人が行う手続きを代理人に任せたことを証明する書類です。
代理人とは、本人の代わりに手続きを行う人を指します。
この章では、共有不動産を売却する際に必要となる立会・委任状について解説します。
原則、共有不動産の売却時には共有者全員の立会が必要
自分の持分だけ売却するのであれば単独の手続きで行えますが、共有不動産全体の売却する場合は、共有者全員の立ち会いが必要です。

これは、持分割合が10分の1など、ごくわずかな所有であっても同様です。
売買契約、代金決済など、売却において重要な場面では共有者全員が立ち会わなければなりません。
共有者が立ち会えない場合は委任状の作成で代替可能
売却に合意していても、共有者全員が売却手続きの度に集まるのは現実的に厳しいでしょう。
このような場合は、委任状を作成して代理人を立てれば、本人の代わりに手続きを進めてもらえます。
なお、委任状による売買契約の代理の場合も偽造による被害防止のため、買主側による本人への意思確認は重要です。
代理人に選ばれる人は、他の共有者・司法書士などの専門家のどちらかであることがほとんどです。
共有者が高齢で手続きに関わるのが難しい場合は、代理を立てて進めることも考えられます。
当社にも、共有名義の土地の売却について親族の方からご相談をいただいています。
共有名義不動産の売却で使う委任状の書き方【書式例あり】
この章では、共有不動産の売却時に作成する委任状の書き方と書式例を解説します。
委任状に決まった書式はない|記載が必須の4項目
委任状にはとくに規定の書式がなく、入れる文言などは各自の自由です。
ただし、下記の内容は、委任状の効力をもたせるために記載が必須です。
- 委任者の記名押印
- 受任者
- 委任事項(どこまで委任するか)
- 対象の不動産の特定
委任状の用紙は、内容が明確に読み取れるのであればメモ帳やコピー用紙でもかまいません。
記載する必須項目だけは抑えておきましょう。
委任状の記載例【コピペOK】
委任状の記載例は下記のとおりです。
委任状
受任者住所 ◯◯県◯◯市◯◯区 ◯◯ ◯ー◯ー◯
受任者住所 ◯◯ ◯◯
記
私は、下記不動産を目的とする令和◯年◯月◯日付不動産売買契約の締結に関し、上記の者を代理人と定め、次の権限を委任します。
1.私の所有する末尾記載の不動産の売買契約に関する権限
2.所有権移転などの登記簿に関する権限
3.売買代金受領に関する権限
不動産の表示
土地[所在]◯◯区◯◯ ◯丁目
[地番]◯◯番◯◯
[地目]宅地
[地積]◯◯.◯◯㎡
建物[所在]◯◯区◯◯ ◯丁目
[家屋番号]◯◯番◯◯の◯
[種類]共同住宅
[構造]鉄筋コンクリート造2階建
[面積]1階 ◯◯.◯◯㎡
2階 ◯◯.◯◯㎡
委任者住所 ◯◯県◯◯市◯◯区 ◯◯ ◯ー◯ー◯
委任者氏名 ◯◯ ◯◯
印
令和 年 月 日
以下余白
委任者が複数人いる場合は、連名で委任状を作成しておけば一通のみで済ませられます。
尚、上記記載例は本人と経済的一体性のない方が代理する場合などはリスク回避の観点からは不十分です。
代理人の判断の余地を残していると本人の関与しないところで不利益な契約を締結される恐れがあります。
ですので、売買価格や引き渡し予定日なども含めて契約の主要部分を明確に記載したり、それを書くのが大変ということであれば締結する契約内容を委任状に別紙として添付しておくということも代理人の権限乱用を防止することにつながります。
また、事前に決定した契約内容に定めのない事項や内容に変更がある場合は、代理人が勝手に判断できない旨を定めた条項、委任状の有効期限の定めなどを記載しておくこともリスク回避につながります。
委任状に添付する書類
委任状は、記名押印によって法的な効力が生じるため、認印・実印のどちらでも問題ありません。
しかし、不動産取引は金額も大きく重要な契約であることから、実印を押すのが一般的です。
実印を押印する際には、本人の印鑑であることを証明するために印鑑証明書が必要になります。
個人の印鑑証明書は、住民登録のある市区町村の窓口で取得できます。
市区町村によっては、マイナンバーカードを使ってコンビニで取得することも可能です。
参照元:総務省「コンビニ交付」
印鑑証明書を取得するには事前に市区町村で印鑑登録が必要になるので、まだの方は先に登録を済ませましょう。
なお、印鑑証明書は共有者全員分が必要です。
「発行後3か月以内」など、有効期限を指定されるのが一般的なので取得する時期にも注意しましょう。
委任状を作成する際の3つの注意点
ここでは、委任状を作成するときに注意すべき3つのポイントを解説します。
委任内容を具体的に記載しておく
委任内容の解釈が分かれるような記載はトラブルにつながるおそれがあります。
例えば、一部を空白にしたまま委任者が署名・押印だけして委任内容の記載を任せる「白紙委任状」を作成するシーンもあります。
しかし、委任した後に内容を好きに後づけできてしまうため、不利な条件で不動産を売却されたりする可能性があるのです。
そのため、代理人に委任する部分を限定して記載しておく必要があります。
具体的には、下記のような内容を記載しておくべきです。
- 売買契約の締結
- 決済当日の金銭の授受
- 登記手続き
後々のトラブルを避けるためにも、委任内容を具体的に記載しておきましょう。
委任状の一番下に「以下余白」の文言を記載する
委任状の一番下に「以下余白」の文言を記載しておきましょう。
「以下余白」とは、「これより下には何も記載がない」ことを示す文言です。
委任内容がそこで終わっていることをはっきりさせ、後から文章を書き加えられるのを防ぐ役割があります。
記載する位置は委任内容の最後の項目のすぐ下で、間に空白の行があると委任していない事項を後から書き足される恐れがあります。
なお、「以下余白」は、手書きでも印字でも効力は変わりません。
捨印を押さない
委任状を提出する段階で捨印を押さないようにしましょう。
捨印とは、氏名を記入した後に押す印鑑と別にもう1箇所押す印鑑のことです。
誤りがあったときに押す訂正印と同じ役割をもち、委任状など訂正箇所が発生してもすぐに本人が修正対応できないシーンで利用されます。
しかし、捨印を押していると、売買条件など委任状の記載内容が好きに変更されてしまうおそれがあります。
委任状の重要部分を変えられないよう、捨印は押さずに提出しましょう。
売却にかかる費用・税金と売却代金の分配
この章では、売却にかかる費用・税金と売却代金の分配について解説します。
共有名義不動産の売却にかかる費用
共有名義不動産の売却にかかる費用を、以下にまとめました。
| 費用 | 金額の目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税 (売却価格が400万円を超える場合の上限額) |
| 測量費 | 40〜80万円程度 |
| 司法書士報酬 (抵当権抹消が必要な場合) |
1〜3万円程度 |
共有不動産の売却では、上記の経費を共有者それぞれが持分割合に応じて分担するのが一般的です。
なお、仲介手数料は仲介業者を通じて売却した場合にかかる費用であり、買取業者に売却する場合は不要となります。
共有名義不動産の売却にかかる税金
共有名義の不動産を売却すると、主に次の税金がかかります。
| 税金の種類 | 内容 | 税率・金額の目安 |
|---|---|---|
| 譲渡所得税 | 売却して利益(譲渡所得)が出た場合にかかる税金 | ・所有期間5年超(長期):20.315% ・所有期間5年以下(短期):39.63% |
| 印紙税 | 売買契約書の作成にかかる税金 | 1,000万円超5,000万円以下の契約の場合は1万円 |
| 登録免許税 | 抵当権抹消登記を行う場合にかかる税金 | 不動産1個につき1,000円 |
譲渡所得税の所有期間は、売却した年の1月1日時点で判定します。
相続した不動産の場合は、亡くなった人が取得した日が起算点となるので、長期譲渡所得になるのが一般的です。
確定申告は共有者それぞれが行う
共有名義の不動産を売却して譲渡所得(利益)が出た場合は、共有者がそれぞれ自分で確定申告を行う必要があります。
譲渡所得は、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いた金額を、持分割合に応じて按分して計算します。
たとえば持分が2分の1ずつなら、譲渡所得も半分ずつ申告します。
また、共有名義の不動産に住んでいた場合は、居住用財産の3,000万円の特別控除の適用で税額が0円となる場合があります。
共有者それぞれに適用されるので、要件を満たしている場合は活用しましょう。
共有名義不動産の確定申告の方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

売却代金の分配と費用負担は事前に決めておく
売却代金は持分割合に応じて各共有者に分配するのが原則で、売却にかかった費用も同じく持分割合に応じて負担するのが一般的です。
仲介手数料や測量費などを代表者が立て替えた場合は、売却代金を分配するタイミングでまとめて精算しましょう。
分配方法や費用の負担を事前に決めておくことで、認識違いによるトラブルを防ぎやすくなります。
共有者が反対・行方不明・認知症のときの対処法
共有名義不動産を売却する際、共有者側の事情によって手続きが止まるケースも珍しくありません。
共有者が反対・行方不明・認知症のときの対処法は、以下のとおりです。
なお、自分の持分のみ売却する方法であれば、共有者側の事情を考慮する必要はありません。
「手間をかけずに共有状態から抜け出したい」という方は、持分のみの売却を検討してみるのがおすすめです。
弊社アルバリンクでも、共有者の協力が得られない共有持分を積極的に買取しています。
無料査定・無料相談のみのご利用も歓迎しておりますので、お気軽にご連絡ください。
売却に反対する共有者がいる場合
冒頭でお伝えしたとおり、共有者が1人でも売却に反対していると不動産全体の売却はできません。
こうした状況では、まず話し合いで合意を目指すのが最優先になります。
相手の不安や希望を丁寧に聞き取り、売却代金の分け方や売却の時期を具体的に提案してみましょう。
それでも売却に反対する共有者の気持ちが変わらない場合には、次の2つの方法を検討することをおすすめします。
- 自分の持分だけを売却する:他の共有者の同意は不要で、自分の判断だけで売却できる
- 共有物分割請求を行う:裁判所を通じて、共有関係そのものを解消する
共有者が行方不明・連絡が取れない場合
共有者が行方不明で連絡が取れない場合でも、裁判所の手続きを利用すれば売却を進められます。
主な対処法は、次の2つです。
- 不在者財産管理人の選任:家庭裁判所が選んだ管理人が、行方不明者の代わりに売却へ参加する
- 所在等不明共有者の持分取得:地方裁判所の決定を得て、行方不明者の持分を取得する
それぞれの申立先や期間、費用の目安は以下のとおりです。
| 項目 | 不在者財産管理人の選任 | 所在等不明共有者の持分取得 |
|---|---|---|
| 申立先 | 行方不明者の従来の住所地を管轄する家庭裁判所 | 不動産の所在地を管轄する地方裁判所 |
| 期間の目安 | 選任まで1〜3か月程度(売却は別途許可が必要) | 3か月以上の公告期間を含め、半年程度 |
| 費用の目安 | ・収入印紙800円 ・郵便切手代 ・予納金(20〜100万円程度) |
・収入印紙1,000円(×申立ての対象となる持分の数×申立人の数) ・予納金:7,134円〜 ・郵便切手:6,000円分 ・持分の時価相当額の供託金 |
共有者が認知症の場合は委任状が使えない(成年後見制度で売却できる)
認知症などにより判断能力が不十分と判断される場合は、委任状を作成しても無効になる恐れがあります。
しかし、判断能力が不十分な共有者がいる場合でも、成年後見制度を利用すれば不動産を売却できます。
成年後見制度とは、認知症や精神障害などで判断能力が不十分となった人を守る制度のことです。
参照元:厚生労働省|成年後見制度とは
なお、判断能力がすでに不十分な場合は「任意後見」ではなく、家庭裁判所に後見人を選んでもらう「法定後見」の申立てが必要です。
委任状で手続きを進めてよいか迷う場合は、自己判断せずに司法書士や弁護士へ相談しましょう。
共有名義の親が認知症になった際の売却方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:共有名義の親が認知症になった際の売却方法|成年後見制度も司法書士が易しく解説
相続登記が済んでいない場合
共有者の一部がすでに亡くなっていて名義が変わっていない場合、そのままでは不動産を売却できません。
登記簿上の名義が亡くなった人のままだと、買主へ名義を移すことができないためです。
この場合は、売却の前に相続登記を済ませる必要があります。
相続登記とは、亡くなった人の名義になっている不動産を、相続した人の名義に変更する手続きのことです。
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議で誰がどの割合で相続するかを決めてから登記しなくてはなりません。
2024年4月1日から相続登記は義務化され、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に申請しなければならなくなりました。
参照元:東京法務局「相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始)」
義務化より前に発生した相続にも適用されるため、放置している場合は早めに手続きしておきましょう。
相続登記の義務化については、以下の記事で詳しく解説しています。

他の共有者と話し合いが難しい場合は専門の不動産業者に相談しよう
冒頭にもお伝えしたとおり、共有名義不動産の全体売却は共有者全員の合意が必要です。
もし、共有者との関係が悪い・連絡が取れないなどの理由から不動産全体の売却が難しい場合は、自身の持分のみを売却する方法もあります。
ただし、持分だけの売却では買い手が限定的で、一般的なの不動産業者に相談しても買取を断られることがほとんどです。
持分のみを売却する場合は、持分専門の買取業者に相談しましょう。

買い手に疎遠にされがちな持分のみの売却も専門の買取業者であれば、収益化につなげられるノウハウをもっているので、適正価格で買い取ってもらえます。
弊社アルバリンクも共有持分の買取を積極的に行っている専門の買取業者です。
無料査定・無料相談は随時行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
なお、共有持分に対応している不動産買取業者については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ
本記事では、共有名義不動産を売却する流れに関する以下の内容をお伝えしました。
共有名義の不動産は共有者の人数が増えるほど合意形成が難しくなり、売却がスムーズに進まないケースが少なくありません。
もし、「売却したいけれど、共有者の合意が得られない」といったお悩みがございましたら、一度弊社までご相談ください。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、共有持分の買取を積極的に行っている専門の買取業者です。
全国対応しており、一般的な不動産会社で取り扱いを断られた共有持分でも現状のまま買取が可能です。
どんな小さなお悩みでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
株式会社AlbaLinkは東証グロース市場に上場している不動産会社です。




